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半農全議員を目指します

 しんぶん赤旗日曜版(5月1日・8日合併号)に、歌手のYaeさんのエッセイ「風の色」が掲載されています。題名は「半農半歌全力で」です。Yaeさんのエッセイの内容は次の通りです。
 「里山の春。棚田に水が入り、日差しにキラキラと光って見えます。土の中でじっと我慢していた春のいのちたちが、いっせいに芽吹き花開く季節です。里山(SATOYAMA)は今や世界共通語。四季折々、自然豊かな日本の里山は世界に誇れる美しさを持っています。私も魅了された一人です。20年前にこの世を去った父が残してくれた鴨川自然王国。ここで暮らし始めて17年がたちました。農業のことなんて全くわからなかった私が、今も狩猟もやりながら、種をまき畑を耕す。自給自足の生活を営んでいます。味噌や醤油などの調味料も、素材となる大豆や麦はもちろん、麹を育てるところからチャレンジしています。歌も続けています。半農半歌手と最近は名乗っていますが、どちらも半分の力ではなく、いつでも全力。だから全農全歌手と言えるかもしれませんね。ここで言う農とは『暮らし』そのもの。人は食べなければ生きていけない。父からもらった大切なメッセージです。当たり前のように思えますが、生きるとは食べること。『食』は人を良くすると書きます。環境を破壊し、アレルギーや病気を引き起こす食から、本来の食への転換。初めからハードルを上げない、誰もができる農的暮らしのあり方を発信し続けたいと思っています。コロナそして戦争・・・。世の中を取り巻いている負の力に流されず、こんな時代だからこそ、土の上にしっかりと根を張って自分らしく生きる力を育てていきたいです。」
 実家に住む母が、高齢などの理由で、農業の中心になれない状況になりました。
 家族で相談し、農業を止めることも検討しましたが、農業を続けることにしました。
 そんな今シーズンを迎える中、Yaeさんのエッセイに出会い、心が軽くなりました。
 「初めからハードルを上げない、誰もができる農的暮らしのあり方を発信し続けたいと思っています。」
 この言葉に癒されました。
 「こんな時代だからこそ、土の上にしっかりと根を張って自分らしく生きる力を育てていきたいです。」
 この言葉に共感しました。
 我が家に残る法名帳(亡くなった時の法名【戒名】を記録したもの=家系図に近いもの)では、400年以上前から、この我が家は、この地で農業を営んできました。
 私の次の時代は分かりませんが、私が元気な間は、この里山での農的暮らしを続けていきたいと思います。
 ハードルは上げられませんが、相手は生き物ですので、中途半端では、お米はできないことは承知しています。
 Yaeさんの言葉を借りれば、私は、今シーズンから、半農全議員を宣言したいと思います。
 昨日も草刈りに励みました。母のこれまでの苦労が身に沁みます。
 農業は焦りは禁物です。ゆったり、のんびり、しかし、真剣に、今シーズンから米づくりに取り組みます。6月の田植えが、まずは無事に終わりますように。
 里山の農的暮らしに関心のある方、本ブログの問い合わせのコーナーからお問い合わせください。
 里山農業の先輩諸氏の皆さん、里山の農的暮らしについてのアドバイスをお願いいたします。

