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日本共産党県委員会・県議団が新年度の予算要望書を村岡知事に提出

 昨日、日本共産党山口県委員会と同県議団は、村岡知事に対し「2024年度県予算編成に関する申し入れ」を行いました。

 申し入れには、吉田県委員長、吉田副委員長、木佐木、河合、私の3県議が出席しました。

 村岡知事に「2024年度山口県の施策並びに予算編成に関する申し入れ」書を手渡す吉田県委員長

  左から、村岡知事、吉田県委員長、木佐木、河合、藤本の3県議

 要望事項は、594項目にのぼり、緊急要望は、①能登半島地震を教訓にした防災減殺対策②子育て支援を拡充する市町に対する総合的な補助制度の創設③県有施設の利活用④使用済み核燃料「中間貯蔵施設」⑤米軍岩国基地の5分野20項目です。

 緊急要望の部分を以下、紹介します。

・・・
山口県知事
村岡 嗣政様

2024年1月12日

日本共産党山口県委員会
委員長 吉田 貞好
副委員長 吉田 達彦

日本共産党山口県議会議員団
団 長 木佐木大助
副団長 河合 喜代
幹事長 藤本 一規

2024年度山口県の施策並びに
予算編成に関する申し入れ


 2024年度山口県の施策並びに予算編成に関する申し入れ
 物価高騰により、多くの県民の暮らしや営業は長期に渡って厳しさを増しています。その一方で、大企業の内部留保は550兆円を超えるなど一握りの富裕層に富が集中しています。
 県内の大企業も円安などの恩恵で業績を急回復させ、山口県の税収は、バブル期を超え史上最高水準となっています。こうした税収増はムダ使いではなく、県民のくらしと営業を守り、地域経済を立て直すことにこそ使うべきであり、それが地方自治体の役割です。
 30年間上がらなかった賃上げを促進し、福祉をはじめ、県民の暮らしへの支援を充実すれば、家計の負担が軽くなり、消費に回り、経済の好循環をつくることができます。所得の再分配によって、貧困と格差の是正をはかることを、山口県の税財政制度の根本にすえるべきです。
 以上の立場から、2024年度山口県予算編成に対する日本共産党山口県委員会並びに日本共産党山口県議団の要望をまとめました。
 要望事項は594項目にのぼりますが、県として最大限の具体化を図るよう、強く要望するものです。

〈緊急要望〉

(1)能登半島地震を教訓にした防災減災対策について
①上下水道、電気、ネット環境などライフラインの耐震化をすすめるため、市町と関係事業者との協議機関を設け、具体的な年次計画を策定し、最優先に取り組む。必要な財源措置については国に求める。(新規)
②学校、医療施設、福祉施設、警察署、県営住宅などの県施設について、年次計画をたてて補強工事や建て替え等を行う。
③避難所となる公立学校施設や公民館等の防災機能(耐震性貯水槽、非常用電源、調理場、冷暖房設備、洋式トイレ、段ボールベット等)の整備が遅れている現状を踏まえ、市町と連携して計画的な整備を進める。(一部新規)
④福祉避難所の箇所、定員のさらなる拡充に取り組む。
⑤防災拠点となる県庁本庁舎や避難所となる出先機関への防災機能の整備も急ぐ。
⑥遅れている小中学校の体育館等の吊り天井の解消を早急に完了させるため、市町に対する財政支援制度を創設する。
⑦耐震化完了済みの施設や家屋などが損傷したことを受け、公共施設や家屋の耐震化の費用についての補助制度の創設・拡充を国に求めるとともに、県としても上乗せ・横出しの施策を検討する。(一部新規)
⑧長期間、地震が続き、屋外避難者が発生することを前提にした対策を検討する。
⑨能登半島地震による被害を被った自治体からの支援要請に対しては、全力でこたえる。(一部新規)

