昨日、山口市内のサンフレッシュ山口で、市民連合@やまぐち主催で県知事予定候補の「くまのゆずるさんを囲む会INやまぐち」が開かれました。囲む会の中で、纐纈厚山大名誉教授が講師で「イージス・アショアの萩むつみ地区配備計画をめぐって~山口県を戦争の危機に便乗させて良いのか~」と題する講演会が行われました。
纐纈先生のレジュメから「イージス・アショア配備」に関する4つの課題を引用したいと思います。
①イージズ・アショアの高性能レーダーは、通常は弾道ミサイルを警戒するため上空にむけられているが、その際に「再度ローブ」と呼ばれる脇に漏れる電磁波による影響が考えられること。具体的には健康被害や携帯電話などへの影響は必至。設置には少なくとも1平方キロの敷地が必要。防護フェンスや植栽によって防止が検討されている。
②イージス・アショアには迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」は、現在、日米が共同で開発をすすめており、失敗と成功を繰り返しているが、迎撃能力については未知数。
③技術的な問題以上に、朝鮮半島情勢を一層緊迫化させる政治課題になること。また、山口県萩市周辺が攻撃のターゲットとなり得る可能性もあり、県民を不安に陥れる可能性があること。
④1基あたりの費用を800億円程度と見込んでいましたが、今月になって1000億円弱になるという見通しを示し、装備の内容によってはさらに高額になる可能性があること。1発当たりの費用は10億円から20億円以上ともされていること(武器購入の最大の理由は、日米貿易の不均衡是正のための高価な武器を日本が購入することになったこと)。
地域住民に対しては、電磁波が心配ですし、何よりも敵国から恰好の標的になるということが心配です。
安倍政権は、年末19日に閣議決定を行い、今年度と来年度35億の予算を付けて、配備先を決定しようとしています。
「やっぱり萩市だ。もう後戻りは出来ない」と安倍政権が、萩市にイージズ。・アショアを強行に押し付けることは許されません。
県知事選挙を通じて「イージズ・アショア」の是非について大いに議論していきましょう。
イージス・アショア配備に疑問のあるかたは、県知事選挙でくまのゆずる候補への支援をお願いいたします。
私は、来週の火曜日に、萩市むつみ地区に、宮内萩市議とともに調査に入る予定です。
その結果は、本ブログで紹介していきます。
引き続き、孫崎亨さんの「21世紀の戦争と平和」を読んでいます。
孫崎さんは、安保条約の条文を引きながら「多くの日本人には驚きでしょうが、米国は厳密な意味で、安保条約上、日本を防衛する義務は負っていません。」と断言しています。
1951年締結の旧安保条約にはこう書いてあります。
「この軍隊は、(略)日本国の安全に寄与するために使用することができる」
孫崎さんは、「『使用することができる』と言うのは、法律上の義務ではないということを意味します。」と述べています。
旧安保条約の交渉担当者、ダレスは「フォーリン・アフェアーズ」誌1952年1月号でこう述べています。
「米国は日本を守る義務をもっていない。間接侵略に対応する権利はもっているが、義務はない」
では、1960年に改定された安保条約ではどうでしょうか。
安保条約第5条にはこう書かれています。
「自国の憲法上の規定及び手続に従って共通の危険に対処するように行動することを宣言する」
孫崎さんは、「安保条約は『米国議会がOKをしたら戦争します』と言っているのにすぎません。」と解説しています。
2005年、日本の町村外務大臣と大野防衛庁長官と、米国のライス国務長官とラムズフェルド国防長官は、「日米同盟 未来のための変革と再編」という文書に署名しました。
この中に「日本は自らの防衛について主導的な役割を果たしつつ、米軍によって提供される能力に対して追加的かつ補完的な能力を提供する」という文章があります。
孫崎さんは、「これを形容詞を除いた英文で解釈すると『日本は自分を守る』「米国は日本の防衛に必要なすべての支援を行う』となります。つまり、『戦う』のは日本であって、米国は『支援する』というのが基本的な枠組みです。」と述べています。
2015年に改定された「日米防衛協力のための指針」に、「日本は、日本の国民及び領域の防衛を引き続き主体的に実施し」「米国は、日本と緊密に調整し、適切な支援を行う」とあります。
孫崎さんは「『本は、日本の国民及び領域の防衛を引き続き主体的に実施し』(中略)これを正確に邦訳しなおせば『日本は日本の国民及び領域の防衛のための主体的責任を負う』」となると解説しています。
