昨日、広島市で行われた真宗大谷派仏教講演会に参加しました。
講師は、精神科医で立教大学現代心理学部教授の香山リカさん。
そして、シンガーソングライターであり、浄土真宗本願寺派僧侶でもある二階堂和美さんのコンサートもありました。
二階堂さんの歌を直接聴いたのは初めてでしたが、心に響き涙が出てきました。
今月の29日、宇部市で浄土真宗本願寺派公開法座が開かれ相愛大学教授の釈徹宗さんの講演が行われます。
そして、なんと二階堂さんのコンサートも開かれるです。
二階堂さんの歌を今月一気に2回聴くことができることを嬉しく思っています。
さて、香山さんには、9月23日に宇部市で講演をいただくことになりました。
主催は、総がかり行動うべ実行委員会です。会場は、宇部市男女共同参画センター・フォー・ユーの3階軽運動室です。
香山さんは、人間には、自分で立ち直る力があることを講演で述べられました。
さて、広島までの往復の電車の中で、香山さんの本を読みました。
まず、読みかけだった「知らずに他人を傷つける人たち」(ベスト新書 2007年)。
これは、モラル・ハラスメントに関する本です。
私は、校区の人権教育推進委員を務めていますが、他人の人権より自分の人権を優先するハラスメントは、どこでも起こりうる問題だと痛感しました。
次は、「いまどきの『常識』」(岩波新書 2005年)。
「自分の周りはバカばかり」「お金は万能」「男女平等が国を滅ぼす」「痛い目にあうのは『自己責任』」「テレビで言っていたから正しい」「国を愛さなければ国民にあらず」の「常識」に香山リカさんが斬り込んだ新書です。
この本が出されて10年以上が経過しましたが、益々、先に引用した常識が支配的になろうとしている側面が強まっているとも言えます。
香山さんは、「これが『常識』になったとき、幸福になるのは誰なのか。たとえあなたは幸福になれたとしても、他の多くの人が幸福になれなかったとしたら、その社会ではいずれはあなた自身の幸福も失われるのではないか。」と本書で問いかけます。この問いかけの意味は、今日的に益々重要であると感じました。
そして、講演会の帰路、JR広島駅周辺の書店で購入した「リベラルですが、何か?」(イースト新書 2016年)。
帰りの電車で一気に読みました。
新書の「おわりに」に香山さんの決意が述べられています。
「私はもう誰にも遠慮せず、何にも忖度せず、自由と平和と民主主義のためジブンにできるあらゆることをやっていこう」
この決意の元、香山さんの宇部市の講演テーマは「安保法から2年-この間とこれからを考える」です。
9月の香山リカ宇部講演成功のために、更に、香山さんの本を読みながら、準備にあたりたと思っています。
そして、昨日の晩から読んでいるのは、「ぷちナショナリズム症候群」(中公新書ラクレ 2002年)
香山ファンの皆さん、お勧めの本をお教え下さい。
昨日、長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会総会が開かれました。
総会後、呉充功監督の映画「払い下げられた朝鮮人」の上映会が行われました。
1923年9月1日関東大震災後に東京と横浜地域で朝鮮人が官憲や「自警団」によって集団虐殺され、その犠牲者は約6600人と推定されます。
その後、軍隊は朝鮮人を「保護するため」にとの名目で関東各地から千葉県の習志野収容所に集めました。
習志野収容所の朝鮮人らは、近隣の地域の自警団に『払い下げ」られ殺されました。
その時の様子を記録したある村人の日記が残っています。
「(九月)八日、又鮮人を貰ひに行く九時頃に二人貰って来る。都合五人(中略)穴を掘り座らせて首を切る事に決定。(中略)穴の中に入れて埋め仕舞ふ。皆労れたらしく皆其処此処に寝て居る。夜になると又各自場の警戒線に行く。」
虐殺された朝鮮人の遺体の内、6体は、習志野の近くの「なぎの原」と呼ばれる原っぱに埋められ卒塔婆が建てられました。
この事実を知った韓国の人々の力で、1985年、観音寺内に鐘楼が建立されました。
それら13年後の1998年なぎの原の非公開発掘により6体の遺体が発見されました。
