昨日、山口県民主医療機関連合会(野田浩夫会長)は、村岡嗣政県知事に、「新型コロナウイルス感染症から県民の命と医療を守ることに関する緊急申し入れ」を行いました。
山口民医連が、県知事に、新型コロナ感染症から県民の命と医療を守ることに関する緊急申し入れを行う
提出した申し入れ書は、以下の通りです。
・・・
山口県知事 村岡嗣政 殿
新型コロナウイルス感染症から県民の命と医療を守ることに関する緊急申し入れ
2024年8月9日
山口県民主医療機関連合会
会長 野田浩夫
新型コロナウイルス感染症は、この間、新株への置き換わりに伴って全国的に感染が急拡大しています。新型コロナウイルス感染の定点当たり報告数は、7月中旬現在すでに今年1月の第10波のピークと同程度となっています。医療の逼迫や医療崩壊を防ぐためには、重症患者の増大を抑えることが必要です。
昨年、新型コロナウイルス感染症が5類に移行された後は、高齢者施設等への検査キットの配布など、一部施設への補助が行われていましたが、4月からはこれらの措置が打ち切られました。そうした中で、感染者数が増加しています。窓口負担の経過措置終了により、自己負担を理由に検査を受けなかったり、抗ウイルス薬の処方を避ける傾向が広く生じているものと思われます。
今回の感染拡大は、3月末でほとんどのコロナ対策が打ち切られて以後、初めて起こる感染拡大の「波」であり、現場の実態を正確に把握して対応することが必要です。
また、秋から新たな枠組みで接種が始まる新型コロナワクチンの自己負担についても、高額となることが懸念されます。
よって、以下の事項を緊急に申し入れるものです。
記
1. 感染拡大や高齢者施設等でのクラスター発生、医療機関のひっ迫などの状況や、マスク着用などの感染防止対策の効果などについて、県として積極的に発信すること。
2. 高齢者施設や障害者施設での集中的検査を再開すること。
3. 新型コロナ治療薬の自己負担への助成を行うよう国に求めるとともに、県として助成を行うこと。
4. コロナワクチンの自己負担への補助を行うこと。
5. コロナ後遺症の診療を行う医療機関の情報を積極的に行うこと。
6. コロナ患者の入院を受け入れる医療機関に対して、支援を行うこと。
7. 民間医療機関では受け入れが困難なコロナ患者を、公的病院で積極的に受け入れること。
以上
・・・
対応した健康増進課の担当者は、「コロナ患者に対応して、日夜奮闘されている医療従事者ご努力に感謝申し上げる。要望内容については、関係部局で共有していきたい。」と答えました。
民医連関係者は、患者の置かれている状況について、低所得者世帯が、感染が疑われても、医療費を心配して、検査やワクチン接種や治療を拒むケースが生まれている状況を示し、公費助成の必要性を訴えました。
医療従事者が置かれている状況について、コロナ患者が増え、衛生資材が不足してきており、資材の高騰が経営を圧迫していることを訴えました。また、医師や看護師が感染し、基準に適合しない場合に猶予措置がなくなったため、医療行為が出来ないことになると訴え、2類時の猶予措置の復活を国に求めてほしいと要望しました。
更に、2類時には、コロナ患者のためにベットを事前に確保した場合、空床保証が公費で行われていたが、今は、コロナ患者のためのベットを事前に確保すると、経営に影響が及ぶため出来ない実情を訴え、2類時の空床保証の復活を国に求めてほしいと要望しました。
日本共産党県議団は、今月、22日、23日、に省庁交渉を行う予定です。この中で、コロナ対策についてもしっかり訴えることにしています。
山口県民主医療機関連合会は、同日、村岡嗣政知事に、「医療機関の事業と経営維持のための診療報酬の再改定、補助金等の財政支援措置を求める要望書」を提出しました。
要望事項は以下の通りです。
1、医療機関の事業と経営維持のための診療報酬の再改定、補助金等の財政支援措置を行うように、国に対して意見書を提出すること。
2、国による診療報酬の再改定、補助金等の財政支援措置がない場合は、地方自治体として、医療機関の事業と経営維持のための補助金等の財政支援措置を行うこと。
私としても、出された要望が県政に届くように見守り、必要な発言を行っていく決意です。
コロナ対策や、診療報酬にたいする皆さんのご意見をお聞かせください。
