昨日、山口県新型コロナウイルス感染症対策本部第30回本部員会議が開かれ、昨年12月23日から昨日までの県内新規感染者の状況が示されました。
この期間中、県内では、221人の感染者が確認され、その内、約7割を占める160人が岩国市民でした。
この期間中、米軍関係者の感染者数は累計で240人に達しています。
米軍基地内で感染が拡大し、岩国市内で感染が拡大していることを受け、昨日、村岡知事と福田岩国市長は、国と岩国基地司令官に対して、「米軍岩国基地に係る新型コロナウイルス感染対策の強化に関する要請」を文書で行いました。
米軍基地司令官への文書要請の内容は以下の通りです。
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米軍岩国基地に係る新型コロナウイルス感染症対策の強化に関する要請
新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向けて、米軍岩国基地において、次の事項が速やかに実施されるよう要請します。
1 感染経路や行動歴など、米軍関係者の感染者に関する情報提供を、速やかに行うこと。
2 外出時には、必ずマスクを着用し、基地外において、感染拡大につながるような行動は厳に慎むこと。
3 岩国基地関係者は、基地の新型コロナウイルス規則を遵守し、米軍関係者に対して幅広く PCR 検査を実施するなど、感染拡大防止対策を徹底すること。
4 基地内において確認された新型コロナウイルス感染症に対するゲノム検査を速やかに行い、オミクロン株が確認された場合は、遅滞なく国や関係自治体に対して情報提供を行うこと。
5 日本人従業員等への感染拡大防止対策に万全を期すこと。
令和4年(2022 年)1月4日
米海兵隊岩国航空基地司令官
フレデリック・L・ルイス大佐 様
山口県知事 村岡 嗣政
岩 国 市 長 福田 良彦
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米軍岩国基地司令官は、知事と岩国市長からの文書要請を受けて、基地内でのPCR検査体制や陽性検体へのゲノム解析の状況、日本人従業員の感染防止対策などの状況を保健当局である山口県に情報を提供すべきです。
本ブログで再三指摘していますが、この問題を検討する前提として、米軍基地内の状況はクラスターではないのかどうか明らかにすべきだと思います。
米軍基地内での感染拡大が止まらず、岩国市を中心とした感染拡大が広がっています。この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
1月2日、連れ合いと一緒に小倉昭和館で映画「MINAMATA」を観ました。
ハリウッドの大作「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズなどに出演し、アカデミー賞に3度、ゴールデン・グローブ賞は10度ノミネートされた俳優ジョニー・デップがこれまでのキャリアの全てを賭けてプロデュースした映画が「MINAMATA」です。
映画のパンフレット(ストーリー)から引用します。
「1970年代初等、ニューヨーク。フォトジャーナリストのユージン・スミス(ジョニー・デップ)は『LIFE』の編集長のボブ(ビル・ナイ)に、自分の回顧展のオープニングで、『LIFE史上最高の写真家だ』とスピーチしてくれと頼む。だが、ボブからは『君は史上最も厄介な写真家だ』と断られてしまう。今でも腕は一流だと自負するユージンだが、輝かしい時代は過ぎ去り、金もなく安酒に溺れる日々を送っていた。そんな時、日本のカメラマンと通訳のアイリーン(美波)が、CM撮影のためにユージンのスタジオへやって来る。ユージンはアイリーンから、日本の大企業チッソが、熊本県水俣市の海に垂れ流している工場廃水によって、病に脅かされている人々を取材してほしいと頼まれる。過去に第二次世界大戦の取材中、日本で大ケガを負ったユージンは、『もう日本には行かない。沖縄戦の撮影で懲りた』と拒絶する。だが、アイリーンが置いていった水俣の写真を見たユージンは息をのむ。翌日、『LIFE』編集部を訪ね、『特集記事を』と迫るユージンを最初は拒んでいたボブも、事の重大さに気づき承諾する。水俣市に到着したユージンとアイリーンを、松村夫婦(浅野忠信・岩瀬晶子)が温かく迎えてくれる。夫婦は生まれつき目が見えず話せない長女アキコを、窒素の工場廃水に含まれる、水銀による胎児性水俣病だと訴え出ていたが、チッソ側は『脳性マヒだ』と主張して何の補償もしない。松村は苦境を語ってくれたが、ユージンの写真を撮りたいという申し出には、『勘弁してください』と頭を下げるのだった。」