(2)子育て支援策を拡充する市町に対する総合的な補助制度の創設を
①子育て支援策の拡充に取り組む市町に対し、必要な経費の半額を補助する総合的な補助制度を創設する。(新規)
②当面、対象とする施策は、高校卒業までの医療費無料化、学校給食の無償化、国民健康保険の18歳以下の均等割無償化、保育料の無償化とする。(新規)
③財源は、2022年度補正予算で造成された「山口県安心・ 安全基盤強化基金」(当初積立額60億円)を充て、毎年度、積み増しを行なう。(新規)

(3)県有施設の利活用について
①山口きらら博記念公園の交流拠点化、山口県農業試験場跡地の利用計画に係る「サウンディング調査」については、参加業者の事業提案の内容を広く県民に公表する。(新規)
※《サウンディング》事業発案段階や事業化検討段階において、事業内容や事業スキーム等に関して、直接の対話により民間事業者の意見や新たな事業提案の把握等を行うことで、対象事業の検討を進展させるための情報収集を目的とした手法である。また、事業の検討の段階で広く対外的に情報提供することにより、当該事業に対する民間事業者の理解の促進や参入意欲の向上を期待するものである=国交省「地方公共団体のサウンディング型市場調査の手引き」より
②山口きらら博記念公園、県農業試験場跡地は、県民の共有財産であることを踏まえ、両事業の基本構想、基本計画の策定にあたっては、県民の意見を広く募り、その意見を最大限尊重する。(新規)
③両事業については、「市場性」などが優先された民間事業者のもうけ中心の計画とならないようにする。(新規)
④両施設の整備については、過大、華美なものにならないよう留意し、事業規模・経費については県民の理解を得たうえで決める。(新規)

(4)使用済み核燃料中間貯蔵施設について
①中国電力が上関町への立地を表明した使用済み核燃料「中間貯蔵施設」は、「最終貯蔵施設」となることが必至であり、建設には不同意を表明する。(新規)
②2001年4月23日に当時の二井関成知事が上関原発の建設計画についての「知事意見」で表明した「使用済み核燃料を長期に渡って県内で保管することは望ましくない」旨のスタンスは今後も維持する。(新規)

(5)米軍岩国基地について
①基地被害の軽減、解消に向け、30年間、休眠している「岩国日米協議会」を再開し、飛行方法や運用時間等に関する確認事項の遵守に加え、外来機の飛来や大型軍艦の寄港など新たな問題への対処なども協議するよう国、米軍に求める。(一部新規)
②オスプレイの飛来、所属部隊の交代など、2020年8月まで提供されていた米軍機の運用に係る情報提供を早急に再開するよう国に求める。

 村岡知事は、①の災害対策について、「災害はいつどこでも起こる可能性があると考えている。能登半島地震の教訓を生かしたい」と答えました。

 ②の子育て支援に関しては、「予算編成における重要な課題だと認識している」と答えました。

 ③のの山口きらら博記念公園と農業試験場跡地の利用に関するサウンディング調査については「施設全てを民間に託すという意味ではない。民間の力も借りて県民生活の向上に資する施設にしていきたいと考えている。」と答えました。

