小瀬川第二期工水事業は、当初、計画水量が3万7千トンでした。2012年に、未利用水3万2千トンを一般会計に移管し、その際、ダム分担金7億6600万円、企業債元利償還金を147億7700万円、合計155億4300万円の債務放棄分を一般会計で負担しました。
2013年以降も一般会計で、小瀬川第二期工水の未事業化分の負債を一般会計で負担し続けています。2013年から2020年までのダム分担金は、3億1800万円、企業債元利償還金(2016年で終了)4億5400万円、合計7億7200万円です。
小瀬川第二期工水の未事業化に対する一般会計の負担は、2012年時点で、155億4300万円、2013年から2020年までで、7億7200万円、合計、163億1500万円となっています。
県が、水利権のある小瀬川第二期工水の3万2000トンを放棄しない限り、今後とも年間、4000万円程度のダム分担金を払い続けることになります。
現在、小瀬川第二期工水の給水能力は、5600トン、契約水量は、3600トン、未契約水量が2000トンあります。
ここ数年、利用企業は、中国電力(2000トン)、柳井化学工業(1300トン)、カワノ工業(300トン)、合計3600トンに変化はありません。
小瀬川第二期工水の維持管理費は毎年6千万円程度です。
私は、昨日、小瀬川第二期工水の取水塔を訪ね、企業局の担当者から説明を受けました。
小瀬川第二期工水の取水塔前で県企業局の担当者から説明を受けました。写真手前が私です。
弥栄ダム本体と同時に施行した選択取水施設と第1号導水トンネルが1988年度に完成し、第2号トンネルから柳井地域に送水する導水施設及び配水施設は、小瀬川第二期工水事業として、1991年度に着手して、1999年度に完成しました。
小瀬川第二期工水は、柳井地域広域水道企業団と共同で施工され、日量5万トンの水道が柳井地域広域水道企業団に提供されています。31580㍍は、工水・水道共同施設で、10840㍍が工水専門施設となっています。
私は、十数年前から県議会で、小瀬川第二期工水事業の未事業化分3万2千トンをどうするのか県当局に質してきました。
県は、2012年に一般会計に移管するという大胆な改革を実行しましたが、その後、未事業化分3万2千トンの水に変化はありません。
私は、現地に立って、改めて、県と企業局の過大な事業見込みで、これまでに160億円以上の県財政が投入され、これからも毎年4千万円のダム事業分担金を県財政で払い続ている事実を県と企業局は猛省すべきであることを訴えたいと思います。
そして、県当局に、県が弥栄ダムに保有している日量3万2千トンの未事業化水の処理を真剣に検討すべきだということを訴えたいと思います。
また、企業局は、未契約水の2000トンの対処を真剣に検討すべきだと訴えたいと思います。
小瀬川第二期工水事業の多大な需要見込みによるつけにより県財政160億円超がつぎ込まれています。
改めて、小瀬川第二期工水事業に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
昨日、日本共産党山口県委員会と県議団は、「新型コロナ第5波の感染拡大防止に向けた緊急申し入れ(第7次)」を行いました。
新型コロナ第五波の感染拡大防止に向けた緊急申し入れを行う(写真奥 左から私、河合前県議、木佐木県議)
第7次の新型コロナ感染拡大防止に向けた緊急申し入れ書は次の通りです。
・・・
山口県知事
村岡 嗣政様
2021年8月5日
日本共産党山口県委員会
委員長 吉田 貞好
日本共産党山口県議会議員団
団 長 木佐木大助
新型コロナ第5波の感染拡大防止に向けた緊急申し入れ(第7次)
新型コロナの第5波は新規感染者が全国で1万人を超えるというパンデミックを引き起こし、東京など6都府県には緊急事態宣言が、福岡県など5道府県にはまん延防止等重点措置が発令されました(いずれも8月末まで)。県内でも変異株による感染者が増加するなど、日々、深刻さを増しています。
夏休みやお盆の時期を迎え、県外からの人流増加も想定されます。県内での感染拡大を防ぐとともに、県外から持ち込ませないためにも、PCR検査体制を抜本的に拡充することは緊急課題です。
ついては、下記事項について申し入れますので、善処方、ご検討いただき、速やかに文書で回答ください。
《申し入れ事項》
1,県内での感染拡大を防ぐ
