藤本かずのりサポーターズ はじめました

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映画「空飛ぶタイヤ」

 映画「空飛ぶタイヤ」を観ました。

 池井戸潤原作の初の映画化作品です。

 同じ原作は、ドラマで一度放映され、DVDを視聴しました。

 大手自動車会社のリコール隠しに挑む赤松らの姿に勇気が湧いてきました。

 映画のパンフレットにニュースキャスターの松原耕二さんの「小さな正義」という小論が掲載されています。

 「これは正義感溢れるスーパーマンの物語ではない。不正を許したくないが、組織に盾突いて生活を棒に振るだけの勇気はない。そんな普通の人々が『小さな勇気』を次々とリレーしていくことで『大きな悪』を追い詰めていく。そんなドラマだと言っていい。でもだからこそ、観ている者の心にリアルに響くのだ。」

 「空飛ぶタイヤ」を観て、私が想起したのは、2011年に行われた山口国体の強化選手に対する県議会での質疑です。

 国体に遡ること2年前の2009年6月県議会で、私は、「国体強化選手であり、昨年度のスキルアップ対象者32人のうち、過半数を超える19人が中高と県外、県外出身者でったことが明らかになりました。(中略)本県の競技力向上をいうなら、自然体で県内選手の育成を主眼に置くべきだと考えますが、いかがですか。今後も天皇杯のために、県外出身選手に山口県のゼッケンを張り続けるおつもりなのか」と質問しました。教育長の答弁は、「これらの選手は、山口国体の総合優勝に向けて力を発揮し、国体終了後の競技力の維持・定着にも大きく貢献するものと考えています。」というものでした。 

 私は、日本体育大会に山口国体の強化選手となっている県外出身選手は、国民体育大会の規程に定める参加資格があるのか、

直接、照会をするなどの行動を取りました。

 その結果、日本体育協会は、2010年9月、山口国体の強化選手となっている県外出身選手に参加資格があるのか調査する第三者委員会を立ち上げ調査を行いました。

 第三者委員会は、前年の千葉国体に出場していた山口県選手35人が参加資格を満たしていないことを指摘しました。

 国体終了後、読売新聞は、「第66回国民体育大会で、参加資格問題が取りざたされた県外出身選手30人のうち、半数近くが大会終了からわずか1ケ月で活動の拠点を県外、国外に移したことが分かった」「山口県体協によると、国体終了後、30人のうち水泳、陸上、卓球などの13選手が『親元で暮らしたい』『オリンピックを目指すために充実した練習施設が必要』などを理由に県外、国外に移った」と報じました。

 2009年の私の質問に、教育長は「これらの選手は、山口国体の総合優勝に向けて力を発揮し、国体終了後の競技力の維持・定着にも大きく貢献するものと考えています。」と答えましたが、そのような結果になったのは甚だ疑問です。

 山口県は、国体関連施設整備や運営経費、競技力向上対策費などに300億円以上の税金を投じました。

 日本体育大会の第三者委員会の答申書には「問題の背景は、国体が都道府県対抗方式で実施され、開催都道府県の総合優勝が当然視される中、総合優勝に向けての開催地の自治体及び胎教関係者に対する有形無形の強い圧力の存在があることは明らか」とあります。

 「国民体育大会」という項目でののウイキペディアには、この第三者委員会を受けて次のような処置がなされたと書いています。

 「結局2011年2月24日、日本体育協会は従来あいまいだった参加資格の基準を、居住や勤務実態で明確化することに決めた。第三者委員会の答申を承認したもので、この基準は2011年秋の国体から適用された。」

 私は、国体開催にあたって県内の競技団体や関係者の方々から切実なお声をお聞きし、問題を告発してきました。

 日本体育協会が第三者委員会を開催したことは、この問題に大きな警鐘を鳴らすことになったと自負しています。

 日本体育大会が第三者委員会を開催した背景には、私の告発だけではなく、あるマスコミ記者の正義感に溢れる行動があったことを記しておきたいと思います。

 「『小さな正義』が次々とリレーしていくことで、『大きな悪』を追い詰めていく。」

 国体の開催県が総合優勝をおさめることは「大きな悪」とは言えないかも知れませんが、「大きな悪弊」とは言えると思います。その理由は、そのために自治体の巨額の税金が投入されるからです。

