藤本かずのりサポーターズ はじめました

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三浦まり上智大教授が「首相の解散権の乱用」や「中道改革連合の政策」などを指摘

 1月29日の毎日新聞は、総選挙に関し、三浦まり上智大学教授の次のようなインタビューを報じました。
 「一昨年の衆院選からわずか1年3ヶ月でまた総選挙。昨年の参院選を入れると毎年国政選挙があることになる。政治が短期的な視野でしか物事を考えられない状況になっている。衆院解散から投開票まで16日間の『超短期決戦』でもある。選挙が多すぎる状況での短期決戦で、首相の解散権の乱用ではないか。やるべきではないタイミングの総選挙だ。自民党と日本維新の会の新政権が発足して3ヶ月。経済財政や安全保障分野などで大きな方針転換を打ち出したが、国会で十分な論戦が交わされたとは言いがたい。しかし、高市早苗首相は総選挙で『自分を選ぶか選ばないか』という乱暴な論点設定をしてしまった。『国論を二分する大きな改革に挑戦する』と言うが、それが何なのかを十分に議論する時間も与えていない。与党が勝っても、それを白紙委任だと解釈すべきではない。『政治とカネ』についても総括されていない。首相は自民の『裏金問題』について『そんなことより』と発言した。『裏金』議員が再選すれば、決着とするのだろう。与党側は将来的な議員定数削減も打ち出している。一見身を切るように見える政策だが、私たちの代わりに論戦をする人が減るということだ。国会の行政監視の機能が弱くなり、民主主義の屋台骨が崩れてしまう。首相は今回の解散を与党幹部らに諮らず、官邸のごく一部で判断したと聞く。与党側も統治能力が欠如している証左ではないか。今後、首相の解散権の制約を含む民主的な手続きのあり方が議論されるべきだ。立憲民主党と公明党が中道改革連合を結成した。しかし、集団的自衛権や原発再稼働など自民への対決軸だった政策を政権与党側に寄せてしまった。これまでの立憲支持層の中には、取り残されてしまったと感じる人もいるだろう。ジェンダー政策などでは高市政権との差は鮮明だが、経済や安全保障で何が違うかを示してもらいたい。今回の総選挙は見通せないが、来年度当初予算の審議は遅れる見通しだ。混乱を招き、国民生活へも影響しかねない。与野党が永田町の理屈ばかりに終始すれば、国民の政治への信頼は低下するだろう。長期的な視野で、永田町だけの論理にとらわれず、市民とともに政党政治の枠組みを議論していく必要がある。」
 三浦教授の意見に概ね賛成できます。
 1月22日に行われた日本共産党第7回中央委員会総会での田村委員長の幹部会報告から、三浦教授の指摘を振り返りたいと思います。
 まず、超短期決戦となった総選挙についてです。
 この点について、田村委員長は「この解散は、高市政権が、内政・外交ともに行き詰まり、自身の『政治とカネ』の問題や統一協会と自民党との癒着が次々に明るみに出るもとで、とても国会審議に耐えられない、支持率の高いうちに解散に打って出て自らの保身と延命をはかり、情勢の反動的打開をはかろうという、国民不在の党利党略的解散」と述べました。
 次に、中道改革連合についてです。
 この点について、田村委員長は「今起こっている事態の本質は、立憲民主党が公明党に吸収され、政治的にも組織的にも解体され、自民党政治に飲み込まれたということに」あると述べました。
 更に、田村委員長は「立憲民主党の安保法制合憲論への変節は、2015年の安保法制反対の国民的たたかいから生まれた市民と野党の共闘に対する重大な背信行為であり、わが党に対してはもちろん、11年にわたって共闘のために努力を重ねてきたすべての人々に対する裏切りだと言わなければ」ならないと述べました。
 その上で、田村委員長は「11年間の市民と野党の共闘の成果を受けつぎ、立憲主義・平和主義を貫き、自民党政治を変える新しい共同をつくるために全力をあげよう」と訴えました。
 そして、田村委員長は「誠実に野党共闘を発展させるために一筋に力をつくし、今も『憲法を真ん中にせた共同』へと努力する日本共産党を伸ばしてほしい」と訴えました。
 今、政党が右へ右へと流れています。
 「憲法を真ん中にすえた共同」を広げるために、日本共産党は、左の錨(アンカー)として、大きく伸ばしてください。
 皆さんのご意見をお聞かせください。

