月別アーカイブ:2020年4月

かえる通信No60(2020年4月1日)

メガソーラー受け林地要綱改定

 

教員時間外削減プラン達成厳しい

 

 藤本県議は、3月6日に一般質問で登壇しました。まず、二期山口県まち・ひと・しごと創生総合戦略案について藤本県議は、「東京一極集中を是正するための具体的措置を国に求めるべき」と質しました。村岡知事は、「東京一極集中を是正するためには、企業の本社機能や政府関係機関のさらなる地方移転など、今後、取組を一層強化する必要があることから、私は、今後も引き続き、全国知事会等と連携を図りながら、国において、実効性の高い対策が講じられるよう求めてまいります。」と答えました。
 藤本県議は、秋田市議会総務委員会で全会一致でイージス・アショア反対の決議が採択された事実を示し、山口県だけの配備はないものと考えると質しました。平屋総務部長は「国からは山口と秋田に配備することで我が国全域を最も効果的に防護できるとの説明を受けている」と答えました。
 教育問題では、30%時間外業務時間を削減するとした県の加速化プランの達成状況を質しました。繁吉教育次長は「今年1月現在で、小学校は0.7%増、中学校は4.9%減、県立学校は10.6%の減。現時点では、目標達成に向けて厳しい状況にある」と答えました。
 メガソーラー問題では「林野庁長官が示した『太陽光発電施設の設置を目的とした開発行為の許可基準の運用細則について』を受け県の要綱を見直すべき」と質しました。山根農林水産部長は「既に、県要綱の一部見直しについて、検討している」と答えました。

一般質問(2020年

 2月県議会で一般質問する私

 

新型肺炎対策で質疑行う

 

 藤本県議は、3月9日に行われた県議会環境福祉委員会で新型コロナウイルス問題の質疑を行いました。
 医療供給体制の質疑で、石丸健康増進課長は「現在、帰国者・接触者外来を医療圏一カ所以上確保している。今後は、地域の実情に応じて対応する」と答えました。
 国民健康保険に関し、「資格証明書を交付している被保険者に、資格証明書を被保険者証とみなし対応するよう県のホームページでも周知しているが現状はどうか」と質しました。植村医務保険課長は「対応が徹底されるよう市町に周知している」と答えました。藤本県議は、「資格証明書を交付している世帯に、短期保険証を交付するなどの対応を取る」ことを要望しました。
 PCR検査について石丸健康増進課長は「環境保健センターで、一日最大30件の検査体制を確保している。近く検査装置が2台に増え、1日最大60件の対応が可能になる」と答えました。
 小学校の休校に伴う学童保育の体制について福本こども政策課長は「新型肺炎陽性が判明した子どもさんが通っていた下関市内の小学校校区以外の県内全ての放課後児童クラブで終日の受け入れが可能な体制が整った」と答えました。
 藤本県議は、障害のある子どもが利用する放課後等デイサービスを行っている事業所での体制について質しました。佐藤障害者支援課長は「県内で、放課後等デイサービスを行っている事業所107カ所の内、約9割で朝からサービス提供を行っている」と話しました。

 

宇部駅エレベーター完成

 

 JR西日本が進めてきた宇部駅のバリアフリー化の主要工事が完了し、先月末から新設されたエレベーター付き渡線橋の利用が始まりました。工事は、高齢者、障害者の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)に基づくものです。   2015年2月、藤本県議と日本共産党市議団は、JR西日本宇部支社に宇部駅のバリアフリー化を要望していました。
 5年越しで、エレベーターが設置されました。

宇部駅エレベーター

今月から稼働している宇部駅のエレベーター

 

一気

 

