月別アーカイブ:2019年6月

かえる通信No50(2019年6月1日)

陸上イージス配備は撤回せよ

 

大平衆院比例候補らが要請行う

 

 中国5県の日本共産党は、5月24日、中国四国防衛局に対し、要請しました。

 要請には、藤本・木佐木両県議や宮内萩市議ら32人と大平よしのぶ衆院中国ブロック比例候補が参加しました。
 要請の一つは、「むつみ演習場へのイージス・アショアの配備計画を撤回すること」でした。
 宮内萩市議は、昨年の萩市議会全員協議会で「住民の理解は適地判断に含まれるのか」と質し、防衛省企画戦略課五味課長は「住民の理解は、適地判断の重要な要素だ」と述べました。
 5月28日に原田防衛副大臣が来県することに対しマスコミ各社は、「むつみ演習場が『適地』と地元に説明する予定」と報じています。
 要請の中で、宮内萩市議は「原田防衛副大臣は、山口県に、むつみ演習場が『適地』だと説明に来るのか」と質し、田中基地対策室長補佐は「私たちは、現時点で、むつみ演習場を適地だと判断しているわけではない。」と答えました。
 5月24日、花田憲彦阿武町長は、陸上イージスについて「町をあげて反対している現段階は、到底地元の理解を得たものとは言えません」と断念を求める申し入れ書を原田防衛副大臣に手渡しました。
 地域住民の反対を無視して、萩市むつみへの陸上イージスの強行は認められません。

中国四国防衛局交渉

中国四国防衛局に要請書を渡す大平氏ら

 

中電は埋立延長するな

 

 5月24日、日本共産党山口県議団は、中国電力に対し「上関原発建設に係る要請書」を提出しました。要請書提出には、大平よしのぶ衆院中国ブロック比例候補と藤本・木佐木両山口県議が立ち会いました。
 要請は「上関原発建設のための公有水面埋立免許の延長申請は行わないこと」です。
 森安勝広報グループマネージャーは、「埋立免許の延長申請をする方向だ。2016年に村岡知事から示された『発電所本体の着工時期の見通しがつくまでは、埋立工事を施行しないこと』との要請を受け、準備工事は中断している。国における安全審査も中断している。社内で、審査に適合するための検討などを行っている。」と答えました。

中国電力交渉

中国電力へ申し入れを行う(左から二人目が私)

木村草太憲法講演会

演題 「自衛隊と憲法」

講師 木村草太首都大学東京教授

木村草太プロフィール写真©岩沢蘭

 木村草太首都大学東京教授

日時 6月9日(日)午後2時~

場所 宇部市男女共同参画センター・フォーユー

   3階軽運動室

会費 500円(当日700円)

主催 安倍9条改憲NO!全国市民アクションうべ

   宇部市常盤町1-1-9 宇部緑橋教会内

   ℡ 0836-21-8003

   事務局 藤本一規 携帯 090-3747-2855

 

 

一気

 

「木村草太の憲法の新手」を読みました▼木村さんは、沖縄の辺野古新基地建設強行の状況を「憲法第8章が地方自治を保障しているにもかかわらず、地位協定を根拠に地方の自治権を制限することは、憲法違反ではないのか。日米地位協定は条約の一つであり、外国との約束にすぎない。国内法上の効果を発生させるためには、条約とは別に、憲法92条の『地方公共団体の運営』に関する事項として、法律を定める必要があろう。」と書いています▼萩市へのミサイル基地配備にあたり防衛省は、「防衛は国の専管事項だから」を錦の御旗にミサイル配備を強行しようとしています。どのような法的根拠を持って強行できるのか、防衛省は、住民に説明すべきです▼木村さんの指摘をミサイル基地に当てはめて考えるならば、住民の理解が不十分な中ミサイル基地建設は行うべきではありません。

新しい石炭火力は高効率でクリーン?

 気象ネットワーク編「石炭火力発電Q&A」を読んでいます。

 Qの一つが、「新しい石炭火力は高効率でクリーン?」です。

 Aは、「高効率でもCO2を大量に排出し、有害物質も完全に取り除けません。」です。

 宇部市で計画されている石炭火力発電所「山口宇部パワー」は、大阪ガスと宇部興産と電源開発の3社が出資して設立しました。

 4月24日、大阪ガスが、本事業から撤退し、宇部興産と電源開発は、新設計画を継続することを表明しています。

 設備容量を60万kW×2基より変更し、60万kWクラスのUSCもしくは、酸素吹IGCCによる商用機開発への計画変更を検討するとしています。

 USCとは「Ultra super Critical」の訳です。

 日本語では「超々臨界圧」という技術です。

 USCについて、「石炭火力Q&A」は、「現在、全国20基以上の発電所でこの技術が使われています。2014年度の設備利用率は、亜臨界圧は70%程度ですが、超臨界圧、超々臨界圧では平均して85%近くと高くなっています。技術が向上すると、熱効率がよくなり、同じ量の電気をつくる上での燃料が少なくすみ、CO2排出(排出原単位)を減らすことはできます。亜臨界圧では、1kWhの電気を作るのに865グラムのCO2を排出しますが、超臨界圧では817グラム、超々臨界圧では785グラムとなり、その分クリーンになっているといえます。しかし、LNG火力と比べると超々臨界圧でも2倍以上のCO2を排出します。石炭火力発電は、たとえ最高効率でも他の発電方式と比べると膨大にCO2を排出するのです。」と書かれています。

