2021年度の決算特別委員会の審議が始まりました。
今日は、午前中に、会計管理局長と監査委員等の総括説明が行われ、質疑が行われました。
監査委員は監査意見書の中で、行財政構造改革が一時凍結の中ではあるが、「改革の個別の取組について、全庁的な進行管理を適切に実施されたい」と指摘しています。
私は、この指摘の意図について質問しました。
秋本監査委員事務局次長は「行財政構造改革の取組については、令和2年6月の行財政構造改革統括本部会議において一時凍結が決定された際に、改革の個別の取組については、『選択と集中の観点から、行財政構造改革統括本部において全庁的な進行管理を適切に実施』することとされている。監査委員としては、統括本部が示した対応の方向に沿って、全庁的な進行管理を適切に実施する必要があると考えており、個別の問題について、具体的にどうすべきであるとの認識は持っていない。」と答えました。
私は、「2021年度決算において、行財政構造改革の一時凍結の影響は軽微だと思う。今後においても、総人件費の縮減や事務事業の見直しなど、県民サービスの低下につながりかねない行財政構造改革は当面再開させる必要はないものと考える。」との意見を述べ、会計管理局長に、2021年度決算における行財政構造改革を一時凍結の影響に対する認識を質しました。
京牟礼会計管理局長は「新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止や県内経済の回復に向けて人的資源・財源の集中投資を行うため令和2年に行財政構造改革を一時凍結したところである。
こうした中で令和3年度においては、企業収益の回復に伴い増加した県税収入や国からの新型コロナウイルス感染症対策関連交付金、地方交付税等の財源を活用して保健所の体制強化を含めた新型コロナウイルス感染症対策にの徹底や経済活性化の取り組み、また、危機から生まれた変化を成長へとつなげる県づくりの取り組みなどコロナ禍において求められる喫緊の課題への対応を重点的に進めることができたものと考えている。
令和3年度の決算については、令和2年度に引き続き新型コロナウイルス感染症の影響が大きくなるが、そうした中にあっても県債残高の減少や財源調整用基金の増加など財政の健全化という観点からもより堅実な決算になったものと考えている。」と答えました。
午後からは、公営企業管理者・監査委員等の総括説明と企業局関係の審査が行われました。
私は、電気事業地域振興長期貸付金ついて質問を行いました。
2021年度、電気事業から一般会計に行った「電気事業地域振興長期貸付金」の年度末残高は、21億円にのぼっています。
私は、一般会計からの返済の見通しを質しました。
宮本企業局総務課長は「令和5年度末には返済が完了される見通しだ。」と述べました。
私は、工業用水だけでなく電気事業を取り巻く環境も厳しいことから、今後、企業局から一般会計に貸付を行うべきではないと質しました。
宮本企業局総務課長は「企業局から現時点では、一般会計に新たな貸付を行う考えはない。」と答えました。
私は、工業用水の未稼働水について質問を行いました。
2021年度末において、生見川工業用水に、86300㎥/日、佐波川第2工業用水に40450㎥/日、木屋川第2工業用水に18600㎥/日、合計14万5千㎥/日の未稼働水があります。
私は、未稼働水部分のダム分担金について質しました。
宮本課長は「令和3年度、生見川に22百万円、佐波川2期に29百万円、合計51百万円のダム分担金を負担している。木屋川第2期は、企業局保有ダムなので分担金は生じない。」と答えました。
私は、未稼働水分の企業債元利償還金について質しました。
宮本課長は「令和3年度は、木屋川2期に75万1千円の企業債元利償還金がある。木屋川2期は令和3年度で償還が終わる。生見川と佐波川2期は平成28年度で償還が終了している。」と答えました。
私は、未稼働水分のトータルのダム分担金と企業債元利償還金の累計額について後日、資料の提示を求めています。結果が分かり次第、報告します。
最後は、工業用水の未事業化分についてです。
監査意見書に「一般会計へ移管した弥栄ダム未事業化分(先行水源)については、県民共有の貴重な財産であることから、企業局としても引き続き、多面的な活用方策の検討に積極的に参画されたい。」と指摘しています。
私は、「企業局は、この監査委員の指摘に対し、どう対処したのか。」質しました。
