月別アーカイブ:2018年2月

長い旅の途中

 昨日、NHKラジオ「すっぴん」高橋源一郎さんの「ゲンちゃんの現代国語」のコーナーで星野道夫さんの本が取り上げられていました。

 妻は、星野道夫さんのファンなので、妻の本棚から、「長い旅の途中」という本を借り読んでいます。

 息子さんが生まれた頃の話しが出てきます。

 息子さんはやっと歩きはじめ、転んだりぶつかったりの毎日です。

 「ベットから転げ落ち、大きなたんこぶをつくって泣き叫ぶ子どもを前にして、ふと考えたことがある。かわいそうだと思い、できたら自分がかわってあげたいと思いながら、どうやってもこの子の痛みを自分は感じることができないのだ。ぶつかったのは自分ではないのだから、あたりまえのことでもある。しかし、親は我が子の痛みを自分の痛みとして感じるという話しがあるではないか。いや身体の痛みと心の痛みは違うということなのか。」

 「それなのに、ぼくは泣き叫ぶ息子をみつめながら、『この子は一人で生きてゆくんだな』とぼんやり考えている。たとえ親であっても、子どもの心の痛みさえ本当に分かち合うことはできないのではないか。ただひとつできることは、いつまでも見守ってあげるということだけだ。その限界を知ったとき、なぜかたまらなく子どもが愛おしくなってくる。」

 私には4人の子どもがいます。

 この文章を読んで、自分は、こどもの痛みを解っている気になっていたんだと気づかされました。

 「子どもの心の痛みさえ本当に分かち合うことはできない」

 「ただひとつできることは、いつまでも見守ってあげること」

 「その限界を知ったとき、なぜかたまらなく子どもが愛おしくなってくる。」

 子どもの痛みを分かち合うことはできないが、解ろうとして、見守っていく覚悟こそ愛情なのだと教えられました。

 「子ども」を「他人」に置き換えてもいいと思いました。

 他人の痛みを分かち合うことは出来ないけれど、解ろうとして、見守っていく覚悟を持つことの大切さを感じました。

 明日は、西宇部校区人権教育推進大会です。

 西宇部校区人権教育推進委員協議会会長として主催者挨拶を最初に行います。

 星野道夫さんの話しをしたいと思っています。

 星野道夫ファンの皆さん、皆さんの心に響いた星野道夫さんの言葉をお教え下さい。

ハンドル

 BEGINファンの妻が2015年に発売されたアルバム「SCCN」を聴いています。

 横で聴いていて「午後から借り入れに行くんでしょ」という歌詞が耳に残りました。

 移動中の車の中で、CDを聴いていると「ハンドル」という曲だと分かりました。

 ネットで歌詞の意味を調べていると、「ハンドル」の歌詞は、居酒屋を営む夫婦のデュエット曲になっていることが分かりました。

 先代が始めた居酒屋を引き継いだ息子。客も少なくなったが、銀行から資金を借りて店を改装しようとしている。

 妻は、大きな改装は必要ないと愚痴を言う。

 先代は、南の島出身だろう。居酒屋の舞台は東京だろう。

 先代は東京で家族を作り、息子が跡を継いだ。家族の歴史は続く、この象徴が「ブーン ブーン」という歌詞なのか。

 島から出て来た家族の歴史を頭に浮かべながらこの曲を何度も聞いています。

 ふと、浜矩子さんが自書で書いておられる「もらい泣きの経済学」という言葉を思い出しました。

 浜さんは、経済学の生みの親であるアダム・スミスが、「もらい泣きの経済学」を説いていると書いています。

 「人のために泣ける人。経済学の生みの親がイメージする経済活動の担い手たちは、そのよう人々だ。人の痛みを我が痛みのごとく感じ、その共感とともに人のために涙する。経済活動の主人公たちは、もらい泣きが出来る人々だとみつけたり。」

 浜さんは、安倍政権は、「取り戻し病」にかかっている。「強い経済」を取り戻すと言う。それは、「国家」のためで「国民」のための経済になっていないと警鐘を鳴らしています。

 安倍政権の経済政策は、「人の痛みが解らず、人のために涙するこおが出来ない。」と浜さんは指摘します。

 安倍政権は「人の痛みが解らない」ことが、5日の衆議院お産委員会での志位委員長の質問に対する安倍首相の答弁で分かりました。

 志位委員長が、貧困ラインが下がっていることを示し、安倍政権のもとで、貧困が悪化していると指摘しましたが、安倍首相は、「悪化していない」と事実を認めようとしませんでした。

 志位委員長が、「生活保護を利用することは、憲法25条に基づく国民の権利だ」ということを首相として表明してほしいと質問しましたが、安倍首相は「国民の権利」だと口にしませんでした。

 BEGINの「ハンドル」という曲にもらい泣きしながら、今の政治が置かれた状況が頭をめぐりました。

 「もらい泣きできる政治」であってほしい。

 「人の痛みが解る政治」であってほしいと望みます。

 そのために、一人の政治家として今日も力を尽くしてまいります。

 今日は9日。うべ憲法共同センター主催の「憲法を守り暮らしに生かす」ことを求める宣伝行動に参加するために、今から出発します。今日もBIGINを聴きながらまいりましょう。

