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池澤夏樹

 作家の池澤夏樹さんが、しんぶん赤旗日刊紙の「3.11から日本を問う」のインタビューでこう述べています。

 「最近になって僕は考えるですけれど、放射性物質は薄められない。ガスなら薄められますが、放射性物質は、粒子ですから薄まらない。日常生活の範囲にある毒のほとんどは燃やせば消えます。燃やしても消えないのはカドミウムのような元素毒ですが、体内にいれなければまず問題はない。放射性物質は周囲に放射線を出すし、希釈もされない。つまり始末のしようがない。今回の福島の事故はこのどうしようもないことが、歴然と証明されてしまった。しかし、なんとか糊塗して、まだ続けようとしています。その欺瞞の深さには驚きます。」

 池澤さんは、このような見地から再生可能エネルギーへの転換を訴えます。

 「僕は今ひたすら被災地に通って人をみています。3.11をどう受け止めるのか、今はそれに必死です。それが自分の書くものに、この先長い目でみてどう影響してくるかはよくわからない。ともかく僕は、考えられる限りを考えていこうと。今はそれしかない。」

 池澤さんの今後の作品に学びたいと思います。

 その前に、この夏、池澤作品に学びたいと思い、今、文庫で600ページを越える大作である「静かな大地」を読んでいます。

 由良の父ら家族が淡路島から北海道静内に入植してからの波乱の歴史を綴った大河小説です。

 この小説にはモデルがあり、池澤さんの先祖の物語でもあるようです。

 この夏は、「静かな大地」を中心に池澤作品と向き合う夏になりそうです。

 池澤ファンの皆さん。推薦する作品をご紹介下さい。

産業団地進出企業への土地取得補助金の実態

 私は、6月議会で、産業団地問題について質問しました。宇部市は、上限1億円のイノベーション大賞を進出企業に授与しています。1回目は、セイシン工業。2回目は、明石被服。どちらも、宇部テクノパークに進出します。これら企業は、土地取得の補助を8割受けました。セイシン工業は、29379.43㎡を5億2006万2191円(㎡単価17702円)で購入しなければならなった土地が、県と市の補助金で、1億401万円となります。1億円のイノベーション大賞のお金を土地取得代に充当すると、土地は、401万円となり、㎡当たり137円で取得したことになります。明石被服は、32850.75平米を6億2460万6956円(㎡当たり19013円)で購入しなければならなかった土地が、県と市の補助金で、1億2492万円となります。1億円のイノベーション大賞のお金を土地取得代に充当すると、土地は、2492万円となります。㎡当たり759円で取得したことになります。
 庶民は、坪単価20万円の土地を購入しているのに、県関与の産業団地に進出した企業は、坪単価数千円で売却している実態はまさに異常です。作り過ぎて売れ残った産業団地には湯水のように税金を投入してただ同然で売却するやり方は許されません。引き続きこの問題は県議会で追及していきます。

 皆さんは、この問題をどのようにお考えですか。ご意見をお聞かせ下さい。

県内で21人から授業料徴収

 日本高等学校教職員組合(日高教)が昨年度全国の公立高校授業料の徴収状況をまとめました。

 高校無償化の中で、「標準修業年限を越える者」や「既卒者」についての授業料徴収は自治体の判断に任せられています。

 日高教の調査で、全国19都県2000名から授業料を徴収していることが分かりました。

 山口県は、昨年度、留年者19名、既卒者2名(合計21名)から授業料を徴収しました。

 全国では、16県が完全不徴収で、21県が原則不徴収としています。

 その他の県もやむを得ない事由がある場合は徴収しないとしている所が多く、原則徴収としているのは、岐阜、広島、山口、福岡だけです。

 その内、福岡県も、校長判断でやむを得ない場合は不徴収としています。

 高校無償化は国の制度で完結されるべきであり、私は、高校完全無償化への制度の完成を国に強く望みます。

 その上で、山口県が頑なに原則徴収を貫いていることにも大いなる疑問を持ちます。

 私の昨年9月議会での質問に、田邉教育長は、「高等学校等における就学機会が適切に確保できるよう必要な配慮も行っておりますことから、現在の取り扱いを見直すことは考えていない」と答えました。

 山口県でも「やむを得ない事情」を配慮しているといいますが、他県と比べてそん色はないのか、十二分に検証してみたいと思います。

 国が制度を完成させるまでの間、山口県の対応で、無償化が徹底されることを強く望みます。

 この問題での皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

 

「原発は安い」は「神話」

 本日、日本共産党山口県常任委員会の学習会で、議会と自治体(2011年7月号)の大島堅一立命館大学教授のインタビュー記事を学習しました。

 このインタビューの中の「原発は安い」は「神話」の部分が圧巻でした。

 資源エネルギー庁の発電ごとのコスト試算(kWh当り)によると、一般水力11.9円、石油火力10.7円、石炭火力6.2円、LNG火力5.7円、原子力5.3円となっており、原子力が一番安い結果です。

 大島先生は、資源エネルギー庁の試算は、モデル計算によるものだとし、実績値からの計算が必要と指摘します。

 大島先生は、①発電に直接要する費用②バックエンド費用③国家からの資金投入④事故にともなう被害と被害補償費用を含めて実績値での比較が必要だと指摘します。

 ④だけでも数兆円になることが今回の福島の事故で想定されますが、これを含めず、大島先生が実績値を基に発電単価を比較されたものが次の結果です。

 一般水力3.98円、水力7.26円、火力9.90円、原子力10.68円と原子力が一番高いという結果となりました。

 その上で大島先生は、福島の事故の補償額は少なくとも4~5兆円。東電がこれまでに原発から得た利益は約4兆円。

 大島先生は、コストだけ考えても東京電力は、「原発はやらない方がよかった事業だ」と言えそうだと断言します。

 更に、大島先生は、電気事業連合会の原子力がCO2排出が少ないというデータにも疑問を投げかけます。

 日本の電気事業連合会は、CO2排出を太陽光38グラム、風力25グラム、原子力20グラムと「太陽光、風力などの自然エネルギーより原子力が優れている」と試算しています。

