県教育委員会は、昨日、来年度以降の県立学校で使用する教科書の採択結果と理由を県ホームページに示しました。
県立高森みどり中学校と県立下関中等教育学校の社会(歴史的分野)と社会(公民的分野)の教科書が育鵬社に決まりました。
県教育委員会は、育鵬社を採択した理由として次のように述べています。
社会(歴史的分野)の採択理由は次の通りです。
「〇強度に誇りと愛着をもち、グローバルな視点で社会に参画する人を育てるという観点から、広い視野で物事を考えることができるような資料が充実している。〇核時代を代表する大きな出来事について、意見交換し、議論するなど、多面的・多角的に考察し、歴史に見られる課題を複数の立場や意見を踏まえて思考・判断する力を育成できる。〇見開き2ページの紙面が構造化されており、かつ歴史人物や関連した知識を身に付けることができるコラムが用意されている。」
社会(公民的分野)の採択理由は次の通りです。
「〇強度に誇りと愛着をもち、グローバルな視点で社会に参画する人を育てるという観点から、国際情勢等の現代的な諸課題について、様々な資料を関連付けて考察し、表現することで、生徒が判断力や表現力を養えるように工夫されている。〇単元末に自分の言葉で説明する課題を充実させることで、学習内容の定着や思考力・判断力・表現力等の一体的な活用が図られるように工夫されている。〇写真やグラフ、図解、新聞記事等が豊富に掲載されている。」
8月30日のしんぶん赤旗「日刊紙」は、「潮流」で育鵬社の教科書採択の状況と課題について次のよう指摘しています。
「侵略戦争を美化する育鵬社の教科書が登場したのは2011年。「新しい歴史教科書をつくる会」の扶桑社版教科書を引き継いでの発行でした。教職員、保護者、住民の反対にもかかわらず、各地の教育委員会が同社の教科書を採択。推進した勢力は“祝賀会”を開きました▼台風のため荒天となった夜に開かれた、その会場に記者も足を運びました。当時、政権復帰前だった安倍晋三氏がこんなメッセージを寄せていました。「日本人の美徳と優れた資質を伝える教科書が今後4年間で25万名の子供たちの手に届くことになったことは、教育再生の基盤となるもの」▼安倍氏のいう「教育再生」とは戦前の「お国のために命を投げ出せ」という教育の復活です。育鵬社版採択には自民党が大きな役割を果たしていました。党本部が指示を出し、地方議員らが育鵬社版を採択させるため動きました▼こうした政治的介入のもとで15年の採択では育鵬社版教科書は中学歴史教科書の6・5%、公民教科書の5・8%を占めるに至ります▼それでも各地で育鵬社版を使わせない運動は続きました。学習会を開催し、街頭での宣伝で世論に訴えました。教科書採択に現場の教員の声を反映させることを求めて教育委員会に要請。多くの人が教科書展示会に行って、教科書を見ながら意見を出しました▼今回、育鵬社版は各地で不採択。採択率は1%以下になりそうです。政治的な圧力で無理やり採択させてきた教科書が、安倍政治とともに破たんした形です。」
2020年度の県立中学校の教科書採択について、日本キリスト教団下関彦島教会は、5月13日、「一方的な問題のある歴史観や、過去の戦争を肯定するような記述がみられる育鵬社版『新しい日本の歴史』(中学校歴史教科書)を採択しないでください」と求めました。
県内でも育鵬社の歴史教科書を採択しないでほしいという声がありました。
また、しんぶん赤旗「潮流」で指摘されているように、今回の教科書採択にあたっては、「育鵬社版は各地で不採択。採択率は1%以下」になりそうな中で、山口県立中学校で、育鵬社版歴史教科書が採択されたことは重大です。
山口県立2中学校の来年度以降の社会2分野の教科書が育鵬社に決まりました。
皆さんのご意見をお聞かせください。
昨日、私と日本共産党宇部市議団(荒川憲幸団長)は、村岡知事に対して、「新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急の申し入れ」を行いました。
日本共産党宇部市議団と私が、県知事へ申し入れ
宇部市では、8月に入り、児童の感染が確認され、2校が休校になりました。申し入れ書は、該当する児童が通う学校の保護者から次のような不安のな声が出ていると指摘しています。
