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掘削準備入れず1週間

 昨日、中国新聞は、上関原発建設のために中国電力が行おうとしている海上ボーリング調査について次のように報じました。

 「中国電力が上関原発(山口県上関町)の建設予定地でボーリング調査前の準備作業を始められずにいる。昨冬同様に原発反対派の漁師が連日、現場海域に抗議に押し掛けているため。開始予定日から1週間が過ぎた11日も作業できず、先行きは不透明だ。準備作業は2日間、海上で掘削地点を決め、潜水して安全を確認する。この日は午前10時ごろ、中電側の船が現場海域に着くと対岸の祝島に暮らす反対派漁師の漁船が集まっていた。中電は約10隻の漁船に対し個別に繰り返し移動を呼び掛けたが応じてもらえず、午後4時ごろ諦めて帰港した。海上の抗議を踏まえ実際に作業する船は港に待機させたままだった。作業予定だった4日からこうしたにらみ合いが続く。中電は昨年12月も準備作業が終わらず、調査に入れないまま当初計画を断念した。連日繰り出す漁師橋本久男さん(68)は『今回も中電がやめるまで何カ月だろうと続ける』としている。準備作業後の調査は海底を掘削し活断層の有無を調べるもので現地作業は約2カ月を想定する。中電上関原発準備事務所の内富恭則広報部長は『一日でも早く取りかかりたいが安全が最優先。調査の趣旨を説明し協力を願うしかない』と話す。」

 私は、昨日、赤松平生町議の案内で、中国電力が原発を立地しようとしている上関町の田ノ浦海岸を訪ねました。

 中国電力が公有水面埋立許可を取っている上関町の田ノ浦海岸。

この海岸の沖で、ボーリング調査が計画されています。(写真、左側が私)

 昨日は、晴天であるにも関わらず中国電力は作業を行っていませんでした。

 そのため、祝島の漁師さんの船もみられませんでした。

 中国電力は「一日も早くとりかかりたい」としていますが、来年1月までの期限までにボーリング調査を完了させる見通しはあるのでしょうか。

 何度も本ブログに書いていますが、そもそも、原発の新設に対する新たな規制基準はなく、今回の中国電力のボーリング調査は、ない基準を想定した調査です。

 更に、菅政権は、「原発の新増設は想定していない」と述べており、新設である上関原発そのものの見通しが全く立たない中でのボーリング調査です。

 中国電力は、ボーリング調査が行えなかった場合、再度、海の占用の申請を県に行うのでしょうか。

 中国電力は、上関原発を断念すべきです。

 昨日は、原発が立地されようとしている海岸を訪ね、海岸の美しさを再認識しました。

 11月県議会では、この美しい海を守るために、しっかり論戦を行っていきたいと思っています。

 上関原発建設計画に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

県内の海岸と河川の浸水想定区域指定の現状

 10月21日付中国新聞は、「2015年の改正水防法は、都道府県知事が『相当な損害』が生じる恐れのある海岸を選び、最大級の高潮を想定して浸水区域を指定、公表する仕組みを導入。区域図作成に関する国の手引きによると、中心気圧は室戸台風、半径は伊勢湾台風を基本に想定する。
 海に面する39都道府県のうち、今月15日現在時点で浸水区域を公表したのは神奈川県(東京湾)兵庫(大阪湾、播磨、淡路)愛媛(伊予灘、燧灘、豊後水道)福岡(豊前豊後、有明海、玄界灘)など9都府県。公表済みの海岸が一部だけで、別の海岸についても検討を続けている自治体も含まれる。国交省によると、広島、山口、岡山など13道県は区域指定に向けて検討に着手、佐賀、長崎両県は今後、検討を予定している。」と報じました。
 2015年の改正水防法を受けた最大級の高潮を想定した浸水想定区域について、山口県の取り組み状況について県土木建築部港湾課の担当者に尋ねました。
 担当者は「現在、瀬戸内海側で浸水想定区域の検討を行っている。検討が終わり次第公表したいと考えている。」と答えました。
 10月10日、読売新聞は、「都道府県が管理する河川は約2万本。このうち流域面積の広い河川など計1678本は、水防法で『洪水浸水想定区域』の指定が義務づけられている。残る1万8796本の中小河川は、浸水想定区域の指定が必要かどうか各都道府県が判断する。過去1年間の新たな指定は12府県の689区域で、2割の増加にとどまった。」と報じました。
 山口県の河川における状況を県土木建築部河川課の担当者に尋ねました。
 担当者は「現在、水防法で『浸水洪水想定区域』を指定する河川が県内に67河川ある。その内、52河川で、『洪水浸水想定区域』を指定した。残る15河川について、引き続き、『洪水浸水想定区域』の指定を進めていきたい。その他の河川について、『洪水浸水区域』を指定する河川かどうか市町と協議を進めている。」と答えました。
 県内で、最大級の高潮を想定した『浸水区域』の指定と河川で『洪水浸水想定区域』の指定が進められていることが分かりました。
 それぞれの『浸水区域』の作業の進捗を急ぎ、それぞれの浸水区域が、周辺住民に早く伝えられることを要望します。
 災害に強い山口県を作るために皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

