月別アーカイブ:2020年6月

山口県知事を含む18県知事の「緊急提言」について

 4日、日本共産党の志位和夫委員長が記者会見で「感染抑制と経済・活動の再開と一体にすすめるための提言」を発表しました。

 提言は、冒頭「緊急事態宣言は解除されましたが、経済・社会活動の再開は、感染抑止をしながら、段階的にすすめていかなければなりません。感染拡大を抑止するための医療と検査の体制を抜本的に強化して、安心して経済・社会活動の再開に取り組めるようにすることと、『自粛と一体の補償を』の立場で、大打撃を受けているくらしと営業を支えることを一体にすすめることを強く求めます。」としています。

 第一は、「感染流行の『第二波』に備え、医療と検査体制を抜本的に強化する」です。

 その第一は、「積極的な検査戦略に転換し、経済・社会活動再開のもとでの感染拡大を抑止する」です。

 この中で、18道知事の「緊急提言」が次のように紹介されています。

 「広島、岩手、愛知など18道県の知事が、感染拡大を防止しながら経済・社会活動を正常化する『緊急提言』を発表し、これまで『受動的な検査』から『感染者の早期発見・調査・入院等による積極的感染拡大防止戦略への転換』を提言しています。『ごく軽症も含むすべての有症者やすべての接触者への速やかな検査を行う』とともに、症状の有無にかかわらず医療・介護・福祉施設の従事者および入院者・入所者などに対して優先的に検査を行うことを求めています。これまでのように強い症状があらわれた有症者に限定して受動的に検査を行うのではなく、無症状者も含めて検査対象を適切かつ大規模に拡大し、先手を打って感染拡大を防止しようというものです。そのためにPCR検査能力を現在の2万件から10万件~20万件に引き上げるとしています。『第二波』に備え、再度の緊急事態宣言を回避するうえでも、この『緊急提言』は積極的で合理的提案だと考えます。」

 日本共産党の提言が取り上げた18道知事の緊急提言とは、5月11日に北海道、岩手、宮城、茨木、福井、山梨、長野、愛知、三重、滋賀、和歌山、鳥取、島根、岡山、広島、山口、高知、宮崎の道県知事の連名で発出された「感染拡大を防止しながら一日も早く経済・社会活動を正常化し、日常を取り戻すための緊急提言」です。

 18道県知事の提言では「PCR検査をはじめとする検査を大規模に拡大」としており、5月21日、この提言をまとめた湯崎広島県知事らが日本記者クラブ主催のインターネット記者会見に出席し、「感染の有無の調べるPCR検査の件数を1日10万~20万件程度に引き上げる」よう主張しました。

 6月2日、広島県議会生活福祉保健委員会で、日本共産党の辻県議は、湯崎知事が、全国のPCR検査能力を現在の2万件から10万~20万件に引き上げるよう提案していることを評価しつつ、県内の全ての市町でPCR検査ができる体制を構築するよう質問しました。

 広島県健康対策課の西丸幸治課長は、県内でPCR検査体制がない自治体が1市7町あることを明らかにし、「身近な地域で迅速に検査ができるよう、地域の医師会に働きかけていきたい」と答えました。

 4月30日の臨時議会の質疑で私は、山口県が一日あたりのPCR検査件数を60件から160件に拡大したことを評価しつつ、PCR検査を県郡市医師会等に委託する地域外来検査センターの設置を求めました。弘田健康福祉部長は、「保健所が関与した検査体制を維持していきたい」と答えました。

 私は、村岡県知事が、PCR検査について「受動的な検査」から「感染者の早期発見・調査・入院等による積極的感染拡大防止戦略への転換」を求める緊急提言に名前を連ねたことを評価します。

 私は、広島県同様、全ての市町でPCR検査が行える体制の整備が必要だと考えます。県・郡市医師会の支援を得て、山口県内で、PCR検査体制の更なる強化が求められていると考えます。