「一つは、情報の少なさです。当該校から感染者が確認されたとの連絡がありましたが、誰なのか、自分は濃厚接触なのかが分からないため、通常の生活をしていいのかなどの判断がつかなかったということです。二つは、少ない情報ながらも、その情報すら届くのが遅かったことです。三つは、PCR検査の対象の少なさです。」
申し入れ書は、次の3点を求めています。
①保健所の機能及び職員体制を強化・拡充すること。
②PCR検査の実施対象を感染児童と同じクラスの児童に限定せず、当該校に関係する全ての者を対象とすること。
③個人情報に留意しつつ、速やかに必要な情報を開示及び提供すること。
申し入れ書を受け取った宇部県民局河野主幹は、「要望の内容を担当部局に伝える。文書で回答を行うよう担当部局に伝える」と答えました。
8月24日から30日までの下関市及び県の各保健所管内の陽性者を見てみます。
下関市は3名、山口管内4名、岩国管内0名、柳井管内0名、周南管内0名、萩管内0名なのに対し、山陽小野田市31名、宇部市15名、合計宇部管内46名となっています。
宇部管内の保健所の体制を強化することが急務となっています。
今日から、宇部市内に地域外来・検査センターがオープンしましたが、山陽小野田市にも地域外来・検査センターを設置すべきだと感じます。
そして、学校での検査は、関係する全員を対象とすべきです。
県宇部環境保健所管内で陽性患者が急増しています。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
私の敬愛する作家の一人である南杏子さん原作のNHKドラマ「ディア・ペイシェント」は毎回楽しみに観ています。
直前の回のラストシーンは、千晶の先輩医師であり、内田有紀さん演じる浜口先生に急変が訪れる場面でした。
このドラマは、利益至上主義の病院の中で、一人ひとりの患者と向き合い、様々なトラブルに巻き込まれる貫地谷しほりさん演じる千晶先生の奮闘ぶりを描いた作品です。
以前から、貫地谷さんには好感を持っていましたが、この作品を通して更にファンになりました。
このドラマには、8050問題など様々な社会問題が取り上げられています。患者さんを取り巻く様々な社会問題を考える上でも良質のドラマです。
全10回、次回が8回。このドラマが終わると千晶先生ロスになる自分が想像できます。
NHKドラマ「ディア・ペイシェント」は、一人でも多くの方に観ていただきたいドラマです。
NHK総合では、毎週金曜日夜10時スタートです。
南杏子さんの最新作が「いのちの停車場」です。
首都圏にある救急救命センターで日々身を粉にして働いていた咲和子医師が、故郷・金沢に戻り、在宅医療中心の診療所での勤務を始めます。
様々な問題を抱える患者さんとのドラマを描いた作品が「いのちの停車場」です。
今、3分の2まで読み進んでいます。咲和子の父が入院生活を送る場面です。
さて、この「いのちの停車場」がなんと、来年公開予定で映画化されることになりました。
そして、咲和子医師役は、なんと吉永小百合さんに決まりました。
咲和子医師が務める「まほろば診療所」の仙川所長役が、西田敏行さん。
咲和子医師を支える事務スタッフ野呂役が、松坂桃李さん。看護師の星野役が、広瀬すずさん。
日本を代表する俳優さんが、総出演する映画になりました。
偶然、書店で出会い、密に応援していた作家さんの作品がドラマになり映画になるというのは、読書人冥利につきるエピソードです。
南さんは、出版社勤務を経て、医師となり、現在も医療現場で働きながら作家活動を続けておられます。
南さんならではの臨場感が、作品を通じて私たちに伝わってきます。
映画「いのちの停車場」を待ちながら、南さんの次回作にも大いに期待したいと思います。
南杏子さんをこれからも応援していきたいと思います。
ドラマ「ディア・ペイシェント」をご覧の皆さん、南杏子ファンの皆さん、感想をお待ちしています。
「(仮称)阿武風力発電事業計画ちゃあなんか考える 白滝山ウインドファームを見てみよう会」(以下 見てみよう会)が8月28日に行われました。
下関市豊北町で風力発電事業を行っている白滝山ウインドファーム(株)は、2008年から風力発電事業を開始しました。
現在、2500kWの風車20基で発電しています。
