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最終本会議で討論行う 不発弾の処理は、国の責任で行うべきものと主張する

 昨日、11月県議会が閉会しました。

 私は、本議会に提案された議案に対する反対討論を行いました。

 昨日の11月県議会最終本会議で討論に立つ私

 私が行った討論の内容は以下の通りです。

・・・

 日本共産党議員団を代表して、本会議に提出された議案に対する討論を行います。
本会議に提案された67議案と継続審査中の6議案のうち、議案第10号、11号、23号、26号及び27号と継続審査中の議案第12号及び15号に反対します。残り66議案には賛成します。
 賛成する議案の内、議案第67号、2024年度一般会計補正予算について、意見を述べます。
補正予算の追加分として、①医療機関・社会福祉施設等光熱費等支援23億5900万円、②LPガス・特別高圧等支援7億5400万円、③中小企業賃上げ環境支援7億1800万円を計上しました。経済対策の追加補正額は357億9400万円です。重点支援地方交付金を財源にしたものは、①②③の合計38億3100万円です。追加分の内、278億円が公共事業です。その財源は、国庫支出金が111億円、県債が153億円8千万円です。追加補正の県債発行額全てが公共事業の財源となります。
 その結果、県債発行額は、当初予算で458億円だったものが、追加補正後、634億円にまで増高します。過去にも経済対策と言う名の公共事業の積み上げが県財政をひっ迫させたことがあります。県債に依存した安易な公共事業の積み増しには慎重な対応を行うよう求めます。
 また、不発弾処理対策事業として約8億円が計上され、負担は県と周南市が折半する形です。しかし、そもそも不発弾問題は、戦前の天皇制政府が政府行為としてはじめた戦争の“つめあと”であって、自治体、住民が責任を負うべき問題ではありません。
戦争のさなかに米軍が投下、砲撃した爆弾が不発弾として地中や海中に埋まっているのかを探査し、処理する責任は、国にあるのは明らかです。関係自治体に処理を押し付けるのは本末転倒であり、政府が全額経費負担し、不発弾処理の先頭に立つよう求めるべきであることを指摘するものです。
 議案第10号、一般職に属する学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例についてです。
本議案は、先の通常国会において、自民、立憲、国民、維新、公明の5党の賛成により成立させられた「給特法」改定に伴う条例改正です。
 「改定」の最大の問題点は、公立学校の教員のみ、膨大な時間外勤務を「在校等時間」というあいまいな概念で労働時間として認めず、一切の時間外勤務手当を支給しないという労働基準法の原則を平然と踏みにじったところにあります。
今回の「給特法」改定は、「恥であり罪である」と喝破したのは、東京大学の本田由紀教授です。
 国会での公聴会で参考人として陳述した本田教授は、改定案について「法規範を逸脱するような法律を国の大量の教員に対して国が法として定めるということは、恥であり罪であるという事柄は他にありません」と述べました。本田教授が指摘した法規範とは、「人たるに値する生活を営むための」労働条件の在り方を定めた労働基準法です。その中心は、「使用者、労働者に、週40時間、1日8時間を超えて、労働させてはならない」という原則に他なりません。法規範を逸脱する方途は、残業代を支給しないと定めた『給特法』です。
 本条例は、法規範を逸脱するような法律を県内の大量の教員に適用する点で「恥であり罪」であることを指摘して、本条例改正に反対します。
 次に、議案第11号知事等の給与及び旅費に関する条例及び山口県議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例です。
 本条例は、知事及び県議会議員の議員に支給する期末手当を3.45から3.50に引き上げるものです。
 本議会には、358億円の経済対策関連予算が追加提出されました。知事は、追加提出について国の経済対策を活用して「物価高への対応や賃上げ環境の整備、暮らしの安心・安全に向けた基盤整備等を進めていく」と議案説明しました。
 知事及び県議会議員の期末手当引き上げに要する予算は、県民の暮らしの安心・安全に向けた基盤整備等に充てるべきであることを指摘し、本条例に反対します。