宮本課長は「弥栄ダム未事業化の利用方法については、『水資源対策推進協議会』(総合企画部所管)において各活用方策の検討が進められている。企業局としては、主に工業用水の需要開拓を軸に活用策を検討することとなっている。」と答えました。
10月18日、山口県保険医協会理事会は、10月13日に河野デジタル大臣が表明した「保険証廃止」方針について、声明を発表しました。
声明の内容は以下の通りです。
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【声明】
「保険証廃止」方針の表明に抗議する
10月13日、河野デジタル大臣は「現行保険証を2024年秋に廃止する」とし、マイナンバーカード(マイナカード)を保険証として使用する「マイナ保険証」に一本化する方針を唐突に表明した。「骨太方針2022」決定を根拠としているが、そこに示された「原則廃止」からさらに進めて、国民皆保険制度のもとで必要不可欠な保険証を「マイナ保険証」とすることで、国民にマイナカードの取得を義務付けるものであり、断固抗議する。
国民のマイナカード取得率は、9月末時点で5割に達しておらず、「マイナ保険証」に至ってはほとんど利用されていないのが現状である。政府はデジタル化の基盤としてマイナカードの普及を急いでいるが、マイナポイントの付与など施策によっても普及が進まないのは、マイナカードの必要性はもとより、個人情報保護や情報漏洩等のセキュリティ問題など、多くの国民がもつ不安や不満が残されたままの推進策であるからで、そのことは政府への信頼が得られていない裏返しでもある。
当会で実施した会員アンケートでは「保険証廃止」反対の声が強く示された。「保険証廃止」は、私たちが撤回を求めている「オンライン資格確認システム導入義務化」に大きくかかわるもので、このままでは必然的にシステム導入が義務となり、システム化に対応できない医療機関は排除されてしまう。地域医療の崩壊につながりかねない「保険証廃止」「オンライン資格確認システム導入義務化」に反対するのは当然のことである。
マイナカードの取得は法的には任意となっており、国民がそれぞれ利便性と危険性を利益衡量して決めればよいこととされているが、「マイナ保険証」には利便性以上の危険性(デメリット)がある。マイナカードを日常的に持ち歩くことによる紛失のリスク、5年ごとの更新であることや紛失・失効の場合に更新、再発行の手続終了までは保険資格の確認ができないこと等々問題が指摘される。にもかかわらず、全ての国民にマイナカードの取得を迫る「保険証廃止」は、法に定める任意取得の原則に反しており、受療権の侵害にもかかわるものとして看過できない。
このように法的にも大きな問題をはらんだ「保険証廃止」を、国会での十分な議論もないままに政府方針だとして一方的に示すことには納得できない。私たちは国民の医療を受ける権利を守る保険医の団体として、「オンライン資格確認義務化」とともに今回の「保険証廃止」の撤回を強く求めるものである。
2022年10月18日 山口県保険医協会理事会
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10月24日のしんぶん赤旗日刊紙は、この問題を次のように報じています。
「河野太郎デジタル相は18日の会見で、来年の通常国会にマイナンバー法改定案を提出すると表明しました。社会保障、税、災害対策の3分野に限られている現在のマイナンバー制度の利用範囲の拡大が狙いです。しかし、デジタル庁の専門家会議(マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤抜本改善ワーキンググループ)では『拙速にすべきでない』『プライバシー保護が重要だ』といった反対意見が続出。『マイナンバーに紐づく個人情報を一元管理する機関や主体をつくらないようにすべきだ』といった意見も出されています。」
岸田政権による拙速なマイナンバー制度の利用拡大政策に専門家からも反対意見が続出する中、法案提出は行うべきではありません。
とりわけ、反対の声の多い「保険証を廃止」し、「マイナ保険証」に切り換える政策を岸田政権は強引に進めるべきではありません。
この問題に関する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
18日、しんぶん赤旗日刊紙は、全日本教職員組合(全教)が、山口県教委が、安倍晋三元首相の「国葬」で学校に半旗掲揚を求めたことに抗議する談話を発表したと次のように報じました。