 映画「空飛ぶタイヤ」の感想というよりは、私の国体に関する質問の紹介が長くなりましたが、今後とも正義感を持って活動を続けていきたいとこの映画を観て決意を新たにしました。

 安倍政権における様々な疑念も深まるばかりです。国民一人ひとりの「小さな正義」をリレーしていくことで「大きな悪」を追い詰めていきましょう。

 池井戸潤さんの「空飛ぶタイヤ」を再読しています。

 来年は、池井戸さんの「七つの会議」の映画化の予定されているようです。

 池井戸作品から正義とは何かを学びたいとおもいます。

 皆さん、許せないことは何かありますか。お教え下さい。

 

健康で文化的な最低限度の生活

 「7・1爆音はゴメンだ市民集会」に参加のため、高速道路を利用しました。

 サービスエリアで、NEXCO西日本が発行している「遊・悠・WEST」7・8月号を手にしました。

 この巻頭に、俳優の吉岡里帆さんが登場していました。

 吉岡さんは、今月17日21時から、フジテレビ系でスタートするドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」に主人公のえみる役で出演するとのことです。

 生活保護の現場を舞台に、新人ケースワーカーの奮闘と成長を描くドラマです。

 インタビューに吉岡さんは「自分ひとりで生きているのではなく、いろんな人に助けられて生きている。だから友達や先輩、周囲の人たちのそばにいて、微力でも力になれる味方でいたいと思っています。友人の悩み相談には、とことん付き合いたい。その人にとって、なにが一番幸せなのか考えるようにしています。」と語っています。

 このドラマの原作は、柏木ハルコさんのコミック「健康で文化的な最低限度の生活」です。

 数年前に1巻を読んだきりになっていましたが、ドラマまでに、今まで発行されている6巻まで読み切りたいと思っています。

 私は、日本福祉大学を卒業しました。多くの同窓生が、行政の現場で福祉職として働いています。

 改めて1巻から読み直して、福祉現場と生活保護行政をリアルに描いたすばらしい作品であることを痛感しました。

 安倍政権は、10月から生活保護の食費など日常生活費に充てる「生活扶助」を最大5%削減する方針です。

 今回の削減が強行された場合、第二次安倍政権での生活扶助の削減額は年1480億円にのぼります。

 生活保護基準は日本全体のナショナルミニマムです。生活保護基準の引き下げは、就学援助や住民税非課税制限など、社会保障全体の後退に連動する問題です。

 まさに憲法25条が規定する「健康で文化的な最低限度の生活」に基づく国民の暮らしの安定を実現する政治が求められています。

 母子家庭で育ち母の頑張りを見て育ったケースワーカーの七条は、母子家庭で二児を育てる岩佐に就労を進めます。

 七条と岩佐それぞれの葛藤は、前半の一つの山場です。

 日本共産党は、生活保護法を生活保障法にするなど、生活保護制度の改善を提案しています。

 学生時代から私の生きる指針に、憲法25条が活きる社会の実現があります。

 コミック・ドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」から憲法25条と現代社会についてしっかり学んでいきたと思います。

 生活保護制度について皆さんはどうお考えですか。ご意見をお聞かせ下さい。

爆音はゴメンだ集会に400人

 米軍岩国基地への空母艦載機部隊の移駐による爆音被害から平和で静かな暮らしを取り戻そうと「爆音はゴメンだ市民集会」が昨日、岩国市役所前公園で行われました。

 県内はもとより中国地方各地から約400人の市民が参加し

 主催は、移駐に反対して共闘する市内の4団体でつくる「異議あり!『基地との共存』市民行動実行委員会」です。

 3月末の移駐完了後、5月には基地南側で近年の月別斉あの1402回の騒音を記録し、市への苦情も月別の過去最多を更新しています。

 岡村寛代表は「移駐完了直後からすさまじい訓練が日夜行われている。騒音に悩まされている人の生の声で訴え、人間性を無視した米軍のやり方にストップをかけることが大事だ」と訴えました。また、6月に開始した「爆音なくす署名」への協力を呼びかけました。