 次に議案第23号、一般国道490号2号橋(仮称)橋りょう整備工事(上部工)の請負契約の締結についてです。
この橋りょうは、わが党が従前から反対してきた高規格道路・小郡萩道路の一部です。このような巨大プロジェクトは見直し、物価高に苦しむ県民の暮らしを支える県財政を推進すべきと考え反対します。
 議案第26号及び27号は、防府警察署庁舎新築に伴うものです。防府警察署は、防府市の要望に基づき防府市役所建設に伴い生じる空地へ移転するものです。
 地元の市民団体は2021年、県警本部長に、新庁舎の空地へ警察署が移転すれば防災空地がなくなることや、交差点にあまりにも近すぎて利用しづらくなるのではないかとの理由で反対する要望書を提出しました。こうした経緯により、同議案には反対します。
 次に請願についてです。
 請願1号、2号、4号、5号、7号を不採択とした委員長報告に反対します。
 請願第1号は、日本政府に核兵器禁止条約の調印・批准を求める意見書の国への提出を求めるものです。
 日本被団協がノーベル平和賞を受賞して1年が経過しました。日本政府が核兵器禁止条約に参加しない姿勢は、世界中から奇異なものに受け止められています。請願が主張するように、唯一の戦争被爆国である日本政府が条約締結をすることは、被団協の行動をさらに力強く補強し、核兵器廃絶への大きな希望を世界にもたらします。各議員の賛同を呼びかけます。
 請願第2号は、使用済核燃料中間貯蔵施設の上関町への建設に反対することを求めるものです。
 9日、中国新聞は、「7日投開票の柳井市議選で、中国電力が山口県上関町で建設を検討する使用済み核燃料の中間貯蔵施設について、中国新聞が告示前に実施したアンケートで反対と回答したのは当選者全16人のうち9人と過半数を占めた」と報じました。中間貯蔵施設建設予定地周辺の自治体で反対する議員が過半数を超えたのは、田布施町に続き2自治体目です。
 8日夜に発生した青森県を中心とした地震により、日本原燃は、六ケ所村にある使用済燃料の再処理工場で、燃料プールから650リットルの放射性物質を含んだ水が溢れでたと発表しました。
 請願にある通り、中間貯蔵施設建設予定地の近くには、政府の地震調査研究推進本部が発表した、今後30年以内に地震が発生する確率が3%以上と最もリスクの高い「Sランク」の周防灘断層帯が存在します。このような場所に原子力施設を建設すべきではありません。よって、本請願は採択されるべきです。
 次に、請願第4号「特別支援学校の過大・過密、教室不足の解消を図るため、学校建設の国庫補助率引き上げを求めることについて」です。
 文科省の2023年10月1日現在の「公立特別支援学校における教室不足調査の結果」によると、山口県の不足教室数は7カ所、全国では3359カ所あります。
 文科省が、18歳人口に特別支援学校の卒業生を含めずに大学等の進学率を算出していることが判明しましたが、特別支援学校での教室不足の放置は、文科省による失政の最たるものです。
 また、私は、一般質問で、マンモス学校である宇部総合支援学校の分割や美祢、長門分教室の分校化を訴えてきました。請願にある特別支援学校建設のための国庫補助率3分の2への引き上げは当然の要望であり、本請願は採択されるべきです。
 次に、請願第5号「2026年度山口県予算に学校法人山口朝鮮学校への補助金を計上することについて」です。
 1948年12月10日、国連総会で、「世界人権宣言」が採択され、採択日が「人権デー」と定められました。法務省は、人権デーを最終日とする1週間を「人権週間」と定めています。
 世界人権宣言第2条第1項には、「すべて人は、人種、皮膚の色、性、言語、宗教、政治上その他の意見、国民的若しくは社会的出身、財産、門地その他の地位又はこれに類するいかなる事由による差別をも受けることなく、この宣言に掲げるすべての権利と自由とを享有することができる」とあります。山口県人権推進指針は、16の分野別施策を掲げています。
 子どもの問題では、「より子どもの立場に立って、子どもを大切にした県づくりを推進するという基本方針のもと」に、施策を推進するとしています。
 外国人問題では、「『日本人と外国人が、お互いを尊重しながら、共に地域を創る一員として活躍することで、全ての県民が豊かに安心して暮らすことができる山口県』を基本理念に掲げ、県内の市町や関係機関等と連携し、多文化共生社会の実現に向けて施策を推進する」としています。