中島みゆきさんの歌詞にある「争う人は正しさを説く 正しさゆえの争いを説く」が今を歌っています

 2016年に放送されたNHK「中島みゆき名曲集 豪華トリビュートライブ&貴重映像」が今年の4月15日に再放送されました。
 この番組は、中島みゆきさん本人のライブ映像などが楽しめる他、大竹しのぶさんや満島ひかりさんなど、幅広い世代のアーティストが中島みゆきさんの歌を熱唱します。
 私は、30代から40代の頃、中島みゆきさんを追っかけ、20枚位のCDを毎日のように聴いていました。
 この番組を観て、アーティストの演技力と中島みゆきの歌詞の力に涙してしまいました。
 以来、我が中島みゆきコレクションCDを引っ張り出して毎日のように聴いています。
 我が中島みゆきコレクションの中の一押しのアルバムは、2007年10月にリリースされた「I Love You 答えてくれ」です。15年前、40代前半だった頃に、ヘビーローテーションして聴いたアルバムですが、ロシアのウクライナ侵略という状況の今、改めて聴き直す意義を感じます。
 このアルバムの中でも一押しの曲は、「Nobody Is Right」です。
 今、聴くべき歌詞は、ここです。
 「争う人は正しさを説く 正しさゆえの争いを説く」
今日は、5月9日。ロシアは、対ドイツ戦の戦勝記念日です。ロシアが、今日、勝利宣言をしようが、宣戦布告しようが、ロシアによる国際法違反の侵略行為が肯定されるものではありません。
 このアルバムの中の第二に押す曲は、「顔のない街の中で」です。
 今、聴くべき歌詞は、ここです。
 「見知らぬ人の痛みも 見知らぬ人の祈りも 気がかりにならないだろう 見知らぬ人のことならば ああ今日も暮らしの雨の中 くたびれて無口になった人々が すれ違う まるで物と物のように 見知らぬ人のことならば ならば見知れ 見知らぬ人の命を」
 この歌詞は、ドイツの反ナチスの牧師であったマルティン・ニーメラーの次の詩を想起します。
 「ナチスが最初共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった 私は共産主義ではなかったから 社会民主主義者が牢獄に入れられたとき、私は声をあげなかった 私は社会民主主義者ではなかったから 彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった 私は労働組合員ではなかったから そして、彼らが私を攻撃したとき 私のために声を上げる者は、誰一人残っていなかった」
 ウクライナ危機に乗じて、「9条なくせ」「核を共有せよ」などの声が、自民党や日本維新の会の政治家から出されています。
 危機は、ウクライナだけにあるのではなく、日本の政治にも今あるのだということを知りたいと思います。
 中島みゆきさんの歌詞で言うならば、ウクライナ危機に乗じた日本を「戦争する国」にしていく動きを「見知れ」と私は、感じます。
 同時代の歌手の中で、私にとって、中島みゆきさんは唯一無二の存在です。
 中島みゆきさんの魅力の第一は、歌詞の力です。私の知る限り、中島みゆきさんを超えて繰り返し読み返したくなる歌詞を書ける人は、私にはいません。
 その時々に、色んな歌手の方々の歌を聞きながらも、数年ぶりに中島みゆきさんの作品に出合うと、その度に心を震わせ、中島みゆきさんに戻っていきます。
 私にとって、中島みゆきさんは、母港のような存在です。
 ここ数日は、我が中島みゆきコレクションの中の一押しのあるアルバム「I Love You 答えてくれ」をヘビーローテーションしながら、激動の時代を激走しています。
 中島みゆきファンの皆さん、あなたの一押しのアルバムや曲をお教えください。

米軍岩国基地 艦載機移転後 騒音が最多

 米軍岩国基地周辺の騒音について、今朝の毎日新聞は、次のように報じました。
