参議院選挙をたたかって
2007年7月31日 日本共産党山口県委員長 山本丈夫
日本共産党と比例代表の春名なおあき、選挙区の吉田さだよし候補にお寄せいただいた熱いご支援に心からお礼申し上げます。また公示直後の台風四号やその後の炎天下、昼夜を分かたぬ奮闘で選挙戦にとりくんでくださった、後援会員・支持者、党員の皆さんに敬意を表し、心から感謝いたします。選挙の結果は全国で比例代表の三議席にとどまり、大変厳しいものになりました。山口県でも厳しい結果で、残念で申し訳なく思います。しかし選挙戦を通して私たちが訴えた、安倍・自公政権の悪政の追及と真の対決軸としての政策・提案は、大きな共感を得たと実感しています。安倍・自公政権の暴走に「何としてもストップをかけたい」という有権者・国民の強い思いが爆発したように思います。民主党が大勝しましたが、これからの政治の動向をよく見ていく必要があります。「二大政党制づくり」とのたたかいが日常的にも重要だと痛感しています。一方、山口県は「保守王国」と評されていますが、今回の選挙の中で自民党の支持基盤の崩れをいたるところで見聞しました。今回「安倍首相の地元」が功を奏したかもしれませんが、自民党政治にはこの崩れを修復することはもはやできないでしょう。私たちは厳しい選挙結果は真摯に受け止め、県民要求と公約実現に全力をつくし、何よりも県民の中に根をはった強大な党建設にとりくみ、「支部が主役」の日常活動をすすめていく決意をしています。有難うございました。
ピースコンサートIN宇部2007が大成功
「ピースコンサートを成功させる会」主催で、「ピースコンサートIN宇部二〇〇七」が、二十九日、ときわ湖水ホールで行われ二〇〇名を越える市民が参加しました。地元ミュージシャンの演奏に続いて、アメリカ出身の反戦歌手であるデイビッド・ロビィックスが演奏しました。彼は、「ヒロシマ」という曲で「今、またそれを繰り返そうという声がある/そんな恐ろしい人間がいったいどうやって出てくるのか/ヒロシマ、ヒロシマ」と歌い、参加者の共感を得ていました。
ピースコンサートIN宇部2007で歌うデイビッド
6月県議会報告シリーズ②
宇部湾岸道路の工事について
藤本県議は、六月県議会で、地域高規格道路・宇部湾岸線について追及しました。「厚南高架橋橋りょう整備工事を行ったオリエンタル建設が、一度打設したコンクリートを『強度不足』だと撤去する事態を引き起こした。県は文書注意しただけで、契約にもとづく厳重処分をしていない。同社には元県土木建築次長が再就職している。対応が不十分だ」とただしました。
まず、柳橋土木建築部長は、契約に基づく処分について「再工事で品質も工期も守られ問題ない。したがって、契約に基づく措置を行う考えはない」と答えました。次に、県庁OBの再就職を制限すべきだという点に対し、三好総務部長は、「職業選択の自由や安定雇用の確保上、再就職の制限はできない」と答えました。
一気
ピースコンサートでのディビッドの曲「革命の後には」はこんな詞ではじまります▼あんな時代もあったんだと、いつも思い出すことになるだろう/僕には忘れることなんてできないから/僕たちの周りで現実がどんなに瓦解したのか/西部劇のセットのように/粉塵が全て消えると/太陽は凄く明るく輝いた/大いなる平穏が僕らの間に広まった/何も問題がなくなったかのように/これこそ生きているって感じ/革命の後には▼アメリカに住む彼が歌う、反戦の歌には迫力があります。いかに世界は紛争に包まれているか実感しました。同時に、紛争に包まれていない日本に感謝しました。その最大の保証は、憲法九条です。日本を戦争する国にしてはならない事を痛感しました▼参議院選挙では、自民が大敗し、民主が躍進しましたが、 闘いは今からです。
Nさん親子とは、15年前位からの付き合いです。公共工事での土地の補償問題で、私が仲介したことがきっかけです。その後も何度か、道路や河川の改修の問題などで一緒に行政に要望を届けたりしてきました。
この最近、連絡がないなと思っておりましたら、偶然、ゴールデンウィーク明けにお父様に、映画館でお会いしたこともあり安心していた矢先でした。
昨日、選挙のお願いで偶然Nさん宅に電話をしたところお嫁さんから、息子さんもお父さんも亡くなられたことを聞きました。息子さんは、数年前からうつ病で苦しんでおられ、自ら命を絶たれたそうです。その後を追うようにお父さんもご病気で亡くなられたということです。先ほど、ご実家の仏壇に手を合わせてきました。お母さんは、「残念なことを。」と何度も涙を流しておられました。