1999年、観音寺の慰霊の鐘閣のそばに、旧高津区特別委員会、観音寺、千葉実行委員会の三者により犠牲者の追悼碑が建立、納骨されました。
この映画は、1986年に製作されたものです。
自警団で朝鮮人の虐殺に参加した方や当時の警察官、また朝鮮人の遺体を観た人などがその事実を語っています。
関東大震災が起きたのは1923年。90年以上の時がたち、当時を知る方はほとんど亡くなられたでしょうが、映画は、その事実を克明に残しています。
大震災の時に朝鮮人というだけで、6000を超える人々が殺された事実を私たちは忘れてはなりません。
ドイツのヒットラー政権がユダヤ人を大量に虐殺しましたが、その事実に匹敵する無謀さです。
呉監督は、「1923 ジェノサイド、93年間の沈黙」を製作しています。
この映画は、当時の犠牲者の遺族を韓国で探しインタビューを行ったものです。
遺族は、「罪もない人をなぜ殺したのか」と涙を流します。
よりよき未来のために、この事実を決して私たちは忘れてはなりません。
呉監督の最新作を大いに楽しみにしています。
18日付毎日新聞は、「中国電力は17日、上関町で計画する上関原発建設予定地の敷地内を走る二つの断層についてボーリング調査を行うと発表した。東京電力福島第一原発事故後に強化された新規制基準に基づくもので、鉱物層によって破壊されていないかを調べる。6月にも調査に入り、期間は約1年」と報じました。
昨年8月3日、村岡知事は、中国電力に対し「上関原発に係る公有水面埋立免許の延長申請」を許可しました。
同日、村岡知事は、中国電力の清水社長に対し「上関原子力発電所予定地の埋立工事について」とする要請を行いました。
要請文は、「福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所に係る国の安全基準が見直され、新たな規制基準が策定された中、上関原子力発電所の原子炉設置許可申請については、原子力規制委員会において審査中とされているものの、それ以降、国の審査会合は現在までに開催されていない状況にあります。」として、「発電所本体の着工時期の見通しがつくまでは、埋立工事を施行しないこと。」としています。
毎日新聞は「準備事務所は『敷地内の調査であり、(昨年8月の)県知事の公有水面埋立免許延長許可に伴うものではない』としている。」とも報じています。
中国電力がこれから行うボーリング調査は、陸上部でもものであっても、上関原発に係る審査会合が昨年8月以降も行われた形跡はありません。
知事の中電への要請は、公有水面埋立に係るものであったにしても、中国電力が陸上部の調査を行うことは、社会的道義に反するものだと言わなければなりません。
知事の要請の軽さが露呈した、中国電力の陸上部ボーリング調査開始発表と言えます。
中国電力は、上関原発建設予定地周辺の町道を自らの資金で拡幅する工事を急ピッチで行っています。
国の「エネルギー基本計画」が改訂作業も行われています。
今年は、第5次エネルギー基本計画が策定される予定です。
今年の3月25日には、上関原発を建てさせない想いの人々が、県内外から2500名集いました。
上関原発を建てさせない運動を更に盛り上げ、国や県が中国電力の原発新設を後押しする動きをストップさせましょう。
そして、上関原発の建設をストップさせましょう。
上関原発に対する皆さんの想いをお教え下さい。
「共謀罪」法案をめぐり、日本共産党など野党4党は、昨日、金田法務大臣の不信任案を提出しました。
この不信任案は、自民、公明、維新の反対多数で否決されました。
与党側は、今日の衆院法務委員会で「共謀罪」法案の採決強行を狙っています。
16日のしんぶん赤旗「日刊紙」に、日蓮宗の僧侶であり、元大正大学助教授の小野文珖さんによる「共謀罪と治安維持法」という題名の小論が掲載されていました。
小野さんは、「共謀罪」法案について「条約締結やテロ対策は口実で、真意(本音)は、計画や準備の話し合い段階での『合意』という心の中を調べて、これを処罰の対象とする『共謀罪』の成立にあるのである。」と断言しています。