 山口県が朝鮮学校に補助金を支給しないことは、世界人権宣言にも山口県人権推進指針にも反するものです。よって、本請願は採択されるべきです。
 次に、請願第7号、「小・中学校、高校の少人数学級実現、私学助成の増額、教育費の父母負担軽減、障害児教育の充実を求めることについてのうち、第2項、第3項、第4項及び第6項に関する部分について」です。
 第2項は、「小・中学校での30人以下学級、高校35人以下学級を早期に実現すること」を求めています。
 県教委は、県立高校再編整備計画後期実施計画(素案)を10月に公表し、14校を7校に再編統合し、3つの分校の募集停止を検討するとしています。
 本素案の基には、「望ましい学校規模を1学年4~8学級(1学級当たりの生徒は原則40人)」の基準が厳然として存在します。
本議会の一般質問で指摘しましたが、高知県教委は、中山間地域等の小規模校は、本校=1学年1学級20人以上、分校=1学年1学級10人以上を学校規模の最低規模の目安として再編整備基準としています。
 本請願の第2項、第3項、第4項及び第6項を採択し、子どもたちが安心して学べる山口県を推進すべきです。
次に継続審査中の6議案のうち、議案第12号、2024年度山口県歳入歳出諸決算と、第15号、工業用水道事業会計の決算の2議案に反対します。
 2024年度山口県歳入歳出諸決算の反対理由の第1は、長年続く実質賃金の減少と年金削減、そして41年ぶりの物価上昇という非常事態から、県民の暮らしと県内経済を守る支援策が不十分であったと言うことです。
この年の実質賃金は、マイナス0.4%であり、ガソリンや水光熱費はもちろん、食材費、コメまで値上がりとなる物価高騰が家計を直撃しました。
 一方で異次元の物価高により、県財政は、地方消費税清算金が約59億円の増収となり、これらを含め県民の負担軽減や暮らしをまもる施策に使われることが求められました。しかし、家計を直接支援する施策は全くなく、「賃上げ環境整備応援事業」を創設した点は評価するものの、その予算規模は1億9400万円に留まり、県内6万企業に対し487企業、0.8%に過ぎません。一例を上げれば秋田県の10分の1の規模です。
 この年から国の「森林環境税」の徴収が始まり、納税義務者1人あたり1000円を徴収、県では「やまぐち森林づくり県民税」が県民からは500円、法人からは1000円から4万円を徴収しており、目的と使途が違うと言っても、県民にとっては森林保全のための税金の二重払いの感覚であり、この際、県民負担の精査をすべきです。
 第2は、地方自治体の使命である「住民の福祉の増進」も県独自の施策は見られず、子ども医療費助成制度は子育て支援ではなく、「福祉医療」に止まらせ、この間、予算執行率は100%を切り、前年度は約84%まで低下しているのに、対象年齢の拡大に踏み出そうとはせず、市町に負担を押し付けたままです。このため同制度の予算が当初予算総額に占める割合を中国5県で比較すると、鳥取県が0.32%に対し、山口県は0.08%と4分の1になっています。
 また、地域医療構想によって、この間、437床もの病床が削減がされました。国民健康保険料は、県の示した標準保険料率が上昇傾向にあり、市町の保険料は県の保険料率よりも低く抑えていますが、値上げに踏み切る市町が増加傾向にあります。国の訪問介護報酬の引き下げの影響などで、訪問介護事業所は、昨年度、指定13か所に対し、廃止は21か所となりました。
 2024年度の一般会計は、基金残高が186億円増の1067億円となり、減債基金20億円、安心・安全基盤強化基金143億円、デジタル実装推進基金17億円などに貯めこまれています。これら基金を年度途中でも、物価高や負担増で苦境に立たされている県民生活への温かい支援に回すことこそ求められたと思います。
 第3は、こうした一方で、あいも変わらず下関北九州道路や木屋川ダム嵩上げなど不要不急の大型公共事業の着手に向けた施策や企業立地補助金など大企業への過度な支援が続けられています。これら事業のあり方、進め方、税金の使い方が、自治体の本旨である住民福祉の増進につながるのか、との視点で改めて検討されるべきです。
 以上、3つの理由をもって、2024年度山口県歳入歳出諸決算に反対し、討論とします。

