日本共産党県議団は、29日、中国ブロック事務所および志位和夫衆議院議員事務所を通じて、省庁レクチャーを行いました。
イージス・アショアの問題でのレクチャーには、大平よしのぶ前衆議院議員が同席しました。
防衛省レクチャー左から大平・木佐木・藤本各氏
テーマの第一は、上関原発問題についてです。
県議団は「原発の再稼働の審査に関わって、『敷地内及び敷地周辺の地質・地質構造調査に係る審査ガイド』(2013年6月)で『鉱物脈法』を採用した経緯」などをたずねました。
原子力規制庁の小林主任技術研究調査官は「鉱物脈法は、2011年4月11日の福島県で発生した浜通り地震以降注目されてきた。2013年3月11日の東日本大震災以降、2014年川内原発、2015年高浜原発、2015年伊方原発の審査書で鉱物脈法が適用されている。」
私は、「中国電力は、今年5月に鉱物脈法での海上ボーリング調査を行うこととし、この事が、今年7月までに埋め立てが竣功できなかった理由になっている。県は中電のこの説明を持って『工事期間内に竣工できななかった合理的な理由がある』と認めた。そして、鉱物脈法での海上ボーリングの必要性から、延長期間を2023年1月としている。県は中電の説明を『十分な理由がある』として、延長を許可した。鉱物脈法は、2013年以降は調査の定説になっていることは理解できたが、中国電力が、2019年の今、鉱物脈法による海上ボーリングが出来なかったことを竣工できなかった理由に挙げ、県がそれを認める理由が納得できない。」と感想を述べました。
県議団は、「原発の新設に係る『新規制基準』は定められたのか」をたずねました。
正岡原子力規制庁管理官補佐は「新規制基準は、既設の原発を前提に設定されたもの。原発の新設についての基準は、現時点で検討すらしていない。上関の原発の審査は3.11後、行われていない。」と答えました。
安倍政権は、「原発の新増設は現時点で考えていない」などと表明しながら、「上関原発の重要電源開発地点の指定は有効」ともしています。
安倍政権の原発の新増設の政策はダブルスタンダートなのだと感じました。
安倍政権は、「原発の新増設は行わない」ことを鮮明にし、上関原発の重要電源開発地点の指定を解除すべきです。
イージス・アショアの問題では、私は、「秋田と山口はセットなのか」問いただしました。
防衛省の担当者は、「セットである」と答えました。
宇宙監視レーダー問題について私は、「ドクターヘリの影響について」問いただしました。
防衛省の担当者は「影響が出ないよう、今後関係機関と協議していく」と答えました。
防衛省は、住民に丁寧に説明するとしながら「結論は変えない」姿勢ではなく、「ゼロベース」で住民に真摯に向き合う姿勢を持つべきだと感じました。
本日、「むつみ演習場周辺の水・環境に関わる地元住民一同(7団体91名)」(太田一久発起人)と「イージス・アショア配備計画の撤回を求める住民の会」(森上雅昭代表)が、森田中国四国防衛局長に7項目の申し入れを行いました。
また、「イージスふあんクラブ」事務局の麻田さんと安藤さんは、全県説明会の開催を求める申し入れを森田中国四国防衛局長に行いました。
本日は、「イージス・アショア配備計画の撤回を求める住民の会」などが、7月23日に申し入れた内容について中国四国防衛局むつみ現地連絡所の佐々木所長から回答が行われました。
この申し入れには、私と中島・戸倉県議が参加しました。
県下各地から多くの住民が参加し申し入れました
質問項目の一つに「地質・測量調査、水分調査の解析に『GETFLOWS』を使用した理由を求める。どういう会社なのか。どういうシミュレーションなのか。」があり、佐々木所長は「地下水のシミュレーションなどにこのシステムを使用した」などと答えました。
これに対して、君波山口大学名誉教授は、防衛省が示した今年5月の資料の33ページについて「透水層に達したボーリング調査が行われたのか」と質問しました。これに、中国四国防衛局調達部堤土木課長は「建物を基地を支える地盤を調べるボーリング調査を行った。透水層まで到達するボーリング調査は行っていない。」と答えました。
君波さんは、「ならば防衛省が資料で示した『地下水に影響を与えることはありません。」という結論を検証できない。」と再度質問しました。