昨年9月県議会で、私は、「県内の特別支援学校の通学バスの運行費の多くはこれまで国の就学奨励費で賄われてきましたが、国は、運行費を就学奨励費の対象外とし、来年度から約5億円の運行費のほぼ全額を県費で賄うことになります。県教委として通学バス運行費の一部を国が財政措置するよう求めるべきですがお尋ねします。」と質しました。これに、繁吉副教育長は「通学バスの運行経費については、当面、国の動向を注視してまいります。」と答えました▼山口県障がい児の教育を進める会は、「通学バスの拡充を求める署名」3874筆を2月14日、県教育委員会に提出しました。私の質問と進める会の署名と県教委交渉を受けて、新年度県教育委員会予算には、前年度同様の通学バス対策費が確保されました。(2019年度5億8040万3000円・2020年度5億4107万7000円)▼国からの財政確保が困難な中、必要な特別支援学校の通学バス対策費が確保されたことを率直に評価します。

美祢市議会議員選挙決起集会で挨拶

 昨日、12日告示と迫ってきた美祢市議選に向けて日本共産党の2議席実現を目指す決起集会が、美祢市内で行われました。

 新型コロナのまん延を受け、室外での集会に変更して行われました。

 私は、県議会議員として以下の趣旨で挨拶を行いました。

美祢市議選決起集会

美祢市議選に立候補予定(左から山下氏・三好氏)

・・・

 美祢市議選勝利のための決起集会にお集まりの皆さん県議会議員の藤本です。

 4月3日付の日本共産党中央委員会常任幹部会の文書にある識者がこう述べたと書いてあります。
 「新型コロナ問題は世界を変えるだろう。市場原理主義が世界的に見直されることになるだろう」
 新型コロナ問題は、中山間地域の美祢市で進められている政策の見直しを求めています。
 政府が進めてきた「地域医療構想」の名による公立病院のベッド削減。美祢市で二つの市立病院が削減の対象になっています。
 新型コロナウイルス問題で、「医療・社会保障の削減路線をこのまま続けていいのか」の声が沸き起こっています。今こそ、「美祢市の市民病院守れ」の声を上げていきましょう。そのために、美祢市議選の2議席を必ず実現しよう。
 日本共産党の立党の精神は、「国民の苦難あるところ日本共産党あり」です。
 新型コロナ危機は、戦後最悪の危機的事態です。今度の市議選は、新型コロナ危機の真っただ中たたかわれる選挙です。
 日本共産党の献身的な活動が、先が見えない不安の中にある人々にとって希望の光となるように、宣伝・対話で大きく打って出ましょう。
 今日お集りの皆さんの心を一つにして、国難の中、美祢市の希望の光となる2議席を必ず実現してまいりましょう。
 市民の不安が解決されるよう私も県議として日本共産党山口県新型コロナ対策本部員として、この選挙中しっかり働くことをお約束申し上げ私の挨拶といたします。頑張りましょう。

・・・

 日本共産党は、美祢市議選での2議席実現に向けて引き続き力を尽くしてまいります。

 皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

辺野古新基地護岸6工事コッソリ打ち切り

 本日付の赤旗「日曜版」は、辺野古新基地建設問題について次のように報じました。
 「沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設工事で沖縄防衛局が3月末までに、軟弱地盤にかかわり6件の護岸・岸壁工事を途中で打ち切っていたことが編集部の調べで分かりました。軟弱地盤が存在するにもかかわらず工事を強行し、県民を諦めさせようとした安倍政権。その工事をコッソリ打ち切っていたことは、新基地建設の破たんぶりを示しています。」「今回、打ち切りとなった6件の工事はいずれも軟弱地盤が広がる大浦湾側のもの。2014年度に発注された工事です。(中略)打ち切りとなった6件の大半は本体工事が未着手。開始から5年以上かけて何もできずに打ち切られたのです。」「沖縄防衛局は遅くとも16年3月には地質調査の報告書を受け取り、軟弱地盤の存在を把握していました。日本共産党の赤嶺政賢衆議院議員や日曜版編集部は17年2月、報告書の公開を要求。同4月には、赤嶺議員が国会で軟弱地盤の存在を指摘しています。ところが防衛省は報告書をひた隠しにし、公表したのは18年3月。その後も見通しのないまま漫然と契約を更新し、巨額の税金を無駄にしてきた責任は重大です。」