6日に、行われた、「県・市議会議員と厚南4地区連絡協議会との懇談会」で出された県河川「中川」の清掃について、今日、関係する市職員から、実態をお聞きしました。
県河川・中川の清掃は、毎年11月に、行われています。各地区ごとの集まり作業を行っています。厚南中と黒石中の生徒も多数参加し、清掃に参加した合計人数は、600人を超えるものとなっています。
県から、隔年で、「河川環境美化活動助成」を受けています。令和4年度は、中川清掃を行う事務局団体である「中川をきれいにする会」に10万9千円支給されました。
なぜ隔年かというと、県宇部土木建築事務所が宇部市長に要件として「原則として昨年度において助成を受けた団体については除外」してほしいとしているからです。
更に、県は、毎年、推薦団体の枠を通知しています。宇部市内各地区から「河川環境美化活動助成」を受けたい団体は、地区のふれあいセンターや市民センターを通じて、宇部市土木河川課に申請書が集まります。市土木河川課は、前年度助成を受けた団体は除外し、県から指定された推薦団体枠の範囲で、推薦書を提出します。
今年度、県宇部土木建築事務所から宇部市に示された推薦団体数は、4団体程度でした。
昨年度、助成を受けていない、「中川をきれいする会」は、今年度は、助成が受けられるのではないかということです。
県から、「中川をきれいにする会」への助成は、2年間で、10万円9千円ですから、1年で、5万4千500円。中川流域に4地区ありますので、県から、各地区への助成は1万3千円程度ということになります。
1地区平均150人参加したとして、100円のペットボトルを全員に配ることさえできない金額です。
作業では、住民が、草刈り機を提供したり、軽トラックを提供したりしています。これら住民のお礼も必要です。
県からの助成だけでは、中川清掃が運営できませんので、「中川をきれいにする会」には、4地区から助成金を拠出して、毎年の清掃作業を運営しています。
草刈り作業を行った後の集めた草やゴミを処理する費用は、県が賄っているのでしょうか。
そうではありません。宇部市が、中川清掃で発生した草やゴミをすべて処理しています。
お聞きした職員の方は「県の隔年支給される助成金だけは毎年の中川清掃作業は運営できません。助成金を増額していただきたいし、せめて、集めた草やゴミは、県の財源で処分していただきたいと思います。」と話しておられました。
河川環境美化活動助成事業の実績について調査しました。
令和元年度は、予算額が297万9千円、助成団体54。
令和5年度は、予算額が297万9千円、助成団体58。
過去5年で予算額と助成団体数は変動していませんが、そもそも河川環境美化活動に、全県で、300万円弱の予算しか確保されていないことが大問題だと感じます。
私は、今日付けで、「県内の土木建築事務所が今年度、各市町に発出した「河川環境美化活動助成事業に係る助成対象団体の推薦について」と題する文書、又は、それに類する文書の全てについて山口県知事に対して、情報公開請求を行うことにしています。
これによって、県内各市町で推薦を受けている団体数が分かると思います。
また、前年度助成を受けた団体を対象外にしている実態があるのかということについても検証していきたいと思います。
引き続き、河川環境美化活動助成事業の抜本的拡充を求めて、調査と発言を行っていきたいと思います。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
6日、「令和6年度 県・市議会議員と厚南4地区連絡協議会との懇談会」が行われました。
この中で、厚東川土手の陸域側に繁茂した草木を除去してほしいという要望が出されました。
宇部市土木河川課が県に問い合わせた回答が報告されました。
県の回答は、「堤防浦法などは、各地域において地域住民等のボランティア活動により実施をお願いしています。」という内容でした。
私は、6月県議会で、厚東地区から出された厚東川堤防外側の草刈りをしてほしいという要望に県が「地域住民等のボランティア活動」で対応してほしいと答えていることに対し、①きらめき道路サポート事業を河川にも適用すること②河川環境美化活動助成事業を抜本的に拡大すべきーと提案したことを報告しました。