堤課長は、「これまでに調査したもの内、精査して開示できるものは開示するよう準備をすすめている」と答えました。
私は、「君波先生が指摘をされた透水層を確認するボーリング調査など、防衛省の結論を検証する上で必要な調査は新たに行うべきではないか」と質しました。
堤課長は「新たな調査の必要性が指摘された点については、上級機関と相談したい」と答えました。
28日、防衛省は、むつみ演習場にイージス・アショアを設置するための資料の再調査について西台の標高の実測調査を行うことを明らかにしました。
再調査が必要な点は、標高問題だけではありません。地下水の問題では、君波先生を始め専門家や住民の方から様々な指摘が行われています。
防衛省は、必要な地下水等の再調査を行うべきです。
更に、この間の交渉の中で、防衛省が、地下水の年代別調査の結果など公開を約束している資料がいくつかあります。
防衛省は「作業が整えば開示する」との答弁を繰り返しましたが、開示を約束した資料は、早急に開示すべきです。
引き続き、イージス・アショアに対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
昨日、防衛省中国四国防衛局による第二回目の宇宙監視レーダーの説明会が、山陽小野田市埴生公民館で行われました。
地元住民の方々や私たち周辺の地域住民及びマスコミの方々で会場は満席でした。
最初に、中国四国防衛局調達部調達計画課の職員が、山陽受信所跡地における施設整備工事の概要について説明しました。
担当職員は、「閣議決定された国家安全保障戦略、防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画において、宇宙空間の安定的利用を確保するための宇宙状況監視に係る取組みを推進することとされた。宇宙状況監視に係るシステムに必要な施設(レーダー局舎等)を整備する。」と計画概要を説明しました。
施設概要は、レーダー局舎6基、電源局舎等です。
担当者は、レーダー地区敷地造成工事として、来年度中を工期として、1億1660万4千円の契約額で、新光産業株式会社が、造成工事などを行うと説明しました。
担当者は、今後のスケジュールとして、2021年度までにレーダー局舎工事を行い、2022年度までに電源局舎を、2023年までにレーダー設置を行いたいと説明しました。
住民の方からは、「山陽小野田市に建設されようとしている宇宙監視レーダーの情報が報道されている自衛隊宇宙部隊に伝えられ、米軍とも情報が共有されるのではないか」「電磁波の影響について具体的に明らかにしてほしい」「萩市に建設されようとしているイージス・アショアとの関連は」などの疑問が出されました。
私は、「防衛省の2018年の『防衛省のSSAに関する取組について』との資料に、SSA関連施設として、山陽小野田市に設置予定のDSレーダーがあり、東京都府中市の運用システムが挙げられている。また、自衛隊の運用システムと米軍の『米戦略軍』とが情報共有すると書かれてある。」と指摘しました。
中国四国防衛局の本田調達部長は「米軍との情報共有」の可能性を否定しませんでした。
私は、「住民の中に電磁波等の影響に対する不安が大きいことが分かった。設置するレーダーがどのように影響を及ぼすのかについて住民に再度説明すべき」と指摘しました。
本田調達部長は「レーダーの影響について新たな説明が必要かどうか検討したい」と答えました。
私は、「山陽小野田市に設置されようとしているレーダーの周波数帯は、X帯とのことだ。京都府の米軍のX帯のレーダー基地から出るレーダーを停波が遅れたことなどで、ドクターヘリの運航に支障が出たケースがあった。同様のケースにどう対処するのか」と指摘しました。
本田調達部長は「レーダーを運用するまでに、関係機関と協議し、連絡体制を構築したい」と答えました。
山陽小野田市に設置されようとしているレーダーが、ドクターヘリの運航に影響を与える可能性があることを防衛省が認める答弁だったと受け止めました。
中島県議からは、「レーダーはアメリカから受注するのか」との質問が出されました。
本田調達部長は、「現在、日本のメーカーとレーダー設置の準備を進めている。日本のメーカーで、本レーダーは作成できると考えている」と答えました。