 ④中間貯蔵施設に関し、「二井知事当時の知事意見については、継承していきたい。」と答えました。

 ⑤米軍岩国基地問題では、「岩国日米協議会」の再開を私たちから知事で強く求めました。

・・・

 いよいよ予算編成です。県民の願いが一つでも多く実現する予算になるよう引き続き、必要な発言を行っていきたいと思います。

 皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

映画「BLUE GIANT」を観ました。

 2日、小倉昭和館で映画「BLUE GIANT」を観ました。
 あらすじは、次のとおりです。
 「ジャズに魅了され、テナーサックスを始めた高校生の少年は、卒業を機に上京。そこで出会った仲間とともについにジャズトリオ『JASS』を結成し活動を始める。成長を重ね次第に注目を集め始める少年たち。ついに日本最高のジャズクラブでのライブ出演も見えはじめ、躍進を続けていくかのように思えた『JASS』であったが、ある出来事が巻き起こり・・・。」
 映画「BLUE GIANT」の原作は、この作品も実写映画になった「岳」の原作者である石塚真一さんの同名の漫画作品です。2013年から「ビッグコミック」に「BLUE GIANT」の掲載がスタートし、2016年から、ヨーロッパを舞台にした第二部「BLUE GIANT SUPREME」の掲載がスタートし、2020年からアメリカを舞台とした「BLUE GIANT EXPLORER」の掲載がスタートし、2023年から、ニューヨークを舞台とした「BLUE GIANT MOMENTUM」の掲載がスタートしています。
 今日までに、「BLUE GIANT」のコミック本第6巻まで読了しました。映画で省かれた背景などを知ることができて、映画を満喫した後、「BLUE GIANT」の世界を深く理解しています。
 音楽を漫画で読むには限界があるんでしょうが、漫画が映画化され、日本を代表するプレーヤーが、実際に演奏している音と、劇場のスクリーンに一杯に描かれた3人の主人公のダイナミックなアニメーションが融合して、見事なアニメ映画「BLUE GIANT」の世界を作り出していました。
 映画音楽の全体を担当し、映画の中でのピアノを実際に演奏しているのは、上原ひとみさん。サックスは、馬場智章さん。ドラムは、石若駿さんです。
 青春ドラマであり、音楽ドラマであり、見事なストリー展開と音楽に心を奪われました。
 そして、映画のクライマックスでのある事件。思わず涙を流す私でした。
 映画に感動し、この映画のサウンドトラックがほしいと思う今日この頃です。
 ピアノの沢辺雪祈を主人公にした小説「ピアノマン 『BLUE GIANT』雪祈の物語」も読んでみたいと思う今日この頃です。
 そして、石塚真一さんの「BLUE GIANT」シリーズのコミック本も20冊以上楽しめることが何より嬉しい限りです。
 関係者の皆さん、映画「BLUE GIANT」2の作製を是非ともお願いいたします。
 音楽とアニメの融合がこれほどマッチした映画もないと思います。
 是非とも続編に期待する今日この頃です。
 今年の前半は、「BLUE GIANT」の世界を楽しんでいきたいと思います。
 尚、「BLUE GIANT」とは、人々を魅了するジャズ演奏家の称号です。
 金属などが燃えると赤からやがて青になる様子と、巨人を表す言葉が合致して出来たようです。
 宮本大は、BLUE GIANTになれるのでしょうか。大いに期待しています。
 宮本大の一途な生き方に憧れ、元気を貰います。
 「BLUE GIANT」ファンの皆さん、感想をお聞かせください。

津波注意報で長崎県は災害対策本部設置 山口県は警戒体制 これでいいのでしょうか?

 先日のブログで、津波注意報が発表された山口県は、災害対策本部を設置しなかったことを紹介しました。先日、県防災危機管理課の担当者から、実際に山口県が当日、取った体制について説明を受けましたので紹介します。
 山口県地域防災計画・震災対策編に「山口県日本海沿岸」又は「山口県瀬戸内海沿岸」に津波注意報が発表された場合は、警戒体制を取ることが明記されています。
 警戒体制の概要は、海面監視、関係機関等からの気象・水象等の情報収集活動体制です。
 津波警報が発表された場合には、特別警戒体制を、大津波警報が発表された場合には、災害対策本部を設置することが明記されています。
 津波注意報が発表され警戒体制が取られた場合に、配備される課と人数は以下の通りです。
 防災危機管理課・消防保安課6人、農林水産政策課2人、農村整備課2人、漁港漁場整備課2人、管理課2人、技術管理課2人、道路整備課2人、砂防課2人、河川課2人、港湾課2人、出先機関は、農林水産事務所、下関農林事務所、下関水産振興局、土木(建築)事務所、港湾管理事務所、山口宇部空港事務所で、職員配置基準、あらかじめ所属長が指名した職員です。加えて関係沿岸市町の職員が対象です。
 1月1日に山口県の日本海沿岸に津波注意報が発令したことを受けて、山口県地域防災計画に基づき、警戒体制を取り、上記で明記した職員が配置された上で、関係沿岸市町として、下関市、長門市、萩市、阿武町の担当者による配備体制が取られたことが県防災危機管理課の担当者の説明で分かりました。
 同じく津波注意報が発令された長崎県では、災害対策本部が設置されたと報じられています。私は、長崎県の防災担当部署に問い合わせを行いました。
 長崎県の防災担当部署の担当者は、「長崎県では、地域防災計画に、津波注意報が発令された場合、災害対策本部を設置するように定められている。」と答えました。
 離島が多い長崎県は、津波を警戒する体制が強化されていると感じました。
 日本海で今後も地震が頻発することが想定される中で、山口県も、長崎県同様、津波注意報が発令された場合であっても、災害対策本部を設置できる山口県地域防災計画になるよう改正を行う必要性を感じました。
 山口県は、地域防災計画上、津波注意報は、警戒体制となっています。このことに対する皆さんのご意見をお聞かせください。