1970年、20歳でユージンと出会い、結婚することになるアイリーンは、2020年12月にユージンの回顧写真展「一筋縄ではいかない」に向けて、次のように語っています。
「ユージンは、私たちはみなそれぞれ異なる成長の過程で身に付けた固有の偏見、先入観、予断を有していると言っていました。だからこのタイトルは、私たちの偏見や先入観が可能な限り真実に近いものであれ、という彼なりの言い方なのです。ジャーナリズムというのは、人々が先入観を抱いてきたかもしれない状況やことがらを真実へと導くひとつの方法なんだと。何であれジャーナリズムを通じ、人はより多くを知ることによって、持っていた偏見を変えていく。たとえ直接的に経験しなくとも、その現実、その中にある真実へと近づいていく」
キャスターの金平茂紀さんは、なぜ今「MINAMATA」なのか次のように書いています。
「今の時代だからこそ、この『MINAMATA』はみられるべきではないか。特にこの日本という国で。ほら、MINAMATAはフクシマにも地続きだし、全国の入管施設にもつながっている。沖縄の軍事基地建設の現場にもつながっている。実際、水俣病訴訟はまだ続いている。決して終わっていない。映画の公開で、この国にこういう歴史があったことを知るきっかけになれば、おそらくデップに降臨したユージン・スミスも照れるようにほくそ笑んでいるのではないか。」
パンフレットの冒頭に2020年ベルリン国際映画祭公式記者会見でジョニー・デップが語ったコメントが掲載されています。
「一人の関心を持つ者として、この歴史は語り継がれなければならないと思いました。映画の持つ力をフルに活用して伝えたいメッセージを発信することが我々の願望でした。私たちは皆、ただの一片のホコリであり、同時に小さな力なのです。私たちが窮地に立たされたとき、誰かが率先して、巨大な壁を壊そうとすれば、きっと大勢の人々が後に続いてくれるはずです。」
パンデミックの中で、一人一人の国民は窮地に立たされています。
今こそ、国民の窮地を救う方向に政治を動かさなければなりません。そこには大きな壁が立ちはだかっていますが、それを取り除こうと大勢が力を合わせれば、その壁を壊すことはできることをこの映画で学びました。
今の時代だからこそ一人でも多くの人に映画「MINAMATA」を観ていただきたいと思います。今月21日まで小倉昭和館(093-551ー4938)で上映しています。
「女帝 小池百合子」を書いたノンフィクション作家の石井妙子さんが「魂を撮ろう ユージン・スミスとアイリーンの水俣」をこの程、上梓されました。
今、石井妙子さんの「魂を撮ろう」を読んでいます。ユージン・スミスとアイリーンの生い立ちから出会い、水俣での活動などが克明に描かれています。この本から、ユージン・スミスとアイリーンの生き方を学びたいと思います。
映画「MINAMATA」をご覧になった皆さん、感想をお聞かせ下さい。
連れ合いと一緒に、昨日、小倉昭和館に出向き、「モーリタニアン 黒塗りの記録」と「MINAMATA」を観ました。
今日は、映画「モーリタニアン 黒塗りの記録」の感想を述べたいと思います。
この映画は、映画鑑賞会を主宰する方から「昨年No1の映画」と勧められ、小倉昭和館での上映が分かり、観に行った作品です。
アメリカ近代史の闇を照らした素晴らしい作品でした。私の生き方を励ましてくれる映画でした。今月21日まで小倉昭和館(093-551ー4938)で上映中ですので、是非、多くの方に観て頂きたい作品です。
映画のパンフレット(ストーリー)を引用します。