山口民医連がアンケート調査を基に県へ要望

 山口県民主医療機関連合会(以下、山口民医連)は、9月、県内の医療機関、介護事業所の経営状態を把握するためのアンケートを行いました。
 結果は、医科、歯科、介護それぞれ利用者、収益とも大きく減少しているというものでした。
 この結果を受けて、昨日、山口民医連は、村岡嗣政知事に対して「医療崩壊を防ぎ、コロナ禍から県民のいのちを守るための緊急要望」を行いました。
 要望項目は次の通りです。
 ①「全ての医療機関・介護事業所」を対象とする財政的保障を速やかに執行してください。
 ②医療・介護の経営崩壊を防ぎ、第三波以降に備えるために更に大規模な緊急財政支援を国に対して要請してください。
 県からは土屋健康増進課主幹らが対応しました。

 山口民医連の要望書を提出する深谷事務局長(右手前)、受け取る土屋健康増進課主幹(左手前)右手奥が私

 深谷山口民医連事務局長は、県内の医療機関への次のような調査結果を県職員に伝えました。
 県内の医療機関への調査は、今年9月に行われ、93の医科事業所、38の歯科事業所から回答が寄せられました。
 「経営への影響」の有無について尋ねたところ、「一定程度」・「深刻」をあわせて医科で71%、歯科が81%が影響があると答えました。
 外来患者の減少について尋ねたところ、医科・歯科とも約半数が、20%以上減少したとの回答でした。
 深谷事務局長は「インフルエンザのシーズンを迎え、今後発熱患者の鑑別診断を行う『診療・検査医療機関』として地域医療を担う一般の医療機関の役割が期待される中、医療崩壊を防ぐためにも、これら事業所の財政面についての状況を十分把握し、必要な支援策を緊急に行う必要がある」と指摘しました。
 土屋健康増進課主幹は「県の6月補正予算に、医療機関等を支援する財源45億3千万円を計上した。現在、2割弱の執行状況だが、速やかな予算執行を図り、医療機関を支援していきたい。また、『診療・検査医療機関』は県内で437事業所を指定した。また、これら事業所への補助金について、郡市医師会などに丁寧な説明を行っているところである。」と答えました。
 佐々木医療生協健文会在宅介護福祉事業部長は、介護事業所に対して行った次のような調査結果を県職員に伝えました。
 県内の154の介護事業所から回答が寄せられました。
 利用者実人数は、前年度に比べ5月6月ともに約40%の事業所が利用者が減少したと答えています。
 2カ月続けて前年度に比べ経常利益が減少したと答えた事業所は、約33%に及びます。
 5月は68%、6月は49%の事業所で利用休止者が生まれました。
 介護報酬算定の臨時的な取扱いについて、通所系では55%が2区分上の報酬を算定していました。
 一方で、33%の事業所が算定していませんでした。制度を利用することで利用者負担増になり、限度額を超えると10割負担になるなど、臨時的取扱いの弊害が明らかになりました。
 佐々木部長は「長期化するといわれる新型コロナに対して今後も引き続き、財政的な支援、医療・衛生材料の十分な提供が必要である。また、利用者負担にならない、介護事業所への財政支援が必要だ。」と指摘しました。
 長寿社会課の担当者は「県として、介護事業所の職員への慰労金支給、かかり増し経費の差額の支給などを行っている。これらの制度を徹底したい。介護事業所への更なる財政支援について、県として国に要請をしている。」と答えました。
 山口民医連のアンケート調査の結果の内容や知事への要望内容は重要な内容ばかりです。来る11月県議会にしっかり反映したいと思います。
 新型コロナ対策に対する医療・介護現場での要望を引き続き、お聞かせ下さい。