その上で、孫崎さんは、「安倍政権は集団的自衛権の成立によって米軍の抑止力が増したと説明していますが、日米間の合意で、米国が日本防衛に関して新たに約束したことは実はなにもないのです。」と述べています。
トランプファーストともいえる外交姿勢の安倍政権ですが、日米間の根本的関係の変更は何もないことを私たちは知らなければならないと痛感しました。
安保法制=戦争法とは何かを根本的問い直さなければならないと痛感しました。
皆さんは、この日米間の合意をどうお考えですか。
昨日行われた2018年党旗びらきで志位委員長が挨拶を行いました。
この中で、宗教界の大きな変化がいくつか語られました。
一つ目は、安倍政権が米国に同調して背を向ける核兵器禁止条例に対するバチカン・ローマ法王庁の対応です。
「昨年11月には、ローマ法王庁の主催で、『核なき世界』への道筋を議論する国際シンポジウムが開かれ、長崎の被爆者・和田征子さんが招待され、その発言には全員総立ちの熱烈な拍手がおくられました。フランシスコ法王は、核兵器禁止条約を高く評価し、バチカンは率先して条約に署名・批准しました。世界には12億人にのぼるカトリック信者がいると言われていますが、バチカンと世界の『市民運動』が核兵器禁止条約で連携することは、国際政治に大きな影響を与えることになるでしょう。」
二つ目は、安倍政権が進める9条改憲に対する国内の宗教界の対応です。
「『生長の家』は、『自民党の9条改憲案の(自衛隊の明記)は、・・・日本国憲法の平和主義や基本的人権の保障を脅かす危険性がある』として、それに強く反対する文書を発表しています。真宗大谷派(東本願寺)は、9条改憲に対して『(不戦決議)(非戦決議)を採択した宗門として断固反対していきたい』と表明しました。日本カトリック司教協議会、プロテスタント最大の日本基督教団も、そろって安倍首相の9条改憲案に強く反対しています。」
安倍首相は、4日の年頭会見で、「新しい時代への希望をうみだすような憲法のあるべき姿を国民にしっかり提示」すると表明しました。
9条をめぐる激突の年明けとなりました。
浄土真宗本願寺派(西本願寺)の僧侶や門徒が中心になって組織している「念仏者9条の会」は、1月31日に本願寺山口別院で、全国大会IN山口を開催します。
テーマは「『憲法9条改憲阻止』のために」で、講師は、9条の会事務局員・一橋大学名誉教授の渡辺治さんです。
私も会員の一人として参加する予定です。
宗教・所属関係なくどなたでも参加できます。参加希望の方は私にご連絡下さい。
安倍首相の改憲提案が安倍首相の言う「新しい時代への希望を生み出す憲法」でないことは明らかです。
安倍首相は、これら宗教界の声に耳を傾け、9条改憲の国会発議は断念すべきです。
更に、バチカン・ローマ法王庁の対応に学び、唯一の被爆国の首相として、核兵器禁止条約に日本は署名・批准すべきです。
世界と日本の宗教界が核兵器廃絶条約への署名・批准を求め、安倍首相による9条改憲に反対の態度を鮮明にしています。
皆さんはこの動きをどのように感じておられますか。ご意見をお聞かせ下さい。
山口県知事選挙予定候補
くまのゆずるさんを囲む会
総がかり行動の集会でくまの予定候補訴える
1月18日告示、2月4日投票で、山口県知事選挙が行われます。
12月23日、戦争させない!9条壊すな総がかり行動うべ実行委員会は、「99%の民意をいかす山口の会」から立候補を予定している山口県知事選挙予定候補の「くまのゆずるさんを囲む会」を宇部緑橋教会で行い、約40名の市民が集いました。
くまの予定候補は、先日岩国市を訪ねた際に録音した戦闘機の爆音を紹介した後、「岩国市には、これまで毎年20億円だった基地交付金が、来年度から50億円に増額される。岩国の安全と引き替えにした交付金での振興に問題はないのか。語学教育の充実などに使われるということだが、海外への出撃基地を強化する見返りのお金を教育に回すことに問題はないのか。」と訴えました。
くまの予定候補は、中学校教員35年の経験を基に最後にこう訴えました。
「児童憲章の冒頭に『われらは、日本国憲法の精神にしたがい、児童に対する正しい観念を確立し、すべての児童の幸福をはかるために、この憲章を定める。児童は、人として尊ばれる。児童は、社会の一員として重んぜられる。児童は、よい環境の中で育てられる。』とあるが、児童を県民に置き換えてみる。県民が憲法の精神にしたがい、人として尊ばれる県政を実現したい。」
「くまのゆずるさんを囲む会」では、元教員の仲間の方など多くの参加者から暖かく力強い激励がくまの候補に寄せられました。