 IGCCとは、石炭をガス化し、LNGと同じように発電する技術です。

 石炭ガス化複合発電と呼ばれています。

 この技術について「石炭火力Q&A」は、「この技術は、石炭に含まれている不純物の処理や、ガスの清浄化の施設が必要で、より多くの初期投資が必要となります。また、発電所内での電力消費量も増加するため、熱効率を向上させた分の発電量の増加にはつながりません。発電量1kWh当たりのCO2排出量は、約650グラムに減ると予想されていますが、やはり膨大なことには変わりありません。」と書かれてあります。

 現在、日本で計画されている大小の石炭火力発電所は50基です。大型のものほど効率的な発電は行われますが、LNG発電と比べてもCO2排出量は倍程度となっています。

 この点について「石炭火力発電Q&A」は「計画された50基の発電所が全て動きだせば、約1億2000万トン(日本の温室効果ガス排出量の1割弱)ものCO2が毎年排出されることになります。つまり、クリーン・コールといっても、CO2排出は全く抑えられないのです。一部の石炭火力発電の推進派による宣伝文句は、現実とかけ離れています。」としてます。

 大阪ガスが撤退した後も山口宇部パワーは、効率的な石炭火力発電所建設を進めるとしていますが、それでも、膨大なCO2を排出する施設であることに間違いありません。

 パリ協定の目標を達成していくためには、石炭火力発電所を早急にゼロにしていくことが求められています。

 宇部市は、SDGs未来都市であり、環境首都をめざしています。気候変動を加速させる石炭火力発電所を宇部市に立地すべきではありません。

 宇部市に石炭火力発電所が建設されようとしています。皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

自衛隊に名簿提出するな

 3日、総がかり行動うべ実行委員会などが、宇部市長に自衛隊に紙・電子媒体での名簿を提出しないように求め、宇部市個人情報保護対策審議会で、「自衛隊に紙・電子媒体での名簿提出はすべきではない」との結論が出されたことについて、本日のしんぶん赤旗日刊紙「地方発」でこのことを報じる記事が掲載されました。

 記事の全文は以下の通りです。

・・・

 山口県宇部市の「総がかり行動うべ実行委員会」と「憲法9条の会うべ」、宇部地域労連は3日、自衛官募集のための自衛隊山口地方協力本部からの依頼に応じて紙・電子媒体で市民の名簿を提供しないよう、久保田后子市長に申し入れました。

 市はこれまで閲覧で対応していますが、紙・電子媒体での提供が同市個人情報保護条例上、許されるか審議する個人情報保護対策審議会を同日午後に開催。同条例は「個人情報を外部に提供してはならない」とし、例外として「法令に定めがあるとき」や「公益上の必要」などがあるときを定めています。
 申し入れは審議会に先立ち行ったもので、「総がかり行動」の藤本一規事務局長(日本共産党県議)らが参加。応対した穂積隆政市総務財政部参与らは、審議会で委員に伝えるなどと答えました。
 申し入れ団体のメンバー数人が傍聴する中で開かれた審議会では、自衛隊からの依頼は法令上の定めも、公益上の理由などもあるとは言い難く、紙・電子媒体で提供すべきではないとの結論となりました。藤本氏は「市長は審議会の結論を重く受け止め、紙・電子媒体の提供を行うべきではない」と話しています。

・・・

 宇部市長は、審議会の結論を重く受け止めて、自衛隊に紙・電子媒体での名簿提出を行うべきではないことを今日も訴えたいと思います。

 皆さんはこの問題をどう受け止めておられますか、ご意見をお聞かせ下さい。

映画「小さな恋のうた」

 SNSで、「MONGOL800の『小さな恋のうた』をオマージュした映画が上映されているらしい」と分かったので、映画「小さな恋のうた」が宇部市内で上映していると知り、妻と一緒に先日観てきました。