村岡知事が、22年、23年、私費で自民党県連主催「政経セミナー」パーティー券を購入していた

 昨年の12月25日のブログで書いたように、私は、昨年12月25日、自民党山口県連主催の「政経セミナー」について、総務部に文書での回答を要請していました。
 文書回答を求めた内容は以下の通りです。
 ①2022年10月に行われた自民党山口県連主催の「政経セミナー」について、知事への案内状は届いたのか。
 ②①に知事は出席したのか。
 ③①に知事が出席した場合、パーティー券は購入したのか。
 ④①に知事が出席しパーティー券を購入した場合、どのような経費で支払ったのか。
 ⑤2023年10月に行われた自民党自民党県連主催の「政経セミナー」について、知事への案内状は届いたのか。
 ⑥⑤に知事は出席したのか。
 ⑦⑤に知事はパーティ券を購入したのか
 ⑧⑤のパーティ券を知事が購入した場合、どのような経費で支払ったのか。
 1月4日付で、村岡つぐまさ後援会事務所から以下の回答が文書で届きましたので紹介します。
 ・・・
 前略 このたび自民党山口県連主催の「政経セミナー」に関する御質問を拝受しましたが、知事の政治活動に関することですので、当事務所から回答させていただきます。
 令和4年(2022年)10月に行われた同セミナーについては、主催者から知事宛てに御案内がありましたので、パーティー券を私費で購入し、本人が出席しています。
 令和5年(2023年)10月に行われた同セミナーについても、主催者から知事宛てに御案内があり、パーティー券を私費で購入しましたが、当日は所用のため欠席しています。
    草々
 令和6年1月4日
 県議会議員 藤本一規様
  村岡つぐまさ後援会事務所
 ・・・
 自民党山口県連主催の「政経セミナー」はいわゆる政治資金パーティーです。2021年10月の政経セミナー、1枚1万円のパーティー券を購入するよう県幹部に斡旋を小松前副知事が行っていたことが大きなニュースになりました。
 小松前副知事が、罰金刑を受け、辞職した翌年の2022年10月の「政経セミナー」に知事が来賓で参加していたことは重大です。
 更に、今日、キックバック(裏金)問題で自民党安倍派の国会議員が逮捕される事態となっている、政治資金パーティー券を私費とは言え、2022年、2023年と現職知事が購入していたことは重大です。
 この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。