「くまのゆずるさんを囲む会」で訴えるくまの候補
「イージス・アショア」設置断念求める
11月29日、安保条約廃棄・岩国基地撤去山口県実行委員会(中野敏彦代表)と山口県平和委員会(吉岡光則会長)は、村岡山口県知事に対し「イージス・アショア」設置断念を求める申入れを村岡県知事あてに行いました。
安倍政権は、12月19日、山口と秋田両県を候補地として地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」を配備することを閣議決定しました。山口県の配備先として萩市の陸上自衛隊のむつみ演習場を候補地として進められていると報道されています。
対応した村田県総務部危機管理監らは「配置場所が決まったならば、国において、関係自治体に丁寧な説明を行っていただきたい。」などと答えました。
県へ申入れ書を手渡す吉岡県平和委員会会長
「安倍9条改憲NO!全国市民アクションうべ」スタート集会&学習会
講演テーマ「かつてない市民の共同で、安倍改憲を阻もう!」
講師 渡辺治さん(一橋大学名誉教授)
渡辺治一橋大学名誉教授
日時 1月21日(日)14:00~
会場 宇部市男女共同参画センター・フォー・ユー3階軽運動室
会費 500円
主催 安倍9条改憲NO!全国市民アクションうべ
宇部市常盤町1-1-9 緑橋教会内 TEL・FAX 0836-33-4404
事務局 藤本一規 携帯 090-3747-2855
一気
ノーベル文学賞受賞作家・スベトラーナ・アレクシエービッチの「チェルノブイリの祈り」を読んでいます▼消防士の妻リュドミーラの証言は衝撃です。「夫に会いました。全身がむくみ、腫れあがっていた。目はほとんどなかった。(中略)この病院のほとんどの医師、看護婦、特に介護員はこのあと病気になり亡くなります。でも、このときはだれもそんなことは知りませんでした。」▼アレクシエービッチは、「チェルノブイリのことは忘れたがっています。最初はチェルノブイリに勝つことができると思われていた。ところが、それが無意味な試みだとわかると、くちを閉ざしてしまったのです。」と書いています▼人類は、チェルノブイリを忘れ、フクシマの事故を引き起こしました。人類は、再びフクシマを忘れようとしています。二度と原発事故を起こさないために、私は、原発再稼働と上関原発の建設に反対します。知事選は、上関原発反対の「くまのゆずる」さんを支援します。
矢部宏治さんの「知ってはいけない-隠された日本支配の構造」を正月休みで一気に読了しました。
砂川判決の歴史的意味など、示唆に富んだ本でした。
今、孫崎亨さんの「21世紀の戦争と平和」を読んでいます。
孫崎さんは、元外交官。深い洞察に感銘を受けながら読んでいます。
この本の中に、安倍首相が敬愛する祖父の岸信介さんの発言の引用がいくつか出てきます。
「岸信介証言録」にこのような言葉がある孫崎さんは書いています。
「国土も国民も守らなければならないでしょう。しかし、結局煎じ詰めていけば、守るべきは、人々の自由ということになるんじゃないかと思うね。(中略)われわれの自由を擁護することが究極の目的ではないだろうか。ただ生きていくだけでは意味をなさないんで、自由が行われてこそ生きる価値があるんだ。自由を脅かすあらゆるものを排撃して、自由を防衛していくことが結局は政治の基礎だと思うんだよ。」
孫﨑さんは、「安倍首相は祖父岸信介を尊敬していると言いながら、どこまで岸信介を理解しているのでしょうか。安倍政権になってさまざまな言論弾圧が行われています。」と語り、NHK「クローズアップ現代」の国谷裕子さんと女優の木内みどりさんの発言を引用しています。
孫崎さんは、もう一つ岸信介の発言を引用しています。
「他国の軍隊を国内に駐屯せしめて其の力に依って独立を維持するというが如きは真の独立国の姿ではない」
孫﨑さんは、「今日の保守政治家の中に、岸信介のような発言をする者はいません。」と語っています。
孫崎さんは、岸信介元首相が「現憲法下でも自衛のために核兵器保持は許される」と発言したこともこの本で触れています。
安倍首相は、祖父岸信介元首相から何を学び何を学んでいないのか、この本を読みよく分かりました。
日本が真の独立国と言えないような、ただただアメリカとの従属的関係を強化することに従う姿勢が安倍首相には顕著にあることがよくわかりました。
引き続き、孫崎亨さんの「21世紀の戦争と平和」からしっかり学んでいきたいと思います。
新年早々、とても興味深い本に出会いました。
