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お徒歩日記

 私の最初のホームページ「里山通信」で「徒歩日記」のコーナーを作っていました。山陽道を踏破しようという企画でしたが、不十分のまま終わりました。

 徒歩日記というフレーズは、宮部みゆきさんの本から引用したものでした。宮部さんが、東京の史跡を散歩しながら書いたエッセーをまとめた本の題名が「平成お徒歩日記」でした。

 その当時、私は、一生懸命歩いていました。そして、再び最近歩いているのです。最近は万歩計をつけて歩いています。それでは、今週の結果を発表しましょう。

20日(日)12478歩。21日(月)11734歩。22日(火)14764歩。23日(水)12224歩。24日(木)17277歩。25日(金)10433歩。26日(土)10184歩。

 今週の平均は、12727歩となりました。今週、風邪による熱は克服したものの、咳は止まらず、実は、24日(木)の夜に宇部協立病院を受診したのでした。S先生が処方された薬が効いて、劇的に翌日から咳が止まり、朝夕のウォーキングが出来たことが今月の結果につながりました。また、今週は、美祢市の選挙の応援に入り、訪問活動などに参加したのもよかったと思います。デスクワークばかりだと、朝夕15分程度歩いても一日1万歩、歩くのは難しいかもしれません。順調なお徒歩生活となりましたが、今後も不定期に私のお徒歩状況を報告していきたいと思います。

 万歩計を買って記録をつけだして今日で12日となります。朝夕歩くのが日課になりつつあります。季節もよくなり、体調もよくなり、これからもお徒歩日記が楽しく続けられそうです。

生活保護の通院移送費打ち切り・制限強化について

 先日、山口県生活と健康を守る会の役員の方から、生活保護世帯への通院移送費打ち切り・制限強化についてお話しを聞きました。

 厚生労働省は、4月1日、生活保護の通院移送費の打ち切り・制限強化の「医療扶助運営要領の一部改正」などの通知を出しました。内容は、①移送費の一般的給付を国民健康保険と同等の扱いにし、災害現場からの緊急輸送、離島からの医療機関への搬送などの緊急の場合に限定し、②例外的に支給するのは、身体障害者などで電車・バスの利用が著しく困難な場合などにしています。これでも、通院等を行う医療機関は、原則として福祉事務所管内としています。③これを実施するための「是正の期限」を6月末まで3ヶ月にするとしています。

 全国生活と健康を守る会連合会ではこの対応には、5つの問題があると指摘しています。第一は、今回の措置は、滝川市の暴力団による「不正受給」が口実になっていますが、圧倒的多数の人たちの通院費削減は道理にあわないという問題です。第二は、このことが強行されれば、実質的な生活保護基準の引き下げにつながるという問題です。第三は、国民健康保険と同等の扱いにすると言いますが、国保で移送費が支給されたのは、全国で379件しかありません。これでは、ほとんどの生活保護世帯へ支給されないことになります。第4は、生活保護世帯が医療機関への受診を控えることにつながるという問題です。第5は、生活保護でも通常の収入から交通費は出せるとなると敬老パスへの助成などが改悪される危険があるという問題です。

 厚生労働省が、3ヶ月の是正の期間を定めたことは、一定の妥協でしょうが、そもそも、生活保護世帯への通院移送費の打ち切り・制限強化は許せません。

 この間、生活保護は、各種加算を削減するなど、次々に基準を低下させ続けています。生活保護基準の低下は、憲法25条で保障する「健康で文化的な最低限度の生活」の基準を低下させることに直結します。

 ひいては、生存権を低下させることにも直結します。このことは、民主主義を低下させることにも直結します。

 この辺りで、これ以上、生活保護基準を低下させていいのか真剣に国民的議論を行う時だと思います。この問題は、生活保護世帯の問題だけではないのです。国の根幹に関わる重大問題を内包していることを忘れてはなりません。

