昨日、毎日新聞は「自衛隊の存在を明記する憲法改正について、報道各社が今月実施した世論調査の結果が分かれた。安倍晋三首相は、昨年5月、憲法9条第1項(戦争放棄)と第2校(戦力不保持)を維持したうえで明記する案を提起したが、世論の理解は必ずしも進んでいない。首相の方針に沿って党内を取りまとめようとした自民党は頭を抱えている。」と報じました。
NHKが今月6~8日に行った調査によると「憲法9条を変える必要はない」が38%で最も多い結果でした。
NHkが昨年3月に行った調査「日本人と憲法2017」では、国の政治に最優先的に取り組んでほしいことは(3つまで回答)の問いに、一番多かったのが、「社会保障や福祉政策」で62%、景気・雇用対策が55%と多く、9つの選択肢のなかで最も低いのが、憲法改正で、6%でした。
9じょうの改正は必要かの問いに、「改正する必要はないと思う」と答えた人が57%で、「必要」と答えた人(25%)の倍以上です。
NHKの2002年の調査結果と比較しても、「改正する必要がない」が5ポイント増え、「改正する必要がある」が5ポイント減っています。
更に、9条改正は必要ないと回答する全世代の中で最も高かったのが、18歳~29歳でした。
男性は66%、女性は62%が9条改正は必要ないと答えました。
憲法は、主権者である国民が権力者をしばるものであり、憲法99条は国務大臣などに「憲法を尊重し擁護する義務」を貸しています。行政府の長である安倍首相が、昨年5月3日の改憲派の集会などで、「期限を区切って9条を改正する」ことを表明し、国会に憲法「改正」を議論させようとしているのは、99条に違反するものです。
憲法にもとづいて政治を行うという立憲主義を壊すものです。
世論調査の結果にも示されているように、国民が望んでいない9条改憲を、憲法で縛られるべき安倍首相が、自らの思惑によって推進することは許されません。
安倍政権による憲法9条の改憲をゆるすなと、宇部市でも「安倍9条改憲No!全国市民アクションうべ」が発足し、全国統一署名(3000万署名)を進めています。
署名に協力したいという方は、是非ご協力ください。本ブログのトップページの「問い合わせ」のバナーからご連絡いただければ、署名をお届けいたします。
「黒澤明DVDコレクション」がスタートしました。
黒澤明監督は、1943年の「姿三四郎」から1993年の「まあだだよ」まで、50年にわたって30本の作品を読み送り出してきました。
黒澤昭監督の30本の映画全てがDVDとして発売されます。
時代劇あり、現代劇あり、アクションあり、サスペンスあり、黒澤明作品を今年1年満喫していきたと思います。
コレクションの第一は、「用心棒」です。
主役の三船敏郎さんは、40代前半の脂ののりきった時。三船さんの殺陣の冴えが見事です。
三船演じる用心棒の相手役を務めるのが、仲代達矢さん。仲代さんは、20代後半。
短銃を持ち得体の知れない卯之助を見事に演じた仲代さんの演技の冴えも見事です。
DVDに付いているマガジンに、卯之助を演じた仲代さんのインタビューが掲載されています。
卯之助のマフラーが異様さを脚色しているのですが、マフラーを付けることになった裏話を仲代さんが語っています。
「なかなか監督からOKが出なかった。その大きな原因が、私の首の長さでした。何を着せても私の首が長いせいで監督が納得しないんです。」「監督が衣裳部屋に会った赤い布を見つけて、『仲代、これ首に巻いてみろ』と思いつきでおしゃって、言われるままに首に巻きました。それで決まりましたね。この赤いマフラーを巻いた卯之助の医療は、当時話題になりましたが、それは、私の長い首をカバーするための苦肉の策だったんです。」
仲代さんは、黒澤作品についてこう語っています。