 妻が、映画館を出るなり「とっても良かった」と感想を述べ、私も嬉しくなりました。

 沖縄を舞台に、現代の高校生が、MONGOL800の「小さな恋のうた」「あなたに」などを作り、演奏するという物語です。

 映画のパンフレットに「等身大の沖縄が描かれている」とありましたが、沖縄問題を知る入門的映画としても中高生や20代の皆さんに見ていただきたい映画です。

 ロックミュージックは「ラブ&ピース」と言いますが、この映画で描かれてている最大のテーマは、「愛と平和」でした。

 映画の中で、交通事故で亡くなったバンド仲間が生前残した曲に歌詞をつけた彼らのオリジナル曲として演奏された「SAYONARA DOLL」の歌詞に心を奪われました。

 ちなみに「SAYONARA DOLL」は、沖縄の米軍基地内で売られているお土産の人形で、表面に長い紙が巻いてあり、その紙に、メッセージを書いて、相手に渡すもののようです。

 基地を移動する米兵や軍属が、沖縄に残る友人にメッセージを渡すときなどに使われているようです。

 「SAYONARA DOLL」はこう歌っています。

 「争いは金を生み 悲しみや憎しみだけが残る 弱い者を盾に槍をつく 平和を餌に蟻が集る」

 実際の歌詞は、「小さな恋のうた」を始め、MONGOL800の楽曲のほとんどの作詞を担当しているボーカルとベースの上江洌清作さんによるものですが、清作の沖縄の現実での熱いメッセージが集約された言葉だと思います。

 「弱い者を盾に槍をつく」社会が一日も早く解決され、明るい未来がやってくることを願ってやみません。

 昨日は、山口県議会の立憲議連の各議員さんと一緒に、前岩国市議である田村順玄さんのお話をお聞きしました。

 「確実に沖縄化しつつある岩国」の実態をリアルに学ぶことができました。

 私は、山口県議会議員として、山口県で「弱い者を盾に槍をつく」状況が少しでも改善されるよう力を尽くす決意を新たにしています。

 映画「小さな恋のうた」一人でも多くの方に観ていただきたいと思います。

 これから観たい映画は、6月28日上映の「新聞記者」です。

 この映画は、望月衣塑子さんの「新聞記者」を原案として作成されたものです。

 6月議会閉会日に上映です。6月議会をしっかり務めて映画「新聞記者」を観たいと思います。

 映画は、心を豊かにしてくれます。皆さんは、最近どの映画に感動しましたか、感想をお聞かせ下さい。

 

宇部市個人情報保護対策審議会を傍聴

 昨日、宇部市個人情報保護対策審議会が開かれ、私は傍聴しました。

 議題は、「自衛官募集に係る個人情報の外部提供について」です。

 久保田市長から審議会に意見照会された内容は以下の通りです。

 「防衛大臣及び自衛隊山口地方協力本部長から、自衛官及び自衛官候補生の募集事務で利用することを目的として自衛隊法第97条第1項及び自衛隊法施行令第120条の規定に基づく、募集対象者情報(当該年度に高校3年生に相当する年齢の者に係る氏名、生年月日、男女の別、住所)の資料提供要請に対して、宇部市個人情報保護条例第9条の規定に基づく外部提供に該当するか意見照会をする。」

 宇部市個人情報保護条例9条は、「実施機関が保有している個人情報は、次に掲げる場合を除くほか外部へ提供してはならない。」とあり次に例外規定が設けられています。

 ①法令に定めがあるとき②市民の福祉の向上又は公益上の必要があり、かつ、市民の基本的人権を侵害するおそれがないと認められるとき

 同条例施行規則に、9条2号に該当する場合とはとして次の規則が定められています。

 「当該利用し、又は提供することについて相当な理由があり、」

 現在、宇部市は、自衛隊の要請に対して、文書の閲覧を認めています。

 その理由について市は、「『自衛隊募集事務は、住民基本台帳法第11条に規定する法令で定める事務の遂行のために必要である場合に該当する』と国が通知で明らかにしたところである。よって、9条1号に則り、閲覧を認めている」と答えました。

 4月3日、防衛大臣は、宇部市長に対し、「募集対象者情報の紙媒体、電子媒体での提出をお願いします。」と依頼してきました。

 防衛省が法的根拠として示しているのが、自衛隊法施行令第120条「防衛大臣は、自衛隊の募集に関し必要であると認められるときは、都道府県知事又は市町村長に対し、必要な報告又は資料の提出をもとめることができる」です。

 審議会は、防衛省が求める紙媒体・電子媒体での情報提供が、市条例9条1号に該当するかどうか審議されました。

 自衛隊法施行令120条は、「大臣は市長に資料の提出をもとめることができる」と定められているが、市長が大臣に資料を提出しなければならない「明確な義務」が定められている訳ではないことが議論されました。

 審議会は、紙媒体・電子媒体での情報提供の根拠を自衛隊法施行令120条に求めることは脆弱であり、今回の防衛省からの要請は、市条例9条1号に該当するとは言えないとの結論が出されました。