「人権派弁護士として仕事に人生を懸けるナンシー・ホランダー(ジョディ・フォスター)にとって、それはどうしても放っておけない案件だった。時は2005年、アメリカ。ナンシーは無償奉仕活動として、キューバのグアンタナモ米軍基地に拘束された男の弁護を買って出る。彼の名はモハメドゥ・スラヒ(タハール・ラヒム)、2001年にアフリカのモーリタニアから、米同時多発事件の首謀者の一人として連行されたが、裁判は一度も開かれていない。『不当な拘禁だ』と訴えることにしたナンシーは、若手弁護士テリー・ダンカン(シャイリーン・ウッドリー)に通訳兼アシスタントを依頼する。時を同じくして、『グアンタナモに収容中の敵戦闘員を、9.11の戦犯法廷で裁け』という大統領令命令が下り、政府が死刑第1号にと望むモハメドゥの起訴をスチュアート中佐(ベネディクト・カンバーバッチ)が担当する。中佐はハイジャックされた機の副操縦士だった親友の無念を晴らそうと意気込んでいた。グランタナモを訪れたナンシーとデリーが、異様なほど厳重な警備を通過すると、足かせをされたモハメドゥが待っていた。ナンシーは、尋問官に知られると危険だと恐れるモハメドゥを、証言として手記を書くよう説得する。帰国したナンシーとテリーは、一通または一通と届くモハメドゥの手記の予測不能な展開に息をのむと共に、彼のユーモアと人間味溢れた人柄にも惹かれていく。そんな中、政府に請求していた軍による調査資料がようやく届くが、中身はほとんど真っ黒に塗りつぶされていてた。なぜかスチュアート中佐側にも、半端な報告書しか与えられない。報告書に訓練生時代の同期であるニール・バックランド(ザッカリー・リーヴァイ)の名前をみつけた中佐は、彼に相談を持ち掛けるが、『機密だ』と一蹴される。」
パンフレットにジャーナリストのシェリーめぐみさんが次のように書いています。
「アメリカ人は驚愕した。拷問というのはスパイ映画などフィクションの世界のものと思っていたのが、自分の国が実際にやっているのを見せつけられたのだ。実はその少し前にはイラクでの捕虜に対する虐待や拷問がショッキングに報道された。アメリカ軍のモラル低下を嘆く声は怒りにも変わった。人権を侵してでもどんな手を使ってでも容疑を立証したかった当時のブッシュ政権が、どれほど追い込まれていたかがわかる。報復を叫んで侵攻したアフガニスタンで結果を出すことができず、続いて侵攻したイラクでは、その理由だった大量破壊兵器の存在が嘘と発覚した。また9.11テロ直後に主犯ビンラディンの家族を10人以上サウジアラビアに緊急帰国させたこともでも非難されていた。もちろん9.11で3000人もの人々を殺したテロリストに対して、拷問ぐらい当たり前だと言う人もいた。しかし、この国は自由で平等であるにもかかわらず、公正でもあると教わって育ったアメリカ人への衝撃は小さくなかった。この頃から若者の政治への不信が募っていく。」
大量破壊兵器を持つ国への報復戦争という嘘に基づく戦争が破綻する中、グアンタナモ収容所に収容されている9.11の容疑者を人権を侵す拷問によって容疑を立証しようとした実態がこの映画で見事に描き出されています。
シェリーめぐみさんは、現代のアメリカについてこう書いています。
「アメリカ人はこの国は平等と自由、公正を重んじる国であると教えられてきた。そのためある者は現実との矛盾で苦しみ、ある者はそこから目を背けてきた。しかし、今の若者たちは少し違うように見える。アメリカはまだ理想を達成する途上にあると彼らは考えている。奴隷制から数々の戦争まで、これまでの過ちを暴き検証して正していくことで、新たな未来が開けると信じている若者は少なくない。これは去年燃え上がったブラックライブズマター運動にも共通している。映画では主人公たちが暴き出す真実が見る者に大きな希望を与えるが、アメリカの未来を救うのもまた、真実だけなのかもしれない。」
12月19日付しんぶん赤旗日曜版にフリージャーナリストの青木理さんが次にように語っています。
「いま必要なのは、ファクトを抉り出して政府や与党の責任に迫る、徹底した『批判力』です。そのための共産党の情報取集・調査能力は高いと思っています。『野党は批判ばかりを改めよ』とのメディアの主張は、権力や与党の悪事を黙認しろというのに等しいものだと思います。このことは野党にも問われていることです。」
平等と自由、公正を重んじる国になるために、真実を明らかにしなければならない、そこにこそ未来があるということをこの映画で感じました。
前副知事が、自民党の国会議員の後援会の勧誘を県庁内で大々的に行っていたという容疑で略式起訴される事件が年末に起こりました。
自民党の誰が、前副知事に指示したのかの真実を明らかにする責任のある野党の県議会議員の一人として新年からしっかり役割を発揮していこうとこの映画に励まされました。真実を明らかにしてこそ県政の未来が開かれることを信じて今年もしっかり働いていこうとこの映画に励まされました。