地域住民の方々の様々な不安が払拭されていないまま、工事が粛々と進められようとしています。
防衛省は、設置されようとしているレーダーの影響についての詳細な説明を急ぐべきです。住民の理解を得ないまま、レーダーを設置すべきではないと感じました。
宇宙監視レーダーを山陽小野市に設置するための敷地造成工事が来月から始まろうとしています。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
文部科学省は、8月7日に、国公私立の幼稚園や小中高校などの敷地内にあるブロック塀の安全に関する調査結果を発表しました。
4月1日時点で点検や撤去・改修といった安全対策が終わっていないか、安全性が確認できない学校は全国5万1082校の18%にあたる9434校に上りました。
内訳は、外観上は法令基準に適合しているものの、内部の鉄筋など詳しい安全点検が終わっていないのが3547校。
撤去・改修といった対策を来年4月以降に先送りしているのが1893校。今年4月時点では安全対策に取り組んでいる途中で、来年3月末までに完了予定は3915校でした。残りの79校は、外観の点検も完了していないのが43校、文科省に報告がないのが36校でした。
私は、文科省の調査に山口県教育委員会がどのような回答をしていたのか資料請求し、昨日、私の元に結果が届きましたので報告します。
山口県では、ブロック内部の点検が未完了の学校が30校
来年4月以降に対策を講じるとしている学校が19校。来年3月までに完了予定が4校です。
合計すると、53校となります。ブロック塀を保有していない学校が1校あり、調査対象の学校が54校ですので、県立学校の内、今年4月時点で問題がない学校は1校のみであり、今年度から対策や調査に着手する実態であることが明らかになりました。
この調査は、昨年6月、大阪北部地震で小学校の塀が倒壊し、女児が死亡した事故を受けて行われたものです。
県立学校で、大阪と同様の事故を起こしてはなりません。
山口県立学校の実態は、全国的な状況からも大きく立ち遅れています。
ブロックの内部調査を急ぎ、改修等が必要なものは前倒しをして対策を急ぐべきです。
県立学校のブロック塀の対策が遅れている実態が明らかになりました。
皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
本日、日本共産党中央委員会で、「イージス・アショア対策会議」が行われました。
秋田県と山口県の関係者が参加して意見交換などが行われました。
私が、イージス・アショアと山口県政というテーマで報告した内容を紹介します。
・・・
この春の県議選挙で、4年ぶりに議席を回復した山口県議の藤本です。イージス・アショアと山口県政というテーマで報告したいと思います。
5月28日、原田防衛副大臣が、山口県庁を訪れて、「イージス・アショアの配備について ―各種調査の結果と防衛省の検討結果-」という資料を基に陸上自衛隊むつみ演習場がイージス・アショアを配備する適地だと報告しました。
この説明に対して、村岡知事は、「不明な点や説明を求めたい事項等があれば、改めて確認をしたい」「地域住民に丁寧に分かりやすく説明してほしい」と述べています。萩市長は、「地域住民の不安や懸念が解消され、理解が進んだと言える状況にない」と述べました。阿武町長は、「現時点で、阿武町民の有権者の半数以上が、明確に配備反対の意思表示をしている」と述べました。
6月14日、村岡知事と萩市長と花田町長は、「イージス・アショアの配備に係る適地調査等の結果について」と題する照会を岩屋防衛大臣に行っています。具体的には、電波環境調査について、「イージス・アショアのレーダーは開発中とされているが、230㍍より離れた場所では、人体への影響がなく、安全という結果の根拠」を求めるなどしています。
地質・測量検査については、「地下水への影響に関して、建物の基礎を支える地盤の深度と地下水の具体的な位置関係」を求めています。その他、耐震措置について、騒音と迎撃ミサイル発射時の噴煙について照会し、安全・安心のための具体的措置を照会しています。
安全・安心では、ブースターを演習場内に落下させるための具体的措置とは何かなど照会しています。