①新型コロナ感染拡大の最大の要因である無症状感染者を早期発見し、保護・隔離するため、地域外来・検査センターに無料のPCR検査キットの配布と回収を行うスポットを設けること。
②若い世代に感染が広がっている状況を踏まえ、新山口、下関、徳山、岩国など主要駅や繁華街などで12歳以上の若者を対象にPCR検査キットの無料配布に取り組むこと。
2,県外からの感染者の流入を防止する
①県内外からの帰省者や観光客を対象に、県内主要駅や山口宇部、岩国錦帯橋空港、高速道の県内サービスエリアなどでPCR検査キットの無料配布、もしくは、抗原検査キットを用いた簡易検査を実施すること。
②やむを得ない理由で県外から帰省を予定している人を対象に、自宅にPCR検査キットを送付し、自宅で検体を採取、検査機関に郵送する形でのPCR検査を実施すること。
3,感染急増地域における「入院制限」について
①政府が8月2日、打ち出した「新型コロナウイルス感染急増地域においては、『入院対象を重症者や中等症のうち重症化リスクの高い患者らに限定し、自宅療養を基本とする』」という新方針の再考を求めること。
②山口県内において、感染急増という事態が生じた際にも「重症化リスクの高い人は原則入院、無症状・軽症患者は原則宿泊療養、無症状・軽症患者でやむを得ず宿泊療養を行えない人は自宅療養」という対応を継続すること。
以上
・・・
8月3日、しんぶん赤旗日刊紙は、来県者PCR検査について次のように報じました。
「県境をまたいで移動する人などを対象にした新型コロナウイルスの『水際対策』を強める県が増えています。本紙の調査では2日現在、無料や定額で出発前や空港、高速道路などでPCR検査の提供や、検査費用の助成をしているのは9都府県(国事業含む)に上ることがわかりました。首都圏などでは感染者が急増しています。全国知事会は1日、お盆など帰省に含めた夏休み期間の県境をまたぐ旅行や移動は、原則中止・延期とすることを国民に呼びかけるように政府に提言。やむを得ない理由で往来する旅行者などの出発前のPCR検査や搭乗前モニタリング検査について、現在実施している北海道・沖縄・福岡以外への拡大を求めています。」
福岡県では、福岡空港・北九州空港、小倉・博多駅において、8月31日まで、無料のPCR検査を実施しています。広島県では、広島空港、広島・福山駅、山陽道小谷サービスエリアにおいて、8月31日まで、出発前に関して無料のPCR検査を実施しています。
私たちの「県内外からの帰省者や観光客を対象にしたPCR検査の無料配布を行え」との要望に対して担当者は「何らかの対応を検討している」と答えました。
8月2日、政府が、「新型コロナ感染症急増地域において『入院対象を重傷者や中等症のうち重症化リスクの高い患者らに限定し、自宅療養を基本とする」という方針が出された問題について、担当者は「山口県にも国の方針が届いている。方針への県の対応は未定である。」と答えました。
担当者は「早い時期に、文書で回答する。」と答えました。
引き続き、新型コロナ感染拡大防止に向けた対応について関係機関に働きかけを行ってまいります。
皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
7月27日、中国新聞は、盛り土の規制に関し次のように報じました。
「静岡県熱海市で起きた土石流災害が建設残土による盛り土が起点になった可能性が指摘されていることを受け、山口県内の残土処分場周辺の住民から不安の声が上がっている。残土の崩落は全国各地で発生しており、自治体によっては独自の条例で一定規模以上の土砂の埋め立てを許可制としている。一方、山口県には規制する条例がない。専門家からは早急な法整備を求める声が上がっている。2019年9月ごろから搬入が始まった岩国市瓦谷地区の残土処分場。39世帯74人が暮らす集落から瓦谷川に沿って約1キロ上流の谷に、毎日のように大型トラックが土砂を運ぶ。多くが『広島』ナンバーだ。瓦谷自治会の末広邦夫副会長(68)は、『雨が降ると残土置き場から近くの市道に泥水が流れている。いつ大規模な崩落が起きるか、不安でならない』と訴える。建設残土は廃棄物とは異なり、再利用できる資源と見なされている。残土処分場は砂防指定地や地滑り防止区域、保安林などに含まれない限り規制する法律はなく、県や市は積み上げられた土砂の量や搬入元さえ把握できていない。