高市氏が開いた政治資金パーティーのパーティー券を、統一協会関係団体が購入していた

 1月28日の文春オンラインは、「高市早苗首相が2019年に開いた政治資金パーティー券を、統一協会の友好団体『世界平和連合奈良県連合会』が購入していたことが、『週刊文春』の取材でわかった。」と報じました。
 日本共産党のしんぶん赤旗日曜版(2022年9月25日号「)は、高市早苗衆議院議員のパーティー券を統一協会関連団体が購入していたと次のように報じました。
 「世論調査でも国民の7割が『不十分だ』と回答している、自民党所属国会議員と統一協会(世界平和統一家庭連合)・関連団体との関係についての同党の点検結果。編集部の取材で新たに、高市早苗経済安全保障担当相の政治資金パーティー券を、統一協会の関連団体が購入していた疑いが浮上しました。事実だとすれば、統一協会の関連団体から資金提供を受けながらそれを隠ぺいしていたという重大事態。自民党が党として責任を持った調査をするとともに、国会で真相を明らかにすることが求められます。『高市氏のパーティー券を統一協会の関連団体が購入していた』-。そんな関係者の話をもとに編集部は取材を始めました。2019年3月17日、シェラトン都ホテル大阪(大阪市)で開かれた『Fight On!!Sanae2019 高市早苗支部長の出版を励ます会』。高市氏が代表の『自民党奈良県第二選挙区支部』が主催。政治資金収支報告書によるとパーティーの収入は3595万円です。関係者によれば、高市氏の地元・奈良県内に所在する統一協会の関連団体『世界平和連合奈良県連合会』がこのパーティーのパーティー券を計4万円購入していました。第二次岸田改造内閣で経済安全保障担当相に就任した高市氏。就任した後の記者会見(8月10日)で、21年前の01年に統一協会系の月刊誌に対談記事が掲載されことを認めました。それ以外については『選挙応援を受けたことはない。資金提供等を受けたこともない。行事に出席したこともない』と説明しました。メディアのアンケートにも統一協会との関係は『ない』と回答。しかしー。関係者の証言は詳細です。『パーティー開催前に(世界平和連合奈良県連合会』名義で2回、計4万円を振り込んだと聞いている』『世界平和連合会』か計4万円分の振り込みがあったかどうかは、振込先の金融機関の記録を確認すればわかるはずです。『世界平和連合奈良県連合会』はどう答えるのかー。編集部は『世界平和連合奈良県連合会 事務局長』の名刺を入手。携帯に電話すると・・・。-19年3月、高市早苗議員の出版を祝うパーティーで、パーティー券を4万円購入しましたか。『取材は控えさせていただきます。すみません』記者が再度、『世界平和連合奈良県連合会』の名義で計4万円分のパーティー券を購入したか聞くと、『取材は控えさせていただきます』と繰り返し、パーティー券購入については拒否しませんでした。自身がパーティーに参加したかを質問すると『失礼します』と電話を切りました。統一協会のホームージによると、この人物が奈良県内の教会に所属。教団が記念事業(15年)の一環として歌などを公募した際、統一協会の開祖・文鮮明との思い出をつづった文書を公募し、優秀賞を受賞しています。前文部科学相の末松信介参院議員(自民党)は、統一協会の関連団体の会員が20年11月ごろと21年8月ごろ、各2万円のパーティー券を計8万円分購入したことを公表。内閣改造で留任にはなりませんでした。高市氏が統一協会側にパーティー券を購入してもらいながら、それを隠ぺいしていたとすれば重大。統一協会は、信者から高額寄付や『霊感商法』が大きな問題となっています。統一協会側にパーティー券を購入してもらうことは、反社会的活動での『もうけ』が政治家側に流れた構図となります。国会での解明が必要です。編集部の取材に高市事務所は『ご指摘の団体に販売はしていない』と書面で回答。地元・奈良県の高市事務所の所長(自民党奈良県第二選挙区支部の会計責任者)は電話で『きちっと収支報告をしている。その団体から入金はなかった』と回答しました。高市氏が代表の自民党支部をめぐっては、12~13年に自民党奈良県支部連合会から計875万円の『交付金』を受け取りながら収支報告書に記載してないかったとして、市民団体が政治資金規正法違反(不記載)の疑いで奈良地検に告発(16年5月)。高市氏は『通帳の確認が不十分だった』と認め、収支報告書を訂正しています。」
 今日の毎日新聞は、「佐藤啓官房副長官は29日の記者会見で『報道は承知しているが、個々の政治活動に関する個別の記事について、政府としてコメントすることは差し控えたい』と述べた。首相の地元事務所も『特に申し上げることはない』としている。」と報じました。
 選挙前から、自民党と統一協会の癒着が指摘をされていました。高市首相と統一協会との癒着が鮮明になっているのに、高市政権は、更に疑惑から逃げ、国民に何ら説明をしないまま、選挙の審判を受けると言うことは、道義に反していると指摘せざるを得ません。
 この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