 審議会は、今回の要請が、市条例9条2号に該当するかが審議されました。

 宇部市は、防衛省に、現在、閲覧を認めている。自衛隊員募集に対し、宇部市が紙媒体・電子媒体まで提出しなければならないという市条例施行規則2条4号に定める「相当な理由」があるとはいいがたい。よって、市条例9条2号の「公益上必要がある」とは言い難いとの議論がなされました。

 審議会は、防衛省からの今回の要請は、市条例9条1号の「法令に定めがある」事案ではなく、市条例9条2号の「公益上必要な場合」であるとも言い難いものであるので、「紙媒体・電子媒体での情報提供は行わない」との結論となりました。

 昨日の午前中には、総がかり行動うべ実行委員会ら3団体は、市長に、「紙媒体・電子媒体などでの名簿提供は行わないよう」求めました。また、審議会傍聴にも私を含め多くの市民が参加しました。

 審議会は、賢明な判断が行われたものと私は感じています。

 宇部市は、審議会の結論を重く受け止めて、防衛省に「紙媒体・電子媒体での情報提供」は行うべきではありません。

 自衛隊への個人情報提供問題について、皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

 

自衛隊への個人情報提供に関する申し入れ行う

 本日、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動うべ実行委員会(以下総がかり行動うべ)など3団体は、久保田宇部市長に対して、「自衛隊への個人情報提供に関する申し入れ」を行いました。

 総がかり行動うべ事務局長の私から穂積隆政総務財務部参与に申し入れ書を提出しました。

自衛隊名簿申し入れ

穂積宇部市総務財務部参与に申し入れ書を渡す私

 宇部市は、防衛省の要請に対して、昨年までは、閲覧で対応していました。

 今年度の対応について、穂積参与らは「県内他市では、防衛省の要請に対し、紙媒体などを提出する自治体が増えている。今年は、どのように対応すべきか、本日午後、個人情報保護対策審議会を開催する。審議会委員の意見を聞いて、市としての最終的な対応を考える」と答えました。

 同時に、穂積参与らは、「本日の申し入れ内容は、審議会で委員に伝える」と答えました。

 本日、申し入れを行った内容は、以下の通りです。

・・・

2019年6月3日
宇部市長 久保田 后子 様

戦争させない・9条壊すな!総がかり行動うべ実行委員会
憲法9条の会うべ
宇部地域労働組合総連合

自衛隊への個人情報提供に関する申し入れ

宇部市は、自衛官募集に係る個人情報の外部提供について、これまでは慎重な姿勢をとってきました。
しかし、名簿提供の検討作業をすると報道がされました。さらに、6月3日には、宇部市個人情報保護対策審議会に自衛官募集に係る個人情報の外部提供についてが諮問されることになっています。
自衛官募集業務に関し防衛省と地方自治体との関係については、自衛隊法第97条第1項が、「都道府県知事及び市町村長は、政令で定めるところにより、自衛官募集に関する事務の一部を行う」と規定し、同法施行令第120条が「防衛大臣は、自衛官又は自衛官候補生の募集に関し必要があると認めるときは、都道府県知事又は市町村長に対し、必要な報告又は資料の提供を求めることができる」と規定しているだけであり、これら法令において、防衛省からの要請に対して、無条件で応じる義務が地方自治体に課せられているわけではありません。
そもそも、自衛官募集業務に関し、これら法令にもとづいて地方自治体がいかなる事務を行い、防衛大臣に対し、いかなる報告又は資料提供を行うかは、日本国憲法に基づいて地方自治体が独自に判断すべきものであり、それが地方自治の原則です。そして、その判断の中で最も尊重しなければならないことは、いうまでもなく、プライバシー権を含む個人の権利です(日本国憲法第13 条)。地方自治体が、外部組織に対し、紙媒体あるいは電子媒体などでの住民の名簿を提供することは住民のプライバシー権を侵害するものであり、到底地方自治体がするべきことではありません。そして、このことは、情報提供を求める組織の性格、業務内容にかかわらず、認められないというべきです。
私たちは、住民の基本的人権を守るという観点から、宇部市に対し、下記のことを求めます。


 防衛省(自衛隊山口地方協力本部)に対する紙媒体、電子媒体などでの名簿提供は絶対に行わないこと
以上

・・・

 中国新聞の報道によると、広島県では、防衛省に紙媒体等で名簿を提出しているのは、1市2町で全体の1割程度です。

 山口県内では、過半数を超える10市町が紙媒体等で名簿を防衛省に提出しています。

 個人情報保護がこれほど叫ばれる時はありません。

 宇部市は、防衛省に対し紙媒体等での名簿の提出を行うべきではありません。

 皆さんは、この問題をどのようにお考えですか。ご意見をお聞かせ下さい。