 村岡知事が6月議会に提出する補正予算に、PCR検査体制の強化が含めることを強く求めたいと思います。

 山口県知事を含む18道県知事が「緊急提言」を発表し、PCR検査体制の強化などを提言しました。

 皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

 

美祢市の県道に関する要望を伝える

 昨日、三好美祢市議とともに、美祢市内の県道に関する要望を、県宇部土木建築事務所美祢支所と美祢警察署に伝えました。
 第一は、美祢市美東町長田の県道小郡三隅線に関してです。
 道路と歩道の間の植栽を剪定してほしいという要望です。

美祢県道

県道小郡三隅線(美東町長田)植栽の剪定要望

 美祢支所の担当者は、「現地を調査し対応したい」と答えました。
 第二は、美祢市美東町植竹の県道小郡三隅線に関してです。
 道路横の草が伸び、伐採してほしいという要望です。

美祢県道1

県道小郡三隅線(美東町植竹)草の除去要望

 美祢支所の担当者は、「現地を調査し対応したい」と答えました。
 第三は、美祢市曽根の県道湯ノ口美祢線の曽根交差点に関してです。
 河原から、来福台に向けての車線(ローソン北側)の中央線、右折車線の白線が消えています。

美祢県道2

県道湯ノ口美祢線(曽根)白線が消えています

    美祢支所の担当者は「現地を調査し対応したい」と答えました。
 また、当該箇所は、横断歩道の白線も消えかかっています。この要望を美祢警察署に伝えたところ担当者は、「現地を調査し、要望を警察本部に伝えたい」と答えました。
 第四は、美祢市東厚保川東の長照寺から東方面の県道奥万倉山陽線についてです。
 道路が狭隘なため、県道を拡幅改修してほしいという要望です。

美祢県道3

県道奥万倉山陽線(東厚保)道路拡幅要望

 担当者は、「拡幅の計画はないが、道路脇の草刈りなど維持管理は行っていきたい」と答えました。
 引き続き、県道などに対する県政への要望を藤本にお届けください。
 関係機関に皆さんの声を届けてまいります。

イージス・アショア計画で県知事へ要望

 昨日、「阿武・萩の未来を良くする会」(中村光則代表)(以下、良くする会)は、「むつみ演習場へのイージス・アショア配備計画に伴う重大な疑惑と懸念の解消に向けて知事の協力を求める要望書」を村岡県知事に提出しました。
 要望書提出には、私と立憲民主党県連代表の坂本史子さん、社民党県連代表の佐々木明美さん、社民党の中嶋県議、宮本県議が同席しました。

良くする会県要請

阿武・萩の未来を良くする会の知事への申し入れ

 良くする会は、アメリカ国防安全保障局が昨年1月29日に行った報道発表に基づき、国に3点の質問を行うため、「国はきちんと市民に対して文書でもって回答するように、知事からも要望」してほしいとしています。
 防衛省に求める質問事項の第一は、「計画そのものが撤回された場合、すでに米国と交わしたこの防衛システムの売買計画を解消することができ」のか、「解約できない場合でも違約金としてシステム購入時に契約した書面にあるとおり、8年間、米国が支払うべき多額の代金を払い続けなければならないの」かについてです。
 良くする会による昨年1月29日のアメリカ国防安全保障局の報道発表の翻訳によると、日本政府がアメリカから購入を求められているのは、イージス武器システム2基だけではなく、「新型マルチミッションシグナルプロセッサー2基、指揮系統処理装置2基の更新」「電波航法設備、海軍兵器、敵味方識別装置2台、海上汎地球指揮統制システムの設備2基、慣性航法装置2基、アメリカ政府と契約会社代表技術者による工学と物量支援サービス、設置支援、技術指導、6基の垂直発射装置の建設援助と発射装置寸法図、通信機器と関連品のスペア、機密・非機密に関わらない出版物、ソフトウェアや運搬関連の要素、プログラムサポート」などがあり、「想定されているプログラムの費用は2.15億㌦」とされています。日本円でいうと2350億円近い額となります。