 生存権を問うた「朝日訴訟」の最高裁判決から40年たとうとしている今日、改めて、21世紀に見合う生存権の水準を国民が確立する時だと痛感します。

県の道路特定財源に係る暫定税率廃止問題について

 昨日、県土木建築部からFAXが届きました。内容は、「道路財源の暫定税率が失効し、財源の見通しが立たないことから、必要最低限の維持管理等を除き、原則として執行を見合わせているところですが、梅雨時期を迎えるなかで、県民生活の安心・安全を第一に考え、県の責任において、道路関係事業の一部を執行することにしました。」というものです。これまでの道路事業の執行状況は、①必要最低限の維持管理等に、20億円。②債務負担設定済事業に9箇所10億円です。これに加えて①防災対策として、20箇所、24億円。②交通安全対策として、28箇所、27億円。用地補償として61箇所、42億円を今回新たに執行しようとするものです。これによって、今年度、県として、123億円の道路事業費が執行されることになります。

 県がこのことに踏み切った背景の一つに、17日、日本共産党県議団が、「道路事業にかかわる県内業者の仕事確保を求める申し入れ」を県知事に行ったことがあります。

 県議団は、道路予算を凍結していない都道府県の存在を示し、「地域高規格道路」など不要不急の道路は「中止・凍結」しながらも、必要な事業は、執行するよう求めました。そのために必要な財源確保を県として国に求めるよう要望しました。

 政府・与党は、ガソリン税の暫定税率を復活させる租税特措法案を30日に衆院で再議決する方針です。世論調査では、再議決での暫定税率復活に約6割が反対です。復活は、政府・与党自身が決定した道路特定財源の一般財源化方針とも矛盾します。日本共産党は、「暫定税率・道路特定財源の復活を許さない」立場で国会論戦を続けていきます。

 道路特定財源は、あくまで一般財源化するなかで、必要な地方の道路整備に必要な財源を確保すべきだと私は考えます。国は、地方に対して、早急に、必要な道路財源の確保方針を明らかにすべきです。

 日本共産党県議団は、引き続き、必要な道路整備を県に求めながら、国へは財源確保を要求してまいります。

市井の佐伯泰英さん

   佐伯泰英さんの「密命」を読んでいます。その中に、「密命」読本があります。その中に、佐伯さんのインタビューが掲載されています。大学を卒業して、スペインで闘牛の写真家になった佐伯さん。その後、日本に帰ってこられて作家としてデビューされます。作家としてもノンフィクションから冒険小説を経て時代小説に至ります。インタビューの中で、佐伯さんの時代小説へ寄せる想いがこう書かれています。「これだけ逼塞している、息苦しさしかないような現代に、息抜きできる何かがあるとすると、それが時代小説かなと思う。」「その日、会社で起こったいやなことを一瞬でも忘れてもらえればいいなと思ったりしながら書いています。」

 また、書き下ろし文庫について佐伯さんはこう語っています。「文庫が6百円程度で買えるというのは得がたいことだと思う。ラッシュアワーの電車の中でハードカバー を読むのは至難の業だけど、文庫なら読める。カバンの中にも入るし。僕はこれでよかったと思っている。」

 江戸の市井を描く佐伯さんの目は、現在の市井の我々にも優しく注がれていることをこのインタビュー記事を見て感じました。その優しい目は、彼のこれまで歩んだ流転の人生によって養われていることも感じました。そのものが冒険小説になりそうな佐伯さんの人生にももっと触れてみたいと思いました。

 それでは、佐伯さんの本をカバンの中に入れて、今日は、美祢市議選挙の応援に行ってきます。

萩市のブックレット盗作問題

 本日の毎日新聞の山口版に萩市が出資して発行したブックレット「川柳中興の祖 井上剣花坊」に盗作の疑いがあるとの報道がありました。

 これは、山口民報のスクープで、山本晴彦編集長の調査で明らかになったものです。私も川柳界の末席にいるものとして無視することは出来ません。山本編集長に資料を見せてもらいました。坂本幸四郎著「井上剣花坊・鶴彬―川柳革新の旗手たち」の43ページ、第二章柳樽寺派の成立 1略歴の文章と、萩ブックレット川柳中興の祖井上剣花坊の8ページ剣花坊その幼年期~青年期の冒頭の文書は、一言一句同じでした。毎日新聞の調べでは、全9節のうち6節分が坂本さんの著作と一言一句ほぼ同じだっと報道されています。

 坂本幸四郎さんは、鶴彬を代表とするプロレタリア文学運動の影響を受けた川柳作家の評論を数多く発表された作家です。我が家にも「雪と炎のうた―田中五呂八と鶴彬」という松本さんの本があります。坂本さんは、99年に亡くなられています。

