議員日誌

地域商工委員会の視察から帰ってきました。

 県議会地域商工委員会の視察から帰ってきました。

 17日は、江差町の元山風力発電所の説明を江差町から受けました。

 江差町が51%出資し、平成14年に、第三セクター、江差ウインドパワー㈱を設立し、総事業費44億円で、28基の風力発電(21000kw)をスタートさせました。

 落雷や、立地条件などにより、設備利用率は15%に留まり、平成22年度決算で約12億円の長期債務残高となっています。

 28基が林立していることも、エネルギー効率が悪い原因の一つだとも話されました。

 また、北電の買取りは、ステップ単価であり、当初1kwあたり14円だった単価が、現在5円台、将来2円台になる見込みであり、長期債務の返済に展望が立ちにくい状況だということでした。

 更に、成立した再生エネ法も、既設は対象外であり、現在、改善を国に要望しているとのことでした。

 風力発電においても、十二分な立地調査と採算の見通しを立てて事業をスタートさせることが大切であることを学びました。

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江差町で風力発電事業について説明を受けました

 18日午前中は、北海道檜山振興局で、奥尻島の離島振興などの説明を受けました。

 北海道は、現在、奥尻島などの離島振興策として、まず、離島の航路・航空路線の維持・確保及び運行経費への助成を行っているとのことでした。

 奥尻島では、「奥尻航路活性化プロジェクト」に取り組み、昨年度から往復航路の運賃助成を行っています。

 具体的には、今年6月1日から10月31日までの間に、奥尻島の宿泊施設に2名以上宿泊した場合、乗用車の復路運賃が無料になる助成を行っています。

 また、離島振興の二つ目として、プロパンガス補助事業や福祉灯油対策を実施しているとのことでした。

 今後は、奥尻島の間伐材を島外に搬送する場合の船舶輸送経費の支援などを検討しているとのことでした。

 山口県でも離島振興法に伴う基本計画の見直し作業に取り組むことが先の委員会の私の質疑で明らかになっています。

 津波で甚大な被害を受けた奥尻島でしたが、3.11以降、復興・防災を学ぶ視察などが相次いでいると聞きました。

 今回は悪天候で船が出港できず島の視察は出来ませんでしたが、近い将来、是非、奥尻島を実際に訪れてみたいと思いました。

 北海道での視察を参考に、山口県の離島振興を拡充するために積極的に提案していきたいと思いました。

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 北海道檜山振興局で奥尻島の振興などを学ぶ

 18日午後は、北海道電力の森地熱発電所を視察しました。

 森地熱発電所は、昭和57年から操業を開始ました。出力5万kwの発電が可能な施設ですが、湧きでる水蒸気の量などにより、実際の発電量は2万5千kwに留まっています。

 設備が過大となり、発電効率が悪いので、付属装置を縮小するなどの対策を講じているとのことでした。

 また、配管などが老朽化し、更新することに対する設備投資がかさむことも今後の課題だと話されました。

 全国では、九州・東京・東北・北海道電力で地熱発電に取り組んでいるということです。

 再生エネ法成立後、民間企業が地熱発電事業に着手する動きも生まれているとの話も聞かれました。

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 蒸気を冷却して放出する森地熱発電所の施設

 風力も地熱もですが、自然エネルギーの質の調査を十分行い、適切な規模での事業着手が大切だということを学びました。

 自然エネルギー、離島振興を大いに学んだ視察となりました。学んだことを今後の委員会審議に生かしていきたいと思います。

 

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