 良くする会が防衛省に求める質問項目の第二は、イージス・アショアがむつみ演習場に配備された後に、「8年にわたってアメリカ政府とロッキード・マーチン社の管理・監督下に置かれる対象地域は、どの程度の監視体制がしかれ、阿武町や萩市、山口県にどのくらいの規制と制約が生じるのか、現時点でわかる範囲で詳しい説明を求め」るものです。
 先に引用した米国資料には、「この契約の履行に際しては、アメリカ政府と契約会社代表による、技術的レビュー、サポート、監視を毎年行うことが求められ、おおよそ8年間の契約となる」とあります。
 良くする会が防衛省に求める質問項目の第三は、イージス・アショア配備予定地付近に奈古断層などの活断層が存在することについて「国は責任をもってしっかり科学的な調査を」すべきということです。
 対応した武田県危機管理課副課長は、「申し入れについては知事に伝える。文書で回答したい。」と答えました。
 私は、「文書回答は、議会開会予定日の今月24日までに行ってほしい。防衛省への質問項目の第二『山口県にどれくらいの規制と制約が生じるのか』については、県として、事実関係を掌握して、回答してほしい。」と指摘しました。
 武田県危機管理課副課長は、「指摘した内容については、検討する」と答えました。
 良くする会の質問に対する県からの回答内容については、良くする会を通じて、同席した議員に共有することが確認されました。
 アメリカから購入するイージス・アショアには、付随する莫大な設備があることが良くする会が示したアメリカの報道資料から明らかになりました。
 この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

