今日付けのしんぶん赤旗「日曜版」に、NHKの連続テレビ小説「とと姉ちゃん」が特集されています。
「とと姉ちゃん」は、ヒロインが雑誌「あなたの暮し」を創刊する場面に入りました。
ドラマのモチーフになったのは、「暮しの手帖」。モデルは、名編集といわれた花森安治さんと社主であり編集者でもあった大橋鎭子さんです。
しんぶん赤旗「日曜版」では、通算42年「暮しの手帖」編集部に在籍した河津一哉さんのインタビューが掲載されています。
「暮しの手帖」の原点について、河津さんは、「原点とは、終戦の年、花森さんと鎭子さんが交わした約束です。『女の人たちのための出版をしたい』と話す鎭子さんに、花森さんはこう言います。『戦争は恐ろしい。なんでもない人たちを巻き込んで、末は死までに追い込んでしまう。戦争に反対しなくてはいけない。君はそのことがわかるか・・・』『戦争をしない世の中にしていくための雑誌作り』は、こうして始まりました。戦中、大政翼賛会で国策宣伝に従事し、戦争推進に加担した花森さん。罪滅ぼしを仕事でしめした。花森さんは、そんな人でした。」と語ります。
同じ記事で、大橋鎭子さんと親交のあった脚本家の小山美江子さんがこう語っています。
「花森さんは、戦前、大政翼賛会の宣伝部にいて『進め一億火の玉だ』などの標語を世に出しました。戦後、『暮しの手帖』の編集にあたったのは、その深い反省でしょうね。いま安倍首相が、またぞろ『一億総活躍』でしょ。戦争の足音が迫っています。この雑誌を生んだみんなの思いを忘れちゃいけません。」
「暮しの手帖」は、1968年、戦争の記憶の風化を危ぶんだ花森さんが読者に「戦争中の暮らしの記録」を募集し、1736通の体験が寄せられました。
今こそ「戦争をしない世の中にしていくために」の花森さんや大橋さんの思いを大切にしなければならない時です。
NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の感想をお聞かせ下さい。
真梨幸子さんの「殺人鬼フジコの衝動」を読み終えました。
昨日買って今日読み終えましたので、インパクトは強烈です。
さすがに、50万部を超えるベストセラーです。一気に読み終えました。50代に入って最速で読み終わった本でしょう。
解説で、書評家の藤田香織さん「正直、『誰にでも』好まれる、愛される物語は少ない(いや、ここはあえて『ない』と断言しましょう)けれど、だからこそ、私は真梨さんの小説を求めずにはいられません。ほっこり感動系の優等生小説とは対極にある、大胆で、灰汁が強くて、口当たりの悪い苦みは、作家・真梨幸子特有の『旨味』。」と本書を評しています。
真梨さんの苦みが癖になり、続編の「インタビュー・イン・セル 殺人鬼フジコの真実」を読もうと思っています。
この小説は、「フジコ」という題名でhuluでドラマ化されました。
尾野真知子さんがフジコを熱演しています。
尾野さんは、ドラマのHPで「私なりの解釈でこの破壊的な女性を演じきりましたが、演じていてとても辛かったです。」と率直に語っています。
今、DVDでドラマを視聴しているところです。
私は今年、浄土真宗本願寺派の「門信徒手帳」を愛用しています。
手帳の最初に本願寺派布教使・松本智量さんによる毎月の法話が掲載されています。
9月の法話では、「反省させると犯罪者になります」(岡本茂樹著・新潮新書)が紹介されています。
「岡本氏は、刑務所で更生に携わる中で、こう確信するにいたりました。『反省させるだけだと、なぜ自分が問題行動を起こしたのかを考えることにならない』『反省は、自分の内面と向き合う機会(チャンス)を奪っている』(同書より)」
「岡本氏はまず受刑者たちに自分が抱えている不満・恨み・怒り・哀しみ・嘆きなどの否定的感情を語らせます。『あるべき自分』の陰に押し込まれた『ありのままの自分』を認め、自分の内面と向き合い、自分の心の痛みに気づくことができて初めて、人は他人の痛みに思いを馳せることができるのだと。そして、そのためには、『ありのままの自分』を出せる場が必要といいます。」
松本布教使は、親鸞聖人の書かれた「唯信鈔文意」にある「自力のこころをすつるというは、やうやうさまざま大小の聖人・善悪の凡夫の、みづからが身をよしとおもふこころをすて、身をたのまず、あしきこころをかえりみず」という一文を引用して次のように語っています。
「たしかに反省というのは一見すると、我が身の悪や罪を深く悔いている行為のようですが、実際に反省している自分を思い返してみると、それは自分を免罪するための手続きでしかないことが多いように思います。反省しているのだからもういいじゃないかと。そして自分が為したことを忘れ、また同じことを繰り返します。」
確かに今日、「ありのままの自分」が出せる場が少なくなっているのかも知れません。
私は、PTAなどで教育に携わっている者の一人ですが、教育の「ありのままの自分」が出せる場が増えることを望みます。