「全日本教職員組合(全教)は19日、一部の教育委員会が安倍晋三元首相の『国葬』で学校に半旗掲揚を求めたことに抗議する檀原毅也書記長の談話を発表しました。談話は、山口県教委の『国旗、県旗を半旗掲揚する』との通知が『(職務命令)であり、従わなければ処分もありうる』と報じられたと告発。山口県教組と山口県高教組が県教委に見解の撤回を求め、『職務命令であるとは言っていない』と回答したと指摘しました。学校への弔旗掲揚の要請は、弔意を示すことを児童・生徒や教職員に強制するものであり、重大な憲法違反だと強調。一部の教育行政が個人の内心に介入したことうや、政治的中立の立場を逸脱したことなどに強く抗議すると表明しています。」
全教の談話は以下の通りです。
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2022 年 10 月 19 日
【談話】一部の教育委員会が故安倍元首相の「国葬」等で学校に
半旗掲揚を求めたことに抗議する
全日本教職員組合(全教)
書記長 檀原毅也
安倍元首相の「国葬」の実施そのものが国民に弔意を強要することであり、憲法違反であると広範な人々が声を上げるなか、岸田首相は「国葬」実施に執着する一方で「地方公共団体や教育委員会等の関係機関に対する弔意表明の協力も、表明の協力方の要望も行う予定はありません」と述べました。
しかし、山口県教育委員会、福岡県教育委員会など一部の教育委員会は、「国葬」当日に学校に弔旗の掲揚を求めました。各校の対応は分かれましたが、教育委員会が学校に対して弔意の表明を求めた事実を見過ごすことはできません。
山口県教育委員会は 9 月 20 日、県立学校に「哀悼の意を表するため」、「国旗、県旗を半旗掲揚する」と通知しました。さらに、山口県教育委員会は、「通知内容は『職務命令』であり、従わなければ処分もありうる」という見解を示したと報じられました。10 月 12 日、山口県教組と山口県高教組は県教委に対して「半旗掲揚が職務命令であるという見解の撤回」を求めたところ、県教委は「半旗掲揚が職務命令であるとは言っていない」「各校の報告は求めない」と回答しました。
しかし、そもそもの問題は、教育委員会が故安倍氏に対する弔意の表明を学校に求めたことにあります。学校への弔旗掲揚の要請は、故安倍氏への弔意を示すことを児童・生徒や教職員に強要することにほかならず、個人の思想・信条の自由を侵害する重大な憲法違反です。また、安倍氏が元首相とはいえ、一人の政党人であったことをふまえれば、葬儀にあわせて弔意の表明を求めることは教育基本法が禁じている「特定の政党を支持するための政治教育その他政治的活動」にあたるのではないかと考えられます。
全教は、一部の教育行政が個人の内心に介入したこと、そして、政治的中立の立場を逸脱し、特定の政党を支持するよう学校に求めたことに強く抗議します。全教は、憲法と子どもの権利条約にもとづく教育の実現をめざして奮闘する決意をここに改めて表明します。
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毎日新聞が22、23日に実施した全国世論調査で、内閣支持率は、27%でした。
国葬に関して「実施すべきではなかった」が60%です。
国民・県民の声を無視して強行された「国葬・県民葬」に対する皆さんのご意見を引き続き、お聞かせ下さい。
私は、9月28日に一般質問で登壇しました。
今日は、長生炭鉱犠牲者の遺骨収集について報告します。
私は、10年来、長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会の運営委員を務めています。1942年2月3日、宇部市の海底炭鉱である長生炭鉱で水没事故が発生し、183人が犠牲となり、そのうち136人が朝鮮半島からの労働者でした。今年2月「長生炭鉱水没事故80周年犠牲者追悼集会」が行われましたが、海底に眠るご遺骨は一柱も御遺族に返還されていません。
私は「①現在、日本と韓国との間で、長生炭鉱の遺骨収集が議論されているとの情報が届いているが、県の認識を尋ねる。②長生炭鉱水没事故の犠牲者御遺族にご遺骨が収集、返還されるよう県は、この間、どのような対応を取ってきたのか尋ねる」との質問を行いました。
