本日、「放射性物質で汚染された廃棄物を山口県内で処理しないで下さい」の知事への要請に参加しました。
要請した団体は、「原発いらん!山口ネットワーク」など5団体で、賛同した団体は、「上関原発をつくらせない山口県民の会」など13団体です。
要請に賛同する議員として、私と佐々木、木佐木議員が名を連ね、私と佐々木議員が要請行動に参加しました。
環境省は、県を通じて「東日本大震災により生じた災害廃棄物の受入検討状況調査」を明日17時を回答期限として行っています。
今回想定されている震災瓦礫は一般廃棄物で、岩手県、宮城県から出たものです。
しかし、国は、放射性物質特措法に基づく国の基本計画を策定するに当たってパブリックコメントを募集してる段階で、廃棄物に含まれる放射性物質の基準などはこれから定められます。
このように国の方針も不透明な中、廃棄物の受け入れだけを全国に押し付けるやり方に疑問の声があがっています。
要請書では「放射能汚染された廃棄物については、最低でもクリアランスレベルに準じた基準を早急に作り、それに準じた適切な処理をするように国に働きかけること」など6項目を要請しました。
交渉の中で、環境省は、この調査を行うに当たって10月4日に、会議を行ったこと、これを受けて、県は、10月18日に市町の担当者会議を行ったことが明らかになりました。
また、この会議には、15市町2一部事務組合の担当者が参加したとのことです。
更に、20日時点で、半数を超える自治体から回答があったことも明らかになりました。
参加者から「受け入れるかどうかに当たっては、それぞれの自治体で住民の意志を確認することが前提ではないか。県がしっかり指導すべきだ」との指摘がされました。
これに才本県廃棄物・リサイクル対策課長が「具体的な要請があれば市町を指導する」「市町が判断するに当たって議会の意向などを確認するのは当然だと思う」などと述べました。
参加者から、放射性物質に対する不安の声が出され、情報公開の徹底が強く要望されました。
県は、「送る廃棄物の安全性を担保するのは国の責任」「受け入れる場合の安全性を担保するのは市町の責任」と答えましたが、参加者からは、「県民の健康を保持するのは県の責任。県の役割をしっかり発揮してほしい」との声が数多く出されました。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。私も今後ともこの問題での県の役割の発揮を求め、この問題を注視していきたいと思います。
放射性物質で汚染された廃棄物に関する要請行動
県議会地域商工委員会の視察から帰ってきました。
17日は、江差町の元山風力発電所の説明を江差町から受けました。
江差町が51%出資し、平成14年に、第三セクター、江差ウインドパワー㈱を設立し、総事業費44億円で、28基の風力発電(21000kw)をスタートさせました。
落雷や、立地条件などにより、設備利用率は15%に留まり、平成22年度決算で約12億円の長期債務残高となっています。
28基が林立していることも、エネルギー効率が悪い原因の一つだとも話されました。
また、北電の買取りは、ステップ単価であり、当初1kwあたり14円だった単価が、現在5円台、将来2円台になる見込みであり、長期債務の返済に展望が立ちにくい状況だということでした。
更に、成立した再生エネ法も、既設は対象外であり、現在、改善を国に要望しているとのことでした。
風力発電においても、十二分な立地調査と採算の見通しを立てて事業をスタートさせることが大切であることを学びました。
江差町で風力発電事業について説明を受けました
18日午前中は、北海道檜山振興局で、奥尻島の離島振興などの説明を受けました。
北海道は、現在、奥尻島などの離島振興策として、まず、離島の航路・航空路線の維持・確保及び運行経費への助成を行っているとのことでした。
奥尻島では、「奥尻航路活性化プロジェクト」に取り組み、昨年度から往復航路の運賃助成を行っています。
具体的には、今年6月1日から10月31日までの間に、奥尻島の宿泊施設に2名以上宿泊した場合、乗用車の復路運賃が無料になる助成を行っています。
また、離島振興の二つ目として、プロパンガス補助事業や福祉灯油対策を実施しているとのことでした。
今後は、奥尻島の間伐材を島外に搬送する場合の船舶輸送経費の支援などを検討しているとのことでした。