「山口きらら博記念公園みらいビジョン」(素案)17日を期限で、パブリックコメント実施中です。

 1月5日、宇部日報は、きらら博記念公園の整備計画について次のように報じました。
 「県は、山口市阿知須のきらら博記念公園の整備計画『山口きらら博記念公園みらいビジョン』の素案を発表した。同公園を拠点とした県民の活力を創出・発信を掲げ、キャンプやグランピング施設に加え、温浴や宿泊施設を整備し、交流拠点化を進めていく。2001年の山口きらら博(21世紀未来博覧会に合わせて整備された同公園は、02年に『きららスポーツ交流公園』として使用を開始。面積130ヘクタールの色紙に多目的ドームや水泳プールを有している。利用者数は平均して年間60万人だったが、コロナ禍で10万人にまで減少。5類感染症に移行し、利用者数は回復傾向にあるが、施設の老朽化や少子高齢化、デジタル化といった課題へ対応し、さらなる利用拡大を促そうと再整備が進められている。素案では、整備方針として『県内外から幅広い世代の人が集う施設の導入』『アウトドアツーリズムの拠点』など10項目を提示。具体的にはフラワーガーデンや複合型アーバンスポーツ施設、サイクリングロード、温浴施設、合宿に使える宿泊施設、リモートワーク可能な屋内スペース、電動モビリティの整備、導入を目指している。県民や県外在住者、利用団体へのアンケート調査結果と宿泊利用やアーバンスポーツパーク導入に向けた実証実験で得られたニーズや課題も整理した。18歳以上の県民3000人を対象にしたアンケートでは、公園に期待する役割として『イベントによりにぎわいのある場』『子どもの遊び空間』『花やきれいな景色を楽しめる場』『やすらぎやくつろぎの場』が上位を占めた。月の海や森のステージ周辺で8~12月に実施したテントやキャンピングカーによる宿泊利用の実証実験では、キャンプ地の広さと海に面し、星空が美しい好立地が生かせる魅力を確認。一方、水場の遠さやキャンプ利用に際した車両の進入導線、バーベキュー後の炭を捨てる場所の確保など環境整備を求める声があった。ゾーニングや事業手法は年度末を目途に策定する最終案で示すとしている。素案に対するパブリックコメント(意見公募)を17日まで実施。県土木建築部山口きらら博記念公園交流拠点推進室へ郵送(〒753-8501山口市滝町1ー1)、ファックス(083-933-3749)、メール(kirara-pc@pref.yamaguchi.lg.jp)で提出する。」
 私は、22年11月県議会と23年2月県議会で、山口きらら博記念公園整備計画について質問を行ってきました。
 23年2月県議会では、「山口きらら博記念公園年間集客目標80万人、基金が40億円あることで、ターゲットを絞らず、税金を無駄遣いして箱物を創る時期ではない」と指摘しました。
 和田土木建築部長(当時)は、「コロナ禍で失われた人と人とのつながりは活力を取り戻し、元気で豊かな地域を創出するため、幅広い世代が集い、伸び伸びと活動する中で、山口の豊かさや住みよさを実感できる『交流拠点』として、また、県外の人に山口の魅力を感じて訪れてもらう『集客拠点』として、整備を進めることとしている。今後整備する施設については、その進め方も含め、来年度、基本構想を策定する中で、幅広く意見を聞きながら、検討することとしている」と答えました。
 部長答弁にある基本構想が「山口きらら博記念公園みらいビジョン」であり、この程、素案が示されたところです。
 素案は、ゾーニングや事業手法などについては、最終案で記載するとする一方、サウンディング調査について「アンケート調査の結果を踏まえ、民間のノウハウや創意工夫を踏まえた導入機能、実現性の高い事業手法等について、民間事業者との対話を通して意見や具体的な提案をヒヤアングするサウンディング調査を実施」するとしています。
 社団法人税金を使わないまちづくりの会」によると、サウンディング調査とは、「自治体のプロジェクトを構想段階で、市民や民間企業から市場性の有無やアイデアを求め、事業者がより参加しやすい公募条件の設定を把握する調査の事」です。
 同会は、「例えば自治体で土地の有効活用プロジェクトがあったとします。自治体は広くサウンディング型市場調査の公募を行います。そうすると、その地域ではない企業などが、それは素晴らしいアイデアを持ってきます。そこで何回か話し合いが持たれ、結局そのアイディアは採用しません。採用率は10%ぐらいではないでしょうか。(中略)地元にだってアイデアやノウハウを持っている企業は沢山います。まずは自分達から、その人達に意見を聞くべきです。絵空事のアイディアを募集するサウンディング型市場調査なんて、何回やっても税金の無駄です。」と指摘しています。
 更に、事業を行う手法として、PFI方式がその一つとされています。
 弁護士の尾林芳匡さんは、「議会と自治体」23年11月号で、PFIで発生した問題点について次の7つを挙げています。
 ①事業者の経営破たん
 ②事故と損失の分担
 ③乏しい経費節約効果
 ④事業者と行政との癒着
 ⑤住民や議会の立場の後退
 ⑥働き手は「官製ワーキングプア」
 ⑦「PFI神話」の崩壊
 山口県は、これらの問題点があるPFIを使って、山口きらら博記念公園を民間を参入して進めようとするのでしょうか。
 サウンディング型市場調査にも、先述したように様々な問題点がありそうです。
 記事にあるように、山口きらら博記念公園みらいビジョン(素案)が17日までの期限で、パブリックコメントが行われています。
 なぜ、民間を入れた公園整備が必要なのか、行政が関与して失敗した場合どうなるのか、等々、皆さんの様々なご意見を率直にお書きいただきたいと思います。