・・・

 引き続き、県政全般に対する皆さんのご意見をお聞かせください。

中国新聞が高級公用車センチュリーについて報道しました。

 11日、中国新聞デジタルは、山口県の高級公用車センチュリーについて、次のように報じました。
 「山口県の高級公用車『センチュリー』2台のうち2026年11月に車検の期限を迎える車両を巡り、県民や県議会から廃車処分を求める声があがっている。本来の目的の『貴賓車』としての使用はわずかで、県議会の河野亨副議長の私的使用が疑われるケースも発覚。県は車種の変更を含めた検討をしている。車検の期限を迎える車両は県が13年に1260万円で購入したもう一台と合わせ、皇族や外国の要人を送迎する貴賓車に位置付ける。県によると、20年4月~今年10月末に貴賓車として使ったのは13年購入分が5日間、20年購入分は12日間だけ。普段は県議会に無償で貸し出し、13年購入分は河野氏、20年購入分は柳居俊学議長の公用車として使う。中国新聞の情報公開請求に対して県が開示した資料と関係者によると、13年購入分の25年10月末時点の走行距離は30万4430キロ。河野氏は副議長就任翌日の5月13日~10月末、県議会事務局職員の運転で計53日間遣い、県庁から光市の自宅への送迎などで計1万838キロ移動した。河野氏が副議長になって以降の貴賓車としての使用は、岩国市であった全国高校総合体育大会で高円宮家の長女承子さまたちを送迎した8月8日だけだった。また、河野氏は5月13日~15日、光市にある自身が理事長の社会福祉法人が運営する福祉の施設や顧問の企業に行ったことが中国新聞の取材で明らかになっている。県は公務以外での使用を禁じており、識者から『私物化』との指摘が出ている。こうした運用を背景に市民団体は11月28日、13年購入分の廃車処分と新規購入しないことを求める村岡嗣政知事宛ての要請書を県に提出した。松林俊治代表世話人は『県の財政は厳しい。節約して県民のために使ってほしい』と訴えた。県議会でも疑問の声が出た。2日の一般質問で県議の一人が『貴賓車利用は少なく、廃止を明確化すべきだ』と指摘。兼清宏之会計管理局長は『当初予算の編成過程で検討するため答えられない』とした。8日の総務企画委員会でも車両の更新内容を問い、坂本亘子物品管理課長が同様の回答にとどめた。河野氏は『県議会事務局が対応する』とし中国新聞の取材に応じていない。県議会事務局は『車両の使用は適正。更新については何も言えない』としている。県は25年度内にも方針を決める見通し。山口県が2020年に購入したセンチュリー:県が中国新聞に開示した資料によると、20年に購入したセンチュリーの走行距離は25年10月末時点で19万6479キロ。柳居俊学議長の送迎などで主に県議会事務局職員が運転している。1カ月当たりの平均走行距離は22年度2831キロ、23年度3567キロ、24年度3604キロ。25年4月~10月は3697キロだった。購入から11年未満などのため県は運用を続ける。」
 中国新聞デジタルに掲載された写真も、質問した県議も、私です。
 利用実績のない貴賓車はいりません。2013年に購入したセンチュリーに代わる新しい車の購入も必要ありません。
 いよいよ、当該センチュリーについて、予算にどう位置付けるか知事の判断が迫られる時期ですが、不公正な県費の支出は慎むよう、引き続き、県議会で追及していきたいと思います。
 この問題にたいする皆さんのご意見をお聞かせください。
 今日は、最終本会議、討論に立つ予定です。しっかり、11月県議会を務め上げたいと思います。