その上で、黒石地区と原地区の連合自治会長さんから「地域のボランティアで行える作業ではない。県の責任で、草木を伐採してほしい」との要望を受けました。
私は、7日、黒石地区連合会長さんの案内で、厚東川堤防外側の草木が繁茂し、道路が狭くなっている場所を視察しました。
第一は、国道190号北側の旧琴川橋から南に約30メートル地点から国道側へ約50メートルの区間です。
厚東川国道190号北側で、堤防外側に竹が繁茂して、市道の通行に支障が出ている場所
厚東川側の市道脇にも草が繁茂し、堤防外側は、竹が繁茂して、道路の通行に支障をきたしています。
第二は、国道190号南側の県道宇部小野田湾岸線北側約50メートル地点から国道側へ約100メートルの区間です。
厚東川国道190号南側で、堤防外側に夾竹桃が繁茂して交通に支障が出ている場所
堤防北側は、夾竹桃が繁茂して、道路の通行に支障をきたしています。
この二カ所については、本日中に、県宇部土木建築事務所にこれら区間の草木の伐採を要望したいと思います。
また、6日の懇談会で、「年1回行っている、県河川の中川清掃には、600人以上の沿線住民が参加している。この行事に、県から人的にも物的にも何の支援も行われていない。県は人を出すか、ボランティアに参加する住民に何らかの手立てを行うべきだ」との要望を受けました。この要望についても、本日中に、県宇部土木建築事務所に伝えたいと思います。
県管理河川の堤防外側についても、県有地である以上、県が適切な管理を行うべきです。
地域ボランティアに頼るならば、適切な援助制度を検討し、実行に移すべきです。
県管理河川に対する皆さんの要望をお聞かせください。
7月9日、NHKは、障害者施設への待機者が全国で述べ2万2000人いることが分かったと次のように報じました。
「障害のある子どもと同居している親の中には、みずからが高齢になり、子どもの将来を考えて『入所施設』の空きを待ちながら過ごしている人もいます。重度知的障害や自閉症のある息子を持つ母親は『重い障害があっても受け入れてくれる施設はどこも空きがなく、息子が暮らせる場所が本当にあるか心配です』と話します。こうした障害のある人やその家族が、望む住まいを確保できていない実態が明らかになりました。NHKが専門家とともに全国の自治体に調査を行ったところ障害者向けの入所施設やグループホームの利用を希望しながら空きがないため待機状態にある障害者が少なくとも述べ2万2000人余りいることがわかりました。自宅などで暮らす障害のある人は、国の推計で全国で600万人を超え、精神障害者が120万人となっています。このうち知的障害者は、親と同居している割合が6割以上と、身体障害や精神障害がある人と比べて割合が高く、介護を担う親の高齢化に伴って自宅での生活が困難になるおそれがあるとされています。これまで障害者向けの入所施設やグループホームの待機者について全国的な調査は行われておらず、今回、障害のある人の住まいの現状についてNHKが専門家と共同で、アンケート調査を行いました。全国すべての都道府県と市町村それに東京23区を対象として、47都道府県と全体の40%余りにあたる696の市区町村から回答を得ました。それによりますと、▽入所施設の利用を希望しながら待機状態にある人が全国少なくとも述べ2万309人、▽グループホームの利用を希望しながら待機状態にある人が少なくとも述べ1910人いることが分かりました。待機者の7割以上は知的障害者でした。待機者の中には、親の高齢化や病気などで直ちに入居したいと希望している人のほかにも、将来、自宅で介護できる人がいなくなったときに備えて申し込んでいる人もいるとみられています。さらに各自治体に待機者が生じる理由などについて尋ねたところ、特に重度の知的障碍者が利用できる住まいの不足を訴えるところが多く、受け皿となるグループホームが足りていないとか、専門的な介護のスキルを持った人材が不足しているといった意見が目立ちました。障害のある子どもと同居している親の中には、みずからが高齢になり、子どもの将来を考えて『入所施設』の空きを待ちながら過ごしている人もいます。福岡市に住む石橋益美さん(65)は重度知的障害や自閉症のある息子の法幸さん(39)と68歳の夫の3人で自宅で暮らしています。法幸さんは気持ちが不安定になると大声をあげるなどの行動が出る『強度行動障害』です。