山口県でも離島振興法に伴う基本計画の見直し作業に取り組むことが先の委員会の私の質疑で明らかになっています。
津波で甚大な被害を受けた奥尻島でしたが、3.11以降、復興・防災を学ぶ視察などが相次いでいると聞きました。
今回は悪天候で船が出港できず島の視察は出来ませんでしたが、近い将来、是非、奥尻島を実際に訪れてみたいと思いました。
北海道での視察を参考に、山口県の離島振興を拡充するために積極的に提案していきたいと思いました。
北海道檜山振興局で奥尻島の振興などを学ぶ
18日午後は、北海道電力の森地熱発電所を視察しました。
森地熱発電所は、昭和57年から操業を開始ました。出力5万kwの発電が可能な施設ですが、湧きでる水蒸気の量などにより、実際の発電量は2万5千kwに留まっています。
設備が過大となり、発電効率が悪いので、付属装置を縮小するなどの対策を講じているとのことでした。
また、配管などが老朽化し、更新することに対する設備投資がかさむことも今後の課題だと話されました。
全国では、九州・東京・東北・北海道電力で地熱発電に取り組んでいるということです。
再生エネ法成立後、民間企業が地熱発電事業に着手する動きも生まれているとの話も聞かれました。
蒸気を冷却して放出する森地熱発電所の施設
風力も地熱もですが、自然エネルギーの質の調査を十分行い、適切な規模での事業着手が大切だということを学びました。
自然エネルギー、離島振興を大いに学んだ視察となりました。学んだことを今後の委員会審議に生かしていきたいと思います。
先日、映画「一命」を観ました。
この映画の原作は、滝口康彦さんの「異聞浪人記」です。
この原作で、1962年小林正樹監督映画「切腹」が製作されています。
同じ原作で二度目の映画化となります。
私は、DVDで、映画「切腹」も観ました。
半四郎を「一命」では、市川海老蔵。「切腹」では仲代達矢。
求女を「一命」では、瑛太。「切腹」では石浜朗。
美穂を「一命」では、満島ひかり。「切腹」では岩下志麻。
勘解由を「一命」では、役所広司。「切腹」では三国連太郎。
「切腹」は、今考えてみれば、その後も大活躍した役者の方ばかりの配役でした。
半四郎の同僚の息子が求女。後に、半四郎の娘美穂の婿が求女となります。
つまり、半四郎と求女は親子関係になります。
「切腹」では28歳の仲代達矢が半四郎を演じる。「一命」で半四郎を演じた市川海老蔵は今年34歳。
どちらの半四郎も見応えのある演技でした。
このようなどっしりとした映画を今後も作り続けてほしいと思いました。
同じ滝口康彦さんの原作で小林正樹監督映画「上意討ち 拝領妻始末」(1967年)があります。是非、観てみたいと思います。
原作者の滝口康彦さんにも興味が湧きます。
講談社文庫「一命」の解説で、文芸評論家の末國善己さんによると、滝口さんは、尋常小学校を卒業後、様々な職業を経験しながら文学に取り組んできた方だということです。
戦後は、炭鉱で働いていた滝口さん。「親類に共産党のシンパがいたことを理由に、レッドパージの対象となり解雇されている」ともあります。
末國さんは、「滝口は、日本の繁栄が、弱者をかえりみないことでかろうじて成立している見せかけに過ぎないことを見抜いていたのではないか。だからこそ、組織に絶対服従を強いる武家社会をモデルに、組織と個人の関係を問う時代小説にこだわり続けたように思えてならない」と解説しています。
今日から、県議会地域商工委員会の県外視察です。しっかり研修し、移動の交通機関の中で、滝口さんの作品としっかり対話したいと思います。
水曜日には帰ります。明日のブログはお休みします。それでは、視察の報告をお楽しみに。
萩石見空港マラソンから先程帰ってきました。
空港前に大会を知らせる広告がありました。
朝5時頃に自宅を出発し、萩石見空港には、7時半頃到着しました。
受付けを済ませて、始まりを待っていると、県庁の方や、知り合いの高校の先生や、西宇部小学校のPTAの方々にお会いしました。
いただいたパンフレットを見ると、全ての種目合計の参加者数は3040人、全国38都道府県から参加があったようです。
山口県からは、681人、22.4%の占有率です。道理で知り合いの方に会うのですね。
9時に萩・石見空港の滑走路をスタート。全国で、滑走路を走るマラソン大会は他にないのではないでしょうか。