県政の問題点と知事選の課題(下)

 山口民報の最新版が今日から配布されます。

 私が書いた、県政の問題点と知事選の課題(下)が掲載されました。

 掲載された文章は、以下の通りです。

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県政の問題点と知事選の課題(下)

 

 日本共産党山口県議団幹事長 藤本かずのり

 

 日本共産党第7回中央委員会総会で、田村智子委員長は、高市政権について「日本国憲法も専守防衛もかなぐりすてた、平和と暮らしを壊す、タガが外れた暴走に対して、国民の批判と不安が広がって」いる。「多くの政党が『戦争国家づくり』の大合唱に加わり、また、追随と迎合を強めている」と訴えました。
 県内での「戦争国家づくり」の状況を見ていきます。
 昨年、米軍岩国基地に、米陸軍地上配備型ミサイル発射装置「タイフォン」が展開しました。防衛省は、タイフォンを展開する意義について「このような我が国に侵攻してくる艦艇等に早期・遠方で対処することができる能力は、(中略)我が国へ侵攻しようとする相手に、侵攻のための部隊が確実に阻止されることを認識させ、我が国への武力攻撃そのものの抑止につながる能力であると考えている」と説明しました。
 昨年、山口宇部空港が特定利用空港に指定されました。県の特定利用空港に指定されることが、他国からの攻撃目標になる可能性が高まるのではないかとの問いに、国は「むしろこの取組を進めることにより、我が国への攻撃を未然に防ぐための抑止力を高め、我が国への攻撃の可能性を低下させる」と答えました。
 高市政権が進める「戦争国家づくり」の唯一最大の口実である「抑止力」論は、軍事的な恐怖を与えることで抑え込むというものです。そうすれば相手も恐怖で応えることは必至で、果てしない大軍拡競争に陥ってしまいます。
 高市政権の「抑止力論」に従う自民党県政を転換させ、大軍拡競争から県民の命を守ることが知事選の争点です。「平和外交を進め、軍事基地は縮小へ」「特定利用空港指定は解除へ」の提案が出来るのは大久保雅子候補です。

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 戦争国家づくりを許さない問題は、総選挙でも県知事選挙でも共通する大争点だと思います。