 「岩国市は2021年度の米軍岩国基地周辺の騒音発生状況をまとめた。市が騒音を測定している市内5地点のうち滑走路南側約2キロの尾津町など3地点の騒音測定回数が、米軍再編に伴う厚木基地(神奈川県)から空母艦載機約60基の移転完了(18年3月)後、最多となった。騒音軽減などを目的に岩国基地の約1キロ沖に建設された滑走路が供用開始された10年度以降でも最多で、さらに尾津町では09年度以来12年ぶりに1万回を超えるなど、供用開始前の水準に近付いている。市は、日常生活でうるさいと感じる70デシベル以上が5秒以上続く騒音を測定している。最多を更新した3地点と騒音測定回数は、尾津町1万809回(前年度9301回)、滑走路北側約2キロの川口町9148回(同7820回)、南側約10キロの由宇町港5324回(同4509回)。艦載機移転開始前の16年度に比べると、尾津町は約3倍、川口町は約2・7倍、由宇町港は約2・6倍となった。また、尾津町と川口町は滑走路供用開始前の09年度の水準に近付き、由宇町港では上回っている。他の2地点でも前年度を上回っており、市は増加原因を▽空母に搭載されて5月に基地を離れた艦載機が例年より約1カ月早く10月に帰還したこと▽12月には米空母のステルス戦闘機F35Aが米本土から12機飛来して基地所属機と訓練を繰り返したこと―などの影響とみる。基地周辺の騒音測定回数は10年5月の滑走路供用開始後、減少傾向が続いたが、艦載機移転が始まった17年度移行は増加傾向に転じている。基地機能強化に反対する住民団体『瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク』の顧問を務める久米慶典さん(66)は『米中対立が深まり、米軍は世界戦略を見直し、空軍機についても、いつでもどこへでも展開できるような態勢にしている。これに伴い、岩国基地にも空軍機など外来機の飛来が増えたうえ、外来機が岩国基地所属の海兵隊機や艦載機との訓練を繰り返すこととなり、騒音が増えた』とみる。そのうえで『ロシアによるウクライナ侵攻もあり、今後は極東の情勢が更に不安定化し、市民の負担が増える可能性がある』と指摘している。」
 7日のしんぶん赤旗日刊紙は、最近の米軍岩国基地の騒音について次のように報じています。
 「米軍岩国基地配備の複数の戦闘攻撃機が5日夕、同市の市街地などの上空で旋回を繰り返しました。旋回は午後4時前から約2時間続き、騒音が絶えませんでした。旋回していたのは米海軍の空母艦載機の戦闘攻撃機で約4機。主に滑走路から西に4キロあたりの市街地や広島湾の上空を旋回し、市街地ではほぼ1分間隔で頭上に機影が現れ、騒音が続きました。市によると同日、騒音などの苦情が50件寄せられたといいます。岩国基地の空母艦載機は6日から25日まで硫黄島で陸上着陸訓練(FCLP)を実施。例年、空母の出航に向け、住民への影響を無視した飛行訓練が相次いでいます。市内の『住民投票を力にする会』の松田一志代表は『市民生活を脅かす市街地上空での飛行訓練が繰り返されることは認められません。市街地上空での飛行訓練は中止するよう、岩国市と県は米軍に強く申し入れるべきだ』と指摘します。」
 岩国市の「基地政策の基本姿勢」には、「基地機能が変更される際には、その影響により、周辺環境が現状より悪化することとなる場合及び十分な安心・安全対策が講じられるとは認められない場合には、これを容認できないという立場を基本姿勢として堅持する考えである。」とあります。
 空母艦載機移駐に際しては、岩国市は、国から騒音についての説明を受け「2006年当時の現況(沖合移設前)と比べて、全体として悪化する状態は生じない」と整理し、空母艦載機移駐を容認しました。
 しかし、毎日新聞の報道にあるように「艦載機移転前の16年度に比べ」騒音測定回数が2倍から3倍になっている現状は、空母艦載機部隊移転前と比べ「全体として悪化する状況は生じていない」とは言えない状況と言えます。
 騒音の現状は、岩国市の基本姿勢」にある「周辺環境が現状より悪化する」状況と言え、基地機能を変更する際に「容認できない」とする状況と言えます。
 岩国市と県は、騒音の現状から、国に改めて「空母艦載機移駐」は「容認できない」とする姿勢を示すべきだと考えます。
 この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

