議員日誌

半藤一利さんからのメッセージ

 今朝の毎日新聞の朝刊に、作家の半藤一利さんの「憲法の空洞化阻止を」とするメッセージが掲載されていました。

 「自民党は条項創設をうたう憲法改正草案のQ&Aに『国民の生命や身体、財産という大きな人権を守るために、より小さな人権がやむなく制限されることもあり得る』と記している。でも、人権に『大きい』『小さい』がありますか?条項を憲法に盛るのは憲法に穴を開けるに等しい。」

 「自民党改憲草案は、自衛隊を『国防軍』と言い換えている。日本の海岸線の長さは世界有数で、軍事力で守るのは極めて難しい。その意味でも外交力は不可欠なのだが、こうした現実を踏まえて『国防軍』とは何を意味するのか。改憲に意欲を燃やす安倍首相の後ろに、机上でしか物を考えない『参謀本部作戦課』のようなブレーンたちがいるのではないか。彼らによる憲法の空洞化を懸念している。」

 「今回の参議院選挙は歴史の分水嶺になるかもしれない。この空洞化を何としても阻止したいと思う。」

 近現代史に精通した半藤一利さんの言葉を私たちは重く受け止めたいと思います。

 私も四半世紀、政治に身を置いてきました。今度の選挙ほど日本の平和のかかった選挙はないと思います。

 半藤さんが言われる歴史の分水嶺がそれです。賢明な選択をしようではありませんか。

 憲法の空洞化阻止という半藤さんのメッセージを皆さんはどう受け止められましたか。お教えください。

内田樹さんからのエール

 7月3日号のしんぶん赤旗日曜版で思想家の内田樹さんは、次のようなエールを日本共産党に送っています。

 「共産党は今回野党共闘をけん引しています。綱領的立場の違う政党同士でも、政策の一部が一致すれば一時的に共闘できることは民主主義の最もすぐれた点です。これを「野合」と否定する自民党ははしなくも彼らが理想とする体制が「全国民があらゆる政策で一致している状態」であることを露呈させました。国民全員が同じ顔つき、同じ口ぶりで、同じ政治的信条を棒読みするような全体主義的「ディストピア(暗黒郷)」を政治の理想とみなすような人々が政権の座にあり続けていることに僕は深い恐怖を感じています。」

 NHKの連続テレビ小説「とと姉ちゃん」で、とと姉ちゃんの務める出版社で笑いをテーマにしたページを掲載したら、その部分を削除するよう検閲された場面が数日前にありました。

 こうけつ厚さんの近著に「逆走する安倍政治」があります。

 こうけつ厚さんは、この本で「安倍政治の本質を追う時、それは戦前政治との類似性に気づかないわけにはいかないのである。文字通り、それは戦前へと逆走するに等しい行為である。」と述べています。

 安倍首相を先頭に「野党共闘は野合」だと批判を強めています。

 野党共闘は、野合ではなく希望であることを今度の選挙ではっきり示したいと思います。

 歴史を逆走させてはなりません。みなさんのお力添えを心からお願いいたします。

花戦さ

 鬼塚忠さんの「花戦さ」を読んでいます。

 主人公は、花の名手・池坊専好。

 戦国の世は、信長から秀吉の時代に入ります。

 専好と深い友情で結ばれていた茶の名人・千利休が次第に秀吉から疎まれていきます。

 この辺りは、山本兼一さんの「利休にたずねよ」に詳しく書かれてあります。

 この本の解説で、文芸評論家の細谷正充さんが次のように書いています。

 「現代小説を読んでいたとき、作者の文体は視覚的だと思っていたが、それは戦国小説でも変わらない。秀吉の備中高松城攻めを描いた冒頭から、すべてが実に明瞭だ。歴史の流れから人物の駆動、それに伴い判明する人物像などが、分かりやすく表現されている。中学の歴史の教科書程度の知識があれば、簡単に物語の中に入っていけるだろう。池坊専好が登場する場面でも、花を立てる様子が目に見えるように書かれている。なんとも読みやすい作品なのだ。」

 私がこれまで読んだどの歴史小説の中、一番読みやすく、ワクワクする物語だと感じました。

 本能寺の変前後の戦国の世がこの本の中で活写されています。

 鬼塚忠さんの筆力が卓越しているからでしょう。

 池坊家は、元々、京都の六角堂の僧侶であったことは知りませんでした。

 六角堂といえば、親鸞聖人が百日参籠したことでも有名です。

 池坊は、戦乱の中、町衆の花として広がった歴史があることを知りました。 

 「草木は一度根を生やした場所からは動けない。どんなに雨に打たれようが、風が吹こうが、動くことができない。与えられた場所で懸命に生きるしかない。だから精一杯梢を伸ばし、生きていこうとする。その市営に人は感動し、勇気でけられる」

