山口県教育委員会(以下、県教委)は、2022年度から26年度までの県立高校将来構想(前期実施計画・素案)を発表しました。素案の中には、宇部西高校を2024年度から生徒募集を停止することが含まれています。
10月27日、県教委は、宇部市内で地域説明会を開催しましたが、参加者から、宇部西高校の「募集停止は白紙撤回を」との意見が相次ぎ、梅田高校教育課長は、「再度の説明会の開催」を約束しました。
11月15日、県教委は、宇部市内で2回目の地域説明会を開催しました。2回目の説明会には、1回目の説明会の約80人を上回る約100人が参加しました。
第一回目の説明会を超える約100人が集まった県教委による宇部西高に関する高校再編計画の説明会
午後6時に始まった説明会が終了したのは午後11時50分。2回目の説明会の中でも「募集停止は認めない」との意見が相次ぎ、梅田高校教育課長は、「3回目の説明会の開催に向けて努力する」ことを約束しました。
宇部西高校を2024年度から生徒募集を停止する提案について地域住民の理解が得られない最大の理由は、提案が性急すぎる点です。
2018年9月県議会に、徳山高校徳山北分校と鹿野分校の募集停止が提案されましたが、具体的な案が示されたのは、2020年6月県議会です。これまでは1年半以上かけて結論を出していました。今回は、10月4日、9県議会文教警察委員会で素案が示され、11月県議会で案をまとめようとしています。わずか2か月半で100年以上の伝統校の火を消すことは許されません。
何としても宇部西高存続のために力を尽くしたいと思います。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
新婦人しんぶんに伊藤真弁護士の「今こそ平和憲法が輝くとき」という小論文が掲載されています。
第五回「日本国憲法の想定する国際貢献」として伊藤真弁護士は、次のように書いています。
「本連載第2回『日本国憲法における立憲主義』において、日本国憲法は『積極的非暴力平和主義』を採用していることを紹介しました。この考え方は、『日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求』(9条1項)という言葉が表すように、日本が世界平和を実現するために積極的な役割を担うことを決意したものです。今回は、この積極的非暴力平和主義のもとでの日本が果たすべき役割ー日本国憲法の想定する国際貢献ーについて、見ていきます。日本も国際社会の一員である以上、世界の平和と安全のためにできる限りの貢献をするべきです。しかしそれは、あくまでも憲法の許容する範囲のものに限られます。憲法は、『人道』や『自由』のための践祚ぷも行わないと決めました。『国際貢献』という美名の下で、軍事力を行使して民間人を殺害することは許されません。憲法9条は、自衛のための戦争も含めて一切の戦争を放棄しています。それは、『自衛のため』『人道のため』『治安維持のため』という名目で戦争を肯定してしまったら、そうした名の下で結局はあらゆる戦争が正当化されてしまい、再び過ちを繰り返してしまうと判断したからです。憲法は『攻められない国』を創ることにしました。戦争や内戦の原因となるような飢餓、貧困、人権侵害、差別、環境破壊などをなくすために、国際社会において積極的な役割を果たすことによって、それらの国から信頼され、攻められない国を創りあげて、日本の安全と平和を達成しようとしました。それは同時に、世界の平和を創り出す努力であり、最大の国際貢献にもなります。けっして、日本だけが平和であればよいとする『一国平和主義』ではありません。、むしろ、それとは正反対の考え方です。このことを憲法前文では、次のように謳っています。『日本国民は・・・平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの平和と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようとゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。(抜粋)どのような名目の戦争にも一切参加しないと宣言した先進国が存在すること自体が、世界の平和と安定に貢献するのです。それが『国際社会において名誉ある地位を占める』ことに他なりません。紛争には必ず原因があります。紛争が起きてから軍事的に対処するのではなく、紛争の原因をなくすために最大の努力をするのが、憲法の立場です。飢餓、貧困、人権侵害、差別、環境破壊といった世界の構造的暴力をなくすために積極的な役割を果たすことが重要です。現地の人と井戸を掘り、学校を建て、病院を作って医療を提供し、感染症撲滅に尽力し、経済的自立のための支援をする。また、紛争終結後には道路・水道などのインフラの整備、対人地雷除去、必要な生活物資の支援など軍事以外でもできることは無限にあります。」
