月別アーカイブ:2008年3月

チーム・バチスタの栄光

 「チーム・バチスタの栄光」という本が数年前から書店で平積みされていたことは知っていました。最近、映画化されたことも知っていました。今日ようやく映画を見ました。

 映画を観た後の「スカッ」とした気持ちは、過去最高でした。私が観た映画の中の総合点でも上位クラスです。

 田口公平が映画では、田口公子となっていましたが、私は成功していると思いました。その田口医師役は、竹内結子。昨年は、彼女が出演した「クローズド・ノート」を観ましたが、伊吹先生役がとても素敵でした。今度の演技もバッチリはまっていたと思います。白鳥役の安部寛は今や日本映画界の看板俳優の一人です。キャラが立つ個性的な役は、安部寛だと定着する勢いです。

 映画の面白さは、原作の面白さにあります。原作の文庫の解説を書いた書評家の茶木則雄氏によると、この作品が高い評価を集めた要因のとして、「現役医師ならではの、専門知識を駆使した細部の迫真性にある。」「「崩壊寸前の大学病院の現状や医療現場の危機的状況など、現代医療が抱える今日的問題を隠しテーマとして内包している点も、見逃すべきではない。」と書いています。

 私は、この点に、この作品がミステリー仕立てになっているが、とてもヒューマニィティーを感じる要因だと感じました。例えば、原作中に、「独立行政法人化でカネを減じ、研修医制度を変えることで兵隊の供給を絶つ。」「大学医学部に対し兵糧攻めを敢行しているのは誰か。少なくとも中央省庁の官僚が主力軍として加担し、陰に陽に蠢動していることだけはほぼ間違いない。」というくだりがあります。

 この視点が、原作の読後にある爽快感につながっていると感じました。

 次は、田口・白鳥コンビ第二弾「ナイチンゲールの沈黙」を読みましょう。中村義洋監督には、この作品のシリーズ化に取り組んでいただきたと要望します。少々、海堂尊にはまりそうな今日この頃です。

日本共産党の農業再生プラン

 今日、日本共産党山口県常任委員会で、日本共産党が7日に発表した農業再生プランを学習しました。

 私は、2月県議会で、地産地消の推進を取り上げました。一つは、学校給食で地場産食材使用を増やすことです。宇部市学校給食センターとJAが「学校給食用地元農産物販売契約」を結んで、学校給食の地場産食材使用率を大幅に増やしました。この「宇部方式」を全県に広げることを提案しました。二つ目は、学校給食で、県産の米・大豆・小麦を使用した場合に県が助成する「県産主穀学校給食利用拡大事業」を終了年度の平成20年以降も継続するように主張しました。松永農林部長は、学校給食で地場産食材を増やす問題では、「宇部市の取組みなどの優良事例を紹介するなどして、学校給食における地元食材供給の仕組みづくりを支援したい」と答えました。また、県主穀学校給食利用拡大事業の延長については、「学校現場や関係団体等の意向を踏まえ、適切に対応したい」と答えました。

 日本共産党の農業再生の提言には、「農業者と消費者の共同を広げて、『食の安全』と地域農業の再生をめざす」という項目があり、その中に、「地産地消や食の安全を重視した地域づくりをすすめる」という小項目があります。その中で、「学校給食に地場農産物を供給する取組みが広がり、高齢者や女性、兼業農家などが元気に参加する例も生まれています。こうした地域の自主的な取組みを自治体や国が積極的に支援します。」「地元産小麦や米粉を活用したパンや加工品の学校給食での普及拡大なをを支援し、国産麦や大豆の需要拡大などに取組みます。農産物加工への自治体の支援策について国も援助するようにします。」と提言しています。

 私は、一昨年父を亡くし、昨年から母の農業の手伝いを少々本気で行っています。今月の20日過ぎには、私が、トラクターに乗って田起こしをはじる予定です。私の実家の周辺を見ていても、70代が中心の農業です。あと10年もすれば、多くの農地が荒れてしまうのではないかと心配しています。山口県の中山間地域の多くが、このような状況ではないでしょうか。