 市内をはじめ、飛行ルート下の周防大島町や広島県廿日市市などの住民9人が登壇し、爆音被害の実態を告発しました。

 住民らは「4月以降の爆音は質が変わった」「自宅の真上を飛び、テレビや電話、会話が聞こえなくなる」「正月や盆は飛ばないという約束を破る訓練は許せない」「頭の上から覆いかぶさるような音に、子どもやお年寄りも悩まされている」なとと訴えました。

 集会では、「爆音はゴメンだ!」と書かれた紙を全員で掲げてアピールしました。

爆音はゴメンだ集会

「爆音はゴメンだ!」と書かれた紙をかざす

 集会の最後に、「誇れるふるさとを次代に遺すために、こうした事態を黙って見過ごすことはできません。今こそ『爆音がうるさい!」「爆音を何とかしてほしい!」との声を集めて発信し、平和で静かな街をとりもどしましょう。」などとする集会宣言を参加者一同で採択しました。

 集会後後、参加者は、岩国駅周辺までデモ行進を行いました。

 爆音ゴメンだ市民集会に私は、山陽小野田市・宇部市の方々20名とマイクロバスで参加しました。

 県議会議員選挙の候補者として、岩国市の爆音解消に向けて県民の皆さんと一緒に活動を続けていきたいと思います。

 岩国基地をめぐる問題を皆さんはどうお考えですか。ご意見をお聞かせ下さい。

「7・1騒音はゴメンだ集会」に行ってきます。

 日本共産党の志位和夫委員長は、6月12日の米朝首脳会談の意義について「平和のプロセスが成功すれば、世界史の一大転換点いなる」と評価しました。

 6月24日のしんぶん赤旗でのインタビューでは、日本の情勢へにも大きな変化がつくられるとして「これまで安倍政権は、『戦争する国づくり』を進めるうえで、北朝鮮の『脅威』を最大の口実にしてきました。安保法制=戦争法、大軍拡、辺野古新基地、憲法9条改定—すべてにおいてきたちょうせんの『脅威』が最大の口実とされてきました。」と述べました。

 志位委員長は、政府の説明では、米海兵隊が、ざぜ沖縄にあるのかについての政府の説明は「朝鮮半島と台湾海峡という潜在的紛争地のどちらにも近いのが沖縄だから」だったとして「朝鮮半島が非核・平和の半島になったら、辺野古に米軍新基地をつくる道理もたたなくなるのです。」と述べました。

 更に、志位委員長は、日米安保条約そのもの存在が根本から問われるとして「日米安保条約は、朝鮮戦争の最中に結ばれたものです。朝鮮戦争が1950年に始まる。在日米軍が朝鮮半島に出撃する。『軍事的空白』ができたというので、マッカーサー連合軍最高司令官の指令で警察予備隊がつくられ、それが、保安隊となり、自衛隊となった。こういう流れのなかで1951年に結ばれたのが旧日米安全保障条約です。旧安保条約の第1条では、『極東の平和と安全』のために米軍基地を日本におくことができるという規定になっています。それは、1960年に改定された現行安保条約6条に引き継がれて、ここにも『極東の平和と安全』のために米軍基地を日本におくことができるとされました。」「朝鮮半島が非核・平和の半島になり、さらに6カ国がTACを結んでこの地域全体が戦争の心配がない平和の地域になったらどうなるか。日米安保条約と在日米軍の存在が根本から問われることになります。」と述べました。

 米朝首脳会談で示された平和のプロセスが成功すれば、世界史の一大転換点となります。

 また、朝鮮戦争を前提にしてきた日米安保条約の存立そのものが問われる事態です。

 在日米軍基地の在り方を根本的に見直す時期に来ています。

 岩国基地の存在意義もその流れの中で当然、再検討が求められる時期に来ています。

 更に、北朝鮮の脅威を前提に建設されようとしている山口県萩市のイージス・アショアの存在意義も再検討が必要であることは言うまでもありません。

 今日、岩国市役所前広場公園で「7・1騒音はゴメンだ集会」が行われます。

 私が事務局長を務めている「うべ憲法共同センター」と山口から日本を変える市民の会・山陽小野田が共催して、山陽小野田と宇部地域で直行バスを運行します。

 若干空席がありますので、集会に参加したという方は、私に大至急ご連絡下さい。

 ご一緒に、「7・1騒音はゴメンだ集会」を成功させ、山口から、日本とアジアの平和を切り開いていきましょう。

 岩国基地及び在日米軍基地に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

恩田での集いに20名

 本日、午後1時より、恩田ふれあいセンターで、私を囲む集いが行われました。

 今年一番の雨量を記録したと思われる今日でしたが、20名の地域の方々が集いました。

恩田の集い

 私を囲む会でお話をする私です。(左)