是非、一人でも多くの皆さんに映画「モーリタニアン」を観ていただきたいと思います。
映画の原作であるモハメドゥ・ウルド・スラヒさんが書いた「モーリアニアン 黒塗りの記録」を購入しました。正月休みの間に読みたいと思っています。
映画「モーリタニアン」をご覧になった皆さんはご感想をお聞かせ下さい。
NHKFMで放送中の「リトグリのミューズノート」がラジオ第一で再放送されており、移動中の車で聴いてきました。
リトルグリーモンスター(以下、リトグリ)は、一人一人の歌がとても上手で、何よりもコーラスがキレイだなと思い、年末に中古ショップでサードアルバム「juice」を購入して聴きました。
1曲目の「だから、ひとりじゃない」を聴いた瞬間、一気に心が解放される感覚を味わいました。
「今日も 泣いて 泣いて 何度だって 乗り越えてみせるよ 手を握るよ ヒトリじゃなんだ!絶対に譲れない心を叫べ」
5人のハーモニーに圧倒されました。親子ほどの年齢の差があるグループですが、私の心が大いに揺さぶられました。
一気にリトグリにはまり、ベストアルバム「GRADATI∞N」を聴いています。
DISC1、2は10代のリトグリの楽曲が中心です。それらとDISC3の楽曲を比べると彼女たちの成長を感じます。DISC3は、歌詞の中身も歌声も素晴らしい楽曲ばかりです。
中でも「Love Yourself」がよかったです。
「道に迷って 誰かの後を ついていきながら 『自分がいない』と呟いた いつでも自分が向いている方が 前だと信じて 『自分がいい』と思うほうに 進んでいたい」
「いつも自分が向いている方が前だと信じて」という歌詞がいいですね。
リトグリを検索していたらメンバーの芹奈さんが、体調を崩し年始の公演が中止になったことが分かりました。
リトグリにとって試練の新年となりましたが、ファン歴1カ月の私は、しっかり応援していきたいと思います。
リトグリの楽曲に励まされながら、新年の活動をスタートさせたいと思っています。
リトグリファンの皆さん、好きな楽曲と歌詞をお教え下さい。
明けましておめでとうございます。
今朝は、妻と一緒に荒滝山に登り、初日の出を拝むことができました。
今年もどうか本ブログをよろしくお願いいたします。
以下の文書は、宇部日報の新年号に寄稿したものです。
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新年あけましておめでとうございます。
昨年は、県下で初めて宇部市パートナーシップ宣誓制度が導入され、公認カップルが誕生しました。私は、宇部市パートナーシップ宣誓制度受領証を持つカップルの県営住宅への入居を認めるよう県に求めています。中国四国九州各県を調査したところ、県内にパートナーシップ宣誓制度を持つ自治体がある、広島、高知、徳島、佐賀、長崎、熊本、大分、鹿児島の8県は、受領証を持つカップルに県営住宅の入居を認めています。今年こそ、受領証を持つカップルが県営住宅に入居が認められよう発言を続けていきます。東京都が来年度中にパートナーシップ宣誓制度を導入することを明らかにしました。東京都を加えるとパートナーシップ宣誓制度が実施される自治体の総人口の割合が49%になります。今年こそ、山口県がパートナーシップ宣誓制度をスタートするよう発言を続けていきます。
下関市に続いて山口市が2050年二酸化炭素排出実質ゼロを表明する方針を明らかにしました。昨年11月30日時点、2050年二酸化炭素排出実質ゼロ自治体は、40都道府県を含む492自治体、人口では1億1277人です。都道府県でゼロ宣言を表明していないのは、山口県を含む7県です。今年こそ、山口県が2050年二酸化炭素排出ゼロ宣言を行うよう発言を続けてまいります。
市民の皆さんにとって、健やかな1年となることを祈念して、新年の挨拶といたします。
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今年もしっかり調査し、しっかり発言していきたいと思います。
皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