岸田政権が進めようとしている軍事大国化の方向は、憲法が求める軍事力を手段としない平和的国際協調主義からかけ離れたものであると言えます。
それでも、世界の平和を創り上げる努力こそ最大の国際貢献であるとの日本国憲法を持っていることに、改めて誇りと勇気を抱きました。
私は、こころから日本国憲法を守り生かす道を歩んでいこうと伊藤弁護士の文書を読み決意を新たにしました。
日本国憲法に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
10日付中国新聞は、9日の記者会見で知事が、山口きらら博記念公園を機能強化する方針を示したと次のように報じました。
「村岡嗣政知事は9日、山口市阿知須の山口きらら博記念公園を交流拠点施設として機能を強化する方針を示した。官民が連携して多様な施設を整えるため、10日の政府要望で、国土交通省に財政支援や技術的な助言を求める。定例記者会見で村岡知事は、同公園がJR新山口駅から車で約15分、山口宇部空港から約20分の場所で、広い芝生公園があることなどから『ポテンシャルを生かして幅広い世代の県民が集い、活力を創出・発信する拠点にしたい。アフターコロナの県づくりで一つの核と考えられる』と述べた。同公園は共用面積約130㌶で多目的ドームや屋内プール、サッカー・ラグビー場などがある。駐車場も約9千台分と広い。県の新たな総合計画『やまぐち未来維新プラン』(2022~26年度)の素案で、21年度に16万人だった利用者数を26年度に80万人まで増やす目標を掲げている。」
県が10日の政府要望で行う「山口きらら博記念公園の交流拠点施設としての機能強化について」とする資料に、「宿泊(合宿)施設の整備」「BMXパークの整備」が具体例として示されており、9日の記者会見では、「知事として、このイメージにあるようなグランピング場や、BMXパークを作りたいのか」と記者から問われ、知事は「いずれにしても確定しているものではない。ただ、非常に広い広大なスペース、非常にアクセスも良く、心地よい気持ちのいい豊かなスペースがあるので、そのポテンシャルを最大限生かして、県民の皆さまのために活用していきたい。具体的にはこれからだ」と答えています。
「山口きらら博記念公園の交流拠点施設としての機能強化について」の資料に「Perk-PFIなど公園の魅力を高めるための民間活力の積極的な導入に必要となる取組への支援」とあります。
国土交通省の「都市公園の質の向上に向けたPark-PFIガイドライン」によると、Park-PFIとは「飲食店、売店等の公園利用者の利便の向上に資する公募対象公園施設の設置と、当該施設から生ずる収益を活用してその周辺の園路、公園等の一般の公園利用者が利用できる特定公園施設の整備・改修等を一体的に行う者を、公募により選定する制度であり、都市公園に民間の優良な投資を誘導し、公園管理者の財政負担を軽減しつつ、都市公園の質の向上、公園利用者の利便の向上を図る新たな整備・管理手法である。」とされています。
国交省の2019年9月末時点で、全国28自治体、2地方整備局により、35公園で、Park-PFIが導入されています。県では、福岡県と群馬県で実施されているようです。
10日の政府要望の概要から「要望に対する主な回答及び発言」によると、山口きらら博記念公園の官民連携による効果的な施設整備・運営手法の導入について、国交省の担当者は「国としても、しっかり支援してまいりたい」と答えたとされています。
私は、先月行われた2021年度決算特別委員会で指摘した通り、山口きらら博記念公園をはじめとする286㌶のきらら浜全体で、県は、これまでに約450億円の財政を投資しています。現在、93㌶の用地が活用されることなく残されています。
私は、過大な需要予測による過大投資により、巨額の県費がきらら浜に使われ、いまだ未利用地が93㌶残されていることに対する県行政の真摯な反省が必要だと思います。