総務省 病院統廃合を軌道修正 一方、「地域医療構想」は継続

 総務省が3月29日に地方自治体に通知した「公立病院経営強化ガイドライン」について、今朝のしんぶん赤旗日刊紙は、日本共産党政策委員会の谷本諭さんの小論を次のように掲載しました。
 「4月中旬、複数の新聞が、『総務省 公立病院 統廃合撤回』と題する記事を掲載しました。総務省が3月29日に地方自治体に通知した『公立病院経営強化ガイドライン』の内容を報じたものです。総務省は、2007年に『公立病院改革ガイドライン』、15年に『新・公立病院改革ガイドライン』を策定し、公立病院の『赤字解消』や『再編・ネットワーク』の名による病床削減・病院統廃合の号令を自治体にかけてきました。とくに厚生労働省が16年の『地域医療構想』で高度急性期・急性期病床の20万床削減計画を打ち出して以後は、『新・公立病院改革ガイドライン』と『地域医療構想』を『整合』させながら公立病院の整理・淘汰を求めてきました。注目すべきは公立病院『改革』に向けた方針文書の『第三弾』にあたる『経営強化ガイドライン』が、『改革』の重点を『赤字解消』から『経営強化』に変更したことです。『再編・ネットワーク化』の文書をなくす代わりに『病院間の役割分担・連携』を強調。『改革』のための国の財政措置も、『複数病院の統合』を前提に施設整備費などを補助する従来のやり方から、『不採算地区病院』を維持しつつ、基幹病院から医師を派遣したり、救急体制の連携を行ったりするなど、『統廃合ありきではない』やり方に変えるとしています。軌道修正について総務省は『感染拡大時の公立病院の役割が改めて確認された』と説明しています。背景に、コロナ危機のもとでも病床削減・病院統廃合を進める政府への世論の批判があることは明らかです。『経営強化ガイドライン』は冒頭、21年12月の『地域医療確保に関する国と地方の協議の場』での議論を踏まえたことを強調しています。同協議に厚労省は、『地域医療構想』の取組みは、『病床の削減や統廃合ありきではな(い)』とする資料を提出。そこには『参考』として、21年10月の参院本会議で、日本共産党の小池晃議員が岸田文雄首相に病床削減計画の撤回をせまった論戦の議事録が添付されていました。同協議で、全国知事会の代表は、高齢化のピークとされる25年に向けて急性期病床を減らすという『地域医療構想』の考え方の変更を主張。今後の感染拡大に向け、『一定程度の余力がある』医療体制を国に求めました。全国市長会の代表も、新型コロナに対応できたのは『活用されていないベッドがあったから』だとし、『赤字』を理由にした病院統廃合は『大変な地域の問題になる』と訴えました。まさに、国会論戦と地方からの抗議の声が政府を追いつめ、言い訳と取り繕いに追い込んだといえます。一方、『経営強化ガイドライン」は引き続き、公立病院の民営化など『経営形態の見直し』や、医療機能の『集約化』の検討を自治体に迫っています。厚労省は『地域医療構想』を堅持し、400超の公立・公的病院を統廃合の対象として名指ししたリストも撤回しない立場です。高度急性期・急性期病床の20万床削減計画や、病床を減らした病院に消費税収を使って補助金を出す『病床削減給付金』の仕組みも手付かずです。『地域医療構想の名での急性期病床削減の計画はきっぱり中止し、拡充に切り換える』(4月7日、日本共産党全国総決起集会報告)論戦と運動を、国でも地方でもさらに強めることが必要です。」
 文中にある資料は、昨年10月13日の参院本会議での小池晃議員と岸田首相との次のやりとりです。
・・・
 小池議員「総理は、公立・公的病院の統廃合計画について、病床の削減や統合ありきではないと答弁しました。しかし、自公政権が地域医療構想に基づいて20万床の急性期病床を減らす計画を立て、骨太の方針でその強化、促進を掲げているのは紛れもない事実です。岸田内閣が本当に医療難民ゼロを実現しようというなら、それに反する地域医療構想と骨太の方針、消費税収を使った病床削減の仕組み、とりわけ急性期病床を削減、縮小する計画を直ちに撤回すべきです。答弁を求めます。
 岸田首相「地域医療構想については、人口構造の変化を踏まえ、地域の医療ニーズに合わせ、質の高い効率的な医療提供体制の確保を目指し取り組むものです。こうした観点から、地域での合意を踏まえ、自主的に行われる病床の減少に対して支援を行っています。病床の削減や統廃合ありきではなく、地域の実情を十分に踏まえつつ、地方自治体等と連携して検討を進めてまいります。
・・・
 私は、総務省が3月29日に地方自治体に通知した「公立病院経営強化ガイドライン」に関する報道を受け、通知を所管している県市町課と、地域医療構想を所管する県医療政策課の担当者から通知の内容についての県の認識について説明を受けました。
 市町課の担当者は新ガイドラインについて「前ガイドラインは、『経営強化』に主眼が置かれて、病院や経営主体の統合についても触れられていたが、新ガイドラインは、病院間の役割分担と連携強化に主眼が置かれたものになっている。」と説明しました。
 一方、医療政策課の担当者は、「地域医療構想」や400超の公立・公的病院の統廃合の対象として名指ししたリストについて「これまでの厚労省の文書に、『地域医療構想』の見直しやリストを見直しに関する記述はない。」と説明しました。
 厚生労働省は、4月27日、下関構想区域(独立行政法人国立病院機構関門医療センター、独立行政法人地域医療機能推進機構下関医療センター、社会福祉法人恩賜財団済生会支部山口県済生会下関総合病院、地方独立行政法人下関市立病院)を、地域医療構想の実現に向けた、「重点支援区域」に選定しました。
 重点支援区域に指定された下関市の4病院の再編統合に対し、厚生労働省から技術的支援や財政的支援が行われることになります。
 しんぶん赤旗日刊紙にある「病床を減らした病院に消費税収を使って補助金を出す『病床削減給付金』の仕組み」が、下関市の4病院の再編統合に向けて使われようとしています。
 政府は、公立病院の経営について統廃合ありきではないやり方に変えるというのであれば、急性期病床20万床削減する「地域医療構想」計画を中止し、400超の公立・公的病院の統廃合を対象にしたリストを撤回すべきです。
 更に、病床を減らしたら病院に補助金を出す仕組みを見直しべきです。
 これら制度が温存されたままなら、病院統廃合路線の軌道修正は難しく、自主的ではなく、強制的に進んでしまいます。
 コロナ禍の中、病院削減計画はきっぱり中止、拡充に切り換えるべきだと私も考えます。
 今度の参議院選挙は、急性期病床削減の計画を継続するのか、中止し、拡充に切り換えることができるかが大きな争点になっています。
 病床の拡充を訴える日本共産党に皆さんのお力をお貸しください。