 今日の、NHKラジオでも、この話題が報道され、野村市長が、坂本さんの遺族に謝罪したとのことでした。今後は、このブックレットそのものをどうするのかが焦点になるでしょう。未だにこのブックレットは県内の書店で販売されているようです。萩市も松本さんの遺族に謝罪したということは、盗作の実態を検証したのでしょうから、ブックレットを回収し、市民に適切な説明をすべきです。その上で、新たな井上剣花坊を顕彰する冊子を萩市で発行するのかどうか、市民と協議すべきだと思います。

 このブックレットが、井上剣花坊と坂本幸四郎さんの仕事を若干でも貶める結果になったことは残念です。

 井上剣花坊句集に、剣花坊が、著した「川柳を作る人に」という内容がそのまま収録されています。その中に、剣花坊が提唱する「新川柳」の代表句が列記されています。その中に、このような句がありました。

 長生きをした鈴虫の餌に困り 紅太郎

 「川柳を作る人に」は、剣花坊が44歳の時、大正二年に著された本です。彼は、「川柳を作る人に」の中で、川柳の歴史を振り返り「川柳に限り民衆の感情を各自々々に表現する芸術として存在する」として「貴族化せぬように注意しなけらばならない」と述べています。彼は、時代を見据え、時代に迎合せず、川柳を民衆芸術に高めようと努力したのです。今こそ剣花坊の努力を振り返り、彼が目指したことを学び、彼らが通った歴史を繰り返してはならないことを戒めなければならないと思います。

 先ほど指摘した句などは、後期高齢者医療制度を導入した今の国を思惑の本質を衝いた句として読みました。100年以上前の指摘が今も生きるとは、この川柳の大衆芸術としての力のたまものでしょうが、歴史を繰り返すなという警鐘と私は受け止めました。

 温故知新 川柳界の末席にいるものとして井上剣花坊や鶴彬を少しづつ勉強したいとの思いも新たにしました。

「世界一高い学費」を何とかしないと。

 この春、関西の私立大学に子どもさんを入学させたお母さんとお話ししました。「4年間で生活費を入れると数千万円かかる」と不安いっぱいにおしゃっていました。

 日本共産党は、今月16日に、「『世界一高い学費』を軽減し、経済的理由で学業をあきらめる若者をなくすために」という提言を発表しました。

 現在、私立大学では、毎年1万人の学生が経済的な理由から退学しているそうです。原因には、「自民党政府の極度に貧困な教育対策がある」と提言は述べています。OECD加盟国で、国内総生産に占める高等教育予算の割合は、加盟国全体の平均が1・0%に対して、日本は0.5%で最下位です。1970年に1万2千円だった国立大学の授業料は今では53万5千八百円で、これほど高騰した公共料金はありません。

 このような状況を改善するために①公立高校の授業料減免を広げる。私立高校の授業料を減免する「直接助成制度」をつくる②国公立大学の授業料減免を広げる。私立大学の授業料負担を減らす「直接助成制度」をつくる③国の奨学金をすべて無利子に戻し、返済猶予を拡大する。経済的困難をかかえる生徒・学生への「給付制奨学金制度」をつくる④「学費の段階的無償化」を定めた国際人権規約を批准する の4つの改善点を提言しています。

 私も2月県議会で、公立高校と同様に私立高校でも生活保護世帯の授業料を全額免除するよう求めました。総務部長は、「現時点では、生活保護世帯の授業料の全額免除制度を導入することは、考えていない」と答えました。私は、いくらの予算があれば、生活保護世帯の授業料の全額免除制度が実現するのか尋ねました。部長は、「約200万程度」と答えました。

 これでは、国だけではなく県行政も公立高校の授業料の度々の値上げという対応を含めて「極度に貧困な教育対策」だと断じざるを得ません。

 私自身の実感として、「世界一高い学費」を軽減することは、少子化対策の近道でもあると思います。私自身の願いも込めて、この問題は引き続き、県政においても取り上げていきたいと思っています。

 それにしても200万円の予算で実現できるなら、県において、一日も早く私立高校の生活保護世帯の授業料全額免除を実現してほしいものです。