イージス・アショアに巡航ミサイルがセットで導入か

 1月12日の毎日新聞に「政府は陸上配備型迎撃システム『イージス・アショア』の導入に当たり、北朝鮮からの弾道ミサイルに加え、他国から日本を狙う巡航ミサイルを迎撃対象にする検討に入った」との報道があったことは、以前の本ブログで取り上げました。

 昨日の衆院予算委員会で、日本共産党の宮本徹議員は、巡航ミサイル導入とイージス・アショアの関係について質問しました。

 今朝の赤旗日刊紙を元に報告します。

 2017年3月に防衛省が巡航ミサイル導入にむけて調査した報告書で、「LRASM」の地上発射型について調査していたことを指摘。LRASMは従来、『空対地ミサイル』と説明されています。報告書で明記されている地上発射型LRASMの発射装置と地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の発射装置の型式が一致しています。

 宮本議員は、LRASMの射程は900キロで、イージス・アショアの設置候補地にLRASMが導入された場合、北朝鮮全域やロシアの軍事拠点が射程圏内になるとして「長距離巡航ミサイルとイージスアショアをセットで保有すると、他国のきょういとなるのは明白だ」と批判しました。

 敵基地攻撃能力お保有をめぐり政府は、平素から他国に対し「攻撃的な脅威を与えるような兵器を持っているということは、憲法の趣旨とするところではない」との見解を示しています(1959年、防衛庁長官答弁)

 宮本議員は「ロシアや中国まで届く長距離巡航ミサイルを保有することは、この見解に反する」と指摘しました。

 小野寺防衛相は「従来の政府の説明を変えるものではない」「(今回の同ミサイルは)敵基地攻撃能力を目的とするものではない」と答えました。

 宮本議員は、小野寺氏を座長とする自民党検討チームが昨年3月、敵基地攻撃能力の保有の早期検討を政府に求める提言をまとめ、巡航ミサイル保有もあげていたことを指摘し「大臣になったら『敵基地攻撃ではない』とという言い訳は通用しない」と述べました。

 宮本議員は「国民をあざむいて敵基地攻撃能力を手に入れようとしている。長距離弾道ミサイルが憲法違反なのは明白だ」と批判しました。

 日本共産党の宮本徹議員の質問で、萩市の陸上自衛隊むつみ演習場に配意が計画されている陸上型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」に憲法違反の敵基地攻撃能力のある長距離巡航ミサイルがセットで配備される可能性が明らかになりました。

 萩市に憲法違反の巡航ミサイルを配備させてはなりません。

 この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

 

「陸上イージス 山口県知事『協力すべき』」との報道について

 昨日の中国新聞は、「山口県の村岡嗣政知事は知事選で再選後初の5日の記者会見で、政府が萩市で検討中の地上配備型迎撃ミサイルシステム『イージス・アショア』配備計画について、県内が適地と判断された場合は『基本的に協力すべきだ』との認識を示した。」「村岡知事は、現時点で地元説明はないとした上で、『北朝鮮情勢の不安がある中、配備が必要との議論は一定に理解できる』と指摘。『山口県が適地となれば、基本的には協力しなければならない。住民の不安には、丁寧な対応を国の方でしてもらわないといけない』と述べた。」と報じました。

 県は12月議会では、「イージス・アショア」について「県内が候補地になった場合には国の責任で地域住民の理解と協力が得られるよう丁寧に説明してもらいたい」と答えるにとどまり、県としての主体的な意見はのべませんでした。

 県知事選の中で、くまのゆずる候補は、「『地上配備型イージス』の建設に反対します。」とこの問題で明確な姿勢を示しました。

 陸上イージスの是非について、村岡知事は、選挙戦で態度を明らかにせず、争点隠しと言える態度に終始しました。

 村岡知事は、選挙が終わるやいなや、「基本的には協力しなければならない。」とこの問題での態度を明らかにしたことに、私は、政治家として誠実さに欠ける態度だと指摘したいと思います。

 選挙戦の中で態度を明らかにせず、選挙後、態度を明らかにする行為は、県民を愚弄する行為だと私は指摘したいと思います。

 今日の朝日新聞は、陸上イージスについて「藤道健二市長は、12月の市議会で「萩市が候補地になった場合には国の責任で説明があるものと考える』との立場を示した。だが、市総務課によると閣議決定以後、今月6日までに国側から市への配備の打診はなく、説明の場を設ける意向も示されていないという。」と報じました。

 村岡知事は、常々、「地元の意向は尊重する」と言ってきました。

 地元の住民にも市長にも何らの説明がされていない段階で、更に、『地元の意向」を県が一言も聞いた形跡がない段階で、「基本的には協力しなければならない」との県の姿勢を示す村岡知事は、地方自治や住民自治や民主主義を大切に行政を行おうとされているのかと疑いたくなる発言です。