 しかし、大島先生は、スタンフォード大学のジュイコブソン氏の試算を引用します。

 ジュイコブソン氏は、プラント建設、燃料採取、運搬、施設稼働時、廃棄物の処理、廃炉までふくめて、CO2の排出量の比較を行っています。

 その結果、1キロワット時の発電に対するCO2排出量は、原子力は9~70グラム、太陽光は19~59グラム、風力は、2.8~7.8グラムと試算しました。

 原発がかなりのCO2を排出していることは事実のようです。

 現在、原子力に年間4千億円、新エネルギーに1500億円の国家予算が使われ、事業者が2500億円の再処理費用を使っています。

 原子力から自然エネルギーに転換すれば、6500億円の資金が生まれると大島先生は指摘します。

 ドイツの自然エネルギー買取りのための費用は、年間6000億円なので、日本で使われている財源を自然エネルギーの買取り制度などに振り替えれば大きな政策転換が可能です。

 大島先生は、「原発から撤退すれば、自然エネルギーの爆発的普及は国民の追加負担なしにできる」と結論づけました。

 大島先生の理論は、同感できる内容です。やはり、日本は、原発からの撤退を決断すべきだと思いました。

 皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

日本共産党宇部市議団議会報告会

 昨日、日本共産党宇部市議団議会報告会が男女共同参画センターで行われ、私も参加しました。

 荒川議員団長は、宇部市議会での上関原発問題での論戦を報告しました。

 荒川議員の質問に対し、久保田市長は、上関原発建設について「原発の安全性の確保が図られない以上、このまま工事を進めていく状況にはない」と答えました。

 また、全会一致で、「事故の原因が究明され安全性が確立するまで、(中略)上関原子力発電所建設をはじめ新設及び増設計画を推進しないこと」との文章が含まれた「原子力発電所の安全対策の確立に関する意見書が可決したことが報告されました。

 岡本議員は、宇部市で実施された住宅リフォーム助成制度について報告しました。

 宇部市が昨年実施した住宅リフォーム助成制度は、岡本議員の質問で申請件数は、746件、助成金は、4960万円、参加業者数は222社、市内業者への工事費として6億7千万円の経済効果があったことが明らかになりました。

 今年度の実施について、宇部市は、「アンケート調査をし、その結果や東日本大震災の影響や国、県の経済対策の動向、市財政の状況を考慮して事業実施を検討する」と答えました。

 真鍋議員からは、中小企業振興基本条例の制定の方向が示されたことが報告されました。

 今後「基本理念」「市の役割」「中小企業者の役割」等を明記し、今後取り組むべき政策を体系的に整理すること、また、市内の中小業者に対し、アンケート調査が実施されることが明らかになりました。

 時田議員からは、宇部市立図書館で指定管理者制度を導入する動きがあることが報告されました。

 また、共同調理場の建替えにあたり、これまで自校方式だった複数の学校が新たにセンター方式にされる検討が行われていることが報告されました。

 私は、被災地の岩手県宮古市でボランティア活動をした報告と、山口県の地域防災計画の見直しの状況と津波対策について報告しました。

 参加者からは、「8割引きがされている企業立地補助金の状況」「JR宇部線の雨対策」などの要望や質問が出されました。

 議会の報告が出来るということは嬉しい事です。

 また、宇部市の状況を知る場にもなりました。山口県でも本格的な住宅リフォーム助成制度を実施する必要があることを痛感しました。

 更に、アンケートを実施するなどし、中小企業振興をきめ細かく行っていく必要性も感じました。

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  日本共産党宇部市議団議会報告会の様子

 

映画「コクリコ坂から」

 長男・次男・長女と一緒に、昨日、映画「コクリコ坂から」を観て行きました。

 舞台は、1963年の横浜。私が生まれる前の年。山口県では、一巡目の国体が開かれた年です。

 当時の家は木造ばかりで、商店街は賑やかで、三輪のトラックなんかが走っていたんですね。

 幼稚園か小学校低学年の時、両親に、宇部の銀天街や小野田の公園通りに連れていってもらった時のことを思い出しました。

 主人公は、高校生。一人一人の人物が輝き、様々な境遇を抱えながらも前向きに生きる姿がありました。

 これは、ジブリ作品に共通するテーマなのかも知れません。

 主人公の海や俊が現代に生きていると、65才位なのですね。道理でこの世代の方々は、皆元気ですものね。

 学生の自治が守られ、学生たちは喧々諤々議論する教育の中で民主主義が花開いていた時代でもあったのでしょう。

 子どもたちが未来を信じ、子どもたち同士で語り合えるような時代にしたいとこの映画を観て思いました。

 少し残念だったのは、映画館に、私たち世代前後の方が多く、子どもたちが少なかったように感じたことです。

 (入場待ちをしている時、ポケットモンスター待ちの列の長さには驚きました。)

 私たち以上の世代が懐かしむだけではなく、この映画は、是非、多くの10代、20代の方々に観てほしいと思います。

 宮崎吾朗監督ありがとうございました。今回のストレートな作品に大いに勇気をいただきました。

 次回のジブリ作品も大いに期待しています。次回は、そろそろ宮崎駿監督作品でしょうか。