「黒澤監督は、エンターテーメント、娯楽劇を作っていても、どこか社会劇的な要素を入れるんですね。その後も、黒澤監督の作品に何本か出させていただいていますが、そこには常に、『争い』というものに対する批判的な精神が根底にあったんだと感じます。『影武者』にしても『乱』にしても。だから『用心棒』も、ただの娯楽劇ではなかったような気がするのです。そんな作品の奥深さが、世界中で評価された一因なのかもしれません。」
三船さん演じる用心棒は、宿場町で抗争を繰り返している二つのやくざ組織を渡り歩きます。
用心棒が強いと分かると、二つの組織が、用心棒を奪い合います。その当たりのくだりは、実に、社会を風刺し人間の愚かさを露呈させるものであると私は受け取りました。
政治の世界では、次々できる新党を彷彿させますし、スクープ合戦を繰り返すマスコミの姿も彷彿させます。
仲代さんが言うように、「争い」というものに対する批判的な精神が根底にある作品の一つが「用心棒」であると思います。
仲代さん自身を私は、「『争い』というものに対する批判的な精神が根底にある」人物だと評価しています。
それは、仲代さんは、度々、しんぶん「赤旗」に登場しているからです。
先日、仲代さんは、しんぶん赤旗創刊90周年にあたってメッセージを寄せています。
「近年の『野党と市民との共闘』の選択は、非常に心強いものがあります。立場の違いを超えて、一歩でも半歩でもより良い社会へと向かう道を選ばれたこと、心から敬服いたします。その『共闘』の下地をつくったのは、『赤旗』紙上での幅広い人びととの交流ではなかったでしょうか。貴紙の益々のご発展を願う次第です。」
仲代さんは、黒澤映画には「用心棒」「椿三十郎」「天国と地獄」「影武者」「乱」に出演しています。
黒澤明DVDコレクションの中で、仲代達矢さんの演技にも注目していきたいと思います。
DVDコレクションと言えば、山田洋次名作劇場は全て集め、私の大切な宝物となっています。
黒澤明DVDコレクションも全て集め、私の宝物の一つにしたいと思っています。
皆さん、黒澤映画についての思い出をお聞かせ下さい。
しんぶん赤旗日刊紙に、「ポルトガル新時代-反緊縮のたたかい」が掲載されています。
アベノミクスで行き詰った日本の経済をどうすればいいのか。
市民と野党の共闘をすすめて、日本をよりよい方向に向けるにはどうしたらいいのか。
とても参考になる連載です。
ポルトガルでは2011年、欧州債務危機を受けて、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)に金融支援を要請しました。
同時に発足した社会民主党政権は、金融支援の条件として課せられた緊縮政策を国民に押し付け、労働時間の延長、公務員のリストラ、賃金引下げ、教育や社会保障予算の削減、掴価値税の引き上げ、一部の休日の廃止などを行いました。
その結果、失業率は17%程度まで上昇し、実質GDP成長率は、12年にマイナス4%、13年にマイナス1.1%と低迷し続けました。財政収支は悪化の一途をたどり、債務危機の解決にはなりませんでした。
国民の怒りが爆発し、15年の総選挙で、社会民主党は過半数割れになり、緊縮財政反対を訴える左翼政党が躍進しました。
その後、野党の社会党と、共産党、緑の党の左翼3党が「反緊縮」の一致点で新政権を発足させました。
緊縮政策をやめて国民の購買力を引き上げる政策をとってきた結果、実質GDP成長率は、15、16年ともに1%台に回復し、17年は2、5%になる見通しです。
新政権は、①最低賃金の引き上げ、②手当可算で公務員賃金の実質増額③労働時間の短縮④失業手当の拡充⑤レストランの付加価値税の引き下げ④特別所得税の廃止⑤子どもの扶養控除引き上げ⑥低年金者の年金上積み措置の拡大⑦小学校の教科書の無料至急⑧効率大学の学費値上げ凍結⑨緊縮策で廃止された公休の再実施などの「反緊縮政策」を実施しました。
通常国会が昨日開会しました。