 この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。

防衛省が、2月11日から岩国基地で日米のオスプレイ16機が夜間離着陸訓練など行うと発表

 20日、中国新聞デジタルは、米軍岩国基地でオスプレイが夜間飛行を行う予定であると次のように報じました。
 「陸上幕僚監部は20日、自衛隊と米軍の共同訓練『アイアン・フィスト26』を九州・沖縄などで2月11日~3月9日に実施すると発表した。訓練期間中の夜間、米海兵隊のオスプレイが岩国基地(山口県岩国市)で離着陸を予定しており、同市は安全対策を国に求めた。中国四国防衛局から情報提供を受けた岩国市によると、共同訓練では日米の共同対処能力の向上を目的に、水陸両用作戦の訓練などをする。期間中、オスプレイ4機程度が岩国基地で夜間の離着陸をするほか、大型輸送ヘリコプターの同基地への飛来も予定している。航空機の飛行に関して『住宅地の上空は可能な限り避ける」と説明があったという。市は、同日、騒音対策や安全対策に万全を期し、早朝・夜間の離着陸を極力避けるよう国を通じて米側に要請した。」
 岩国市の報道発表された資料によると、この訓練で、岩国基地では、自衛隊のオスプレイ(V-22)が12機参加し、米海兵隊のオスプレイ(MV-22)が4機、合計、16機のオスプレイが参加し、夜間における離発着も予定しているとのことです。
 本ブログでも紹介しましたが、昨年12月19日付しんぶん赤旗日刊紙は、米軍が、オスプレイの相次ぐ重大事故に関する「包括的レビュー」を公表したと報じました。
 レビューは、「最も重大が『クラスA』事故(総額250万ドル以上の損害、または乗組員の死亡、後遺障害が発生)が過去4年間で12件発生し、うち7件が機械的な要因だったと公表」しました。屋久島沖での墜落事故は、「エンジンの動力を伝えるプロップローター・ギアボックス(PRGB)内の歯車が何らかの要因で破断し、その破片が他の歯車に挟まり、歯車が摩耗して動力が伝わらなくなった」ものです。改善策としてPRGBの更新が決定されましたが「完了の時期は▼不純物を除去するシステムの更新完了が33年▼クラッチを内蔵する『インプット・クイール』は34年」としており、「当面はリスクを抱えながら運用を継続する考え」です。
 レビューは「安全性を確保するための各種改善策が実行されなければ『破滅的な結果』をもたらすと警告」しています。
 昨年11月30日付南日本新聞デジタルは、オスプレイの事故に関する非公開資料などを調べた米航空宇宙産業の専門記者エラン・ヘッド氏へのインタビュー記事を掲載しています。
 エラン氏は屋久島の事故の原因は、ギアボックスの破損だとし、根本原因は、ギア資材の鋼合金に含まれる不純物と述べています。
 「海軍航空システム司令部」は不純物を減らすため、新たな製造プロセスへ移すと表明しました。
 エラン氏は、『だが、同司令部は非公開の安全評価で、このプロセスを経ても不純物による破滅的な事故率は『100万回飛行時間に1回』を上回るだろうと認めている。これは、米軍の新型機に通常求められる基準『1000万飛行時間に1回』よりずっと高い。オスプレイは近い将来、また深刻なリスクに直面するだろう。」
 エレン氏は、根本原因の不純物を減らしても、オスプレイは、近い将来、深刻なリスクに直面すると述べています。
 深刻なリスクに直面する恐れのあるオスプレイ16機が参加する訓練を行うことは、私は、行うべきではないことを指摘しておきたいと思います。
 その上で、岩国市は、訓練の実施に当たっては、日米合同委員会合意や岩国日米協議会における確認事項の遵守を求めています。
 日米合同委員会合意には、2012年に承認された「日本国における新たな航空機(MV-22)に関する合同委員会への覚書」などがあります。
 この覚書には、22時から6時までの間、MV-22の飛行について制限されることが明記されています。また、米軍の施設及び区域内においてのみ垂直離着陸モードで飛行し、ほとんどの時間を固定翼モードで飛行することも明記されています。
 また、岩国日米協議会では、滑走路運用時間は、23時までとされ、22時以降のタッチアンドゴー等は禁止されています。
 つまり、22時以降のオスプレイの離着陸訓練は、行われてはなりません。
 岩国基地の訓練に来る16機のオスプレイが、米軍の「包括的レビュー」で指摘されている、どの程度の安全対策が取られているのかについて、県は、国に照会すべきです。
 繰り返しになりますが、それでも深刻なリスクに直面するとのエレン氏の指摘を受ければ、訓練はやはり行うべきではないと考えます。
 オスプレイの生産は、今年度に中止されるとのことです。米軍は、50年代まで運用するとしていますが、欠陥のあるオスプレイの運用は、日米両政府とも直ちに中止すべきだと考えます。
 オスプレイ16機が参加する夜間訓練が米軍岩国基地と九州方面で行われます。この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。