白井聡さん講演会

 11月8日、山口市内で、政治学者・白井聡さんの講演会が開かれました。

 山口市内で講演を行う政治学者の白井聡さん

 テーマは「新自由主義と日本の戦後教育」です。
 最近の国政選挙で、20歳代の投票率が3割台で推移しています。この事について白井さんは、「国が豊かになっているから投票率が下がるのではない。豊かさは下がり、若者の投票率が下がっている状況はこの社会の大きな問題だ」と指摘しました。
 2019年7月参議院選挙での「がんペー」さんのツイッター投稿にこうあります。
「選挙のことで彼女と喧嘩までしたんだけどな、どこの政党を支持するとかって話じゃなんですわ。『わからないものはわからない』って言われたんです。学校で政治や選挙のことなんか教えられていないから、選挙に行けとか言われると上から目線に聞こえる、って言われたんでですわ。」
 白井さんは、若者にとって選挙がこれだけ遠い存在になっている状況について「自分が何もないよう状況だ。」と指摘しました。
 その上で、白井さんは、「サッチャー元イギリス首相は『社会なんて存在しない』と言ったが、社会の蒸発が現在の状況だ。」と話しました。白井さんは、「戦前の天皇の役割が、今日のアメリカだ。」という現在の「国体論」を説明しました。白井さんは、「戦前の国体が明治以来、約70年で、崩壊したように、今は、戦後の国体が崩壊期に来ている。社会の蒸発は歴史の蒸発であり、それは、戦後の国体が崩壊の危機にある現れだ。」と話しました。

 これからも白井聡さんから学んでいきたいと思います。

防府市議会議員選挙始まる 清水ちかし候補出発式で挨拶

 昨日から防府市議会議員選挙が始まりました。

 日本共産党は、山本久江、清水ちかし候補の必勝のために力を尽くしています。

 私は、日本共産党県委員会を代表して、清水ちかし候補の出発式で挨拶しました。

 防府市議会議員選挙・清水ちかし候補の「出発式」で日本共産党を代表して挨拶を行う私(左から二人目)

 私の挨拶の趣旨は、以下の通りです。

・・・

 清水ちかし候補の出発式にお集りの皆さん、只今、ご紹介を受けました。県議会議員の藤本一規です。
 今度の防府市議会議員選挙は、定数25名に31人が立候補する多数激戦の選挙です。
 清水候補の地域から新人が5名も出るというではありませんか。清水候補を2度目議会に送ることができるかどうか。この1週間の私達の奮闘いかんにかかっています。
 私は、26歳から市議会議員となり、市議選2回、県議選6回、国政1回の選挙闘ってきました。選挙9回闘った私の実感は、「最後まで頑張りぬいた者が当選できる」に着きます。
 清水・清水と担当地域で、清水さんの風を吹かせに吹かして必ず清水さんを議会に送りましょう。心ひとつに最後まで頑張りぬきましょう。
 今、市政で大きな問題になっているのが、防府警察署の移転問題です。
 私は、県内の各警察署が、築何年か調べてみました。防府署は築49年、確かに建て替え時期ですが、防府署よりも古いのが、光署51年、下松署50年、山陽小野田署52年、小串署53年と5カ所あります。警察署は古い順番から立て直せばいいのです。防府署は今の所に建て替える。
 パブコメで85%が反対の市民の意見を無視する池田市政に、日本共産党の2議席、清水さんの議席はどうしても必要です。
 清水さんは、マツダの派遣労働者派遣切りの時、正社員としての地位を求めて戦った原告団の事務局次長として活躍し、完全勝利を勝ち取りました。
 議員になってからは、就学援助の入学前支給を入学前にそして、6歳での計算で支給するよう改善させました。
 清水さんは、弱いものの味方、市民の味方です。市民の声を無視する池田市政を変えていくために清水さんはなくてはならない存在です。
 権力をバックに、「意に沿わない」者は排除するのは、菅政権も一緒です。
 小池さんの質問で、学術会議が名簿を提出する前から政府が介入していたことが明らかになりました。防府市議会議員選挙は国政も争点の一つです。菅政権ノーの声も清水さんに大きくお寄せいただき、必ず清水さんを議会に送ろうではありませんか。以上、私の訴えとします。