白滝山ウインドファーム(株)は、3000~4500kWの風車を12基から17基リノベーションするために環境影響評価法に基づく計画段階環境配慮書を昨年4月22日に提出しています。
昨年5月31日、下関市長と長門市長が、意見を村岡知事に提出し、昨年6月21日に、村岡知事が意見書を提出しました。
見てみよう会で説明を行った江原下関市議は、白滝山ウインドファーム(株)が風車のリノベーションを行う理由について次のように述べました。
「国の固定価格買い取り制度は、2025年までに新規の施設であることを前提にしている。その後、20年間固定価格で売電できる制度である。この制度を利用しようとするために、会社は、全面的な風車建て替えに着手しようとしいる。」
江原市議は、風力発電が周辺環境に影響を与えているとして次のように述べました。
「粟野川でアユと青のりが激減している。風力発電事業との関連があるかどうか調査だ。」
白滝山ウインドファーム(株)の西本社長らの案内で、現場視察も行いました。
羽を入れた最大到達点は129メートル。近くで見学すると迫力を感じました。
中央の柱が、白滝山ウインドファームの風車の柱
阿武風力発電の場合は、148メートルですので、更に20メートル高い風車となります。
また、一基当たりの発電量が、白滝山が2500kWであるのに対し、阿武は、4200kWですので、白滝山よりも阿武の方が1基が相当大きな風車であることが分かります。
風車の近くでは、「ゴー」とした音が常時しています。
その理由について、西本社長は「タワー内の湿気を除去するために常にファンを回している」と説明しました。
風車が風を受けるために、向きを変える時の「ゴトン」という音をよく聞きました。
ハンドマイクで説明を行う西本社長(左端が私)
騒音に対して苦情はないのかと聞くと西本社長は「一番近くの民家で約1キロある。音に対するクレームはあまり聞かない。」と答えました。
阿武の計画では、2キロ四方に55戸があると言われています。
私は、風車と民家が近い程、騒音に対するクレームは生まれやすいと感じました。
見てみよう会では、阿武風力発電事業を引き続き考えていくことにしています。
私も会の方と一緒に、阿武風力発電事業について引き続き考えていきたいと思います。
風力発電事業に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
昨日、私と山田伸幸山陽小野田市議は、村岡知事に対して「新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急の申し入れ」を行いました。
申し入れ(写真右端が私)
村岡知事は、8月26日、山陽小野田市日の出地域の飲食店でクラスターが発生したと判断したと記者会見で述べました。
同時に知事は「同地域の酒類を提供する飲食店約70店舗のすべての従業員を対象に、8月28日にかけて、臨時の検査場所を設置し、短期間で集中的なPCR検査を実施する」ことを明らかにしました。
申し入れ書は「PCR検査を集中的に実施されていますが、対象範囲が限られたために、住民の中で困惑が広がっています。飲食店営業の従業員は対象とされましたが、家族は対象となっておらず、そのために勤め先から出勤停止措置を受けている例があり、家族もPCR検査対象にすることが求められています。また、風評被害から来店者が減少し、仕方なく閉店に追い込まれた例まで明らかになっています。」と指摘しています。
その上で、次の点を申し入れました。
①休業及び時短営業に追い込まれた店舗への休業補償制度の創設
②PCR検査の実施対象を「酒類を提供する飲食店」だけとせず、地域内で営業するすべての店舗、及び地域内で従業員と同居する家族も検査対象とすること。
③「日の出地域」に居住していることが理由で出社を断られ、PCR検査を受診して陰性の結果が求められる事例がある。PCR検査を徹底し地域住民の不安を取り除くためにもPCR検査を抜本的に増やすこと。
④学校や保育園などの施設でも感染が広がっており、関係者に対してもPCR検査を実施すること。
申し入れ書を受け取った総務部職員は、「要請があった内容は、所管の部署に伝える。来月予定の議会運営委員会を目途に文書で回答する」と答えました。