朗読で聴く「二十四の瞳」

 書店で、私の敬愛する仏教学者である釈徹宗さんが講師をつとめるNHKラジオ第二放送「宗教の時間」、「『観無量寿経』をひらく」を購入し、「聞き逃し」サービスで聴いています。
 これを期に、ブルートゥース接続のスピーカーを買い、移動中の車内で、NHK第二「聞き逃し」サービスを次々に聴いています。
 釈徹宗さんによる宗教の時間の「『観無量寿経』をひらく」に始まり、カルチャーラジオ歴史再発見で静岡大学名誉教授小和田哲男さんから「明智光秀の実像に迫る」を学んでいます。
 更に、古典朗読で前・電気通信大学教授の島内景二さんから「更級日記」を学んでいます。
 そして、朗読では、夏目漱石の「三四郎」、壷井栄の「二十四の瞳」を聴いています。
 壷井栄の「二十四の瞳」は、再放送ですが、今日が、第23回の放送で、物語の前半部分まで、俳優の藤澤恵麻さんの素敵な朗読を満喫することができます。
 壷井栄の「二十四の瞳」は、文庫を買い、これから朗読される部分も含めて読了しました。
 「二十四の瞳」を再び読み再発見したのは、この作品は、戦中の女性の生きざまを見事の描いた作品であるという点です。
 戦中の女性たちの生きざまは、進学を断念するコトエの綴り方に描かれています。
 「わたしは女に生まれてざんねんです。わたしが男の子でないので、おとうさんはいつもくやみます。わたしが男の子でないので、漁についていけませんから、おかあさんがかわりにゆきます。だからおかあさんは、わたしのかわりに冬のさむい日も、夏のあつい日も沖にはたらきにいきます。わたしは大きくなったらおかあさんに孝行つくしたいと思っています。」
 主人公の大石先生は、この綴り方を読み「まるで女に生まれたことをじぶんの責任ででもあるように考えているコトエ。」と述べています。
 更に、大石先生は、コトエの母を「夫にしたがって毎日沖にでている漁師の妻は、女とは思えないほど日にやけた顔をし、潮風にさらされて髪の毛は赤茶けてぼうぼうとしていた。しかもそれで不平不満はなかったかのように、じぶんのあるいた道をまた娘にあるかせようとし、娘もそれをあたりまえの女の道とこころえている。そこにはよどんだ水が、流れの清冽さを知らないような、古さだけがあった。」と評しています。
 大石先生と岬で出会った12名の子どもたちの中には男の子もいます。男の子は、次々と戦地へ送られます。
 「あんな小さな岬の村からでた今年徴兵適齢の5人の男の子、おそらくみんな兵隊となってどこかのはてへやられることだけはまちがいないのだ。ぶじかえってくるものはいく人あるだろう。-もうひとり人的資源をつくってこい・・・そういって一週間の休暇をだす軍隊というところ。生まされる女も、子どもの将来が、たとえ白木の墓標につづこうとも、案じてはならならいのだ。」
 別のところでは、こうもう書いています。
 「人の命を花になぞらえて、ちることだけが若人の究極の目的であり、つきぬ名誉であることをおしえられ、信じさせられていた子どもたちである。日本じゅうの男の子を、すくなくともその考えにちかづけ、信じさせようと方向づけられた教育であった。」
 戦前の富国強兵政策などの中で、日本でジェンダー差別の構造がつくられた様子が、壷井栄の筆によって、人々の生活を通じて見事に描きだされています。
 戦争は、大石先生の子どもの命も奪います。
 国民に物資が行き届かない中で、末っ子の八津が亡くなります。
 兄の大吉が、八津がほしがっていたチエノワを八津の亡骸に渡そうとします。
 壷井栄は、大吉の無念をこう綴ります。
「胸にくみあわせた手にもたせようとしたが、つめたい手はもうそれをうけとってくれず、チエノワはすべって棺の底におちた。」
 「二十四の瞳」は戦争の悲劇を描いた日本を代表する名作であることをこの一文から再認識しました。
 作中の大石先生が、私の祖母の世代です。息子の大吉が、私の父世代です。
 父は、戦地に行くことはありませんでした。その息子である私たちの世代は、「二十四の瞳」を読むことで、戦争の悲惨さを知り、ジェンダー差別の構造がつくられた様子を知ることになります。
 今、NHKラジオ第二で、毎日「二十四の瞳」の朗読が放送されています。
 今なら、聞き逃しサービスで第一回から聴くことができます。
 一人でも多くの方に「二十四の瞳」の朗読を聴いていただきたいと思います。
 戦争についてジェンダーについてご一緒に考えていきたいと思います。
 「二十四の瞳」についての感想をお聞かせ下さい。

かえる通信No62(2020年6月1日)

米軍はコロナ情報を開示せよ

 

藤本県議が臨時議会で質疑行う

 

 藤本県議は、4月30日に行われた臨時議会の質疑で登壇しました。米軍岩国基地に関する部分を報告します。
 日米合同委員会の覚書では、米軍岩国基地で感染者が判明した場合、岩国健康福祉センターに通報されます。藤本県議は、これまで米軍から保健所にどのような情報が寄せられたのか質しました。弘田健康福祉部長は「現時点、感染者に関して保健所に寄せられた情報はない」と答えました。
 米海軍協会の4月23日のニュースは、米海軍横須賀基地所属の原子力空母ロナルド・レーガンで、新型コロナウイルスの感染者が16名いると報じました。艦載機部隊が駐留する米軍岩国基地に影響はないのかとの不安が広がっています。3月30日、米国防総省は、個別の事案を非公開にする方針を発表しました。また、米軍横須賀基地の感染症情報を受ける横須賀市保健所の担当者は藤本県議に「3月下旬、外務省から協議の依頼があり、米軍から提供された情報については、公開しない場合がある。感染者の情報が、現時点であるかないか答えることが出来ない」と答えました。
 藤本県議は、「横須賀と岩国が同じ状況なら、岩国に、患者がいるかもしれないが、情報が公表されていないという疑念が湧いてくる。米軍岩国基地は、日米合同委員会の覚書に沿って、新型コロナウイルス感染症の情報を岩国健康福祉センターに提供すると言っているのか」と質しました。
 藤田総務部理事は「米軍岩国基地とは、これまでの情報交換を通じて、感染者が発生した場合に公表する、ということを確認している」と答えました。