その上で、創価学会の戦中の歴史について、小野さんは以下のように書いています。
「昭和5(1930)年11月、東京・白金小学校長牧口常三郎らは、『創価教育学会』を発足させ、『創価教育学体系』第1巻を刊行しました。翌年2月、第2巻『第3編 価値論』を出版した。教育勅語絶対の戦前の社会に、『人生の目的は幸福である、幸福とは価値の創造獲得以外の何物でもない』とドイツの新カント哲学や西洋のプラグマチズムを、自分の信仰する日蓮の思想から展開した初代会長は国家神道を批判。そのため、昭和18(1943)年、不敬罪・治安維持法違反の容疑で逮捕され、厳しい特高の取り調べの最中、ついに獄中で病死した。」
その上で、公明党についてこう小野さんはこう書いています。
「その(創価学会)原点は、教育勅語的国家体制に反対し、『人生地理学』『価値論』を主唱した牧口の、個人主義的ヒューマニズム、実利主義教育による社会変革、仏法救済論の実現にあった。共謀罪はその対極にあるものだ。公明党が共謀罪法案に賛成することは自らの首を締めるに等しい。少なくとも牧口常三郎初代会長の法難の死を、おとしめることにならないか。」
小野さんは最後にこう訴えています。
「今や信教の自由も危うくなった。戦時下、反戦平和を願った多くの宗教者が、徹底的に弾圧されたあの悪夢が再びよみがえろうとしている。この『法案』を葬り去らねばならない。」
私は、浄土真宗本願寺派の門徒総代として、「念仏者9条の会」のメンバーとして、宗教者を弾圧した歴史を繰り返す「共謀罪」法案を葬り去るために力を尽くす決意です。
宗教者の皆さん、様々な違いを超えて「共謀罪」法案を葬り去るために力を尽くそうではありませんか。
今日は、19日。総がかり行動うべ実行委員会では宇部市役所前で、6時から「戦争法強行9・19忘れない行動」を行います。この場を宇部市から国会へ共謀罪を廃案に願いを届ける場にしたいと思っています。
事務局長として集会への参加を強く訴えます。
「共謀罪」法案に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
安倍晋三首相が「腹心の友」と呼ぶ知人が理事長を務める学校法人「加計学園」(岡山市)が愛媛県今治市の国家戦略特区に同学園・岡山理科大学の獣医学部を新設する計画について、内閣府が文部科学省に「総理のご意向だと聞いている」「官邸の最高レベルが言っている」などと伝えたとする一連の内部文書が17日、明らかになりました。
今朝のしんぶん赤旗日刊紙から引用します。
「獣医学部の新設には、文科相や農水省が抑制する方針をとっていて、日本獣医師会も『特区』での死新設に反対の声明を出していました。ところが、16年11月、政府は、『国家戦略特別区域諮問会議』で、52年ぶりとなる『獣医学部の新設』についての制度改正を決定。17年1月には、内閣府と文科省が獣医学部の認可申請を受け付ける特例措置を告示しました。申請は加計学園の1件のみでした。現在、認可について文科省の大学設置・学校法人審議会で審議が進められています。『大臣ご指示事項』とされる文書では、冒頭に『内閣府に感触を確認してほしい』として、『大学として教員確保や施設設置等の設置確認に必要な準備が整わないのではないか』と、18年4月の開学はむつ海志位との見方を示しています。
私も以前、本ブログで書きましたが、現在、山口大学獣医学部と鹿児島大学獣医学部が統合して運営されていると思います。
政府は、国立大学の獣医学部の合理化を進めておいて、一方で、52年ぶりの「獣医学部の新設」を進めています。
この異常をごり押ししたのが「総理のご意向」だったのなら、大問題です。
日本共産党の穀田国対委員長は、昨日国会内で記者会見を行い「首相は一貫して関与を否定してきた。そのことを根底から覆す資料が出たもとで、真相を明らかにするために首相出席のもと予算委員会の集中審議を開く必要がある」と表明しました。
この問題は、安倍首相が政治を私物化しているのかどうかが問われる大問題です。森友学園の徹底解明と合わせて加計学園「獣医学部」新設計画問題に関わる安倍首相の関わりについて徹底解明を図る時です。