こだわりが強い面があり、自宅では気持ちが落ち着くようで30年以上使い続けているパズルをするなどして過ごしています。食べ物がのどに詰まらないよう、一口大に切ってあげるなど、生活全般で介護が欠かせません。このほかてんかんの発作が現在も月に10回以上あり、入院が必要になることもあるなど医療的なケアが必要です。その一方で法幸さんは人見知りしないやさしい性格で、近所の人からは『のりくん』と呼ばれて愛されてきたといいます。益美さんは、40年近くの間、毎日のように一緒に公園に散歩に出かけるなど、寄り添い続けてきました。しかし、これまでどおり自宅で法幸さんの暮らしを支えることは難しくなってきています。益美さんは高齢になり、脳の手術の後遺症や腰痛にも悩まされ、体力的な衰えを感じています。将来、自分が面倒をみることができなくなったときに備え、法幸さんが安心して暮らせる住まいを探していますが、重度の知的障害がある人も受け入れている福岡市内の入所施設やグループホームはいずれもいっぱいで空きがないということです。入所施設の『待機者リスト』に載せてもらったものの、施設からは入所のめどは伝えられておらず、法幸さんの住まいを見つけられるのか不安を感じています。益美さんは『息子の場合は最重度の障害と病気という2つの側面があるので(誰でもいいから託したい)とはなりません。重い障害があっても受け入れてくれる施設はどこも空きがなく、息子が暮らせる場所が本当にあるのか心配です。知人の中には自宅から離れた県外の施設に入居したという人もいますが息子と会えなくなるのも寂しいです。できれば自宅の近くに利用できる住まいができてほしい』と話しています。障害者が暮らしている場所としては自宅のほかに、身近な地域のアパートや住宅などで少人数で暮らす『グループホーム』、比較的大規模な施設で集団生活を送る『入所施設』などがあります。このほか病院に入院している人もいます。国は『障害者総合支援法』や国連の『障害者権利条約』に基づいて、障害のある人が、身近な地域で暮らせるようにするという方針を掲げ、『入所施設』から『グループホーム』などへの移行を進めています。『入所施設』については、定員数を段階的に減らす方針を示していて、ことし3月の時点で全国の『入所施設』の入所者数はあわせて12万3000人余りと5年前に比べて5300人余り減少しました。これに対し、『グループホーム』の入所者はあわせて18万7000人余りとこの5年間でおよそ6万5000人増えています。一方、各自治体によりますと、障害者の自宅以外の暮らしの場に対するニーズは、近年、急速に高まっているといいます。厚生労働省が入所施設や病院以外の、自宅やグループホームなどで暮らしている『在宅』の障害者について、ことし5月に公表した調査によりますと、知的障害がある人については、おととしの時点で推計で114万人とその6年前と比べておよそ18万人増加しました。医療の進歩で平均寿命が延びたことなどが理由で増加しているとみられていて、40歳以上の知的障害がある人の数は42万人と2000年と比べて5倍以上になっています。また、全体の64%が親と同居しています。自宅で介護にあたってきた親の高齢化も進んでいて、自治体などによりますと子どもの将来を考えて自宅以外の暮らしの場を求める人が増えているということです。(アンケート調査の概要)アンケート調査は、ことし2月から5月にかけて全国47都道府県のほか、能登半島地震で大きな被害を受けた6市町を除く、全国の市町村と東京23区のあわせて1735市区町村を対象にNHKが専門家と共同で実施しました。このうち、すべての都道府県と、市区町村の40%余りにあたる696自治体から回答を得ました。調査では、自治体が『待機障害者』の全容を把握しきれていない実態がわかりました。入所施設では32の都府県と479の市区町村が待機者の有無を『把握している』と回答した一方で、グループホームの待機者の有無を把握しているのは8つの県と259の市区町村にとどまりました。調査では入所施設やグループホームの利用を希望しながら待機している人数の一端が明らかになりましたが、そもそも、入所施設の待機者数を把握していないと答えた自治体が3割を超えました。 