補正予算質疑

コロナ関連補正予算を審議する臨時議会で質疑

 

むつみイージス計画 萩市給水断る

 

 5月15日、「イージス・アショア配備計画の撤回を求める住民の会」(以下、住民の会)は、森田治男防衛省中国四国防衛局長に対して給水計画について申し入れを行いました。
 住民の会は「『閲覧資料ファイル1.演習地(30)基本構想策定業務(むつみ演習場)』では、イージス・アショア施設への休止計画に係る防衛省のヒアリングに対する萩市水道局の対応は、『施設の老朽化と水量の面からイージス・アショア施設への給水は難しい』というものであった。この報告について、防衛省の説明と、報告の全文公開を求める。」と申し入れました。
 藤本県議は、萩市水道局が、「施設の老朽化と水量の面からもイージス・アショア施設への給水は難しい」と回答した点について、防衛省の見解を質しました。
 佐々木中国四国防衛局むつみ連絡所長(以下、佐々木所長)は、萩市水道局の回答を認めた上で「萩市水道局の回答は、現時点でのものであり、将来、防衛省施設に給水が不可能としたものではない。萩市水道局とは、今後、必要な検討を行う。」と答えました。
 藤本県議は「陸自むつみ演習場へのイージス・アショア配備で、どれくらいの上水道の量が必要なのかなど明らかにして、住民に説明すべき」と質しました。
 佐々木所長は「現時点は、水道施設の規模等を示すステージではないと考える」と答えました。

 

民青県委員会が知事へ要望

 

 5月26日、日本民主青年同盟山口県委員会(以下、民青県委員会)は、県知事と山口大学学長に学生の声を届けました。藤本県議が同席しました。
 民青県委員会は、今月初めから県内で学ぶ学生を対象に新型コロナウイルスに関する学生生活実態調査を行い、県下6大学・34人の学生から回答が寄せられました。
 県知事には国の補正予算でスタートした「学生支援緊急給付金」の拡充や県独自の学生への支援制度の創設を求める要望書を提出しました。

民青知事要望

 村岡知事へ要望書を提出する横沼民青県委員長

 

一気

 

内閣府は、4月7日「避難所における新型コロナウイルス感染症への更なる対応について」とする通知を都道府県などに行いました▼通知は避難所について①可能な限り多くの避難所の開設②親戚や友人の家等への避難の検討③自宅療養者等の避難の検討④避難者の健康状態の確認⑤手洗い、咳エチケット等の基本的な対策の徹底⑥避難所の衛生環境の確保⑦十分な換気の実施、スペースの確保等⑧発熱、咳等の症状が出た者のための専用のスペースの確保⑨避難者が新型コロナウイルス感染症を発症した場合の対応などの必要性を指摘しています▼山口県は2018年に「地域住民による自主的な避難所運営ガイドライン」を作成しました。県避難所ガイドラインは、内閣府が指摘している「発熱、咳等の症状が出た者のための専用のスペースの確保」や「避難者が新型コロナウイルス感染症を発症した場合」の対応策を示していません。コロナ拡大を受けて、県避難所ガイドラインの改定が求められます。

 

かえるレポ①

 

コロナ禍での高圧ガス製造施設の保安検査

 

      県議会議員 藤本かずのり

 

 県政のホットな話題を藤本県議がレポートします。第一回目です。

 

