議員日誌

映画「愛を読むひと」

 NHKラジオの映画コーナーで、「愛を読むひと」が紹介されていました。この映画のことは薄々知ってはいましたが、「ナチス」のことが取り扱われているものだと知りました。

 「ナチス」の問題を取り上げた映画では、私は過去「シンドラーのリスト」を観たことがあります。

 この映画は、「シンドラーのリスト」とは全く視点を換えて、「ナチス」の残虐さ、戦争の悲惨さを描きだしています。

 昔の恋人(ハンナ)が、ナチスの収容所の看守だったとして戦犯として裁かれます。彼(マイケル)は、法科大学学生としてその法廷を傍聴します。

 ハンナは、教会に逃げ込んだ収容者を火事の中、外に出さなかった罪に問われます。

 結局、ハンナは、その事を報告書として書いた張本人として無期懲役の重刑を受けます。

 しかし、マイケルは、ハンナは首謀者ではなかったことを知っています。その続きは、是非映画館でお楽しみください。

 法廷でハンナが裁判官に「あなたならどうしましたか?」と問う場面があります。

 ハンナは、多くの収容者を殺した罪を背負いながら戦後を生きます。

 マイケルも、恋人であったハンナがユダヤ人虐殺に加担していた事実やハンナの法廷で自分が知っている事実を伝えられなかった想いを戦後抱き暮らします。

 「ナチス党」の一員としてユダヤ人を虐殺することに手を貸した人々が問われるのは当然ですが、そのことを拒否できなかった人々の苦悩がこの映画でよく分かりました。

 そこが描かれていることで、より、戦争の悲惨さが私の胸に迫りました。

 テーマとしてもストーリーとしても、最高の映画でした。これだから映画はやめられません。

 少しづつナチスの問題を勉強していきたいと思います。この映画の原作であるベルンハルトの「朗読者」や小川洋子の「アンネフランクの記憶」を読もうと思っています。

 映画「愛を読むひと」。皆さんはどのような感想をお持ちでしょうか。お聞かせください。

ありがとう、どんぐり君

 こぐま保育園の先生から、「どんぐりの行先が決まりました」との報告を突然受けました。

 どんぐりは、明日夕方、日置農林高校に引き取られることになりました。

 産まれた子羊がオスなら、保育園の子どもを傷つけてはいけないという事で、園を離れることは分かっていました。

 しかし、こんなに早く別れが訪れるとは。

 どんぐりとすももが産まれたのが、5月17日。どんぐりにとっては、生まれて1ヶ月と3日間のこぐま保育園での生活でした。

 どんぐりは、子どもたちに多くの思い出を残してくれました。

 明日、親と妹のすももと別れるとは知らないどんぐりは、いつものように草を食んでいました。

 時々、母のくるみのおっぱいを吸いながら、妹のすももとじゃれながら普段通りでした。

 この当たり前の生活に、明日夕方でピリオドが打たれます。

 明日、夕方まで、どうか、どんぐり、くるみとすももに思いっきりじゃれてください。

 人間ではないどんぐりは、くるみとすももと再会することは不可能だろうから。

 そして、日置農林の皆さん、どうかどんぐりを可愛がってください。名前もどんぐりのままにしておいて下さい。

 人間である私は、いつか、家族みんなで、日置農林を訪ね、雄々しくなったどんぐりに再会したいと思います。

 たくさんの思い出をありがとう。日置の皆さんに可愛がってもらうんだよ。

 くりみとすもものことは、保育園の皆が大切にするから安心して日置に行くんだよ。

 元気で暮らすんだよどんぐり君。また会おう。

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 妹のすももにじゃれるどんぐり(こちら向きがどんぐり)

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  母のくるみの横で草を食む兄妹(左がどんぐり)

 

宇部市長選挙マニュフェスト型公開討論会

 本日、宇部青年会議所主催の「宇部市長選挙マニュフヘスト型公開討論会」が行われました。

 市長選に出馬予定のごとうさん、久保田さん、中司さんがパネリストになり討論を行いました。

 まず、このような討論会は、宇部市で初めてのことであり、開催を準備された方々に敬意を表します。

 そして、我が候補のごとうさんは、健闘したのではないかと思います。個別の問題で数値が出せなかったことは課題として残るとしても、「福祉医療費無料制度の継続」「公立保育園をまもる」など、堂々とした主張だったと思います。