米軍岩国基地配備の空中給油機が12機から17機に

 6日のしんぶん赤旗日刊紙は、米軍岩国基地に配備されている空中給油機について次のように報じました。
 「米海兵隊はこのほど、航空機などの配備計画を示す『2022海兵航空計画』を公表しました。同計画の公表は3年ぶり。それによると、岩国基地(山口県岩国市)に配備されているKC130J空中給油機を2023年米会計年度(22年10月~23年9月)前半までに、現在の12機から17機に増強する計画です。空中給油により、海兵隊を含む在日米軍機の航続距離を伸ばし、海外遠征能力を高める狙いです。KC130は『沖縄の負担軽減』を口実に14年8月までに普天間基地(同県宜野湾市)から岩国に移転されましたが、今も頻繁に沖縄県内で訓練を繰り返しています。さらに、山梨県甲府市上空付近で空中給油を繰り返していたことも判明。全国各地で基地負担が増える危険があります。また、岩国基地のF35Bステルス戦闘機をめぐっては、21年秋までに従来の16機から32機に大幅増強する計画が示されていましたが、22航空計画では、この計画を修正して24年度以降、20機にするとしています。ただ、米海兵隊は中国を念頭に置いた部隊配置計画『フォース・デザイン2030』に基づいて航空機の配備計画見直しを進めており、流動的な状況です。」
 報道の通り、米軍岩国基地でKC130空中給油機が5機増えれば、岩国基地の機能強化は明白です。
 KC130は、訓練中に事故を頻発させています。また、山梨県上空での空中給油訓練が判明したばかりの同機の増強は看過できるものではありません。
 山口県は、基地機能を強化させるKC130の増強を拒否すべきです。
 米軍岩国基地が、名目とも東アジア最大の軍事基地になっています。同時に海外遠征能力を強め、世界の人々の平和を脅かす、危険極まりない基地になろうとしています。
 この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

角田光代著「タラント」を読んでいます。

 4月17日付のしんぶん赤旗日曜版に作家の角田光代さんが登場しました。
 角田さんの作品では、ドラマや映画になった「八日目の蝉」などを読んだことがあり、人間の葛藤を丁寧に描ける作家だと敬意を表していました。
 このインタビューでは、最新作の「タラント」が紹介されていました。
 このインタビューを読み、書店で「タラント」を買い、今日までに半分程、読みました。
 この小説には、パラリンピックのアスリートが重要な配役として登場します。
 角田さんは、パラリンピックの歴史について、次のように語っています。
 「戦中戦後の日本ではリハビリの発想などありません。太平洋戦争から負傷して帰ってきた人たちは、一生寝たきりで家から出さないというのが普通でした。でも、イギリスに亡命したユダヤ系医師が戦争での後遺症をスポーツでリハビリできないかと考え実行した。これを見学した日本の医師が『日本でも』と決意し実現させる。小説よりおもしろいくらいです(笑い)」
 小説では、主人公のみのりの祖父を通して戦争が語られています。
 角田さんは、戦争への思いを、次のように語っています。
 「若いころは、小説の題材としては自分の周りにしか興味がもてませんでした。戦争を題材にしたいと思うようになったのは、年齢を重ね、身の回り以外にも関心が向かってきたからだと思います。私の祖父は二人とも戦死をしています。彼らはどんな人だったのだろうという思いもありました」
 インタビューで、ロシアのウクライナ侵攻について問われ、角田さんはこう答えました。
 「小説は何か立派なことを伝えるものではないと思っています。でも、反戦は私の意志ですし、この時期に出すことで連載で書いていた時とは違った意味合いが加わっていると思います。たとえ小さな力でも、主人公が一歩、前へ出ようとするところに、私的にはいま、すごく意味がある気がします」
 この小説に、成功者は登場しません。主人公のみのりも、甥の陸も、祖父の清美も。
 しかし、この小説は、私に興味を抱かせ続け、ページをめくらせる力を持っています。
 丁寧に丁寧に話は進みます。その中で、私は、丁寧に丁寧に励まされてるのです。
 主人公のみのりと一緒に、一歩前へ出ようという気持ちにさせてくれる作品です。
 5月1日は、第93回メーデーに参加しました。
 「教え子を再び戦場に送るな」「二度と召集令状(赤紙)は配らない」「再び戦場の血で白衣を汚さない」平和こそ労働組合運動の原点です。ロシアのウクライナ侵略が続く中でのメーデーになりましたが、平和のために世界が一歩前に出るために、私は、メーデーに参加しました。
 角田光代ファンの皆さん、お勧めの作品をお教え下さい。