大学の友人からの年賀状に、「角田光代が面白い」とあり、今、角田光代の最新刊「ツリーハウス」を読んでいます。
角田光代さんの本は数冊読んでいますが、最高傑作は「八日目の蝉」でしょう。NHKでドラマ化もされ、今年は映画にもなります。とても楽しみです。
角田さんの作品は、「八日目の蝉」以降、ぐっと奥行きが増したことを「ツリーハウス」を読んで確信しました。
物語は新宿角筈にある「翡翠飯店」の歴史を辿りながら展開しましす。
歴史というと背景ばかりで、固苦しくなるのですが、角田さんの文章はそうではありません。
戦時下の風景も現代の風景も、人物の想いが中心に描かれているのでとてもリアルです。
物語は、満州からスタートします。満州は一回旅行で行きましたので、とてもリアルに感じます。
今年は、日本が満州で戦争を始めた「満州事変」から80年の年です。
主人公のヤエさんも80代です。歴史の継承が求められます。
満州で何があったのか、家族史を辿りながら事実を継承していくこのような作品はとても意義深いと思います。
新年最初に読んでいる本格小説「ツリーハウス」。てとも読み応えのある小説です。
2011年旗びらきで志位委員長は、冒頭「深い閉塞感のもとで、国民の真剣な模索が始まる」と発言しました。
年末年始、多くの有権者の方と対話しましたが、様々な年齢、業種、階層の方々がそれぞれに「見通しが立たない世の中だ」と話されました。
志位委員長は、次に、「国民のあらゆる『大義あるたたかい』に連帯し、たたかいで展望を開こう」と語りました。
志位委員長は、たたかいの第一に、「人間らしい雇用を求めるたたかい」を上げ、昨年11月、連合主催の会合で、富士総研のエコノミストが「来年の春闘は4%の賃上げを目指せ」と題して講演を行ったことを紹介しました。
講演は、「10年以上も賃金が下がり続ける国は先進国の中で唯一日本だけである。その結果は内需の低迷、勤労者の労働意欲の低下など経営側にとっても好ましいものではない。企業は200兆円もの現金をためこみながら、成長のための投資や、適切な分配は忘れられている」とズバリ指摘しています。
私は、県職員給与引き下げの反対討論で、10月26日付けのエコノミストの論文を引用しました。新日鉄技術情報センターチーフエコノミストの北井義久さんの論文です。彼の結論は、「経済成長を確実にすることが必要。そのためには、賃金を上げて個人消費を増やさなければならない」です。再度、ここで引用しておきます。
「まず、実行すべきは、『賃上げターゲット』政策だ。政府が『今後2年間で名目賃金上昇を2%上げるようにさまざまな政策を展開します』と言えばいい。」「5兆円の賃上げは、そのほとんどが国内需要の拡大につながる。消費市場の活性化なしに、新産業がスムーズに立ち上がることは難しい」
「法人企業統計によれば、資本金10億円以上の大企業の1社当たり経常利益は、00年度を100とすると07年度には164に増えており、1社当たり配当は293、一人当たり役員給与は126にそれぞれ増えて いるが、一人当たり従業員給与は98にとどまっている。日本企業はそれなりに利益を増やしているが、その成果は株主と役員にだけ配分され、従業員に果実は行き渡っていない」
「デフレも、格差拡大も、消費低迷も、円高も、財政赤字拡大もすべての問題の原因は、賃金が上がらないことにある。健全な日本経済を再び取り戻すために、中期的な経済目標としてゆるやかな賃上げを中心に据える必要がある」
更に、週刊プレーボーイの新年号に、「『デフレ撲滅』は20代の給料を上げろ!」の記事が掲載されています。
この小論は、「企業は若者の給料をアップさせ、政府はその動きを支援する。そしてオレたちは自分の好きなことや将来のためにどんどんお金を使う。それが、デフレ克服、ニッポン経済復活への近道なのだ。」と結ばれています。
私は、今日の日本の閉塞感の一つは、経済での見通しのなさだと思います。経済の閉塞感を作っている一つに、賃金が下がり、雇用が不安定だという問題があると思います。
私は、最近、経済誌や雑誌に「経済回復のために賃上げを」の論調が徐々にではあるが出てきたことを嬉しく思っています。
もっともっとこのような論調が強まり、実際に労働者の賃金が増え、雇用が増え、経済が上向きになる2011年を望みます。
私は、このことが加速されるよう、自分の役割をしっかり発揮する新年にしたいと思います。
皆さんは、「賃上げで、経済回復を」の論調をどうお考えですか。ご意見をお聞かせください。