 私がお話した趣旨は以下の通りです。

・・・

 恩田ふれあいセンターをお借りしての藤本を囲む会にご参加いただきまして誠にありがとうございます。只今ご紹介いただきました。来春の県議会議員選挙の候補者であります。日本共産党の藤本一規です。

 日本福祉大学を卒業して、宇部協立病院で2年働いていました。
1991年、宇部市議会議員となり、以来、市議2期、県議4期、24年間、地方議員を務めてきました。3年前の選挙は、県議宇部市選挙区の定数が6から5に削減され、得票を前回より伸ばしながら次点に終わる結果となりました。
 子どもが4人おりまして、こぐま保育園の保護者会会長や宇部市PTA連合会会長を務め、先日は、厚南中学校創立70周年記念事業委員会の会長として、式典の準備に取り組んできました。
 24年の地方議員の経験と市民と一緒に歩んできたこの3年間の経験を生かして、必ず議席を確保する決意で頑張ります。皆さんのご支援をお願いいたします。
 今日は、世界情勢とミサイル基地「イージス・アショア」の問題についてと、社会保障を取り巻く状況と県政の課題についてお話します。
 第一は、米朝会談についてです。
 6月12日米国のドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の金委員長が首脳会談を行いました。
 資料1は、この会談に対する日本共産党の志位委員長の声明です。
 声明は最後に「南北首脳会談と米朝首脳会談で開始された平和のプロセスが成功をおさめるならば、世界史の一大転換点となり、地域の情勢を一変させるものとなるだろう。」と述べています。
23日は、73年目の「沖縄全戦没者追悼式」が行われました。追悼式で浦添市の中学校3年生の相良さんが、「生きる」という詩を朗読しました。
 資料2は、「生きる」という詩の中身ですが、私が一番感動したのは、この詩の部分です。
 「戦力という愚かな力を持つことで得られる平和など、本当は無い」
 朝鮮半島の平和のプロセスは、この言葉を実践しようとしている動きであり、まさに世界史的な分岐点だと私は、彼女の詩を通じて感じました。
 安倍政権は、「対話拒否」「圧力一辺倒」ですが、安倍政権のこの姿勢の破綻は明らかです。
 小野寺大臣は、6月22日、北朝鮮の弾道ミサイルを想定した陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備強行を狙い、秋田・山口両県を訪問しました。
 資料3は、このことを報じた23日のしんぶん赤旗日刊紙です。ここに書かれてある通り、21日には、防衛省は、自衛隊むつみ演習場がイージス・アショアの適地であるかどうかの現地調査の入札の公告を行ったのです。
 阿武町の花田町長は、17日に行われた住民説明会での防衛省の説明は具体性に欠け、不安や不信が増したとし、「住民の不安が払しょくされないまま工事に向けた調査に着手すれば『丁寧に説明する』という言葉はかすむ」と指摘。現地調査の公告について8月2日の「開札なでに不安が払しょくできなければ、開札しないという方法もあるのでは」と訴えました。
  更に、阿武町の花田町長は、26日に、山口県に「現時点では賛成できない」との意向を伝えていたことが明らかになっています。村岡知事は、常々、「地元の意向は尊重する」といいます。村岡知事は、花田町長の意向を国に伝える時です。
  資料4は、27日の朝日新聞の社説です。社説はこう書いています。「小野寺氏は『北朝鮮の脅威はなにも変わっていない』と強調したが、この説明には疑問が残る。安全保障分野で脅威とは、相手の『能力』と『意図』のかけ算とされる。北朝鮮にミサイルがあることは事実だが、対話局面に転じた情勢を無視して、『脅威は変わらない』と強弁し続けるのは無理がある。」「陸上イージスは米国製で、本体1基あたり1戦億円弱。計2基で2戦億円といえば、海上保安庁の1年間予算に匹敵する規模だ。この巨額の計画を、政府が導入ありきで進める背景には、トランプ大統領から強く米国製兵器の購入を求められていることもあるだろう。」「陸上イージスも、導入を含め再考すべきだ。」
安倍政権は、北朝鮮の弾道ミサイル発射を想定した住民避難訓練は中止する一方で、イージス・アショアの配備を強行することは許されません。