11月補正予算追加分で153億8千万円の県債 278億円の公共事業の財源に

 8日、県議会総務企画委員会が開かれ、私は、様々な問題で質疑を行いました。その主なものを報告します。

 県議会総務企画委員会1日目の審議の様子

 先日報告した、職員の健康以外に取り上げた主なものを報告します。
 まず、重点支援地方交付金についてです。
 第一は、「米国関税措置を受けた緊急対応パッケージ」に基づく予備費についてです。
 今年、5月に内示された山口県への配分額は、7億6800万円でした。私は、11月補正までに、どのような内容の予算をいくら組んできたのか質しました。
 大和財政課長は「6月補正では、『LPガス・特別高圧等支援』として4億8000万円を、9月補正では、『地酒緊急支援』として1億2100万円を、11月補正では、『漁業生産資材価値高騰支援』として5700万円計上した。」と答えました。
 私は、残る1億900万円はどう予算化するのか質しました。
 大和課長は「新年度当初予算を編成する際に、活用したい。」と答えました。
 第二は、「強い経済」を実現する総合経済対策分についてです。
 今議会に補正予算の追加分として①医療関係等光熱費等支援23億5900万円②LPガス・特別高圧等支援7億5400万円③中小企業賃上げ環境支援7億1800万円が計上されました。
 経済対策の追加補正額は357億9400万円です。重点支援地方交付金を財源にしたものは、①②③の合計38億3100万円です。
 私は、残る320億円弱は、何を行うのか、財源は何か質しました。
 大和課長は、この内、278億円が公共事業だ、財源は、国庫支出金が111億円、県債が153億円8千万円だと答えました。
 私は、追加補正の県債発行額全てが公共事業の財源となるのかと質しました。
 大和課長は、「その通りだ」と答えました。
 当初予算での県債発行額は458億円だったものが、追加補正後、634億円にまで増高しました。
 経済対策と言う名の公共事業の積み上げは、県債発行額を増高させることが分かります。
 私は、慎重な対応を求めました。
 次は、センチュリーについてです。
 2013年購入のセンチュリー、について10月28日の記者会見で、村岡知事は「当然、見直しをしないといけない」「単純に延長や更新といったものにすべきではないと思う」と述べました。
 私は、①どのような見直し作業を行っているのか②単純な更新をしないということはセンチュリーという車種を更新することはないということか質しました。
 坂本物品管理課長は「当初予算の編成過程で検討していくことから、お答えできない」と答えました。
 次は、避難所の資材についてです。 
 私は、避難所の資機材の購入状況を質しました。
 井上防災危機管理課長は、次のように答えました。
 ①自動パック式簡易トイレ一式50台②炊出用防災かまど一式8台③簡易ベッド500台④テント式パーテーション500張⑤テント式パーテーション(トイレ用)50張⑥パーテーション402枚⑦スポットクーラー28台⑧可搬型ヒーター35台⑨可搬式発電機28台
 次に、「山口県職員カスタマーハラスメント対応方針(案)」についてです。
 11月21日に行われた第2回「山口県職員カスタマーハラスメント対策会議」の中で示された資料に、都道府県の対応状況が示されています。
 一つは、カスハラマニュアルの策定が22団体、二つは、録音機能付き電話機の導入が24団体、三つは、職員向け相談窓口の設置が23団体で実施しています。
 私は、これらの対応が、いつ実施できる見通しか質しました。
 倉本課長は「マニュアルの策定は、来年1月を予定。ハラスメント相談窓口は既に設置しており、来年1月に心理カウンセラーを配置し強化を図る予定。録音機能付き電話機は技術的課題等もあり、時間がかかる。」と答えました。
 次は、政治資金についてです。
 11月28日の中国新聞は、村岡知事の政治資金団体が、24年に受けた個人献金のうち少なくとも10件計26万円分について、政治資金収支報告書の住所欄に寄付者の住所ではなく寄付者が代表を務める企業や団体の所在地を記していたと報じました。
 私は、6月県議会で、知事の政治資金収支報告書に記載された寄付者の住所が県からコロナの利子補給金を受けている企業や団体の住所と同じであることを指摘し、「政治資金規正法では、県から利子補給金などを受けた企業が、知事に寄付することを禁止していると思うが見解は」と質し、黒瀬選挙管理委員長は、「政治資金規正法22条の3では、国又は地方公共団体から補助金、助成金、交付金、負担金、利子補給金その他の給付金の交付もしくは資本金などの出資を受けている法人は、政治活動に関する寄付をしてはならないことが規定されている」と答えました。
 私は、この法解釈に変更はないか質しました。
 渡邊市町課長は「法解釈に変更はない」と答えました。
 次に東京と地方の税収格差についてです。
 4日の朝日新聞に、「東京都と、46道府県との税収格差が広がっている問題で政府・与党が是正に乗り出す方向で最終調整に入った」と報じました。
 私は、①政府の対応をどう認識しているか②県としては、この問題をどう考え、どのように国に要請を行ってきましたか質しました。
 山根税務課長は「税収の偏在については従前より認識しており、政府要望において税収の偏在性が小さく税収が安定的な地方税体形の構築について要望すると共に、知事会等を通じ同様の要望を実施している。」と答えました。