また、待機者の調査方法について尋ねたところ、都道府県では直接、施設から待機者数の報告を受けているところや市区町村に対して問い合わせているところや、ケースワーカーが各家庭を訪問した際に利用の必要性を判断して待機リストを作成しているところもあり、把握方法にもばらつきがあることもわかりました。また、調査の自由記述欄では、多くの自治体から課題を指摘する声が聞かれました。障害者の暮らしの場をめぐる課題を尋ねたところ、市区町村の担当者からは『国の方針に沿って障害者の入所施設からグループホームへの移行を進めているが、障害が重い方の受け皿が足りないので、地方自治体や民間事業者の負担ばかりが増えている』とか『グループホームが多く作られても、重度の障害に対応できる専門性がなく、受け入れられないという事業者がほとんどなので、入居先が見つけられない方が多くいる』など、重度の知的障害者の暮らしを支える環境が整備されていないという内容が目立ちました。さらに、知的障害のある人が利用できるくらしの選択肢が十分保障されているか尋ねたところ、『確保されていない』が41.2%にのぼり『確保されている』としたのは10.2%にとどまりました。入所施設やグループホームの待機者がどのくらいいるのか、一部の自治体では調査を始めています。大阪府は去年8月、大阪市を除く府内の市町村を対象に入所施設の待機者について初めて実態調査を行いました。それによりますと、去年3月末時点で府内の待機者1077人のうち9割以上の1009人が知的障害がある人で、待機の期間は半数以上が5年以上にのぼっていました。待機している障害者のうち自分を傷つけるなどの行動が見られる『強度行動障害』の人は全体の57%と、障害が重く支援に人手や専門のスキルが求められる障害者が多くなっています。NHKと共同で調査を行った障害福祉に詳しい佛教大学社会福祉学部の田中智子教授は『障害のある人たちが医療の進歩で、長生きできるようになったことは喜ばしいことだが、家族の高齢化が進む中で重い障害にも対応できる住まいは十分に足りているとは言えない状況だ。今回の調査で明らかになった待機者は、こうした住まいの不足や将来への不安を象徴した人数だと考えられる』と話していました。また、『待機者を把握するということは障害者がどのような生活をしているかという実態を把握することとイコールだと思う。今回の調査では自治体ごとに待機者の把握方法が異なっていることもわかったので、まずは待機者の定義を国が統一的に示し、それに基づいて具体的に市町村が待機者数を正確に把握していくことが求められる』と指摘したうえで、『障害者が希望する暮らしができる選択肢をまず確保したうえで、重度の障害者も託せるよう、報酬を引き上げたり研修を充実させて人材を確保したりしていく必要がある』と話しています。福岡市南区の障害者向けの入所施設『かしはらホーム』では、現在、100人を超える待機者がいて介護を担ってきた親が亡くなったり、グループホームの利用を断られたりした障害者の入所希望が相次いで寄せられています。この入所施設では重度の知的障害のある人など49人が暮らしていて、集団生活でもプライベートな空間が確保できるように、全員に個室を設け、職員が24時間体制で支援にあたっています。障害者の高齢の親などから入所の申し込みが相次いで寄せられていますが、なかなか空きが出ず、ことし4月時点で、114人が待機しているということです。待機者の中には、同居している親が80代以上だったり、両親のうち一人が亡くなったりして、自宅での生活が困難になったりして、自宅生活が困難になっている緊急性の高い申し込みもありますが、断らざるを得ない状況だということです。また、ここ最近は、グループホームに一度は入居できたものの、他の入居者をたたいてしまうなどとして退所を求められ、次の住まいが見つけられずに、申し込んでくる人もいるということです。入所施設を運営する社会福祉法人はこうした障害者のニーズに応えようと、市内でグループホームを5カ所運営していますが、いずれも満員の状態だということです。重度の障害者でも利用できるグループホームを増やそうとしても、人手不足が続いていて、ニーズを満たせるだけの支援体制を整備するのが難しいといいます。施設長を務める小川玲子さんは『今すぐに入所したいという緊急性の高い人でも断らざるを得ない状況で、とても心苦しく思っています。地域で暮らせる環境を整えたいですが、支援できる職員を確保することは難しいのが現状です。