瓦谷自治会は今年5月、市に対し業者へ適切な防災対策を指導するよう要望した。市危機管理課は『砂防法など関係法令に抵触しないと確認した』としたうえで『防災上の観点から注視する必要はある。業者には適切な事故防止対策を働き掛けたい』と回答した。業者への働き掛けはあくまでも『お願い』で、法的根拠に基づく行政指導はできないことも明らかにした。建設残土の崩落は全国で相次ぐ。国土交通省のまとめでは01~15年に全国で14件発生。09年には、大雨で東広島市の民家裏山の残土処分場が崩れ、91歳の女性が亡くなった。残土処分場がある地域は住民とのトラブルが絶えないこともあり、条例で規制する自治体が増えている。都道府県では1997年に千葉県が初めて3千㎡以上の残土の埋め立てや盛り土を知事の許可制とした条例を制定したのを筆頭に26都道府県が類似の条例を設けている。広島県は土砂を2千㎡以上埋め立てる場合、崩落を防ぐ安全対策や、慈善の知事の許可を必要としている。(中略)広大防災・減災研究センターの土田孝特任教授(地盤工学)は『残土処分の規制は自治体の条例頼みの現状がある。規制がある地域から、ない地域へ県境を越えて残土が持ち込まれることも起こり得る。国が法律で一律に規制し、自治体が地域事情に応じて細かく規定する条例を作ることが望ましい』と話している。」
7月21日、知事は記者会見で、盛り土を規制する条例について問われ、次のように答えています。
(今回行う盛り土の実態調査を受けて)「調査結果によっては、県独自の条例化ということも考えていかなければいけないと思っています。」と答えました。
9月県議会は、1日に議会運営委員会が行われ、8日に開幕する予定です。
私は、9月県議会において、山口県として盛り土を規制する条例を制定するよう求めたいと思っています。
山口県には盛り土を規制する条例がありません。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
ルネサスエレクトロニクス㈱は、7月16日、宇部市万倉にある山口工場の閉鎖を発表しました。
私と日本共産党宇部市議団で、7月21日、山口県知事と宇部市長に「ルネサス山口工場の事業継続と従業者の雇用継続を求める要望書」を提出しました。
提出した項目は次の通りです。
①ルネサスエレクトロニクス㈱に、山口工場の譲渡を含めた事業継続を要請すること。
②山口工場の従業者の雇用が全員確保されるよう、ルネサスエレクトロニクス㈱に要請すること。
③従業者の雇用継続のため、臨時のハローワークの開設などを国に要請すること。
8月2日、村岡嗣政県知事、篠﨑圭二宇部市長、村井完也山口労働局長は、ルネサスエレクトロニクス㈱柴田英利代表取締役社長兼CEOに対して、従業員の雇用確保と山口工場の譲渡先の確保にかかる「要望書」を提出しました。
ルネサスエレクトロニクス㈱へ要請を行うよう県知事と宇部市長に求めた者として、今回の県知事と宇部市長と山口労働局長の対応を評価したいと思います。
引き続き、ルネサス山口工場閉鎖の問題に関して、関係機関に働きかけを続けて行こうと思います。
ルネサス山口工場関係者の皆さん、皆さんのお声を藤本にお届け下さい。
引き続き、県政全般の皆さんのお声をお聞かせ下さい。
昨日、次期県議選の定数や選挙区などを協議する「選挙区問題検討協議会」に参加ました。
今回の会議では、定数の考え方、議員一人当たりの人口の考え方について各会派の意見を持ち寄りました。
私が協議会で、発言した日本共産党県議団として要旨は以下の通りです。
・・・
日本共産党県議団としての意見を述べます。
まず、定数についてです。
コロナ禍の中、山口県は、総人件費の縮減、事務事業の見直し、公の施設の見直しなどの「行財政構造改革」の取組を凍結する判断を行いました。私も昨年県議会で、県のその判断は妥当なものだと発言しました。
コロナ禍の中、県行政が、公の施設の見直しなどを凍結して、危機管理にあたっている時に、車の両輪である県議会として、定数削減をする時期ではないと思います。
コロナに対する医療・検査・ワクチン接種の体制の拡充、中小企業支援を求める県民の声を聞く、県議会議員の役割が高まっている中で、今、議員の数を削る時ではありません。
ここ数年、豪雨が県内を襲っています。いつ大規模災害が起こるのか分からない状況です。
県土を保全してほしいという市町を超えた広域的な県民の声をしっかり聴く県議会の役割が今求められています。