 二つ目は、社会保障をめぐる情勢についてです。
 安倍政権は、6月15日の閣議で「骨太方針」を決定しました。
 今年の「骨太方針」は、来年秋の消費税増税と一体で社会保障費大幅カットを打ち出しています。
 「骨太方針」の中で介護保険は、「ケアプランの作成」「軽度者への生活支援サービス」などの見直し・検討を項目に掲げています。
 「骨太方針」に先立ちまとめられた財政審の建議では、現在無料のケアプラン作成は「利用者負担の導入」を求めるとしています。軽度者については、要介護1.同2の「生活支援」(掃除や調理など)を介護給付の対象から外すことを要求しています。
安倍政権が強行した相次ぐ介護改悪の柱は、「軽度者切り捨て」です。介保険から切り離された軽度者向けサービスの総合事業で、1708町村のうち約4割の676市町村で事業所が撤退する意向を示しています。総合事業は、安倍政権が介護保険改悪で、要支援1、2の人を介護保険の対象から外すため導入した事業です。要介護1、2の人の訪問介護と通所介護を保険給付から切り離して、自治体が運営する事業に移行しました。
資料5の通り、宇部市で要支援者への総合事業を行うサービス事業所が、昨年9月現在で、訪問型サービス73ヶ所、通所型サービス139ヶ所あります。昨年4月から利用者は増加する中で、訪問型サービスが11ヶ所減り、通所型サービスが17ヶ所減少しました。事業者は、主な収入源の介護報酬の引き下げが続いて厳しい経営を強いられていて、事業所の経営努力にも限界がきて、総合事業から撤退せざるをえない状況です。
 「骨太方針」の中の医療は、25年度までに、本来必要とされる病床数から33万床を削減する地域構想の実現のために、病床削減や公立病院・医療機関の再編・統合の推進を提起しています。
 また、地域医療機関に対する都道府県知事の「権限のあり方」について検討をすすめるとしました。医療機関の運営に、自治体が介入しやすくする仕組みを強化する狙いです。
 低所得者や高齢者の多くが加入する国民健康保険では、「国保財政の健全化」のためとして、市町村の「法定外繰り入れ」を解消させる施策の強化を打ち出しています。国保の法定外繰り入れは保険料の負担緩和などを目的として、市町村が一般会計から財源を繰り入れるものです。繰り入れができなくなればいまでも高すぎる国保料はさらに引きあがります。
 山口県は、2016年7月に「山口県地域医療構想」を策定しました。
 資料6にある通り、現在2万2千273床ある病床を2025年までに、1万5889床にし、6384床を廃止する計画です。
宇部・小野田地域では、4637床ある病床を3208床減らす計画です。慢性期の病床を818床減らす計画です。
日本共産党は、病床削減、患者『追い出し』の強化をねらった制度改悪を中止・撤回させ、必要な医療体制の維持・充実を求めます。
 国民健康保険の一人当たりの保険料について山口県は標準保険料を明らかにしました。
資料7の通り、6自治体で増え、残りの自治体では減額されます。
宇部市では、昨年が一人当たり、9万9232円が9万2922円となり、6310円の減額になる見通しを立てました。
資料8は、実際の宇部市の国民健康保険料です。昨年度9万9232円だった国保料が9万2759円になりました。
新制度は、国の公費支出削減のため、医療費抑制や国保料の値上げ、取り立て強化につながる新たな仕組みといえます。
 厚生労働省は、新制度を移行初年度は、市町村独自の国保料の引き下げや国・県の財政支援を使って、「最終的な住民負担に配慮を」と表明していますが、一方、厚労省は、一般会計からの法定外繰り入れ金は『赤字』だとして計画的に削減・廃止すべきと要求しています。そのために国保料の段階的な値上げを自治体に指南しています。
 資料9は、国民健康保険の資格証明書と短期保険証の発行状況です。
 2015年6月時点ですが、全額窓口で医療費を払わなければならない世帯が県内で4156世帯。宇部市に314世帯。期間が限定されている短期保険証は、山口県で8961世帯。宇部市で1685世帯あります。
 日本共産党は、国の責任で国保料の引き下げ、国保制度を立て直す改革を行い、保険証の取り上げなどをやめて、住民の命と健康を守ります。