 辺野古新基地護岸6工事がコッソリ打ち切られていた事実は、記事にあるように「辺野古新基地建設の破たんぶり」を示す重大な事実です。

 辺野古新基地建設と岩国基地への空母艦載機部隊の移駐は、セットです。

 辺野古新基地建設の見通しが立たないことは、普天間基地移設の見通しが立たないことと符合します。

 岩国基地への空母艦載機部隊の移設は、普天間基地移設の見通しが立ったから岩国市も山口県も受け入れたのです。

 前提の普天間基地移設の見通しが立たない今、岩国基地への空母艦載機部隊の移駐は、「先行移駐」だったと言わなければなりません。

 沖縄県名護市に広がる大浦湾の軟弱土壌に、新基地建設は困難です。

 政府は、辺野古新基地建設が困難であり、普天間基地移設の見通しが立っていないことを認めるべきです。

 岩国市と山口県は、岩国基地への空母艦載機部隊移設の前提が崩れたことを現認し、政府に空母艦載機移駐の撤回を求めるべきです。

 在日米軍再編はパッケージです。岩国基地への空母艦載機部隊「先行移駐」状況を改善すべき時です。

 在日米軍再編問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

新型肺炎における国保・後期高齢者医療での傷病手当支給について

 3月10日、厚生労働省保健局国民健康保険課・同高齢者医療課は、都道府県などに対し「新型コロナウイルス感染症に感染した被用者に対する傷病手当の支給等について」という文書を発出しました。

 文書は市町村、後期高齢者医療広域連合、国民健康保険組合に対し、新型コロナウイルス感染症に感染した被用者に対し「傷病手当を支給することについて検討いただきたい」としています。

 支給経費は、国が「全額の財政支援を行う予定」としており、支給額は、「給与収入の3分の2に相当する額とし、適用は、本年9月30日までの間で療養のため労務に服することができない期間とする」としています。

 3月24日、厚生労働省国民健康保険課、高齢者医療課は、都道府県などに対し、傷病手当に関する二回目の文書を発出しました。

 文書は新型コロナウイルス感染症に感染した被用者に対する傷病手当の支給に関するQ&Aを作成したことを通知したものです。

 同時に、文書は都道府県に対し管内の市町村、各国民健康保険組合、後期高齢者医療広域連合の新型コロナウイルス感染症に感染した被用者に対する傷病手当の支給についての検討状況を「4月6日(月)までにご報告いただくよう、お願い申し上げます。」としています。

 国民健康保険法や後期高齢者医療の確保に関する法律では、傷病手当については、条例又は規則の定めるとこにより支給することができるとされています。

 私が、県の担当者に確認したところ、現時点で、県内で、傷病手当の支給を条例又は規則で定めた市町、国民健康保険組合、後期高齢者医療広域連合はないとのことです。

 山口県は、3月24日付厚生労働省の文書に基づき、管内の各団体が傷病手当の支給を検討しているかどうかとりまとめを行っているものと思います。

 私は、昨日、担当者に、「取りまとめた結を果明らかにしてほしい」と要請しました。

 その結果については、本ブログで報告していきたいと思います。

 国民健康保険や後期高齢者医療における傷病手当について皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

県道に樹木。改善を県土木に届ける

 住民の方から「県道小野田美東線の宇部市吉部山中地区で、道路に隣接した樹木が垂れ下がっている。木を避けようと車がセンターラインに寄ってしまい、事故にあいそうになった。」との指摘を受けました。