・・・

 引き続き、皆さんの要望をお聞かせ下さい。

県障がい児の教育を進める会総会

 昨日、山口市内で行われた「山口県障がい児教育を進める会総会」に参加しました。

 この会は、県内で障がい児教育に携わっている先生や保護者の皆さんで組織されている団体です。

 私は、昨年から会員となり、総会や県行政との交渉などに参加しています。

 私は、大学で、特別支援学校教諭の資格を取りました。宇部総合支援学校(当時、宇部養護学校)で教育実習したことを昨日のように思い出します。35年も前になりますので、その当時の児童は、45歳位ですね。

 これから、教育現場で実践をすることは叶いませんが、記念講演をされた山本祐三会長のお話に心打たれました。山本先生は、特別支援学校で20年以上教育実践された経験があります。

 山本先生は、記念講演の中で、「ナオ君」の話をされました。

 ナオくんは、地元の小学校で学んでいました。地元の小学校でのナオくんは、大声で「ギャー」と言ったり、家では、「おねしょ」が続くなどいわゆる「問題行動」が見られました。

 総合支援学校に転校したナオくんの担任になった山本先生。ナオくんの行動を見て山本先生は気づきます。

 ナオくんは、ノコギリなどの道具を使うときに充実感のある表情になることに山本先生は気づきます。

 ナオくんが外で木を切る行動が大好きで、山本先生は、同行します。

 ある雨の降る日、ナオくんは、山本先生が外に出るときに着るジャンバーを持って先生に渡そうとします。

 それ以来、ナオくんは、山本先生に、少しづつ、自分の気持ちが表現できるようになりました。

 その頃から、家で、「おねしょ」したり、「机に脚を上げたり」する行動が少なくなったとお母さんが話しておられました。

 山本先生はこの教育実践から次のことを語ります。

 「あたりまえのことですが、障害の重い子どもたちもちゃんと自分の気持ちや感情があります。しかし、それが回りになかなか読み取ってもらえず、支援する大人の思いが子どもの気持ちや感情に裏付けられない場合が多いように感じるのです。」

 「障害の重い子どもたちの教育は、何より子ども自身が『分かって、自分の気持ちで主体的に生活できる』日常を造り上げていくことにあるように思います。」

 私は、4人の子どもの親として、「大人の思いが子どもの気持ちや感情に裏付けされていない」場面があることを痛感しました。

 また、子ども自身に「『分かって、自分の気持ちで主体的に生活できる』日常」を与えられていない場面があることを痛感しました。

 それは、我が家の問題だけではなく、障がいのあるなしに関係なく、全ての子どもを取り巻く社会全体に、「子ども自身『分かって、自分の気持ちで主体的に生活できる』日常」を与えられていない場面があることを痛感しました。

 教育実践家ではない、政治家として、私は、せめて、先生方が、子どもたちを見つめる余裕を増やす教育環境の整備が必要だと感じました。

 通常学級を少人数学級にすること、特別支援学校に設置基準を作ること、このことが急がれていることを山本先生の講演を聞きながら痛感しました。

 35年前に宇部総合支援学校で教育実習をした時の事を思い出しながら、山本先生の記念講演を聞きました。

 特別支援教育に関する皆さんの様々な要望をお聞かせ下さい。