「フジコ」というフィクションの中で、「フジコ」が抱えた呪縛とは何かを考えたいと思います。
真梨幸子ファンの皆さん、お勧めの作品をお教え下さい。
自民党がホームページで「学校教育における政治的中立性においての実態調査」を呼び掛けています。
同調査の呼びかけ文は、「党文部科学部会では学校教育における政治的中立性の徹底的な確保等を求める提言を取りまとめ、不偏不党の教育を求めているところですが、教育現場の中には「教育の政治的中立はありえない」と主張し中立性を逸脱した教育を行う先生方がいることも事実です。学校現場における主権者教育が重要な意味を持つ中、偏向した教育が行われることで、生徒の多面的多角的な視点を失わせてしまう恐れがあり、高校等で行われる模擬投票等で意図的に政治色の強い偏向教育を行うことで、特定のイデオロギーに染まった結論が導き出されることをわが党は危惧しております。」とのべています。
回答者本人の氏名や性別、年齢、職業、連絡先などとともに、「政治的中立を逸脱するような不適切な事例を具体的(いつ、どこで、だれが、何を、どのように)に記入してください。」と書かれています。
毎日新聞は、この問題について「党によると、この調査は6月25日に党文部科学部会がHPで始め、期限は未定で『参議院選とは無関係』と説明する。同部会は、教育公務員特例法を改正して中立性を逸脱した教員に罰則を科せられるかを検討しており、調査結果を今後の議論の参考にするという。」と報じています。
昨日に引き続き、自民党の改憲草案を引用しましょう。
自民党改憲草案21条1項「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は保障する。」に2項が加えられています。
「前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにこれを目的として結社をすることは認められない」
昨日紹介した「あたらしい憲法草案のはなし」には、この部分の解説として「憲法9条が改正されて、国防軍が出動するようなばあい、国の方針に反対する活動(デモ、集会、テロなど)が活発化するかもしれないからです。たとえ平和的なデモや集会でも、それはいつ、どんなきっかけで暴力に発展しないともかぎりません。ですから国にさからうような活動の芽は、早めにつんでおいたほうがよいのです。」と書かれています。
国民主権を縮小し、戦争放棄を放棄し、基本的人権を制限する憲法草案を持つ自民党ならではの「学校教育における政治的中立性についての実態調査」だと思います。
赤旗のこの問題に関する報道の中で全日本教職員組合の小畑雅子書記局長は「実態調査」について「教育基本法にある教育への不当な介入そのものです。」と述べています。
みなさんはこのような調査をどうお考えですか。
自民党の憲法改正草案を爆発的にひろめる有志連合(自爆連)が自民党の憲法改正草案をわかりやすく解説した本が「あたらしい憲法草案のはなし」です。知人の方から紹介されて今読んでいます。
日本国憲法が公布された直後に、当時の文部省が中学校1年生むけに「あたらしい憲法のはなし」という教科書を作りましたが、それにみなって自民党の憲法改正草案を基に作成されたのが、「あたらしい憲法草案のはなし」です。
「はじめに」の最後に「憲法改正に賛成する人も、反対する人も、どうぞこの本をお読みください。この草案を考えた人びとが、どれほど強い、熱い思いをもって、あたらしい憲法をつくろうとしているのかが、きっとおわかりになるでしょう。そのうえで、憲法を変えたほうがよいのかどうかを、しっかり考えておらいたいと思います。」と本書の出版意図がこう書かれています。
参議院選挙の結果、改憲勢力が衆参両院で3分の2を超えた今、比例代表で自民党と書いた人にも、この本で、自民党の憲法改正草案の中身を知っていただきたいと思います。
内容を少し紹介します。
自民党の憲法改正草案では、憲法の3原則が①国民主権の縮小②戦争放棄の放棄③基本的人権の制限に変更されると書かれています。
「戦争放棄の放棄」に関し、現行憲法9条2項が自民党憲法改正草案ではどうなるかの部分を紹介します。
9条2項がなくなり、自民党改憲草案では「前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない」に変わります。
「条文がこのように変われば、日本は正々堂々と、自衛のための戦争ができるようになるのです。しかも『自衛権の発動』には制限がもうけられませんので、自分の国をまもるためなら『どんな戦争でもしてよい』ことになります。これまでの9条は戦争をしないためのブレーキでしたが、あたらしい9条は、戦争をしやすくするためのアクセルといってもいいでしょう。」
12日付けの毎日新聞で弁護士の伊藤真さんが、こう述べています。