その上で、Park-PFIによる新たな投資が新たな負債を生むことにならないのかの十分な検討を行い、事業の可否を判断していくことが重要だと思います。
これまで、きらら浜に係る行財政運営についてチェックしてきた議員として、今後のきらら浜の行財政運営についてもしっかりチェックしていきたいと思います。
Paek-PFIなどにより山口きらら博記念公園について、民間活力の導入を検討することが明らかになりました。
きらら浜の管理の在り方に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
9月議会、決算委員会、宇部西高署名活動や選挙準備など9月・10月は、目まぐるしい日々でした。忙中閑ありということで、昨日は、久しぶりに映画を鑑賞しました。
私が観た作品は、11日から上映が開始されたばかりの新海誠監督のアニメ映画「すずめの戸締まり」でした。
新海誠監督の映画は、DVDなども含めてほとんど鑑賞しています。新海アニメは、風景が美しいですね。特に空が美しいです。光や雨も見事です。最近の作品はエンターテイメント性も備えた見応えのある作品となっています。
今回は、震災がテーマということで、映画の後半、私の涙腺の堰は崩れ、涙が流れ続けていました。
新海作品の中でも、私が今年観た作品の中でもNo1でした。是非、一人でも多くの皆さんが劇場に足を運んでみていただきたいと思います。
映画のパンフレットから「STORY」を引用します。
「九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(ずずめ)は、『扉を探しているんだ』という旅の青年・草太に出会う。彼のあとを追って迷い込んだ山中の廃墟で見つけたのは、ぽつんとたたずむ古ぼけた扉。なにかに引き寄せられるように、鈴芽は扉に手を伸ばすが・・・。扉の向こう側からは災いが訪れてしまうため、草太は扉を閉めて鍵をかける『閉じ師』として旅を続けているという。すると、ふたりの前に突如、謎の猫・ダイジンが現れる。『すずめ すき』『おまえは じゃま』ダイジンがしゃべり出した次の瞬間、草太はなんと、椅子に姿を変えられてしまうー!それは鈴芽が幼い頃に使っていた、脚が1本欠けた小さな椅子。逃げるダイジンを捕まえようと3本脚の椅子の姿で走り出した草太を、鈴芽は慌てて追いかける。やがて、日本各地で次々に開き始める扉。不思議な扉と小さな猫に導かれ、九州、四国、関西、そして東京と、日本列島を巻き込んでいく鈴芽の『戸締りの旅』。旅先での出会いに助けられながらたどりついたその場所で鈴芽を待っていたのは、忘れてしまったある真実だった。」
鈴芽が住んでいるのは、宮崎、そして、愛媛、兵庫、東京、そして、2011年に震災のあった東北へ移動する映画はロードムービーとなっています。
「閉じ師」の草太の姿は、映画「悼む人」の主人公を彷彿させる真摯さを感じました。
鈴芽の叔母の環も重要な登場人物です。
震災後、東北で暮らしていた鈴芽は母を喪い、宮崎で暮らす叔母・環と暮らすようになります。
私は、発災後半年位の時、ボランティアで、宮城県と岩手県の現場を訪ねました。
津波になぎ倒された多くの家屋に、それぞれの暮らしがあったことを想像しました。
その経験もあり、鈴芽と環の会話の一つ一つが私の涙腺を崩壊させ、涙が止まりませんでした。
映画館で「新海誠本」という冊子を頂きました。この中に、本作に込める新海誠監督の思いが書かれてあります。
「『君の名は。』を作ったときにいろいろな人からたくさんの声をいただいて、観た人の何かを作品が変えてしまうこともあり得るんだと実感したんです。ほんのわずかだとしても、誰かを変える力というのは大きなものじゃないですか。自分たちの作る作品にもそういう力が宿り得るんだとしたら、それはやっぱり美しいこと、正しいことに使いたいと思うんです。とはいえ自分は政治家じゃないから、何が正しいのかを合議制で導くことは出来ません。だからせめて、少なくとも自分が正しいと本気で信じられる方向にその力を使いたい。」
新海監督の映画は、弱者に寄り添うやさしさがあると思います。映画には地方が必ず出てきます。映画の主人公は、いつも市井の人々です。人が人を想う気持ちの美しさ、正しさを描く新海アニメに、私たちの心が揺り動かされるのではないかと感じます。