政治を私物化する総理を国民は望んでいません。国民の世論で安倍政権の退陣を求めていきましょう。
この問題に関する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
在日米軍の駐留経費を日本政府が負担する「思いやり予算」の不条理をつくドキュメンタリー映画「ザ・思いやり」の第二弾が6月にも完成するとのことです。
「ザ・思いやり」第一弾は、昨年5月に宇部市でも上映会を開き、私も大いに勉強になりました。
「思いやり予算」は、日本人が自ら働いて支払っている税金からアメリカ軍へ34年間で6兆円以上が投入され、年間、米兵1人当たり1300万円という莫大な額を支給しています。
「ザ・思いやり」第二弾は、「希望と行動篇」と題して、沖縄の辺野古・高江の現状が報告されるようです。
3月11日付の「東京新聞」は、この映画のメガホンを取ったリラン・バクレーさんを取材した記事を掲載しています。
「続編では、日本で広く信じられている『中国脅威論』が本当なのかに切り込むことにした。『世界中に展開する基地は、武器や軍用機を売り込みたい米国の軍事産業のためではないか』との疑念もある。実際、北朝鮮の朝鮮人民戦略軍報道官は、今月六日の弾道ミサイル四発同時発射について「在日米軍基地を攻撃目標に行ったことは隠さない』と談話を発表した。基地が集中することで狙われるリスクが増大する。バクレーさんは今月中旬にも沖縄を訪れ、『米軍基地があることで、安心するか、不安か』を街角でストレートに問う予定だ。バクレーさんは言う。『自衛隊員も世界の戦争に巻き込まれ、犠牲になる可能性が増している。人の命や暮らしを大事にしてきた、大好きな日本の精神をなくさないでほしい』」
沖縄が1972年5月15日に祖国復帰を果たして45年です。
復帰45年がたってなお、日本の国土面積のわずか0.6%の沖縄に、在日米軍専用基地面積の7割が集中したままです。
また、米軍岩国基地への空母艦載機部隊の移駐が7月にも始まろうとしています。
空母艦載機部隊が移駐すれば、米軍岩国基地は、航空機は約120機、軍人軍属が約1万200人という東アジア最大の基地になります。
山口県は「普天間基地移設の見通しが立つ前の空母艦載機部隊の先行移駐は認められない」としてきました。
山口県や岩国市が、仮に、普天間の辺野古移設が進んでいるからと空母艦載機部隊の岩国基地移駐を受け入れるのであれば、この行為は、沖縄の基地機能強化と岩国の基地機能強化を共に推し進める愚策中の愚策です。
14日の読売新聞のインタビューで二井前知事は「厚木から岩国への移駐だけでなく、普天間飛行場の負担軽減を含めての日米合意だと、国から説明があった。計画全体が一つのパッケージで、山口県が反対すると普天間の負担軽減もできなくなる」と述べています。
しかし、政府は、「普天間基地撤去」という沖縄の願いに背を向けて、辺野古へ新基地を建設しようとしています。
空母艦載機移駐の岩国移駐を見直し、辺野古新基地建設を見直す、安倍政権はその原点に立ち返ることが今求められています。
そして、普天間基地の撤去を真摯に実行し、その後に、空母艦載機部隊をどうするのか国民的に議論していくことが必要です。
それらの民主的手続きを踏まず、なし崩し的に辺野古新基地建設と空母艦載機部隊の岩国移駐を強行することは許されません。
今こそ、「人の命と暮らしを大切にしてきた、大好きな日本の精神」に日本は立ち返る時だと思います。
私は、その精神は、憲法9条だと思います。
9条を壊そうとする安倍首相が、在日米軍基地の機能強化に躍起です。
アジアの緊張を高め、そこに住む住民の命を守る点からも辺野古新基地建設と空母艦載機岩国移駐を見直す時だと思います。
「ザ・思いやり2」をこの夏、宇部市で上映できるように、検討を始めました。
「ザ・思いやり2」上映会が決まりましたら、本ブログでも紹介します。ご参加下さい。
在日米軍を皆さんはどうお考えですか。
辺野古新基地建設や空母艦載機岩国移駐をどうお考えですか。お教え下さい。