・・・

 引き続き、市内各所で私を囲む集いを開催したいと思います。

 集いを開催したいという方は、ご連絡をお願いいたします。

チンギス紀

 7月1日号のしんぶん赤旗日曜版の「ひと」のコーナーに北方謙三さんが登場しました。

 北方さんは、モンゴル帝国を築いたチンギス・カンを描く「チンギス紀」の第一巻「火眼」と第二巻「鳴動」を同時刊行しました。

 集英社のインターネットの特設ページにこの本のあらすじが書かれています。

 「時は、12世紀—。モンゴル高原では、様々な部族、氏族が覇権を競い合っていた。モンゴル族の有力氏族チャト氏の長の嫡男として生まれたテムジン(のちのチンギス・カン)。父がタタル族に討たれ、後継となるはずが、13歳のとき、ある理由から異母弟を討つことに。対立するタイチウト氏に追われることになったテムジンは一人砂漠を越えて南へ向かう、放浪中に人と出会い、経験を積んだテムジンは再び故郷に戻り、15歳にしてチャト氏の長となる。タイチウト氏との苛烈な戦い、ジャンダランしの長・ジャムカとの運命的な出会い・・・。テムジンはまずモンゴル族統一のため、旗を掲げ、仲間と共に原野を駆ける!」

 今、第一巻「火眼」を読んでいますが、テムジンが一人砂漠を越えて南を向かい、人々で出会うシーンです。

 「チンギス紀」は全11巻から17巻になる見込みだとあります。

 北方さんは、本書についてインタビューでこう語っています。

 「いままで積み上げてきた作家としての経験を含め、全力で書いています。もう70歳ですから、これが最後の長編小説です。最後の力をふりしぼる対象としてチンギス・カンを書く。本望です。完結させるまで、生きる責任があります。」

 しんぶん赤旗のインタビューにはこんなエピソードがありました。

 日本共産党の不破哲三さん(社会科学研究所所長)とは著書を送りあう仲です。

 北方さんは語ります。

 「何かのパーティーで紹介されたんです。もうすぐ、あの小さい字で書いた『チンギス紀』の感想文が届きますよ(笑い)」

 テムジンが旅先で出会った人物と語り合うシーンが「火眼」に出てきます。

 テムジンは旅人に尋ねます。

 「大地はひとつなのに、人はなぜ争うのだろうか。とよく考えます」

 旅人は、こう答えます。

 「人だからだ、と俺は思う。生命を守るためだけに生きる、けだものとは違う。さまざまな思いが入りこんで、不純なのだよ」

 残業ゼロ制度が含まれた「働き方」関連法案が参議院本会議で可決されました。 

 人は、不純だと思う今日この頃です。

 12世紀のモンゴルを生きるテムジンと本の中で歩きながら、政治の在り方について考えていきたいと思います。

 本書の特設ページでの北方謙三さんの「執筆にあたって」との言葉は痺れます。

 「風が吹いている。風が揺れていた。地平から、単騎、疾駆してくる男の姿が見えてきた。顔までが、はっきりわかる距離になった。眼が燃えている。そして笑っていた。俺を書けるのか。男の声。この俺を、お前は書けるのか。私は、肚に力をこめた。書ける。口には出さないが、そう思った。私には、言葉という武器がある。歴史を創った英雄であろうと、言葉が尽きないかぎり、私は書ける。言葉の先に、物語があるのだ。さあ書いてみろ。チンギスが笑いながら言う。勝負だな。チンギスの声が、駆け去っていく。私は風の中に立ち、雄叫びをあげた。」 

 雄叫びなど久しくあげていません。

 北方さんの「モンゴル紀」の中で、北方さんの文章に雄叫びを心の中であげていきたいと思います。

 北方ファンの皆さん、感想をお聞かせ下さい。