私は、大学1年生の時に、スキーバス事故で、多くの学友の死を経験しました。死は隣にあることをその時に実感しました。今も、私は、多くの学友の死を悼みつづけています。亡くなった学友の死に報いるためにも、正しく生きたいと願っています。
そんな私も想いが新海作品と通じるところがあり、今回の「すずめの戸締まり」では、私の涙腺を崩壊させたのだと思います。
とにもかくにも、映画「すずめの戸締まり」を一人でも多くの皆さんにご覧いただきたいと思います。
多くの涙を流し、心がすっきりしました。映画は心を豊かにしてくれますね。
皆さんがご覧になった映画の感想をお聞かせください。
9日、中国新聞は、「イージス・システム搭載艦」に関して次のように報じました。
「政府が、防空能力強化のため新造する『イージス・システム搭載艦』2隻について、当初案より小型化し、機動力を高める方向で検討していることが分かった。最大級となる巨艦のため、イージス艦8隻など他の自衛艦との連携や共同運用がしにくいとの批判があった。敵基地攻撃能力(反撃能力)にも転用可能な米国製長距離巡航ミサイル『トマホーク』の装着も視野に入れるなど多用途化する。複数の政府関係者が8日、明らかにした。新イージス艦は、2020年に政府が断念した地上配備型迎撃システム『イージス・アショア』計画の代替案として建造される。当初案では弾道ミサイル発射を続ける北朝鮮を想定して計画されたが、台湾情勢が緊迫する中、対中国で柔軟運用ができる希望が必要と判断したもようだ。導入を巡っては、政府方針が二転三転しており、経費肥大化を招かない計画の精査が求められる。関係者によると、海上自衛隊内で検討を重ねた結果、必要な防空能力を維持しつつ船体の大きさを縮小することが可能と結論付けた。最新鋭イージス艦『まや』(全長170㍍、幅21㍍、基準排水量8200㌧)に近い規模を目指す。迎撃ミサイル用垂直発射装置を改修して載せ、米国と購入に向けた調整が進むトマホークを発射できる可能性を付与する方向だ。防衛省は8月時点で、海自最大の護衛艦『いずも』に匹敵する基準排水量約2万㌧、全長210㍍以下、全幅40㍍以下で設計し、船体の揺れを減らして長期間の迎撃態勢を維持する方針だった。ただ大型化に伴い、航行速度が遅くなり、他の自衛艦と連携しにくい点が課題になったほか、防衛相経験者らから『巨額を投じて大型化したのに沈められた(戦艦大和)のようになりかねない』との指摘も出ていた。防衛相は、1隻目は27年度末、2隻目は28年度末の就役を目指す。23年度予算の概算要求では、金額を明示しない『事項要求』とした上で、船体の設計費とエンジン取得費を計上。地上配備型で使う予定だった高高度の弾道ミサイルを探知するレーダー『SPY-7』活用や、従来のシステムでは迎撃困難とされる極超音速兵器への対応能力の追加も図る。」
記事にある「2020年に政府が断念した地上配備型迎撃システム『イージス・アショア』計画」はご承知の通り、秋田県と山口県に計画されていました。
地元の粘り強い運動によって、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」計画は断念されましたが、「イージス・アショア」に配備がされる予定だったロッキード・マーチン社の「SPY-7」を搭載した「イージス・システム搭載艦」計画が浮上して今日に至るのです。
防衛省は、イージス・アショアについて、我が国全域を最も効果的に防護できる配備先は、山口県の一部地域と秋田県一部地域だと述べていました。萩市周辺では、「イージス・システム搭載艦」が萩市周辺に配備されるのではないかと「イージス・アショア配備計画の撤回を求める住民の会」を中心に、粘り強く防衛省との懇談が続けられています。
私が、冒頭の記事で、最も注目する点は、「敵基地攻撃能力(反撃能力)にも転用可能な米国製長距離巡航ミサイル『トマホーク』の装着も視野に入れるなど多用途化する」とある部分です。
地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」計画が浮上した時、日本共産党の宮本徹衆議院議員が、ミサイルは迎撃型だけではなく巡航型も装着される可能性があることを国会で指摘しました。
防衛省が、「イージス・システム搭載艦」に迎撃ミサイルだけではなく巡航ミサイルをも搭載できることを検討しているとの報道は極めて重大です。
憲法9条のある日本が巡航ミサイルを持つ検討に入ったことが極めて重大です。
岸田政権は、軍事費倍増と敵基地攻撃能力の保有に突き進んでいます。