 私は、農業再生の最大のポイントは、「価格保障・所得補償制度の抜本的拡充」だと思います。日本共産党は、「不足払い制度」の創設などを提言しています。「不足払い制度」とは、過去3年間の平均生産費を基準とし、その年の米価が基準額を下回った場合、差額を「不足払い」する制度です。

 日本共産党の価格保障・所得補償制度に必要な予算の総額は、9000億円です。現在の価格・所得対策予算は、5400億円ですから、4000億円を追加すれば可能です。農業予算の中には、6700億円の農業土木事業費が含まれています。不要不急な土木事業の大胆や削減・見直しをおこない、農業経営の安定に必要な価格保障・所得補償費を農業予算の主役にすえることを提案しています。

 農家の末席にいる私の実感としても価格保障の実現なしに農業再生はないと思います。今なら、農業の再生は間に合います。私もその一翼の一端を担っていけたらと思っています。

山口県の療養病床削減率は全国2位

 今朝の、山口新聞の1面に、共同通信による全国39都道府県の療養病床削減率が掲載されていました。山口県は、57%。69%の高知県に続いて全国2位です。

 私は、先の厚生委員会で、山口県が、療養病床の削減率を57%にした根拠を求めました。つまり、いくつの療養病床を削減し、いくつ残すかという数字の根拠です。国が昨年4月に「医療費適正化に関する施策についての基本的な方針(案)を示しました。これには、残す病床数の算出方法として、医型療養病床数から、医療型療養病床に入院されている患者さんの医療区分1と2の方の3割を引く。その数に、介護型療養病床に入院されている患者さんの医療区分3と2の方の7割を足す。その数に、後期高齢者人口の伸びを掛けた数が療養病床の残存数だと厚生労働商は指導しています。県は、ほぼ厚生労働省の数式通りの計算で、山口県の療養病床削減数、残存数を算出したのです。

 私は、山口県のお年寄りの実態に応じた数字になっていないと批判しました。県は、「病床数については、厚生労働省の指導数値よりも最新の病床数を活用するなど独自色はある。」などと説明しました。しかし、厚生労働省の指導通りの数と、今回県が出した数の差を聞くと、県は、わずか230床だと説明しました。

 冒頭の全国調査の結果を見て、私は、いかに山口県の療養病床の削減数が、国の指導に忠実だったかを痛感しました。端的なのは、東京都です。療養病床の数を42%増やしているのです。東京都の今回の数は、全療養病床から介護病床を引くという厚生労働省の指導をスタートから踏襲していないことが分かります。

 私の追及に、県は、「県独自の計算式は構築できない」「高齢化率が高いので削減率が高くならざるを得ない」とも説明しました。

 私は、療養病床を6割も一気に削減しようという厚生労働省の指導そのものに元凶があると思います。しかし、決まったことには、唯々諾々と従うという県の姿勢に再検討が必要であることを改めて今朝のニュースで痛感しました。

2月議会が閉会しました。

 昨日の議会閉会日、我が党を代表して岩国市選出の久米議員が討論に立ちました。久米議員は、討論の中で、「知事は、福田岩国市長とともに上京されました。再編交付金と市庁舎補助金の支出に道が開かれたということであります。お二人で、事実上、米軍再編を容認することを告げにいかれた。そう考えるしかないではありませんか。知事は本二月定例会の答弁でも「容認はしていない」とおっしゃいましたが。これは虚偽答弁ではありませんか。」と発言しました。

 特にこのくだりに、野次はなく議場は、水を打ったようでした。

 「住民投票を力にする会」の皆さんが、「愛宕山への米軍住宅に反対する署名」を6944筆集められました。議会閉会後は、署名提出に同席させていただきました。

 市民の方から、「愛宕山の転用策について、市民の意見をしっかり聴いてほしい」という要望が出されました。

 愛宕山問題では、これから都市計画決定を変更するに当たっての公聴会の開催が焦点になります。いつ開催するのか、どのような内容と規模での公聴会になるのかが注目されます。