7月28日志位委員長が安倍首相に対して行ったコロナ対策の緊急申し入れの第一は「感染震源地(エピセンター)を明確にし、その地域、事業所の在勤者の全員に対して、PCR検査を実施すること」です。地域内で、面的にPCR検査を徹底することが求められています。
来月の県議会を通じてPCR検査の更なる拡充について発言していきたいと思います。
山陽小野田市でクラスターが発生し、それへの対応強化を申し入れました。皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
26日午後、鈴木防衛省地方協力局長、有馬外務省大臣官房参事官らは、来庁し、岩国飛行場におけるF-35Bへの機種変更に関する説明を行いました。
山口県側は、村岡知事、柳居県議会議長、椎木周防大島町長、米本和木町長が対応しました。
国の説明の概要は以下の通りです。
①2013年、日米「2+2」において、米海兵隊F-35Bの米国外における初の前方配備が2017年に開始されることを確認。
②2017年、岩国飛行場のFA-18ホーネット部隊とAV-8Bハリアー部隊が、F-35Bへ更新された。
③今般、米側から、2020年10月以降、岩国飛行場のFA-18ホーネット部隊が、F-35Bへ機種変更(2回目)を開始する予定である旨説明あり。
④具体的には、2020年10月以降、岩国飛行場のFAー18ホーネット2個部隊のうち、1個部隊(約12機)をF-35B(約16機)へ、段階的に機種変更するもの。
⑤また、機種更新されるこのFA-18ホーネット部隊は、米軍の部隊交代計画を踏まえ、米本土へ移駐する。
⑥ただし、新型コロナウイルス感染症の関係で、F-35Bへの機種更新の開始・終期の時期やFA-18ホーネット部隊の米本国への移駐時期等について、米側内部で調整中。
国の説明を受けて、村岡知事は、「今回の機種変更に伴う、予測コンターを示されたい」と質問しました。
これに国は、「岩国飛行場周辺への騒音の影響がどの程度まで及ぶのか、比較検討するための騒音予測コンターを現在作成している。準備が整い次第、地元自治体に示したい」と答えました。
村岡知事は、最後に、「騒音や安全性等について、地元市町ともに整理を行い、疑問点等については、近日、文書により国に照会する」と述べました。
更に、村岡知事は、記者の質問に「国への照会への回答や騒音予測コンターをみながら、市町・県議会の意見も聞き、どのように対応すべきか考えたい。」と答えました。
27日のしんぶん赤旗日刊紙は、この問題を次のように報じました。
「前回17年の配備では、同県と同市が受け入れを表明した直後、米本土のF35Bが飛行中に出火する重大事故を起こしています。騒音は従来機より大きく、17年7月には複数のF35Bの夜の市街地上空を数時間旋回し、市への1日の苦情件数は1998年のNLP(夜間離着陸訓練)を除いて過去最多でした。」
「住民投票を力にする会」の松田一志さんは、しんぶん赤旗日刊紙に次のコメントを寄せています。
「F35Bは多くの欠陥を抱えた機体だと伝えられています。そうした機体が配備・強化されることで事故などの危険性が高まり、市民生活に大きな不安を与えます。騒音被害の拡大も懸念されます。奇数が4機増えることは『機種変更』ではなく、明らかに基地機能の強化です。当然、受け入れられないと市長は断るべきです。」
28日付毎日新聞は、県と岩国市、和木町、周防大島町は、国に次のような文書照会をしたと報じました。
「県などは照会文書で、国側が作成中とする騒音予測コンター(地図)に対し、騒音や飛行経路のデータ、飛行回数などを含めて明らかにするよう求めた。追加配備に伴う人員の増減、新たな施設整備の有無、訓練の場所や内容、赴任する人員への新型コロナウイルス感染症対策などの情報提供を要請した。また、F35Bの安全性を確認するため、これまでの事故の発生状況、米政府機関が指摘した機体の問題改善状況、パイロットや整備員の技量や規律を確保する方策についても説明を求めた。」
26日、国は、岩国基地へのF35Bの配備について地元に説明しました。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。