 これは、本の中で、専好が言った言葉です。

 このような言葉を聞くと、生け花をはじめてみようかとも思ってしまいます。

 生け花だけではく、人間の生き方に関わる深い言葉です。

 「花戦さ」は、来年上映予定で映画化されます。

 池坊専好を野村萬斎さんが演じます。

 秀吉を市川猿之助さんが、千利休を佐藤浩市さんが、信長を中井貴一さんが、前田利家を佐々木蔵之介さんが演じます。

 日本を代表する俳優陣が勢ぞろいといった感じです。

 これは、映画館で観なければなりません。

 鬼塚忠さんの現代小説や映像化されている作品をチェックしながら、来年の映画「花戦さ」を楽しみ待つことにします。

 文庫の「花戦さ」の題字は、金澤翔子さん。映画の題字も金澤さんになればいいなと思います。

 これほど、戦国時代を熱く、分かりやすく描いた作品はないと思います。

 「花戦さ」この夏一押しの小説です。みなさんも是非お読みいtだければと思います。

 鬼塚忠ファンの皆さん、お勧めの作品をお教えください。

第35回ふれあい運動推進大会

 昨日、宇部市などが主催する第38回ふれあい運動推進大会が湖水ホールで行われました。

 私は、宇部市PTA連合会を代表して「スマホやゲームの約束」について報告しました。

 報告の内容は以下の通りです。

・・・

 ふれあい運動推進大会にご参加の皆さん、宇部市PTA連合会会長の藤本です。宇部市PTA連合会と宇部市立小中学校長会と宇部市教育委員会が共同で取り組んでいる「スマホやゲームの約束」について報告します。

 「スマホやゲームの約束」とは、子どもがスマホやゲームを利用することによって起きる問題から子どもを守るために、家庭でのルールづくりを促進する取り組みです。具体的に、小学生は午後9時まで、中学生は午後10時までには電源を切ることを提唱しています。
 昨年、宇部市教育委員会は、小中学生のスマホやゲームの所有状況と約束の策定状況を調査しました。結果を見てみます。
 まず、スマホやゲームの所有状況です。小学生は、84%、中学生は79%。がスマホやゲームを持っている状況でした。
 次に「スマホやゲームの約束」を家庭で作成した状況です。小学生は、68%、中学生は、43%でした。
 注目すべきは、「スマホやゲームの約束」を作成した子どもがルールを守っている割合です。小学生が97%、中学生が84%でした。
 「スマホやゲームの約束」の策定率を上げれば、宇部市の小中学生の状況を変えることができることが、27年度に取り組んで分かりました。
 今年度も「スマホやゲームの約束」の策定に取り組む意義は何でしょう。まず、進学・進級・転入と子どもたちの状況は変化しているからです。
 転校や進学がなかった子どもにとっても1年に1回、「スマホやゲームの約束」を家族で話し合い、その年の約束を確認することは必要です。
 1学期中に、平成28年度の「スマホやゲームの約束」を市内の小中学生に配布し、2学期中に、約束の策定状況を調査し、昨年度の調査結果と比較検証したいと思います。
 さて、「スマホやゲーム」をめぐる事件が、引き続き発生しています。
 先日、宇部市内の中学校で、送付しないと災いがあるとするチェーンメールが多くの子どもたちに届く事案が発生しました。問題のメールには、「何人かにメールを送らないと足がなくなるとか怖い女の人が夜出てくる」などの内容でした。
家庭でのルールづくりの例に、「チェーンメールは転送しない」と明記していますが、転送せず、悪質なメールは削除することが大切です。
 先日、「有料サイトの料金が未納だ」と新潟県に住む男性の携帯電話にメールが届く事件が発生しました。男性が、電話をすると「延滞金が加算され2万円になっている。違反金の30万円を加えた32万円を払えばブラックリストへの登録を解除でき、支払えば違反金は全額返還される」などと言われ、男性は、電子マネーギフト券32万円分を相手側に送ったということで被害届が出され、警察は特殊詐欺事件として捜査しています。
 家庭でのルール作りの例に「知らない人からのメールが届いたら、返信したりせず削除する。」ことがこの事案でも重要です。
 家庭で、約束をつくる過程で、「子どもたちがスマホやゲームで何をしているのか」保護者の皆さんがしっかり知っていただくことが重要です。
 そして、基本中の基本ですが、子どもさんにスマホやゲームを持たせるときには、有害サイトへのアクセスを規制するサービスである「フィルタリングサービス」を必ずつけることを強調しておきたいと思います。
 先日、サン=テグジュペリの「星の王子さま」を読んでいました。王子さまが地球で会ったキツネに、愛するバラについてこう言われます。
 「きみのバラをかけがえのないものにしたのは、きみが、バラのために費やした時間だったんだ」
 バラをスマホにしてみましょう。
 「きみのスマホをかけがいのないものにしたのは、きみが、スマホのために費やした時間だったんだ」
 バラを子どもにしてみましょう。
 「きみの子どもをかけがえのないものにしたのは、きみが、子どものために費やした時間だったんだ」
 かけがえのない子どものために、子どもと対面する時間をしっかりとって、スマホについて一緒に考えていきましょう。
 「スマホやゲームの約束」が更に広がるようご支援をお願いします。