村岡知事の年末記者会見における中間貯蔵施設に関する発言を検証しました

 中間貯蔵施設について、年末の記者会見で踏み込んだ発言を行いました。
 先日、記者会見録が県のホームページにアップされましたので、私なりに検証したいと思います。
 昨年12月5日、木佐木県議が、上関原発の電源開発基本計画への組み入れの際に出された「知事意見」に関して、次の質問を行いました。
 ①「知事意見」は、使用済み核燃料を長期にわたって県内に貯蔵することは望ましくないというものだ。この考えに変わりないのか。
 ②国が「知事意見」に反する対応をした際は、上関原発計画の推進等について、「県が有する権限、事務、協力等を留保することもあり得る」という立場に変わりはないのか。
 鈴森産業労働部理事は、「これらの知事意見の内容について、変更はない」と答えました。
 昨年12月26日、知事記者会見が行われ、記者から「知事意見については、踏襲するのか」問われ、村岡知事は、「二井知事の知事意見というのは、かつて県として提出したものでありますので、それは、今も維持されているということであります。私も当然踏襲をする考えだ」と答えました。
 同趣旨の記者からの質問に村岡知事は「使用済み核燃料、それに類するというのが、そこに長期にあるということは望ましくないという考え方だと思いますので、それは今回の件についてもよく整理をする必要があると思う」と答えています。
 更に、村岡知事は、上関原発と中間貯蔵施設について、「山口県として、上関原発がありながら、別にその中間貯蔵施設のように、他の使用済み核燃料を受け入れているというそんな施設は全国にないわけです。私これは大きな負担だと思います。ですので、いずれにしてもそこについては、これから具体的計画が出されていく段階で、中国電力においてしっかりと考え方を確認していかなけれいけない大きな論点だと思う。」と述べています。この点は、今まで議会で質疑のなかった点であり、知事の新しい認識が表明されたものと思います。
 知事意見を修正するのかと記者から問われ、村岡知事は「今、時点で県としてはこういう形で出しますよというのは言えないと思う。当然、上関町がどう考えるとか、周辺市町がどう考えるとか、そうしたことの兼ね合いの中で県としてのスタンスというものを明らかにしていくことになると思いますので、そこの段階において、適切なやり方をしていくということになると思う」と答えました。
 総じて、知事は、年末の記者会見で、①使用済み核燃料が長期にあるということは望ましくないという知事意見は、踏襲する②上関原発がありながら、他の使用済み核燃料を受け入れる中間貯蔵施設を併設する原子力施設は全国になく、大きな負担である。中国電力に考え方を確認しなければならないーとの認識が示されたことは重要な点だと思います。
 引き続き、中間貯蔵施設に関する問題について皆さんのご意見をお聞かせください。