滑走路を抜け、市街地に、そして海岸線に、10キロまではとても順調でした。
10キロ過ぎて、なだらかな上り道。私はどちらかと言うと上り坂が好きな方なので、ここまでも順調でした。
15キロ地点を過ぎてから、足が前に思うように出ません。そんな時の、緩やかでも上り道は、益々足に堪えます。
ゴール前の2キロあたりから、最後の上り坂。何度も歩こうかと考えましたが、とにかく耐えに耐え完走することができました。
万葉公園を昇り切ったところにあるゴール
男子ハーフマラソンに参加した私のタイムは、2時間5分16秒。
35歳から50歳未満の部には、492人の参加があり、私の順は329位でした。
久々のハーフマラソン、完走することが出来ました。
久しぶりの大会参加でしたが、完走できたことにほっとしています。
腕は、空手をやっている関係もあるのか、全く疲れていませんが、問題は、脚力です。
来月には、フルマラソンを走るので、もう少し長い距離を走る練習もしようかと思っています。
それと、体重をもう少し絞りたいと思いました。体重があると、足の関節に負担がきて、痛みを感じる原因となりますので。
家に帰ってから、いつものコースをクールダウンも兼ねて走ってきました。
明日から、広島ベイマラソンに向けて練習です。
昨夜は、11時59分58秒にブログを更新するという、これからも破れることのない最も遅い更新を達成しました。
昨日訪ねた平瀬ダムの現地視察を含めた、山口民報あてのレポートを以下掲載します。
ダム本体が建設される地点(ダム軸の看板)
転流トンネルの入り口、猿飛びの石庭の直下
訪れる人がいなくなった猿飛びの石庭
皆さんのご感想をお聞かせください。
・・・
山口民報に向けたレポート「平瀬ダムの現地視察と報告会に参加して」
10月14日の午後、私は、山田岩国市議とともに平瀬ダムの現地を視察し、県錦川総合開発事務所を訪ね、工事の進捗状況を聞きました。
平瀬ダムの総事業費は、740億円。昨年度末までに513億円が支出され、国道434号線の付替工事などが行われています。また、本体工事を行う時に、水を迂回させる転流トンネル(事業費約10億円)も完成していました。
ダム本体が建設される地点のわずか1キロ上流に、景勝地である猿飛びの石庭があります。今は、看板も外され、関係者以外立ち入り禁止となっていますが、合併する前の錦町当時は、町の天然記念物に指定され、多くの観光客が訪れた場所です。私が訪れた時は、あいにくの雨でしたが、幾何学模様に配置された奇石群に圧倒されました。この名勝地が湖底に沈むと思うととても残念です。現在、猿飛びの石庭を含めた地域を世界地質遺産(ジオパーク)に指定しようとする動きが地元で盛り上がっていると聞きました。この景勝地は残すべきだし、そのためにも平瀬ダムの建設は再考すべきだと感じました。
錦川総合開発事務所で、平瀬ダムによる被害軽減効果は、50センチの水位低下だと聞きました。H17年の台風14号の時、南桑地域は2.2mの床上浸水となりましたが、平瀬ダムが出来ても1.7mの被害は発生するのです。740億円の巨費を投じて、自然環境を壊すダム建設より別の方法で治水対策を検討すべきだと感じました。
夜は、錦川川づくりを考える会主催の「平瀬ダム問題報告会」が岩国市民会館で行われました。報告者は、私と美しい錦川を未来へ手渡す会の吉村健治代表が務めました。私は、先日行われた錦川川づくり検討委員会で平瀬ダム再開の了承が強行された様子を報告しました。吉村さんは、「日本中の川をめぐっているが、錦川の美しさはすばらしい。この川を守りたい」と語りました。参加者からは、「パブリックコメントで9割以上の反対意見が出ているのにダム建設を再開することに納得できない」などの声が出され、県や国に反対の声を上げていこうと話し合われました。
私は、現地を訪ね、報告会に参加し、改めて、平瀬ダムの再開は認められないことを痛感しました。
・・・
本日、岩国市で行われた平瀬ダム問題報告会に参加しました。
平瀬ダム問題報告会で発言する私(右)
平瀬ダム建設反対運動団体の吉村健治さんと私が報告し、参加者から活発な意見交換が行われました。
今日は、遅くなりましたので、全体の内容は明日報告します。
以下は、川づくり検討委員会の内容以外の私の発言趣旨です。報告します。