このような点からも定数を今、削減すべきではないと考えます。
議員一人あたり人口を見ますと、山口県より人口の少ない岩手県、青森県で定数48です。
ほぼ人口が同数の愛媛県は47です。
今回は、定数は現在の数が妥当だと思います。
次に、議員一人当たりの人口についてです。
現在が、2万8千人です。3万人を割っている県が山口を入れて20県ある状況です。
議員一人当たり人口を3万人以上にすることに固執する必要はないと考えます。
・・・
今後、協議会を重ね、次期県議選挙の定数、選挙区及び選挙区の定数に関し、議長に答申します。
議員定数に関する皆さんのご意見をお聞かせください。
「現役政権のトップを題材とした映画史上はじめての作品」と銘打ったドキュメンタリー映画「パンケーキを毒見する」を観ました。
エグゼクティブプロデューサーの河村光庸さんは、7月27日、しんぶん赤旗日刊紙のインタビューに登場しています。
河村さんはこの映画をこの時期に作成した意義を次のように語っています。
「菅氏が首相になると決まった時から、作らなければと思いました。安倍政権の基本的なところは菅氏が担っているのですから。権力をどう維持、強化するかばかりに関心がある人なので、これをテーマにした映画を作らなければ、その正体を描こうと。これを選挙に影響を与える時期、オリンピックの渦中に公開したいと、7月末の公開で上映する劇場を決めました。選挙に影響を与える映画になれば、メディアの端くれとして、大きな役割を果たすことになります。」
河村さんは、菅さんの政治手法を次のように語っています。
「議論をしないのではなくて、菅氏は議論できないからさせないということでしょう。理論武装もないし。先の国会での党首討論にしても中身がない、ひどいものでした。言葉を軽んじ、遠ざけ、無力化する。民主主義というのは、ものすごく面倒くさいものですよね。彼は、面倒くささを排除し、民主主義を否定しています。菅氏のやり方は、官僚支配とマスコミ支配を中心にして一元化していく。それが露骨です。そして国民の分断。格差拡大と一極集中。いかにも地方を厚遇していいるように見せかけて実は、切り捨てている。コロナ禍でのオリンピックでは、『安心・安全』を繰り返すのみ、無為無策です。」
映画には、しんぶん「赤旗」が登場します。河村さんは「赤旗」の役割についてこう述べています。
「『赤旗』の仕事は、マスコミのあるべき姿だと思いました。スポンサーがいるわけではないし、今、販売で成り立っている新聞は、『赤旗』ぐらいでしょう?ただ、もう少し一般紙的な名前にすべきかと。『赤旗』への取材を画面に入れるとどうしても『いろ』が付く印象が出ると、心配するスタッフもいました。私もそう思いますが、『赤旗』の調査報道の記事については素晴らしいなと思い、入れるべきだと。しかし、マスコミの責任は大きい。他社の記者にも取材していますが、本人は良くても上層部にダメだと言われて登場できませんでした。菅氏が内閣官房長官時代に86億円をつかみ金として使ったという官房機密費の暴露の報道もすごいと思いました。私も前から疑念を持っていて、右傾化雑誌の購入にこの金があてられているという情報もきいたことがあります。」
映画「パンケーキを毒見する」のナレーターを務めた古舘寛治さんは、7月25日のしんぶん赤旗「日曜版」でこう語っています。
「こういうものが今までなかったこと自体が問題でね。腐りきった政権を『おかしいよね』と批判するのは民主主義国家なら当たり前で、それに驚くこと自体、この国の危うさを示しています」
今朝のしんぶん赤旗日刊紙「潮流」も映画「パンケーキを毒見する」を取り上げ次のように書いています。
「歴史を振り返っても、ときの権力者の誤ったメッセージは国と民を破滅へと突き落としてきました。先の映画では多くの分野で日本が世界から遅れた国になっている現状も。製作者たちは呼びかけます。このままでいいのでしょうか。見たら選挙に行こう。」
映画「パンケーキを毒見する」は、是非、一人でも多くの国民に観てほしい作品です。
この映画を観て考え、そして、映画を見たら選挙に行きましょう。
内山雄人監督をはじめ、この映画を作成されたスタッフの皆さんの勇気と努力に感謝したいと思います。
私もこの映画で学んだ「民主主義の大切さ」を胸に、今日も、県議としてしての活動に励みたいと思います。
内山監督、すばらしい作品をありがとうございました。