 一方、久保田さんはどうでしょうか。数値目標などが明確にされた報告でした。しかし、行政改革で4年間で40億円の削減を行うという中身が不明確だった点が私の心に残りました。

 人件費の削減とは具体的にどのように行うのか、行政事務事業の見直しと民間開放とは、何をどのように開放するのか具体的ではありませんでした。また、医療・福祉力アップの項目で「福祉医療費への助成」について、藤田市長が判断した県の一部負担金の半額助成の評価と、久保田さんの具体的な対応策が明らかにされないのは残念でした。

 繰り返しになりますが、いずれにしても、選挙の政策を公開の場でたたきあわせる機会が持たれたことは、宇部市の民主主義の発展にとって有意義なものだと思います。

541億円の補正予算が発表される

 今日、6月県議会に向けての議会運営委員会が開かれました。同時に、541億円という過去最高の補正予算の概要が発表されました。

 8つの基金が新設され、6つの基金が拡充されました。これに関わる予算合計が290億円です。いくつかの感想や気づきを述べたいと思います。

 この中には、生活福祉資金貸付事業費補助制度に無利子貸付の創設や、離職した人に対して住宅手当の創設など、私たちが求めていた問題での前進があります。また、高等学校授業料減免事業に関わる基金など、県民生活に取って必要なものが多数含まれています。しかし、全ての基金が、概ね3年の期限付きです。基金が無くなった時にこれら事業をどうするのかという疑問を強く感じました。

 これら制度を一時のばらまきで終わらせてはならないと痛感しました。

 その他の関連事業としては、経済危機対策臨時交付金の充当事業があります。規模は、61億円です。その中で驚いたのは、きらら浜に関わる事業に、その約半分の約30億円が使われようとしているということです。

 内容は、きらら浜多目的グランド整備事業に約20億円。きらら浜駐車場整備事業に約10億円です。この事業費には、用地費が含まれます。これは、平成19年度末で178ヘクタール、簿価で211億円もの土地開発公社が所有する土地の内、約17ヘクタール、今度の補正予算で県が買い取るというものです。きらら浜は、県土地開発公社最大の塩漬土地となっています。民間活用が叫ばれていますが、全く処分は進まず、きらら博記念公園、同水泳プールなど次々と県が買い取っているの状況です。このままでは、「平成24年度末までに廃止の目途をつける」という公社改革の目標は、画餅に終わってしまいます。

 今度のきらら浜への県費の30億円の支出を皆さんはどのようにお考えでしょうか。また、きらら浜で未処分の土地開発公社の土地をどのようにすればよいとお考えですか、ご意見をお聞かせください。

 そもそも、経済危機対策臨時交付金は、「将来に向けて地域の実情に応じるきめ細かな事業」となっています。この観点から、きらら浜多目的整備事業と駐車場の確保に30億円の支出、山口県の将来に取って必要なのか県民的な議論を行わなければなりません。

 県民の皆さんのご意見をお聞かせください。

  今日の午後からは、6月県議会に向けて各種団体の方々と懇談会を行いました。

 いよいよ6月県議会が始まります。皆さんの様々なご意見をお聞かせ下さい。

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様々な切実な要望が数多く出されました。(奥が私)

 

マツダの違法なクーリング問題で山口労働局と懇談

 今日、仁比参議院議員、中林元衆議院議員、吉田党県国会事務所長とともに、山口労働局と懇談しました。

 6月4日に、山口労働局は、マツダに対して、労働者派遣で違法なクーリングを行って、派遣期間を越えて派遣を受け入れているという労働者の申告に基づいて是正指導を行いました。

 この是正指導に対して、マツダは、「当社として、過去、法律違反はなかったと理解していますが、今回ご指導を受けたことは真摯に受け止めています」とのコメントを発表しました。

 このマツダの姿勢について、6月9日の参議院厚生労働委員会で小池議員が、「労働局の指導内容をこんなふうにゆがめて発表するような企業に対しては、私は厳正に臨んでいただきたい」と舛添大臣に質問しました。

 これに舛添大臣は、「労働局が厳正な指導をやる前提は法律違反でありますから、これは労働者派遣法違反が明確に行われているから指導に入ったわけでありますので、これは真摯に受け止めて改善してもらわないといけないのでありまして、もしそういうことがなければ更にこれは指導を再びやりたいと思っています」と答えました。