 更に、県議会の答弁よりも踏み込んだ発言をした村岡知事の行為は議会軽視とも言えます。

 村岡知事は、陸上イージスについて「基本的には協力しなければならない」とする発言を撤回し、今は、国に地元説明の開催を求め、地元の住民らの声に真摯に耳を傾ける時だと思います。

 陸上イージスのついて村岡知事が「基本的には協力しなければならない」と発言しました。皆さんはこの発言をどのように感じておられますか。ご意見をお聞かせ下さい。

4日投開票の選挙での出口調査の結果

 2月4日に行われた選挙での出口調査の結果が今朝の毎日新聞に報道されていました。

 一つは、4日投開票の沖縄県名護市長選挙で共同通信が実施した出口調査です。

 「安部政権が支援し初当選した新人、渡具知武豊氏に投票した人のうち、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設に『反対』『どちらかといえば反対』と答えた反対派が合計で3割を超えた。現職、稲嶺進氏への投票者も反対派が87.5%を占め、移設に反対する市民の根強い反発が浮き彫りになった。」

 日本共産党の志位和夫委員長は「当選した自民・公明推薦候補は、選挙戦を通じて、辺野古新基地の問題を一切語りませんでした。選挙結果は、名護市民が辺野古新基地を受け入れたkとを意味するものでは決してありません。それは、各種メディアが行った出口調査で、6割以上の名護市民が『辺野古新基地建設反対』と答えていることからも明らかです。」と談話で指摘しています。

 辺野古新基地建設ノーの名護市民の願いは不動です。

 二つ目は、山口県知事選挙での毎日新聞とTYSテレビ山口の出口調査の結果です。

 「米軍岩国基地への空母艦載機移転に対する考えを聞いた質問では、約3割が移転に賛成と答えた。反対は2割だったが、賛成との差は大きくなく、『分からない』というる有権者も約4割を上回った。」

 「上関原発建設計画を巡っては、全県で反対が約5割を占め、賛成の約2割を大きく引き離した。」

 毎日新聞は、解説で松田記者がこう書いています。

 「政府は原発の行方を左右するエネルギー基本計画の改定作業を進めており、艦載機移転も5月に完了する。毎日新聞・TYSの共同出口調査でも原発や米軍基地についてさまざまな考えがあることは明らかだ。2期目を迎える村岡氏は、広く県民の声に耳を傾け必要に応じ政府に強く働きけられるのか。手腕が問われている。」

 くまのゆずる候補は、「山口をアベ県にしてはならない」と訴え、上関原発建設中止、空母艦載機部隊移駐見直しを訴えました。

 岩国基地問題でも上関原発問題でも県民の異論を村岡知事はしっかり受け止めるべきです。

 最初から安倍政権の進める政策に賛成を決め込むのではなく、県民の意見を政府に伝えるべきです。

 特に、上関原発に反対する県民の声は過半数を超えている事実を村岡知事は重く受け止め今後の県政運営を行うべきです。 

 名護市長選挙や山口県知事選挙に対する皆さんの声をお聞かせ下さい。

県知事選挙の結果について

 任期満了に伴う山口県知事選挙が4日投開票で行われ、広範な市民と野党の共闘「99%の民意をいかす山口の会」から立候補した熊野譲候補が健闘しました。

 熊野譲候補は、昨年の衆議院選挙で社会民主党と日本共産党が得た比例票を1.7倍上回る7万5207票(得票率17.78%)を獲得し、共闘にこそ政治を変える大道があることを示しました。

 熊野さんは、立候補表明が、12月初旬と出遅れたものの、安保法制=戦争法強行以来、一昨年の参院選、昨年の衆議院と続いた市民と野党の共闘の流れを更に発展させた「県民の会」を母体に善戦しました。

 とくに、米軍基地の拡大強化や上関原発計画を絶対に許さないと訴え、安倍9条改憲ノーと結んで、「山口県をアベ県にしない」と共感を広げました。また、子育てや、36年間の教師経験を生かした30人学級実現の訴えも反響を呼び、岩国、上関に加え教え子の多い候補の地元下関などで検討して2割以上の得票率をかちとりました。

 当選した村岡候補は、企業・団体を締め付け40万票獲得を目指しましたが、34万7千余票にとどまりました。

 熊野陣営と「県民の会」は今後、知事選で掲げた公約実現へ、県民との運動をさらに強めることにしています。

 私は、総がかり行動うべ実行委員会の事務局長として宇部市を中心に熊野さん当選のために市民と野党の共闘の前進に力を入れてきました。

 昨日は、宇部市選挙管理委員会の開票立会人を務めました。

 宇部市でくまのゆずると書いていただいた7730票を目の当たりにして感激しました。

 私は、来年の県知事選挙宇部市選挙区の候補者として、くまの候補が掲げた公約をともに実現する立場で奮闘したいと思います。

 引き続き、総がかり行動実行委員会の事務局長として宇部市での市民と野党の共闘の前進に力を入れていきたいと思います。

 県知事選挙では大変お世話になりました。県知事選挙に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。