 公有水面埋立て事業の一部を変更する審査で、県は、「用途の変更」ではないとして、住民への縦覧や利害関係人への意見聴取などは行いませんでした。法律の規定がないことを理由にこれらを県は行いませんでしたが、今度の愛宕山の都市計画決定の変更には、法律で、公聴会の実施が明記されています。山口県は、明確な態度で、厳密な公聴会を開催すべきです。

 先の岩国市長選挙でのある報道機関の出口調査は、空母艦載機部隊の移転反対が、65%となりました。この世論を尊重することが、県政の重要な課題の一つです。

 

川柳作品を大募集中です。

 ようやく、山口民報川柳欄の3月号をまとめました。句が中々集まらず、苦労しています。今月からテーマを決めました。4月号のテーマは、「春」「値上げ」です。今春の「値上げ」は大きいのは何でしょう。逆にガソリン税の「値下げ」がありそうな国会の状況です。そんなリアルの今を自由に5・7・5で書いてください。

 さて、議会が今日閉幕します。昨日は、少し時間が取れたので、映画「明日への遺言」を観に行きました。原作は、大岡昇平さんの「ながい坂」です。主人公は、旧軍の東海軍管区司令官だった岡田資です。第二次世界大戦中に、空爆を行った米軍搭乗員の処刑を命令した容疑で、B級戦犯として起訴された人物です。岡田は、軍法会議で、米軍の残虐な無差別爆撃を立証しようとします。

 私は、映画のパンフレットにある共同脚本の「ロジャー・パルバース」の意見に共感しました。

「3年前だったら、この映画はアメリカでは公開されなかったでしょう。9・11以降の、イラクへの攻撃を人々は支持していたからです。しかし、アメリカが無差別爆撃という犯罪を犯したことより、アメリカ人でさえ、アメリカが正しくないという気分に襲われました。世論は、大き変わったのです。岡田中将の主張は、日本が正しかったという主張ではありません。一人ひとりの責任感を問うているのだと思います。搭乗員を処刑したことは、決して正しいとはいえませんが、死してその責任をとったこと、岡田中将の生き方から学ぶことは多く、アメリカ人の共感を得ると確信しています。」

 弁護側証人水谷を演じた女優の田中好子さんは、こう言っています。

 「戦争は、一番弱い何も知らない女、子どもが一番の犠牲者。戦争は、二度と繰り返されてはいけない、二度と繰り返してはいけないものです。」

 私は、映画のパンフレットからこの二人の意見に頷きました。

 実は、今日は、妻が残業で不在ということもあり、子どもたちと夕方「映画ドラえもん のび太と緑の巨人伝」を観に行くことにしています。もうすぐ4才の末娘が映画デビューですが、暗い中、母がいない中、2時間持つでしょうか。持たなかったら私と末娘は外で待機となります。結果は、明日以降のブログで報告します。

昨日は、重税反対全国統一集会宇部地区集会に参加しました。

 昨日は、重税反対全国統一行動の宇部地区集会に参加してあいさつしました。

 3月上旬に中国新聞に掲載されていた、日本世論調査会の調査結果は注目に値します。景気について「良くなっている」「どちらかと言えば良くなっている」と答えた人が、1年前の調査では、49%もいたのに、今回は、わずか20%でした。この1年で、30ポイントも景気が良くなったと答えた人が減り、景気が「悪くなっている」「どちらかちいうと悪くなっている」と答えた人が、77.7%となっています。そして、消費税の引き上げについて「反対」が70%に昇っていることもこの調査結果で明らかになりました。
 もう一つの世論調査を明らかにしましょう。それは、2月末の産経新聞の福田内閣支持率の調査です。支持率は、前月から7.9ポイント下落し、28.7%と初めて30%を割りました。まさに福田政権は、危険水域に入りました。道路特定財源に執着する一方で、額賀大臣は、最大で消費税を10%に引き上げることも示唆している状況です。こんな政権に暮らしと営業がたくせないことも明らかです。

 日銀総裁の提案の参議院で否決されました。参議院では、審議が再開されましたが、いよいよ解散含みの国会の状況ではないでしょうか。日本共産党にしっかり光が当たるように、私も力を尽くそうと思います。

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 デモ行進にも参加しました。(私は一番左)