 本日の懇談では、山口労働局として、マツダにどのような再指導を行おうとしているのかが主要なテーマでした。

 最初に、西方職業安定部長は、「大臣の答弁を重く受け止めている」と答えました。

 また、中村一徳需要調整事業室長は、「違反があることに対しては今度とも指導する。是正指導で改善されない場合は、勧告。その次は公表という手順となる」と答えました。

 参加者からは、「小池議員は、『派遣元が、労働者派遣を行わない旨を派遣先及び派遣労働者に通知する』という派遣法35条の2項の通知がないことを理由に直接指導出来ないとするのは、派遣法が機能不全に陥ると指摘した。また、告発した労働者が職を失っている場合でも、その労働者の雇用が維持される方向で厳しく臨むよう指摘した。この二つの指摘に対して、舛添大臣は、『その方向で更に厳しく指導を行いたい』と答えている。山口県労働局もこの大臣答弁の立場にしっかりたって、マツダの法違反に対して厳正な再指導を行ってほしい。そして、告発した労働者が直接雇用できる状況を実現してほしい」との要望が出されました。

 このことに対してて、西方部長は、「広島労働局とも連携して対処したい」と答えました。

 この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

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 説明しているのが仁比参議院議員、前列右端が私

幻にしてはならない県の福祉医療費助成制度一部負担金導入へのセーフティーネット

 今日、「みんなの県政をつくる会」が、二井知事に対して福祉医療費助成制度への一部負担金導入の撤回を求める要望書を提出しました。

 対応した平尾総合政策部長は、「持続可能な制度とするために、また、給付と負担のバランスを取るために、福祉医療費助成制度に一部負担金を導入した。見直し負担金を撤回する考えはない」と答えました。

 私は、この回答を受けて、「重度障害者の一部負担金の上限を2000円とし、超過分は県が負担する」としたセーフティーネット対策については見直すのか質しました。

 この質問に大窪健康福祉部長は、まず、「県と横並びで一部負担金を導入する市町に限って重度障害者の負担軽減策を検討していたので、宇部市についても、セーフティネットの対象とならない」ことを明らかにしました。

 宇部市は、重度障害者の一部負担金を県が500円としてものを半額補助をして250円としようとしています。県は、この宇部市の対応を「県と横並びではない」と判断し、セーフティネットの対象としないというのです。

 ならば、県のセーフティーネットの助成対象は、無くなりますので、私は、「県として福祉医療費助成制度一部負担金についての新たなセーフティネット対策は検討しなのか」と質しました。

 これに、大窪健康福祉部次長は「県下19市町が完全無料に、宇部市が県より安い一部負担金にしている状況の中で、それ以上県として何らかの対応する必要性はない」と答え、新しいセーフティネット対策を講じる考えがないことを明らかにしました。

 まさに、県のセーフティネット対策は幻と消えた訳です。私は、この状況を「知事の政治家としての資質が問われる事態だ」と発言しました。

 県が実施しようとした福祉医療費助成制度に対する一部負担金導入に対して、3万人を超える請願署名が議会に提出されました。150団体を超える県内の団体が、県に反対を表明しました。

 この事態に対して、知事は、厚生委員会に出席して、「セーフティネット対策の検討」を約束した訳です。

 そして、先日、記者会見で、知事はその内容を明らかにしたばかりなのに、結局、セーフティネット対策を県として一切行わないということを県民が納得するでしょうか。

 懇談の席上で、平尾総合政策部長は、「市町は上乗せ福祉をしている」と市町の対応を表現しましたが、福祉を引き下げた県の責任をまず猛省すべきです。

 その上で、知事は政治家として公約は守るべきです。福祉医療費助成制度の一部負担金導入に対してセーフティネット対策は当然行うべきです。

 今ままでの案が実施できないなら、新たな案を6月議会に提出すべきです。

 全ての市町から受け入れられなかった県の福祉医療費助成制度の一部負担金の水準を撤回する検討を知事はやはり行うべきであると今日の懇談で痛感しました。

 県民の皆さん、この問題でのご意見をお聞かせください。

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  セーフティネットを幻にするなと訴える私(右端)