・・・・
これからは、平瀬ダムの問題点をいくつか指摘したいと思います。
日本共産党県議団は、2003年7月、国土問題研究会に依頼して、平瀬ダムの検証を行っていただき報告書をまとめました。
この中で指摘をしてある問題を紹介したいと思います。資料にあるように、錦川は、100年に1回程度の降雨により発生する洪水に対応するものとして、臥竜橋において、5300トン/sとしました。この5300トンを基本高水水量といいます。国土問題研究会の調査によると、この5300トン/sが過大ではないかと述べておられます。
既設の菅野ダムと生見川ダムの洪水調節計画を考慮すると4690トン/Sに減少させることになっています。
平瀬ダムによって4400トン/s減少させようとしているので、平瀬ダムの洪水調節効果は、4690-4400=290トン/Sになります。
平瀬ダム地点では、1500トン/sを700トン/sに=800トン/S減少させる計画であるが、臥竜橋地点での平瀬ダムの洪水調整効果は290トン/sに過ぎません。
錦川の基本高水水量は、5300トン/Sであり、この場合のカバー率は93%となっている。これを70%のカバー率にすると、4550トン/Sとなり、750トン/sもの差が生じます。菅野ダム・生見川ダムの計画高水流量は、4690トン/sです。この計画高を超える場合に、平瀬ダムは必要です。カバー率を70%にした場合は、菅野ダム調整後の最大水量が、基本高水を下回ることになるので、新たなダムは必要ないということになります。
この点について県は、①平成17年の台風は、5300トン/sだったこと②カバー率は、どこでも100%にしているなどの理由で、5300の基本高水は妥当だと言っています。引き続きの検証が必要です。
次は、平瀬ダムの洪水調節効果についてです。
1960トン/sの水が、700トン/sにまで低減できるとされています。つまり、1260トン/sもの洪水調節効果があるとしていますが、これは、ダムからの流入量がピークに達した時のダムから放出量です。ダムの最大流入量と最大放出量を比較すると1960トン/s-1310トン/sとなり、650トン/sしかカットできないという説明になります。
平瀬ダムが行政機関が言う通りの論拠でいいのか、引き続き専門家の意見を聞き、徹底検証する必要があると思います。
最後に、錦川に生息するオオサンショウウオについて報告したいと思います。
私は、県内でのオオサンショウウオ研究の権威である高川学園の村田先生に先日お話を聞きに行ってきました。
村田先生は、平成6年、平成16年、平成17年に、平瀬ダム錦川総合開発事業両生類生息分布調査をされた方です。
この3年に渡る調査により、ダム建設地周辺で繁殖地などは発見されませんでしたが、引き続き調査を継続すべきだと話しておられました。
また、錦川の関連工事で、長谷川に河川公園を作った際に、オオサンショウウオのために人工巣穴を作ったが、今は、水の上に出て効果はないと話しておられました。
先生のその後の調査で、2007年に、宇佐川で繁殖地が発見されました。山口県では、特別天然記念物には何もするなとの方針だが、他県のように、繁殖地を保護し、河川工事から守る対策を講じる必要があるとの指摘を受けました。
私が調べた範囲では、三重県が「オオサンショウウオ保護管理指針」を設け、更に、「河川工事を行う場合の整備方針」を設けていました。
鳥取県でも、オオサンショウウオ保護方針を設けて河川改修の対応方針も整備しています。島根県では、自然保護保全条例で、オオサンショウウオの保全地域を決め、河川改修を行う場合の指針を定めています。
オオサンショウウオは、特別天然記念物ですので、文化財保護法によって、河川工事を行う場合は、岩国市の許可を取る事になっていますが、岩国市も山口県もオオサンショウウオを保護し、河川改修でどのような配慮を行うべきかの指針を持っていません。
私は、県独自のオオサンショウウオ保護指針と河川工事を行う場合の配慮指針を策定するように強く求めていきたいと思っています。
平瀬ダム周辺には猿飛びの石庭などの景勝やオオサンショウウオなどの貴重な動植物が生息しています。
それらを保護していくためにも、平瀬ダムが必要なのか議論も大いに行う必要があると感じています。この点でも専門家の方々を交えた慎重な議論が必要です。
・・・