県道山中

県道に隣接した森から樹木が垂れ下がっている

 私は、早速、現地を調査し、県宇部土木建築事務所に改善を要望しました。

 県土木建築事務所の担当者は、「現地を調査したい」と答えました。

 現地が改善されるように引き続き、要望を行っていきたいと思います。

 皆さんの身近な要望をお聞かせ下さい。

強欲「奴隷国家」からの脱却

 三男が、福岡市内の専門学校に入学し、昨日、入学式が行われました。

 この春から下宿する三男の身辺の物を購入するために、自家用車で参加しました。

 早めに着いて、学校の近くの書店で、同志社大学大学院教授の浜矩子さんの「強欲『奴隷国家』からの脱却」を購入して読んでいます。

 浜先生には、3年前に、宇部市で講演をしていただいたことがあります。

 主催した会の事務局長をしていた私は、浜先生と直接メールで日程や講演内容を調整しました。

 講演当日にお会いしたことを昨日のように思い出されます。

 さて、浜先生は、経済学者としてマルクスの『資本論』の意義をこう評価しています。

 「筆者には、経済事象を人間のドラマとして語りたいという欲求が常にあります。それは、そもそも、経済活動が人間の営みだからです。ところが、ある時期から、近代経済学は人間ドラマを語れなくなった。経済学が科学としての位置づけを確立するためには、定量化や数値化の強化が欠かせない。この発想に基づいて、近経の世界は次第に数字の中に人間の営みを見出す姿勢を失っていきました。こうして、人間の営みである経済活動が次第に人間の営みとして語られなくなる。経済分析のこのようんま傾向への抵抗感の中で筆者の『資本論』への関心が改めて強まったといえるでしょう。資本と労働の間の対峙の本質を解き明かし、資本が労働から何をどう吸い上げようとしてきたのか。それに対する労働者の逆襲がどのような形態をとるのが必然的なのか。これらのことを解明しようとする『資本論』の構えに、改めて関心が深まったのです。」

その上で、浜先生は、今日の「ギグ・ワーカー」(ギグは短時間の労働という意味です。)の問題をこう書いています。

 「マルクスによれば、奴隷は自分が奴隷であることに気づき、その状態から解放されなければならないことを自覚したとき、初めて、脱奴隷化に向かって歩みだすことができるのです。資本主義的生産体制のもとで働く賃金労働者たちは、ベールをかぶった奴隷制度にからめとられています。自ら、このベールをはぎ取らなければ、真の自由人にはなれません。(中略)ギグ・ワーカーたちの奴隷的実態を覆うベールは、ひょっとすると19世紀の工場労働における隠蔽のベールよりも分厚くてむしり取ることが難しいものかもしれません。(中略)こういう時代に対峙して、ここ数年、『資本論』とマルクスをしっかり見直さなければいけないのではないかという筆者の思いは確実に強まってきました。ここまでは、ゆるやかな底流として筆者のなかにあった『資本論』。それがこの時代を迎えたところで力強い奔流となり、筆者の意識の前面にあふれ出てきた。そのような感じです。限界を超えて、無権利状態で働かされている現代の非正規労働者たちと、『資本論』「が出会うべきときがきたのだと思います。立て、万国のギグ・ワーカーたち!」

 消費税増税と新型コロナウイルスの影響で、経営者らに景気のよしあしなどを聴いた3月の全国企業短期観測調査(短観)で、代表的な指標の大企業・製造業の業況判断指数(DI)がマイナス8となりました。

 新型コロナウイルス感染症の影響について、県旅館ホテル生活衛生同業組合が県内86施設に聞いたところ、1~5月の宿泊と会議・宴会のキャンセルによる損害額が22億円に上ることがわかったと今朝の朝日新聞は報じています。

 今こそ、マルクスの「資本論」に学んで、フリーランスの方を含む非正規労働者の権利を擁護すべきときです。

 労働者の皆さん団結してこの困難を乗り越えていきましょう。

 新型コロナウイルスの影響の中での働く皆さんの様々な問題について、お困りのことがありましたら、藤本にご一報ください。

 引き続き、浜先生の著作から学んでいきたいと思います。