 村岡嗣政知事は、東京など5都道府県や5月25日まで緊急事態宣言下にあった関西3府県や感染者が相次いでいる北九州市への移動自粛を県民に求めています。新型コロナウイルス拡大での移動自粛が完全に解消されない中、県内の高圧ガス製造施設では、今年の保安検査が行われています。
 宇部市民の方から「県民には移動自粛を求めているのに、他県から高圧ガス製造施設の保安検査のため千数百人の労働者の方々が来宇していると聞くが、不安だ」との声が寄せられました。
 高圧ガス製造施設の保安検査は、高圧ガス保安法に基づき実施が義務付けられたものです。新型コロナウイルス拡大を受け、経済産業省は4月10日、高圧ガス保安法の特例措置を決めました。特別措置は、4月10日から9月30日の間までに完了する高圧ガス製造施設の保安検査の期間を4ヶ月延長するものです。
 県消防保安課は、4月15日、関係事業所に、高圧ガス保安法の特例措置を周知し「定期自主検査等の実施に係る作業員等の対象地域からの受け入れの計画に際しては、今回講じられる法令上の延長措置を最大限に活用し、感染拡大防止、周辺地域の健康面、安全面の観点も十分考慮されるよう」要請しました。
 久保田后子宇部市長は、市内の関係事業所に①移動自粛要請中であることへの配慮②保安検査実施の場合は、感染拡大防止措置の徹底などを要請しました。
 更に、県消防保安課は、関係事業所が延長措置活用の有無と活用しない場合にどのような感染予防対策を行うのか県に文書で連絡するよう要請しました。
 県内に24ある高圧ガス製造施設の保安検査を行う事業所の内、11事業所が、8月までに保安検査を行う計画です。
 事業所から県消防保安課へ寄せられた文書を集約した結果、24事業所の内、保安検査を延期する事業所はありませんでした。
 私は、衆議院経済産業委員会委員をつとめる日本共産党の笠井亮衆議院議員に、経済産業省が行った延長措置が活用されていない県内の実態を伝え、国において関係事業所に対し延長措置の周知を徹底することと感染症予防対策について住民への説明を徹底するよう求めてほしいと伝えました。
 同時に、県消防保安課には、8月までに保安検査を行う11事業所に対して、新型コロナウイルス拡大防止対策を徹底するよう要請しました。
 第二波が心配されます。引き続き、関係機関への働きかけを強めてまいりたいと思います。

ケミカル工場遠

 

 保安検査に向けて定期修理が行われている

   宇部興産ケミカル工場(西地区)

再検証対象病院の内、5病院が、感染症病床に指定

 昨年、9月26日、政府、厚生労働省は、公立・公的病院424病院を名指しして、再編・統合を進めるよう再検証を要請しました。

 山口県内では14病院が再検証対象病院とされました。

 山口県は、新型コロナウイルス感染症拡大を受け、新型コロナウイルス感染症病床を384床指定しました。

 私は、県が感染症病床に指定した病院の中で、厚生労働省が再編・統合を進める再検証対象病院は何施設になるのか調査しました。

 結果は、5病院です。以下の病院です。

 小郡第一病院、美祢市立病院、山口宇部医療センター、小野田赤十字病院、山陽小野田市民病院です。

 5病院には前提があり、「公表に応じている」です。

 5病院以外で、病院名を非公開にして、感染症医療機関に指定されている施設があるかも知れません。

 いずれにしても、再編・統合を進める再検証対象病院は、新型コロナウイルス感染症拡大を受けて、住民の命を守る重要な役割を発揮していることは明らかです。

 新型コロナウイルス感染症拡大の第二波が心配されている中、病院統合を進めることはやめるべきです。

 しかし、厚生労働省は、今年9月までに再編統合へ向けての再検証の検討結果を出す方針を変えていません。

 新型コロナウイルス感染症拡大を受けて、地域医療の充実・拡充こそ求められていることが分かりました。

 政府・厚生労働省の医療費削減政策を転換させ、公的・公立病院の再編統合計画を中止させましょう。

 県内で、公的・公立病院の再編・統合の再検証対象病院の内、5病院が、県の感染症病床に指定されました。

 皆さんのご意見をお聞かせ下さい。