地域の資源はまだまだ不足しているので、家族が安心して(託したい)と思えるような施設を増やしていかなければならないと思います』と話していました。障害者が入所施設やグループホームに入れずに待機している問題への対応に自治体も苦慮しています。東京・世田谷区は、ケースワーカーが障害者の暮らす家庭を訪問をした際に、入所施設やグループホームへの入居希望や生活の状況を把握し、定期的にまとめています。区によりますとことし3月時点で、入所施設への入所を希望し待機している人が123人、グループホームへの入居を希望し待機している人が151人で、両方に申し込んでいる人を含めあわせて延べ274人が待機しています。待機者の中には、同居する親が高齢になるなどしてできるだけ早く施設に入所したいという人のほかにいますぐではないものの将来的には入所したいと考えて待機している人もいるということです。都市部では、高い土地代が整備を進める上での課題になっているとして、世田谷区は公用地を福祉事業者に貸したり、グループホームの家賃の一部を補助する制度を設けたりしているほか、区民に空いた土地や建物の提供を呼び掛けるチラシを作るなどして、グループホームの設置を後押ししています。ことし1月には世田谷区が公有地を福祉事業者に無料で貸す形で重度の知的障害がある人が利用できるグループホームがオープンしましたが、10人の定員に対して100人を超える入居希望が寄せられ、ニーズの高さがうかがえました。しかし、重度の知的障害がある人が生活できるグループホームを整備するには、一定の広さやバリアフリーなどの設備が必要で費用がかかるほか、重い障害の人に対応できる専門的なスキルを持つ福祉人材を施設側が確保することも難しく希望を満たせるだけの住まいを整備できる見通しは立っていません。世田谷区障害施策推進課の宮川善章課長は『重度の障害者を含めて入所施設やグループホームを希望する方に対して十分な支援をできるような体制づくりや環境の整備がまだまだ至っていないと感じている。グループホームや一人暮らしなど、障害者が地域で暮らすための専門的な知識を持ったスタッフをどうそろえて、一貫したサービスや支援を提供していけるかが大きな課題だ』と話していました。」
NHKのアンケートに山口県障害者支援課がどう答えたか報告します。
・・・
1、令和5年3月末時点で、貴自治体で知的障害手帳(療育手帳、愛の手帳、みどりの手帳等)を所有している方は何名いますか。
A 18歳以上 10.956名 18歳未満 2.674名
2-1、貴自治体では、入所施設への待機者数を把握していますか
A 一人以上把握している
2-2 入所施設の待機者を把握するための具体的な方法をご記入ください。
A 各入所施設が作成している待機登録者名簿を毎月県に提出してもらい集約している。
2-3 貴自治体で、直近で把握した障害者の入所施設の待機者は何名ですか。障害種別ごとの人数かご回答ください。
A 2024年1月1日、延べ人数 待機者数(合計)886名
2-4 2-23でご回答いただいた知的障害者の待機者数は、5年前に比べてどのような傾向がありますか。
A わからない。把握していない。
3-1 貴自治体では、グループホームへの待機者数を把握していますか。(いずれかに〇)
A 把握していない
4-1 貴自治体では、18歳以上の知的障害者が利用できる暮らしの選択肢(入所施設やグループホーム、1人暮らし等)は十分足りていると思いますか。
A どちらともいえない
・・・
山口県内の入所施設について、待機者が延べ886名(24年1月1日時点)おられることが分かったことは重大です。
私は、本日、県が入所施設に作成を求めている待機登録者名簿の書式を示すよう、県健康福祉部に照会しました。
山口県は、グループホームも含め障害者施設の待機者数を把握すべきです。
そして、どの施設が不足しているのか、その施設を増やすためにはどのような問題がネックになっているのか把握し、対策を講じるべきです。
同時に、障害者が一人暮らしを選択できる体制を強化していくことも重要です。
引き続き、調査を継続し、必要な発言を行っていきたいと思います。
障害者施設に関する皆さんのご意見をお聞かせください。
5日付、しんぶん赤旗日刊紙は、4日、宇部市で、山添拓政策委員長・参議院を迎えてトーク集会が開かれたと、次のように報じました。