しんぶん赤旗日刊紙が、林総務相の公選法違反疑惑を「とくほう・特報」で大特集する

  今朝のしんぶん赤旗日刊紙は、林総務相の公選法違反疑惑について「とくほう・特報」として大きく取り上げました。記事には、私は、当事者に直接インタビューを行ったことにも触れられています。記事を紹介します。
 「2024年衆院選での『運動員買収』や『労務費領収書の偽造』などの疑いが浮上している林芳正総務相ー。上脇博之・神戸学院大学教授が林陣営の出納責任者を公職選挙法違反などで刑事告発(1日)する事態にまで発展しています。この告発状には、日本共産党の辰巳孝太郎衆院議員による国会質問や独自調査の結果が詳しく引用されました。辰巳氏が明らかにした違法行為の『証拠』とは・・・。林陣営による公選法違反疑惑は『週刊文春』のスクープ(11月13日号)を発端として、『朝日』『読売』『毎日』『NHK』などが一斉に報じてきました。辰巳氏はこの疑惑をさらに独自調査して、11月20日の衆院総務委員会で林氏を追及。林氏は反論できず、『事務所で確認作業を進めている』などと答弁拒否を繰り返しました。上脇氏は、この辰巳氏の調査が告発に役立ったと語ります。『告発状を捜査機関に受理させるためには、林陣営が買収した相手方まで特定し『具体的な事実』を書く必要があった。報道に加えて、自ら調査した結果を国会で示してくれたので、議事に残る形で事実確認できた』上脇氏が告発状で引用した調査結果の一つが、林陣営がポスター張りなどの労務費支払い先として選挙運動費用収支報告書に記載した人たちへの『聞き取り結果』です。林陣営報告書の記載と異なり、『お金をもらっていない』『領収書を書いていない』『労務に従事していない』などの実態が口々に語られました。(証拠①)これらの証言は、辰巳事務所と藤本一規・党山口県議が当事者に直接インタビューして集めました。労務費の支払い先として林陣営が選挙管理委員会に提出した領収書のうち、署名などの筆跡から偽造の疑いがある人を選んで訪問したといいます。辰巳氏は『秘書と藤本県議の訪問に対して(林さんが不利になるから話せない)と警戒する人もいたが、(何が悪いのか)という調子で詳細に語る人もいた。長年にわたって不正が当たり前のように続いてきたことがうかがえる』と語ります。上脇氏は告発状で、実際に支出がなく、領収書の署名も本人以外の者が勝手に行ったと指摘し、有印私文書偽造・同行使罪(刑法第159条第1項、第16条第1項)と選挙運動費用収支報告書・領収書の虚偽記入罪(公選法第189条1項、第246条第1項第5号の2)に該当するとしました。また、実際に支払われなかった分の金額について『裏金として別の支出に充てられたことになる』『他の買収に使われたのではないか、と重大な疑惑さえも生じる』(告発状)としました。もうひとつ、辰巳氏による調査で上脇氏が告発状に引用したのが、運動員買収の『証拠動画』です。(証拠②)林陣営が機械的な単純作業に対して労務費を払ったとする人物が実際には選挙運動した様子がこの動画に映っていました。公職選挙法は、選挙運動に報酬を払うことを禁じています。上脇氏は『今回の事件では、お金をもらった(被買収)の当事者をできるだけ多く特定して告発状に書く必要がありました。その作業にとくに時間がかかっていたところ、辰巳さんが国会で証拠動画を示したのです。私も動画を見て、告発状に加えました』と語ります。問題の動画は、林氏の妻・林裕子氏の衆院選期間中の昨年10月26日、自身のフェイスブックに投稿しました。官房長官(当時)だった夫に代わって、『候補 妻』のたすきをかけて選挙運動した様子をまとめた動画です。辰巳事務所の秘書らは、この動画のなかで裕子氏と一緒に選挙運動した人物と、林陣営の労務費支払い先を照らし合わせました。