日本が攻められてもいないのに米国と戦争している相手国を自衛隊が巡航ミサイルで敵基地攻撃することは先制攻撃そのものです。
日本は甚大な報復攻撃を受けることになります。
憲法違反の集団的自衛権行使で敵基地攻撃を行う巡航ミサイルを日本が持つべきではありません。
巡航ミサイルをイージス・システム搭載艦に搭載し、山口県近海を航行すべきではありません。
山口県近海が甚大な報復攻撃の対象になりかねない巡航ミサイルを搭載したイージス・システム搭載艦の建造計画は中止すべきです。
イージス・システム搭載艦に迎撃ミサイルだけでなく、巡航ミサイルをも搭載できる検討が開始されたとの報道がありました。
皆さんはこの問題をどう考えておられますかご意見をお聞かせください。
日本共産党山口県委員会(吉田貞好委員長)と日本共産党山口県議団(木佐木大助団長)は、昨日、村岡知事に対し、「『センチュリー裁判』の山口地裁判決を受け入れ、控訴断念を求める申し入れ」を行いました。
「センチュリー裁判」の判決を受け入れ控訴断念を求める申し入れを行う(左から、私、河合副委員長、木佐木県議)
対応した渡邉物品管理課副課長は、「申し入れの内容は、知事に伝える。知事は、控訴するかどうか検討中だと聞いている」などと答えました。
県民からこの件の問い合わせの内容にいて、渡邉副課長は「100件を超える県民の声が届いている。ほとんどは、批判的な内容である。その多くは、『なぜセンチュリーを買ったのか』という内容であす。『控訴するな』という意見もいただいている」と答えました。
申し入れの内容は以下の通りです。
・・・
「センチュリー裁判」の山口地裁判決を受け入れ、控訴断念を求める申し入れ
山口県
村岡 嗣政知事様
2022年11月10日
日本共産党山口県委員会
委員長 吉田 貞好
日本共産党山口県議会議員団
団 長 木佐木大助
山口県在住の住民が、山口県が貴賓車(公用車)として、2090万円余でトヨタの高級車「センチュリー」を購入したのは、知事の裁量権の逸脱濫用で違法な支出だとして、県に対し、購入を決めた村岡嗣政氏に費用2090万円を請求するよう求める住民訴訟で、山口地方裁判所の山口格之裁判長は1
1月2日、県に対し、村岡嗣政氏に全額を請求するよう言い渡しました。
山口県が貴賓車として、センチュリーを購入したことについて、日本共産党県議団は2020年11月議会において、①同年度70億円もの財源不足が予測される中、なぜ2000万円を超える高級車を購入する必要があったのか、②地方自治法では「普通地方公共団体の長は、当該普通地方公共団体の事
務を管理し及びこれを執行する」とされており、地方自治法に照らして、知事は適切に事務を管理し執行したとは言い難いのではないか、などと質したのに対し、県は、①今回の更新は、皇室・貴賓者用車両という性格上、車両への信頼やこれまでの運用実績において、特段の問題もなかったことを踏まえ
て、従来どおりとしたところ、②備品購入費など内部的経費については、総額を抑制していくという知事方針に基づいており、指摘は当たらない、などと答弁していました。
判決で山口地裁の山口裁判長は、①ほかの都道府県でセンチュリーを貴賓車として常備しているのはわずかで、本件契約の購入価格は全国で2番目に高額、②歳出削減の観点からすでに貴賓車を1台保有しているところ、新たに2台目を購入すべきか、③ほかの車種を検討せずセンチュリーであるべき必要
性など、「当然考慮すべき事項について、あまりに検討が不十分だといわざるを得ない」と指弾した上で、「本件の契約は裁量権を逸脱または濫用した財務会計上の違法行為で、知事がこれを阻止せず指揮監督上の義務に違反した過失も認められる」として、被告である執行機関としての村岡知事に対して村
岡嗣政氏に費用2090万円等を請求するよう言い渡しました。
今回の山口地裁の判決は、日本共産党県議団が指摘してきた主張の正しさを裏付けたものでもあります。よって、日本共産党山口県委員会と同県議会議員団は、下記事項について申し入れます。
記
1,被告である執行機関としての村岡知事は、山口地裁判決を受け入れ、控訴しないこと
1,被告である執行機関としての村岡知事は、村岡嗣政氏に対し、2090万円及びこれに対する2020年8月20日から支払済みまで年3%の割合による金員を請求すること
以上
・・・
センチュリー裁判に関する皆さんのご意見をお聞かせください。