「順番を守ることが一番の親孝行」とも話しておられました。どうして、命が助けられなかったのかとご家族の嘆きは、続くものと思います。
自殺防止は、単純ではないことを痛感しました。しかし、毎年3万人を超える方々が自ら命を落とすこの国のあり方を見直すことも重要です。みんなが安心して暮らせるための大きな改革と、自殺をしようとする方々を支えるきめ細かな体制をつくる小さな改革が急がれます。
文豪ナビという本がシリーズで出ています。この「山本周五郎」に、おすすめコースが紹介されています。「さぶ」→「かあちゃん」→「小説日本婦道記」→「樅の木は残った」→「よじょう」→「赤ひげ診療譚」→「青べか物語」→「ながい坂・虚空遍歴」とありました。
そうです、「さぶ」を読んだので、「かあちゃん」を読むことにしました。「かあちゃん」は。「おごそかな渇き」という短編集の中の一遍で、数時間で読んでしまいました。
この作品も、「さぶ」同様の感動を得ました。「かあちゃん」が何故お金をためているのか。それを知って入ってきた泥棒をどうするのか。この作品は、読んだら人に勧めたくなる作品です。
私がこの作品ですばらしいと思ったのは、様々な場面で、家族全員が話し合うことです。様々な意見を「かあちゃん」がまとめ、みんなの合意で次に進むということです。決して、「かあちゃん」の独りよがりでことは進めません。民主主義の原点がここにあると思いました。子沢山で我が家と似たところも感じ、こうありたいと思いました。
この夏は、山本周五郎に少し浸ってみることにします。今度は、「小説日本婦道記」です。これは、少し長い作品なので、読了に時間はかかると思いますが、読後の感想は、後日に、このコーナーに寄せます。
夏休みに入りました。小学校の二人の子どもは、今日から来月の頭まで約2週間、妻の実家に行きます。彼等は、そこからキャンプのツアーに参加するのですが。
今日から家族4人。子どもは、保育園児二人になります。少し余裕を持った暮らしになるでしょう。それはお互いにとっていいのかも知れません。
山本周五郎の「さぶ」を読了しました。久しぶりに充実した読後感のある本に出合いました。最後の最後に、栄二を陥れた犯人がわかるところは、読み物としても大変面白いです。
私は、栄二タイプかさぶタイプか。両方持っているような気もします。両方あった方がいいような気がします。これらも、栄二として、さぶとして、この世に貢献が出来たらと思います。
しばらく、山本周五郎を読んでみようと思います。作品に散りばめられた人生訓が参考になります。とにかく人を観る眼がやさしいのがいいですね。今日からは、「樅の木は残った」に挑戦してみようかと思います。皆さん、山本周五郎の推薦作品があればお教えください。
今日は、西宇部小PTA主催の青空読書会が行われ、子どもと一緒に参加しました。低学年の部に参加し、ある先生が芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を朗読されました。
国ノ多(かんだた)という男が天国から伸びた蜘蛛の糸を昇ります。気がつくと何千という罪人が下から這い上がってきます。国ノ多は「こら、罪人ども。この蜘蛛の糸は己のものだぞ。お前たちは一体誰に尋いて、のぼって来た。下りろ。下りろ。」と喚きます。
その途端に蜘蛛の糸は切れてしまいます。
私は、この話しは、現在の格差社会そのものだと思いました。自民党は、立ち直れる社会を作るといって、「起業」などを進めます。一部の成功者は生まれるかもしれませんが、根本的な解決にはなりません。
自分だけ勝組に入ろうではなくて、連帯して、勝組・負組のない社会を作る努力が重要だと思いました。
あるお母さんは、蜘蛛の糸を読んで、「それにしても、お釈迦様も冷たいよね。」と感想を述べておられました。
蜘蛛の糸は、極楽の様子をこう書いています。「しかし極楽の蓮池は、少しもそんな事には頓着いたしません。」。「極楽ももう午に近くなったのでございましょう。」という文章で「蜘蛛の糸」は、終わります。
お釈迦様は、「国ノ多が血の池の底へ石のように沈んでしまいますと、悲しそうなお顔をなさりながら、又ぶらぶらお歩きになり始めました。」とあります。この辺りから、先ほどのお母さんの感想になったのかも知れません。
極楽を勝組の世の中にすると、「負組の人の事には頓着しない」とも読むことができそうです。
このように、様々思いを巡らせながら読めるのも名作たる所以でしょう。皆さんは、「蜘蛛の糸」をどのように読まれましたか。お聞かせください。