28日、村岡知事は記者会見で、公職選挙法で禁止されている行為が組織的に行われている問題に対する対応について次のように述べました。
「本日は、まず、先日の小松前副知事の略式起訴、そして退職に関連してですが、このことにつきましては、誠に遺憾でありまして、改めて県民の皆さまにお詫びを申し上げます。県といたしましては、このたびの事態を受けて、公職選挙法で禁止される、公務員の地位利用が疑われるような組織的な行為は、今後一切なくすこととして、昨日開催しました臨時庁議におきましても、各部局長に対して、私から周知徹底を指示したところです。これに加えまして、今般、県庁内での事実関係の把握などを行うため、元検事の弁護士をトップとする調査組織を立ち上げることといたしました。調査組織の構成としましては、元検事で現在、県の公益通報制度における外部窓口を務めていただいている、高村七男(たかむらななお)弁護士に、県人事課職員を加えた体制とすることとしています。また、調査に当たっては、対象職員へのアンケートや個別のヒアリングを中心に、事実関係の把握や再発防止策の検討を行っていきたいと考えています。」
29日、毎日新聞は、村岡知事のこの部分の記者会見について次のように報じました。
「10月の衆院選山口3区で当選した林芳正外相の後援会入会を巡る公選法違反事件で副知事が辞職した山口県は28日、県職員の間で慣例化していたとされる後援会入会の勧誘の実態を調査するチームを設置した。しかし、メンバーは7人中6人が県職員で、専門家は『内部で照査しても、客観性や中立性は乏しい』と指摘する。事件では、当選した林氏の後援会に入会するよう職員に勧誘させとして小松一彦副知事(65)=24日辞職=が公選法違反(公務員の地位利用)罪で罰金30万円の略式命令を受けた。小松氏は自民党関係者の依頼を受けて勧誘させたことや、過去の選挙でも同様の勧誘がったことを明らかにしている。県によると、今回の事件や過去の選挙であった勧誘について職員に個別に聞き取るなどして、2022年3月末までに結果をまとめる。トップには県の公益通報窓口の弁護士を置き、他のメンバー6人は人事課職員が担当する。メンバーを外部から入れない理由について、村岡嗣政知事は記者会見で『体制を作り、速やかに調査することが適切』と説明。誰から依頼されたのかの調査は『組織として依頼を受けなければ法令違反はなかった。再発防止を主眼に置いた』と否定した。組織統治の問題に詳しい八田進二・青山学院大名誉教授は『上司も関わるような行為を、内部の人間が公正に調査できるか疑問だ。結果の信頼性や正当性を担保するためにも、積極的な理由が無い限り、中立の独立したメンバーで調査すべき問題ではないか。県は危機意識を持って対処しているようには見えない」
以上を受けて、2点について指摘したいと思います。
第一は、調査チームの7人中6人が県人事課の職員だという点です。
八田名誉教授が指摘されるように調査チームは「中立の独立したメンバーで調査すべき」だとの意見に賛成です。
日本共産党が27日に知事に要請した「全職員を対象にした無記名アンケート調査」についても県は、実施すべきだと思います。
第二は、知事が誰から依頼されたのかの調査を否定している点です。
日本共産党は27日の知事への要請で「働き掛けた会派、人物を特定し、厳重に抗議するとともに、司直に告発」するよう求めました。
知事の再発防止策を主眼に置いた調査だから、働き掛けた党派や人物を特定する調査は行わないと言う説明に納得できません。
自民党は、22日、知事選に村岡氏の推薦を決めました。
辞職した小松元副知事は、自民党関係者から働き掛けられたので職員への勧誘を行ったと記者会見で述べています。
勧誘が自民党の誰から求められたのかを解明しない知事の姿勢は、八田名誉教授の「県は危機意識を持って対処しているようには見えない」との指摘に該当するものと言えます。
自民党からの推薦を受けて立候補する村岡知事だから、小松前副知事に自民党の誰が職員への勧誘を求めたのかの解明が出来ないのだと県民から指摘されても仕方がない姿勢です。
村岡知事は、総じて、今回の事案を本気で解決しようとする危機意識が弱いと言わざるを得ません。
調査チームは、中立の独立したメンバーで調査すべきです。
小松前副知事に自民党の誰が職員への勧誘を求めたのかを明らかにすべきです。
村岡知事に上記2点の実行を求めたいと思います。