・・・

 これからも宇部市PTA連合会の代表して役割を発揮していきたいと思います。

 「スマホやゲーム」に関して皆さんのご意見をお聞かせください。

立正佼成会も与党支持せず

 宗教法人・立正佼成会(公称会員世帯数120万)が6月21日に参議院選挙に向けた声明「私たちの切実」を発表しました。

 立正佼成会の「私たちの切実」は、昨年の安保法制の強行で「憲法を守るべき時の政権が恣意的に解釈を変更できる、という既成事実が生まれました」としたうえで、「いま一度、『信頼』できる政治を取り戻すために、私たちは主権者として、仏教徒として、この選挙に真摯に臨んで参ります」としています。

 更に、立正佼成会は、「宗教法人『生長の家』の教団方針に賛意を表します。」とする見解は発表しました。

 立正佼成会は見解で、生長の家が6月9日に示した方針に「福島第一原発事故の惨禍を省みずに原発再稼働を強行」したエネルギー政策のあり方に警鐘を鳴らし」、「憲法解釈の変更で『集団的自衛権』を行使できるとする『解釈改憲』」を憂慮するけ見解」に賛意を表します。としています。

 生長の家は、6月22日、「今夏の参議院選挙に対する生長の家方針(その2)不支持政党を追加」とする文書を発表しました。

 文書は「生長の家は、宗教者としての純粋性の表現と、国の進む方向を誤らせないために、6月9日付で発表された会員・信徒への指針『与党とその候補者を支持しない』ことに加え、憲法改正を急ぐ『おおさか維新の会』および安保関連法案に賛成した政党(自民党、公明党、日本のこころを大切にする党、日本を元気にする会、新党改革)とその候補者を支持しないことを表明します。」と書かれています。

 宗教界の中で、大きな変化が行っています。私も念仏者のひとりとして、この参議院選挙で力を尽くしたいと思います。

 立正佼成会や生長の家でのこれらの動きを皆さんはどう感じておられますか。お教えください。

金メダル男

 お笑い芸人の内村光良さんの「金メダル男」を読みました。

 内村さんは、1964年7月22日生まれの51歳。

 私と同年齢です。

 1964年生まれの主人公・秋田泉一は、小学校の徒競走での一等賞をきっかけに「常に一番を目指す」男となりました。

 今日に至るまで、時代風景と重ね合わせながら、泉一の挫折と成功が描かれています。

 時代風景が私の歩んだ時代と全く同じなので、「そうだったそうだった」とうなずきながら、一気に読み終えました。

 泉一は「ザセツした数は、もしかしたらわたしが一等賞なんじゃないかって。30回以上繰り返されてきた七転び八起き。失敗を繰り返すと、実にそれだけ人は打たれ強くなるものです。」と後半で語っています。

 1964年の東京オリンピックの年に生まれた私たちへのエールが詰まった小説です。 

 働く多くの私たちを励ましてくれる小説でもあります。

 「金メダル男」は、今年10月22日に映画化されます。監督は内村光良さん。

 内村監督の映画は、これまでに「ピーナッツ」「ボクたちの交換日記」があります。

 ここ数日、DVDで視聴しました。どちらの作品も、庶民の喜怒哀楽に寄り添った秀作だと思いました。

 「ボクたちの交換日記」はよく笑い、よく泣ける映画でした。

 内村さんの作品には、「挫折と成功」が描かれ、「挫折をしても未来をあきらめるな」というメッセージが込められていることを感じました。

 監督としての実力も作品ごとに上がっている内村さん、「金メダル男」は是非、劇場で観ようと思います。

 内村さんご本人は、今やテレビにはなくてはならない存在となっています。

 内村さんの成功の背景には数多くの挫折があったのでしょう。それを確実に力にしていった内村さんの日常がうかがえます。

 これかも、同じ1964年に生まれた内村光良さんを応援していこうと思います。

 同世代の皆さん「金メダル男」と「ボクたちの交換日記」は一押しです。

 内村光良さんに関するコメントがあればお書きください。