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天井山風力発電事業に近隣の長門市兎渡谷(とどろく)自治会が反対を表明

 2月25日付「長門時事」は、天井山風力発電所計画の地元である長門市兎渡谷自治会が反対を表明したと次のように報じました。
 「三隅から渋木にかけての美祢市との市境の山間部に大型風車の建設計画が進んでいる中で、建設予定地から1.5キロ前後に位置する兎渡谷自治会(吉川敏夫会長)の今年の初集会が13日、役員会が20日地区の集会所で開かれ、計画に対して自治会として反対する方針を決定。市や市議会に対して請願書か陳情書(要望書など)を提出する準備を進めることを申し合わせた。計画の進捗状況を見ながら、4月から5月頃までには提出したいとしている。同自治会は全24世帯。初集会には11世帯が出席。関係者の話によると、風車の建設計画が議題に上がり、全出席者が反対の意思を示した。欠席した世帯も含めて自治会全体のムードは反対で推移しているという。今のところ『賛成の意見はない』と役員間では見ている。計画では、集落から1~1.5㌔の権現山の山頂付近に4基の大型風車が設置される予定。これに対して明確な法律上の規定がないのが陳情書。任意で要望や意見などを市議会や市執行部に提出できる。紹介議員もいらない。市議会で請願書を採択すれば、市執行部や関係機関にもその主旨を報告。陳情内容が実現するよう市議会、市執行部とともに努力が求められる。陳情書よりも重要な要望として位置づけられている。兎渡谷知事会では、できれば請願書を提出したい-としている。昨年秋、同自治会であった風車説明会に同席した日本共産党の林哲也氏か、岩藤睦子さんの市議二人にも相談し、紹介議員になってもらえば請願書を出すことにしている。これが無理なら陳情書を提出する。三隅地区では、すでに辻並自治会(山中利文会長)が反対の意思を表明(既報)。地域として反対を意志表示したのは兎渡自治会が二カ所目。周辺の上地区の自治会にもこのムードが波及するとみられている。計画では、三隅から渋木までの市境の山間部に最大で全17基の大型風車を建設する予定。1基の高さは最大で185㍍。総出力は最大で6万3千kW。順調に進めば、5年後の2027年からの営業運転を目指している。」
 私は、昨年11月県議会で、天井山風力発電事業に関し、美祢市秋芳町嘉万坂水地区で反対決議が採択されたと『はぎ時事』が報じたことを指摘しました。
 天井山風力発電事業に関し、事業計画地周辺の自治会で反対を表明したのは、美祢市秋芳町嘉万坂水自治会、長門市三隅地区辻並自治会、長門市兎渡谷自治会の3つとなりました。
 報道の通り、兎渡谷自治会から長門市議会に風力発電事業に反対する請願書が提出され採択されれば、天井山風力発電事業に重大な影響を及ぼすことになると思われます。
 天井山風力発電事業に対する環境アセスメントの状況について報告します。
 昨年1月25日、事業者は、天井山風力発電事業の環境影響評価方法書を提出しました。
 昨年6月24日に、山口県知事意見が出され、昨年7月16日に、経済産業大臣勧告が出されています。
 一昨年11月13日に出された「天井山風力発電事業(仮称)計画段階環境配慮書」に対する環境大臣意見に、「関係機関等との連携及び地域住民等への説明」があります。ここにはこう書かれてあります。
 「本事業計画の今後の検討に当たっては、関係機関等と調整を十分に行い、方法書以降の環境影響評価手続を実施すること。また、地域住民等に対し丁寧かつ十分な説明を行うこと。」
 天井山風力発電事業の計画地周辺の3つの自治会が反対を表明しているということは、事業者の説明に地域住民が納得していないということです。
 事業者は、地域住民の理解が十分に得られるまで、環境影響評価準備書の提出を行うべきではありません。

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