矢部宏治さんの「知ってはいけない 隠された日本支配の構造」です。
この本の冒頭に、日本支配の構造の基本が書かれています。
この事は、1983年「日米地位協定の考え方増補版」にこう書かれています。
〇アメリカは日本国内のどんな場所でも基地にしたいと要求することができる。
〇日本は合理的な理由なしにその要求を拒否することはできず、現実に提供が困難な場合以外、アメリカの要求に同意しないケースは想定されていない。
矢部さんは、「日本政府の独自の政策判断で、アメリカ側の基地提供要求に『NO』ということはできない。」構造があると語っています。
矢部さんは、「日本の『法治国家崩壊状態』は、いま沖縄から本土へ、そして行政の末端から政権の中枢へと、猛烈な勢いで広がりはじめています。今後、その被害にあう人の数が次第に増え、国民の間に大きな不安が蓄積された結果、『戦後日本』というこれまで長く続いた国のかたちを、否応なく変えざるをえない日が必ずやってきます。そのとき、自分と家族を守るため、また混乱のなか、それでも価値ある人生を生きるため、さらには無用な争いを避け、多くの人と協力して新しくフェアな社会をいちからつくっていくために、ぜひこの本を読んでみてください。」と語っています。
矢部さんは、この国の「ウラの掟」を9つ取り上げ、解説しています。
最初の「ウラの掟」は、「日本の空は、すべて米軍に支配されている」です。
首都圏に広がる横田空域、沖縄全土に広がる嘉手納空域、そして、中四国に広がる岩国空域について書かれています。
岩国空域については、日本共産党県議団が繰り返し県議会で指摘をしてきました。
県議会の議事録検索で「岩国空域」とワードを入れると2001年2月県議会で久米県議(当時)がこの問題を初めて取り上げています。
久米県議は、全運輸省労働組合が出版している「航空フォーラム」に「松山空港への進入管制を米軍が行っていること、広島西飛行場も米軍との調整が必要なこと、そして、この空域を通過しないように民間機が大変な制約を受けている」ことが書かれてあると指摘し、県に岩国空域の返還を求めるよう質しました。
吉富理事(当時)は「国から『日米合同委員会の下部組織である民間航空分科委員会において、継続して、管制業務の返還を求めている』との説明を受けておりますので、県としては、当面、国の動きを見守ってまいりたいと考えています。」と答えました。
2001年6月の久米議員の質問に、二井知事(当時)は「『岩国空域』及び『横田空域』における管制業務を日本側に移管することを、渉外知事会の要望項目として追加するように、提案いたしたところでございます。現在、関係都道府県との事務的な調整が終了し、今後開催される総会に、本年度の要望案として提案されることになっております」と答えました。
私は2004年6月県議会で岩国空域の返還を県に求める質問を行っています。
村武理事(当時)は、「岩国空域における管制業務の日本側への返還については、民間航空機の円滑な定期運航と安全性の確保のために必要であると考えていますので、引き続き渉外知事会等を通じ、粘り強く国に要望していきたいと考えています。」と私の質問に答えました。
2017年8月に行われた渉外知事会が政府に行った「基地対策に関する要望書」(別冊)に「航空交通管制業務の日本側への返還」があり、「一都9県にわたる『横田空域』への管制業務について、同空域の活用により首都圏空域の効率的な運用を図るため、日本側に早期に全面返還すること。また、『岩国空域』における管制業務については、民間機の円滑な定期運航や安全性を確保するため、日本側に早期に全面返還すること。」とあります。
2001年から17年間「横田空域」「岩国空域」の返還を渉外知事会は日本政府に求め続けているのに、未だに実現していないことが分かりました。
矢部さんは、横田空域や岩国空域の返還がなされない背景に1975年に交わされた日米合同委員会での密約「日本政府は、軍事演習を行う米軍機について、優先的に関政権をあたえる」があると指摘しています。
矢部さんの指摘する「9つの掟」を国民は知る必要があると感じました。
そして、様々な密約を明らかにし解除し、対等平等な日米関係を再構築する必要があると感じました。
その上で、横田空域、岩国空域の返還を議会で質問した一人として強く望みます。
横田空域、岩国空域について皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
引き続き、矢部さんの「知ってはいけない」から学んだこうと報告していきたいと思います。