「日本共産党の山添拓政策委員長・参議院議員は4日、山口県宇部市で『わくわくトーク 山添拓さんと語ろう』(同実行委員会主催)に出席しました。人々が時間を奪われている資本主義社会から脱し、自由な時間を獲得できる未来社会へ進もうと呼びかけました。実行委員長の、みふじ美智子・党北南地区委員長(衆院山口1区候補)があいさつ。写真が趣味の山添氏は『SL(やまぐち号)を撮影したことがある』と自己紹介し、『日本共産党は自民党政治をどう変えるか』『毎日暑すぎるが、気候危機を引き起こした資本主義社会をどう考えるか』などの質問に歯切れよく答えました。『アメリカ言いなりと財界中心の二つのゆがみ、国民不在の自民党政治の在り方をただすのが改革の柱だ。アメリカを嫌いになれというのではなく、軍事同盟から対等な友好協力関係に変える』『利益第一、格差拡大の資本主義はもう限界だと若者から声が上がっている』と述べ、未来社会の展望を説明しました。『党に入れば自由な時間がなくなる?』との質問に山添氏は『政治に関わること自体が自由な時間の使い方。選挙で議席を得て質問し、暮らしがよくなればこんなに楽しいことはない。みなさんと共有したい』と熱を込めて訴えました。知人に誘われて参加した学生らから、教員の働き方や歴史修正主義についての質問がありました。質疑応答後、山添氏は参加者と親しく懇談。会場で二人が入党を決意しました。」
私もスタッフの一人として集いに参加しました。山添さんの歯切れのいい語り口に関心しました。
青年からの疑問に熱心に耳を傾ける山添拓政策委員長
皆さんの周りで、集いを開いてください。疑問にお答えします。
日本共産党中央委員会自治体局の「地方議員FAXニュースNo452(2024年8月2日)」は、子ども医療費「窓口負担復活」促す新たな通知と題して、次のように報じました。
「18歳未満への医療費助成を独自に行う自治体に対し国保の国庫負担を減額する調整措置(=いわゆるペナルティ)が、長年の運動によって2024年4月から廃止されました。ところが厚労省は、子ども医療費の窓口負担無償化を引き続き問題視。地方単独の子どもなどへの医療費助成制度に窓口負担を設けたり償還払いを行っている市町村に対し、市町村国保の補助金で2025年度からプラスに評価する通知を6月26日に地方自治体へ通知しました(『赤旗』7月29日付)。具体的には、『窓口負担が必要な制度にしている」に+50点、『2024年度に窓口負担を復活させた』に+20点などとしています。予算規模は400億円で、配点合計は988点です。これらの見直しは子ども医療費の窓口負担無償化をすすめている自治体への圧力となり、ペナルティ廃止の政府方針から逆行するものです。今回の措置との整合性について同省担当者は、不必要な利用費の増加を防ぐための措置だと答えています。同省が今月3日に審議会に示した子ども医療費の窓口負担が健康状態に与える影響の研究でも、窓口負担がある自治体では受診抑制が起こる確率が高い傾向が見られます。それぞれの自治体では窓口負担復活を許さないたたかいが求められます。」
山口県保険医協会報第598号(2024年5月25日号)に、「子どもの医療費助成・県制度への上乗せ助成を実施する市町の一覧(2024年5月現在)があります。
窓口の一部負担について、山口県制度は、一医療機関当たり月通院1000円、入院2000円(3歳未満なし)の一部負担金がありました。
下松市は、昨年度までは、中学以降は償還払い(窓口で一部負担を行い、その後、負担額が償還される)でしたが、今年8月から中学以降の償還払いもなくなり、窓口の一部負担は全てなくなります。
県内市町で、窓口の一部負担があるのは、萩市のみとなりました。但し就学前までの一部負担はありません。
政府は、子ども家庭庁を作り、子育てしやすい日本をつくるといいながら、子どもの医療費窓口負担を行う自治体に加点するという措置を取ることは、言行の不一致だと言えます。
親の負担を考えると、医療機関の窓口での負担がない方が、子育てしやすい環境であることは、4人の子育てに関わってきた私自身の実感でもあります。
日本共産党県議団は、今月下旬に政府交渉を行う準備を進めています。
この問題についてもしっかり厚労省に考えを質していきたいと思います。