6月19日、私は、県議会で一般質問を行いました。
「萩市が適地の検証作業が終わるまでは次の段階に入らないでということで既に要求されておりますし、県としてもその旨を国に伝え適切な対応を求めているところだ」
「必要があれば、有識者や知見を持っている方のご意見も聴きながら対応はしていきたい」と答えました。
秋田県で、防衛省の資料の仰角や標高の間違いが明らかになり、山口県内では、増山博行山大名誉教授が、西台の標高の違いを指摘しておられました。また、穀田議員などの指摘もあり、防衛省は秋田とともに山口県の資料についても西台の標高の間違いを認めました。
7月3日、岩屋大臣が来県し、データのミスを謝罪しました。阿武町長がイージス・アショアがまちづくりの支障になると指摘したことに対して、最後に岩屋大臣が、「自衛隊200数十人、家族も含めて数百人」「まちに溶け込んで、まちづくりに少しでも貢献できるように自衛隊も取り組んでまいりたい」と発言し、阿武町町民の反発を増幅させました。
7月11日の定例記者会見で、村岡知事は、「自衛隊の方々が地域の中で盛り上げていくこと自体は非常にありがたいこと」などと述べ、イージス・アショアに反対する住民の意向を逆なでする言動だと批判が広がっています。
・・・
秋田県では、参議院選挙でイージス・アショア反対の寺田議員を誕生させ、イージス・アショア配備は「撤回」できるという確信が広がっているようです。
秋田県の運動に大いに励まされた会議でした。
改めて、イージス・アショアに対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
昨日の山口新聞は、夜間中学の問題を次のように報じました。
「不登校などで学校に通えなかった人が再び学びの場を確保できるようにするため、文部科学省が来年度予算の概算要求に、夜間中学に関連する経費として本年度の3倍近い1億3千万円程度を盛り込む方針を固めたことが24日分かった。夜間中学については、在留外国人が増える中で、義務教育を終えず来日した人の学習の場としても需要が高まっている。文科省は全都道府県と政令市で設置を目指しており、新設を検討する自治体を手厚く支援する。夜間中学は戦後、生活困窮のため昼間に働く少年や少女らのために誕生し、多い時は全国に80校以上あった。近年になって再評価され、いじめを受け、ほとんど授業を受けず中学校を卒業した『形式卒業者』に門戸を開いた。2016年12月、設置を促す教育機会確保法も成立した。今年4月、千葉県松戸市と埼玉県川口市に新たに夜間中学が開校。『各都道府県に少なくとも1校設置』を促進すると閣議決定されているが、現在のところ、9都府県の33校にとどまる。文科省によると、茨城県常総市や徳島県、高知県などが具体的な時期を挙げて新設を表明しているが、多くの自治体では検討が進んでいない。」
文科省の資料では、夜間中学校が設置されているのは、8都府県25市区31校です。今年度開校した二校を入れると、9都府県27市区33校となります。
今後は、高知県、徳島県、茨城県、北海道、静岡県で、設置に向けた具体的な動きがあるようです。
そうなると、近い将来13都道府県に設置されることになります。
文科省の「夜間中学の設置推進・充実に向けて(案)」によると、「全国に義務教育未修了者が12万8千人以上いる」とあります。
文科省は、「全ての都道府県に少なくとも一つの夜間中学が設置されるよう、引き続き促進する」「都道府県・指定都市等を対象に夜間中学の意義や実態、設置のプロセス等について理解を深める効果的な説明会を開催する」などとしています。
文科省は、2018年8月「第三期教育振興計画等を踏まえた夜間中学等の設置・充実に向けた一層の推進について(依頼)」を各都道府県教育委員会」に送っています。
文書は、市町教委への周知徹底を求めています。
山口県内にも多くの義務教育未修了者の方がおられます。不登校などで学校に通えなかった方や在留外国人など夜間中学の開設を心待ちにしている方も多いと思います。
私は、県教委のこれまでの取組みを調査し、県内に一日でも早く夜間中学が設置されるよう必要な発言を行う決意です。
夜間中学に関する皆さんのご意見をお教え下さい。