志位委員長は議員団総会で、アベノミクスについて「安倍政権の5年間で、大企業は空前の利益を上げ、内部留保を400兆円を超えて積み増し、超裕福層の資産は3倍になりました。しかし、働く人の実質賃金は年間で15万円も減り、実質家計消費は20万円も減りました。年収200万円以下の『働く貧困層』といわれる人々は、1100万円を超えて広がっています。『アベノミクス』がもたらしたのは格差拡大と貧困悪化だけだったではありませんか。」と訴えました。
国民の暮らしを粗末にする安倍政権は、「生活保護を利用していない低所得者の生活水準が下がったから、それに合わせる」などの理由で、氏江克保護削減を新年度予算で強行しようとしています。
ポルトガルに学び、国民本位の経済を、市民と野党の共闘で、取り戻すたたかいが今重要になっていると実感しました。
国民の暮らしを粗末にする政権を、長続きさせてはなりません。
山口県では当面する県知事選挙で市民と野党の共闘を前進させ、県民の暮らしを守る政治を進めていきましょう。
「アベノミクス」を皆さんはどうお考えですか。ご意見をお聞かせください。
昨日、宇部市内で「安倍9条改憲No!全国市民アクションうべ」スタート集会&学習会が行われ120名の市民が参加しました。
集会では、渡辺治一橋大学名誉教授が「かつてない市民の共同で、安倍改憲を阻もう!」と題して記念講演を行いました。
市民アクションうべスタート集会での渡辺さん
渡辺さんは、昨年の5月3日に安倍首相が行った改憲提言には、3つの特徴があると述べました。
一つは、2020年末なでに改憲施行を行うという期限をきったこと。
二つは、9条1項2項は残し3項を書き込むという加憲型であること。
三つは、教育の無償化という飴を国民に提起したこと。
渡辺さんは、「加憲論は、公明党を取り込むためであり、教育の無償化については、維新の会を取り込み改憲発議を有利に運びたい狙いがある」と語りました。
渡辺さんは、「先の総選挙は、改憲が初めて争点となった選挙だった」と振り返ります。
自民党は結党以来、総選挙の重点で改憲を掲げたました。
渡辺さんは、「立憲民主党の結党で、安倍首相のねらいは半分失敗した」「安倍首相の市民と野党の共同分断の狙いは、失敗に終わった」と語りました。
渡辺さんは、立憲民主党躍進の背景には「市民と野党の共同に共感する市民の立ち上がりと、安倍政権の悪政に対する期待の広がりがあった」と話しました。
渡辺さんは、「山口県は、自民党の比例得票率が全国トップであり、昨年12月の日経新聞の調査では、9条改憲賛成が全国トップだった。しかし、昨年10月の朝日新聞の調査では、総選挙で希望の党に投票した人の6割強が、公明党に投票した人の3割強が、自民党に投票した人の1割強が、憲法改正に反対である。保守層が全国的にも厚い山口県で安倍9条改憲NO!の世論を広げる意義は大きい。」と訴えました。
最後に、渡辺さんは、「安倍9条改憲NO!全国統一署名は、これから開かれる通常国会中に改憲発議ができない状況をつくる意義があるもの。宇部市で全国市民アクションの地域組織が出来た意義は大きい。必ず3000万署名を成功させよう。」と訴えました。
私は、市民アクションうべの母体の一つである総がかり行動うべの事務局長として集会の準備にあたってきました。渡辺さんの話しには勇気をいただきました。
市民と野党の共闘を広げに広げ、安倍9条改憲No13000万署名を宇部市で大きく成功させたいと思っています。
皆さんのご協力をお願いいたします。
昨日、長生炭鉱追悼ひろばで、長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会主催の「長生炭鉱水没事故76周年犠牲者追悼集会」が行われました。
1942年2月3日早朝、宇部市西岐波の浜辺にあった長生炭鉱で、水没事故が起き、183名の人々が生きながら、坑道に封じ込められてしまいました。犠牲者のうち137名は、強制的労働で日本に連れてこられた朝鮮人の方々でした。
水没事故の犠牲者を追悼する78周年の集会には、韓国の遺族20名、日本の遺族1名が参加しました。