「安倍首相は参議院選の結果を受けて『自民党の方向性が支持された』として政策を進めていくだろう。少なくとも民主主義の国ならば、そのように評価されてもやむを得ない。ただ、自民党が提唱する、より強くて豊かな国づくりと、今の憲法が理念とする一人一人の個人を尊重する国づくりは、目指すところが正反対だ。こうしたなか、国民はどのような国で生活するのが幸せを感じられるのか、自分たちのこととして考える時期にある。」「改憲問題はこの参院選で終わりではない。市民が今こそ憲法を学び、力を培い、その力をもって次の総選挙で憲法を意識した投票行動に出るための始まりと位置づければよいと思う。」
伊藤弁護士が言う「総選挙で憲法を意識した投票行動に出るための始まり」として「あたらしい憲法草案のはなし」を読むことは、大いに価値のあることだと思います。
「あたらしい憲法草案のはなし」を座右に置いて、現行憲法のかけがえのない価値を再認識したいと思っています。
皆さんは自民党の憲法改正草案をどうお考えですか、お教え下さい。
関西電力高浜3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを命じた大津地裁の仮処分決定(3月9日、原決定)に対し、関電が申し立てしていた異議について、大津地裁(山本善彦裁判長)は12日、意義を退け、原決定を認可する決定を出しました。高浜原発3、4号機は引き続き運転することはできません。
決定は、福島原発事故の原因も分かっていないのだから、新規制基準に適合しているからといっても、それだけでは安全だとは言えず、社会において許容されないと述べています。その上で、関電は少なくとも規制がそのように強化され、どう応えてきたかの主張・疎明は安全性担保お第一歩であると指摘してきます。
この決定を関電は重く受け止め、高浜原発の再稼働を断念すべきです。
安倍首相もこの決定を重く受け止め、原発の再稼働と上関原発の新設を断念すべきです。
高浜3、4号機の再稼働を認めない決定を大津地裁が下しました。
皆さんのご意見をお聞かせください。
10日、投開票で行われた参議院選挙の結果について日本共産党山口県委員会の佐藤文明委員長が談話を発表しましたので紹介します。
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参議院選挙をたたかって
日本共産党山口県委員会委員長 佐藤文明
今度の参議院選挙は、安倍暴走政治のもとで自公とその補完勢力との対決のために、選挙での野党共闘の勝利と、比例での躍進を目標にたたかった選挙でした。全国の32の一人区で野党共闘が成立し、初めて野党3党と市民が連合して候補者をたてるという歴史的な選挙戦となりました。山口県では残念ながら勝利することはできませんしたが、全国11の選挙区で野党共闘候補が当選し、大きな一歩を踏み出すことができました。
纐纈厚さんは投票後の記者会見で、「3党が共同して推す選挙の候補者としてたたかえたことは大変光栄であり、これが山口から政治を変える大きな一歩になると思う。自公連立与党の悪政を倒すには野党の共同しかない」と新たな決意を述べました。
今度の選挙戦で生まれた野党共闘と市民の共同のたたかいは、日本の政治を大きく変えていく展望を持ったたたかいとなりました。纐纈さんには山口県での「野党は一緒に!」のたたかいのシンボルとしてこれから存分に力を発揮してほしいと心からお願いするものです。
論戦は自民、公明が争点そらしに終始し、安倍首相の本音である改憲についてはいっさい口を閉ざしました。全面に出したアベノミクスについても「道半ば」を繰り返し、最後は反共と「野合」批判でしめくくり、まともな論戦をしようとはしませんでした。そのなかで私たちは、安保法制の廃止と立憲主義の回復、アベノミクスからの3つのチェンジをかかげ全国的には比例区5議席、東京選挙区での当選で6議席を獲得し、改選議席を倍増しました。山口県でも党と後援会の奮闘で最後に追い上げましたが、残念ながら比例代表の得票を前回から484票後退させました。党の自力の後退などこれから議論を重ね、次の政治戦に血からをつけていく決意です。
安倍政権のもとで、憲法9条が危機にさらされます。戦後70年余の平和が安倍首相の野望で壊される危険をはらみ、格差と貧困がいっそう広がる政治が続きます。
今度の選挙で体験した野党共闘と市民との共同の力強いたたかいとともに、日本共産党そのものの力をさらに強く大きくすることで、日本の政治のあり方を大きく変えるためにみなさんとともに奮闘する決意です。
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私は、日本共産党北南地区副委員長として総がかり行動うべ実行委員会事務局長としてこうけつ厚選挙区候補の勝利と日本共産党の勝利のために力を尽くしてきました。
引き続き、野党と市民の共闘の前進のために力を尽くしたいと思います。
参議院選挙に対する皆さんのご意見をお聞かせください。