三坂観光スポーツ文化部長は①について「長生炭鉱の水没事故において、多くの方々が亡くなられたことは大変痛ましく、改めて犠牲者の方々に哀悼の意を表す。現在、日本と韓国との間で、長生炭鉱の遺骨収集が議論されているとの情報について、県は、承知していない。」と答えました。
三坂部長は②について「遺骨の収集、返還については、国の責任において対応されるべきものであることから、県ではこれまで、日韓親善と人道上の立場から、『刻む会』の皆様などのご要望やご意見を国に伝えるなど、国による長生炭鉱犠牲者の方々の遺骨収集等が進むよう務めてきたところだ。」と答えました。
今後とも、長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会の運営委員の一人として、県議会議員として、一日も早く、犠牲者のご遺骨が収集され、ご遺族に返還されるよう関係機関に働きかけを行っていきたいと思います。
長生炭鉱水没事故に関する皆さんのご意見をお寄せ下さい。
私は、9月28日に一般質問で登壇しました。
今日は、戦没者遺骨収集についての質疑を報告します。
私は「辺野古に土砂を送らせない!山口のこえ」が県に戦没者御遺族にご遺骨が返還されるよう求める申し入れに参加しました。
「戦没者の遺骨収集の推進に関する法律」に基づき、国は、2024年度までを遺骨収集の「集中実施期間」に位置付けています。
私は、①山口県関係者の内、DNA鑑定が行われた件数と身元が特定された件数②集中実施期間の期限が迫る中、県のホームページに、遺骨収集に関する情報を掲示すべきだと質しました。
①について、弘田健康福祉部長は「厚生労働省では、先の大戦によって海外等で亡くなられた戦没者のご遺骨の身元を特定して御遺族のもとへお返しするためDNA鑑定を実施しています。これまで山口県関係者と推定される59件の御遺骨のDNA鑑定が行われ、そのうち身元が特定された件数は32件だ」と答えました。
②について、弘田部長は「遺骨収集の推進は、国の責務として実施されており、遺骨収集に関する広報も国において行われているが、県としても、ホームページにDNA鑑定に関する情報を掲載し、御遺族への周知に協力しているところだ」と答えました。
戦没者遺骨の収集・返還に関する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
私は、9月28日に一般質問で登壇しました。
今日は、「黒い雨」被爆者救済に関する質疑について報告します。
広島原爆の「黒い雨」の被害者救済で、国が、新たな被爆者認定基準を通知したのは3月18日です。県が初めて健康手帳を交付したのは8月上旬です。その時の申請者が20人でした。
私は、「現在の申請者数と交付件数」を質しました。
弘田健康福祉部長は「本県における『黒い雨』に係る被爆者健康手帳の、これまでの申請者数は21名で、そのうち12名の方に手帳を交付している。」と答えました。
8月30日現在、広島県は、約900人、広島市には約2400人の申請が寄せられており、広島県は関連業務に携わる担当職員を9月1日から3名増やし19人体制にしたと報じられています。
私たち県議団は、8月24日、この問題で厚生労働省とのレクチャーを行い、その際、厚生労働省健康局総務課原子爆弾被爆者援護対策室の担当官は「山口県から審査担当職員の増員をとの要望があれば、国の予算を確保する」と答えました。
私は、「県は、黒い雨被爆者の健康手帳の審査担当者を増やし、必要な方に健康手帳を交付すべきだ」と質しました。
弘田部長は「現在、9名の方について、国の認定基準に基づき、審査を進めているところであり、担当職員を増やすことは考えていない」と答えました。
8月上旬の申請者が20人で、9月下旬の申請者が21人との回答でした。広島県の申請者数と山口県の数の乖離は深刻です。
私は、「必要な方に広島原爆の『黒い雨』の被害者救済で、新たな被爆者認定基準が定められたことが伝わっているのか。関係者への情報の周知が必要だ」と再質問を行いました。
弘田部長は「県では、本年3月からリーフレット等を作成し、県の健康福祉センター等で配布するとともに、県のホームページに掲載するなど、広く周知に努めている。また、県内の被爆者関係団体、それから高齢者施設等の会議の機会を通じてリーフレットを配布しているところであり、引き続き、その周知に努めてまいる」と答えました。
引き続き、必要な方に、被爆者健康手帳が交付されるように、しっかり発言していきたいと思います。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。