また、韓国で、長生炭鉱の歴史を書いた本「角がでた海」の作家・パク・イェブンさんも集会に参加しました。
長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会の井上共同代表は「長生炭鉱の遺骨発掘は『人権の課題』として何人といえでも否定できるものではありません。幅広い政党や市民の皆さまを結集して、遺骨発掘を実現しなければなりません。」と挨拶しました。
長生炭鉱犠牲者遺族会会長のキム・ヒョンスさんは「日本政府には、このように放置しておくのではなく、あの冷たい泥の中に埋まっている遺体を発掘し韓国の地へ安らかに葬ってくださるよう要求します。」と追悼の辞を述べました。
犠牲者追悼集会で追悼の辞を述べるキム会長
金駐広島大韓民国領事は、「ご遺族が切に願う遺骨発掘まで、さらに長い時間が要されるかも知れません。しかし、1942年のあの日を忘れずに、ご遺族の心の痛みが消えるまでともに進むという覚悟を、本日の場で新たにします。」と追慕の辞を飲めました。
追悼集会で追慕の辞を述べる金駐広島総領事
参加者が慰霊碑に献花をした後、韓国の小中学生による琴の演奏と歌が披露されました。
韓国から来た小中学生が琴の演奏と歌を披露
追悼式終了後、遺族は、事故が起った海岸で、献花を行いました。
76年間に水没事故が起きた長生炭鉱跡地
私は、長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会の運営委員の一人として、集会の準備と運営にあたりました。
これ歴史を後世に伝えるとともに、遺族の願いである遺骨が早急に収集されるように力を尽くしたいと思います。
長生炭鉱水没事故76周年にあたり、犠牲者に哀悼の意を表します。
今日は、都道府県の子どもの医療費助成制度について考えてみたいと思います。
山口県の子どもの医療費助成制度の対象年齢は、小学校就学前までです。
今年度当初の水準でみると、対象年齢の最高は、福島県と鳥取県の18歳年度末です。
全国で25自治体が、入院の場合、小学生以上を対象にした医療費助成となっています。
今年度の当初予算(一般会計)に占める子どもの医療費助成の割合を中国地方の5県で比較すると最低は山口県の0.11%です。
最大は、18歳年度末まで医療費助成を行っている鳥取県で、0.27%です。
更に、県内の市町における単独での制度拡充状況をみてみます。
今年度当初でみると、全ての自治体で県制度よりも市町独自で制度を拡充しています。
阿武町は、福島県、鳥取県並の高校卒業までを対象にしています。
所得制限を13自治体で市町独自に撤廃しています。
阿武町は、高校卒業するまで、所得制限を全て撤廃する独自制度を持っています。
調べてみると、山口県の子どもの医療費助成制度は13年間変更されていないようです。
私は、19年前から16年間県議を務めていました。
私の県議1期目の後半から子どもの医療費助成制度は全く変わっていないことになります。
私が県議になった頃は、150万県民と言っていました。現在130万人台の人口となりました。
中国山地の中山間地域で人口が増加に転じている自治体の特徴は、やはり子どもの医療費拡充など子育て支援策を充実させていることです。
山口県は、保育料の軽減措置を拡充するなどの対策は教化していますが、頑なに拡充しない子どもの医療費助成制度を新年度予算で拡充すべきです。
新年度、長男次男が大学生、三男が高校2年生、長女が中学校2年生と、我が家の子育ては後半に入っていますが、私は、4人の子育て中の保護者の一人として強く訴えます。
市町は、厳しい財政の中、人口減を解消するために子どもの医療費制度を拡充しています。
人口減に対し、子育て支援を拡充する。その要の一つは、子どもの医療費助成の拡充です。
これでは、山口県の人口の社会減・自然減はくい止められません。
皆さんは、山口県の子どもの医療費助成制度をどう感じていますか。