本日、宇部市北部地域の要望を県行政に伝えました。
まず、厚東川の浚渫です。
宇部市吉部荒滝から小野来見への沈下橋がありますが、その南側に、昨年来の豪雨で中州が出来ています。
農業利水の関係からも元の流れに戻す必要があり、地元関係者から厚東川を浚渫してほしいとの要望が出されています。
本日、県職員に、河川浚渫の要望を伝えました。
昨年来の豪雨で川の流れが変わってしまいました。
次に、県道美祢小郡線の改修についてです。
宇部市吉部小松小野から犬が迫に行く間の県道が昨年来の豪雨で路肩が崩落したままになっています。
本日、県職員に、早急な改修を要望しました。
豪雨の影響で、県道美祢小郡線の路肩が崩落。
後日、それぞれの改修の見通しについて説明を受けることにしています。
皆さんの身近な要望をお聞かせ下さい。
さて、今年は、兎年です。実は、我が家には、兎を飼っております。猫も飼っておりまして、兎と猫を比較すると兎がどんなに大人しい性格かがよく分かります。
兎は肉食動物などの猫と比べると弱い小食動物です。猫にちょっかいをかけられても反撃することはしません。
しかし、草食動物の兎も営々と生きてきました。それには、理由があると思います。その理由は、体に答えがあります。まず、兎の特徴は何と言っても長い耳です。肉食動物が襲ってくるのをいち早くキャッチします。
次の特徴は、太い後ろ足です。「スタンピング」と言われる後ろ足で地面をダンダンと強くたたき、危険を仲間に知らせます。
兎は弱い動物だけれども、長い耳と太い後ろ足で肉食動物の襲撃から逃れて生きてきたのだと思います。
私は、兎のような地域がいいように思います。地域のコミュニティーが住民にとって有益な情報を掴み、住民にいち早く伝えていくことが、困難な時代といわれる今だからこそ求められているのではないでしょうか。
兎のような長い耳と太い足で、私も県民に取って有益な情報をキャッチして、いち早くこのブログで情報提供していきたいと思います。
兎に教えられる新年です。皆さんの、兎についても思いをお教えください。
毎日新聞の新年号に、イラン人女優のサヘル・ローズさんのロングインタビューが掲載されていました。
私は、彼女のラジオでのインタビューに感動し、彼女の本を購入。
彼女の話を直接聞きたいと、宇部市講演会を過去企画したことがあります。
講演も流暢な日本語ですばらしいものでしたが、その後の食事会で彼女の凛とした姿に触れ、大ファンになりました。
今は、NHKの海外ドキュメントのキャスターをしているとの事。彼女にぴったりの仕事だと思います。
見かけはとても華やかさなサヘルさんですが、平和への思いが強く、真摯な生きざまが彼女の魅力です。
彼女の二つの夢。一つは、祖国に孤児院を作ること。二つは、世界的な女優になってアカデミー賞を取る事。
彼女の夢が実現できるよう私も応援したいと思います。
インタビューの最後に彼女は、「雑踏でふと目を留めてもらえるような、そんなタンポポになりたい」。
この言葉に、勇気をもらった私です。
サヘルさんの記事を読んで新年から清々しい気持ちになりました。
サヘル・ローズファンの皆さん、お話を聞かせてください。
最近、漫画に凝り、今は、石塚真一さんの「岳-ガク-」を読んでいます。
本作は、2008年、漫画大賞。第54回小学館漫画賞を受賞した大作です。
「ウィキペデァ」によると、彼自身がアメリカの大学在学中ロッククライミングの虜になったそうで、彼の経験が「岳-ガク-」には如何なく発揮されているのでしょう。
単行本1巻では、主人公の三歩が救助した人がもはや死亡しており、遺族から土下座しろと言われ、土下座するシーンが印象的です。
三歩が一緒に登山していた仲間が亡くなる事故を起こした後、遺族が、何の咎めもなく、暖かく迎えてくれた経験から、山で亡くなった人の遺族には謝りたい気持ちがあると吐露する姿もジーンときました。
三歩はなぜ山を愛するのか聞かれ「みんなを来てほしい」と思うという場面も忘れることが出来ません。
このコミックが映画化され今年5月7日から全国ロードショーされます。
三歩役に小栗旬。久美役に長澤まさみ。豪華キャストでの映画化です。
山女の妻は、今から映画を楽しみにしているようです。プチ山男の私は、久しぶりに妻と一緒の映画もいいなと思っています。
山岳救助のボランティアを行う三歩の回りでは、生死が日常茶飯事に起こります。
それぞれの遭難に人生があり、読み応えがあります。映画も今から楽しみです。
コミック「岳-ガク-」ファンの皆さん感想をお聞かせください。