その結果ー。裕子氏の隣でマイクを握って『がんばろう』の音頭を取っていたのが、吉村武志・自民党下関市議だったと判明。辰巳氏が11月20日の衆院総務委員会でこの人物が吉村氏だったと指摘し、林総務相も認めました。さらに辰巳事務所は、吉村氏が映った部分の撮影日が昨年10月18日だと、選挙カーの運航スケジュールや裕子氏の服装などで確認しました。この日は、林陣営が吉村氏に労務費1万円を『ポスター維持管理費、ハガキ筆耕』(領収書の記載から)の名目で支払った当日です。吉村氏は『週刊文春』の取材に対して当初、『ポスター貼りは若い党員さんにまかせた。自分は地図で遊説どこに行くとか、コースを作る。どの辺行ったら人がおるとかね』『(応援活動に報酬を支払ってはいけないから労務費として計上するのかと聞かれて)そうですね、そんな感じ』と述べて、運動員買収を半ば認めたと報じられています。(11月13日号)。この発言の通り、実際は選挙運動だったことが動画で裏付けられました。上脇氏は告発状で、林陣営が当選を目的として運動員に金銭供与したことになると指摘し、買収罪(公選法第221条第1項第1号、同条第3項第3号)に該当するとしました。また、買収を隠蔽するため労務費だと偽ったと指摘し、選挙運動費用収支報告書・領収書の虚偽記入罪に該当するとしました。辰巳孝太郎衆議院議員の話:カネで運動員や票を買うのは、民主主義の根幹である選挙を汚す行為です。公職選挙法を所管する総務大臣でありながら、自身の疑惑を国会で説明しない。このような大臣のもとで補正予算案の審議を進めてよいのか。これは林氏だけでなく、説明責任を果たさせない高市早苗首相の問題です。政治とカネの問題を国会で問われて『そんなことより・・・』と脇に置こうとする、軽く扱いたいという首相の姿勢がここにもあらわれています。証拠①労務費支払い先の『聞き取り結果』Aさん『金はもらっていないし、何もしていないんじゃ。領収書は書いていません。領収書の筆跡は自分のものではない』Bさん『何もわかりません』Cさん『林さんの不利になることは言えない』Dさん『事務所に顔を出した程度。いつものことだからもらったんじゃないかな。もらったとしたら、弁当代、ガソリン代のつもりでもらった。ポスター貼りもはがき書きもやっていない。領収書の日はほかに用事があったので行っていない。何もやっていません。領収書の筆跡は自分のものでも妻のものでもない』証拠②労務費をもらった人が選挙運動する様子が写った動画:昨年10月18日、マイクを握って『がんばろう』の音頭をとる吉村武志・自民党下関市議。林陣営は同日に労務費1万円を支払ったとしています。=林氏の妻・林裕子氏が昨年10月26日にフェイスブックに投稿した動画から」
 私は、辰巳衆院議員が質問に立つ数日前に、辰巳事務所の秘書の方と一緒に、証拠①で示された方々に直接インタビューをしました。AさんやDさんがはっきりと、自分の筆跡ではないと認められた瞬間には驚きました。
 8日、中国新聞は、この問題について、広島県選出の衆議院議員の秘書のコメントを次のように報じました。
 秘書は、ポスターの維持管理費について「そんな費用が認められるなら、選挙費用は野放図になる。もしポスターが剥がれたら地元の人に無料で張り直してもらうか、事務所スタッフが張り直しに行く。お金を払うなんてあり得ない」
 林氏をめぐる問題での報道は続いています。
 赤旗の報道で辰巳氏が言うように林氏だけでなく、高市首相の責任が問われる重大問題です。
 政治とカネの問題を「そんなことより・・・」という高市首相の姿勢が問われています。
 この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。

県知事部局職員の精神疾患を理由にした休職者数が、5年間で倍増していることが分かりました。

 今日の中国新聞は、昨日の県議会総務企画委員会で私が取り上げた県知事部局の職員が精神疾患が増えている問題を次のように報じました。
 「県知事部局で、精神疾患を理由に長期にわたり休職する職員が増えている。2024年度に精神疾患で30日を超える休暇を取った職員は過去5年で最多の70人に上り、20年度の34人から倍増した。職員の健康管理を担う県給与厚生課によると、病気で30日を超える休暇を取った職員は、20年度の55人から24年度は94人に増えた。このうち精神疾患は、20年度34人▽21年度56人▽22年度53人▽23年度61人▽24年度70人ーと推移した。循環器系や消化器系などの疾患の内容別は、いずれの年度も精神疾患が最も多かった。8日の県議会総務企画委員会で、同課の山田隆司課長は精神疾患による長期の休職者が増えた理由について『職場や業務に関することだけでなく、家庭や家族の事情もある。要因はさまざまで特定するのは困難』と述べた。対策について人事課の倉本泰正課長は『精神疾患につながらないよう働きやすい職場環境をつくっていくのが大切。ハラスメント防止の相談体制の整備や、研修の充実に取り組んでいる』と説明している。」
 県職員の働く環境に関しては、私は、以下の質疑も行いました。
 小田村議員が、一般質問で、「組合調査で、欠員が82名」と発言しました。
 私は、県の認識として、欠員は何名かと質しました。
 倉本人事課長は「概ね一緒だ」と答えました。
 山口県人材育成・確保基本方針に2019年度一人当たりの時間外勤務実績が140時間、23年度の時間外勤務実績が141時間と増えています。
 私は、2024年度の時間外勤務実績を質しました。
 倉本課長は「134.9時間だ」と答えました。
 総務企画委員会の二日目の審議内容は、明日以降、報告してまいります。
 引き続き、県政全般に対する皆さんのご意見をお聞かせください。

2013年購入のセンチュリー 新年度更新時期を迎えます 貴賓車いらないと主張

 私は、2日に一般質問で登壇しました。これまでブログで取り上げていない問題について報告していきます。
 今日は、センチュリーの問題について報告します・
 2013年購入のセンチュリーは、公用車更新基準(原則として購入から11年以上経過し、且つ走行距離12万キロ以上・新年度に車検更新)を越え、来年11月19日をもって車検が満了します。
 貴賓車として過去3年の利用実績は5回です。知事車、副知事車、教育長車以外の黒塗りの集中管理自動車2台の過去3年の利用実績は、1台当たり約140日です。
 私は、①新たな貴賓車は購入すべきではない②センチュリーは更新せず、集中管理車の活用で十分対応できるーと質しました。
 兼清会計管理局長は「平成25年に購入したセンチュリーは、来年度に更新時期を迎えるため、当該予算の編成過程において検討していくことから、当該車両の取扱いに関して、現時点でお答えすることはできない」と答えました。
 2020年9月、朝日新聞は、中国、四国、九州の16県を取材したとところ、山口県以外に来賓用専用車を持っていたのは、香川県と長崎県だと報じました。
 香川県と長崎県を調査した結果、両県とも専用車が廃止されていることが分かりました。
 私は、「貴賓車1台を廃止することを明確化すべきだ」と再質問を行いました。
 兼清局長は「当初予算の編成過程において検討していくから、現時点でお答えすることはできない」との答弁を繰り返しました。
 香川県と長崎県の担当者は、廃止された時期は、随分前だという受け止めだと答えました。
 両県は、2020年の朝日新聞の報道を受けて早々に来賓用専用車の廃止に踏み切ったことが分かります。
 山口県は、未だに2台の貴賓車を保有している珍しい自治体だということが浮き彫りになっています。
 それでも、「貴賓車一台は廃止する」とも言えないことに残念な想いです。
 更新時期を迎える2013年購入のセンチュリーの動向をしっかり注視していきたいと思います。
 この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。