長生炭鉱水没事故84周年犠牲者追悼集会に政府関係者は不参加との回答がありました。

 24日、しんぶん赤旗日刊紙は、長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会が来月7日に実施予定の追悼集会について次のように報じました。
 「戦時中に山口県宇部市の長生炭鉱で発生した水没事故について犠牲者の遺骨収容などを進めている『長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会』は23日、2月7日に実施予定の追悼式に厚生労働省が参加しない方針だと公表しました。日韓首脳会談で長生炭鉱の犠牲者遺骨のDNA鑑定での協力が合意されてもなお、後ろ向きの日本政府の姿勢があらわになっています。戦時中の1942年2月に長生炭鉱で発生した水没事故では、朝鮮半島から強制動員された136人を含む183人が犠牲になりました。軍需物資として石炭増産を求めた国策の下、極めて危険な環境での操業を続けたことが事故原因とされ、日本の過去の植民地支配と侵略戦争での加害責任が問われている問題です。『刻む会』理事の上田慶司さんは、『遺骨のDNA鑑定を進めていくというのに、日本政府が犠牲者に手を合わせに来ないというのは失礼極まりない』と非難。『日本政府の姿勢を変えさせるため、遺骨収容に継続して取り組んでいく』と語りました。」
 最新の潜水調査の予定をお知らせします。
 2月3日(火)午前10時から潜水(遺骨収容にアタックします) 
        午後3時頃陸へ 遺骨は坑口ひろばへ
   6日(金)午前10時潜水調査・遺骨収容
        午後3時半頃陸へ 遺骨は坑口ひろばへ
   7日(土)午前10時 遺骨収集へ
        午後3時頃 ダイバー陸へ 遺骨は坑口ひろばへ
   8日(日)~11日(水) 午前10時潜水調査 
                午後3時頃陸へ 遺骨は坑口ひろば
 次に、長生炭鉱水没事故84周年犠牲者追悼集会の予定をお知らせします。
 追悼式 2月7日(土)10:30~12:30 追悼広場
 市民交流集会 13:30~ 坑口ひろば
 以上の問い合わせ先 090-4803-5319(井上)
           090-2062-5695(上田)
 記事の中の上田理事のコメントのように、追悼式を前後した更なる遺骨収容によって政府の姿勢を変えていくしかないと思います。
 私は、刻む会の理事を務めていますが、当面する選挙に対応しています。
 刻む会の取組については、上記の問い合わせ先にお願いいたします。
 皆さんのご意見をお聞かせください。

高市政権の「抑止力論」の先には、偶発的な衝突の発生で戦端が開かれる危険を高めるだけではないでしょうか。

 日本共産党中央委員会が「議会と自治体」26年2月号に、党政策委員会の小泉大介さんによる「日米一体の大軍拡(ミサイル列島)づくりを許さない〇「抑止力」論を打ち破り平和準備の大攻勢を」と題する論文が掲載されました。
 小泉さんは、大軍拡を進める政府・自衛隊関係者をはじめとする推進勢力がまるで念仏のように唱えている「抑止力」論の正体を白日の下にしたいとして次のように書いています。
 「広辞苑で『抑止』を引くと、『おさえとどめること』となっているが、軍事的な『抑止』はそんな生易しいものでは決してない。日本語の『抑止』は英語では『deterrence』だが、それは相手を軍事的に威嚇することによって抑え込むことを意味する。五十年以上の歴史を持つ日本平和学会が編集した『安保法制100の論点』によれば、『抑止の本質は、報復の威嚇によって抑止相手の認識に働きかけ、恐怖や不安を抱かせることで、その目的を達成しようとする点にあるといえます。国家安全保障のための抑止政策とは、報復力に基づく威嚇政策にほかなりません』ということになる。実際、米国防総省の『軍事関連用語辞書(2001年版)は『抑止』について、『恐怖によって行動を阻止すること』としている。防衛省の側も2025年版『防衛白書』で、防衛研究所の主任研究官である栗田真広氏が『軍事力使用の威嚇を梃に、事態を武力衝突に至らしめることなく侵略を防止するもの』と説明。航空自衛隊幹部学校研究員の山本哲史氏は論文『抑止理論における認識について』で『抑止は威嚇(threat)によって成り立つのである。威嚇は対象に恐怖(feat)を与えるもの』だと指摘しているのだ。次に、安保法制と安保三文書による大軍拡の実態に即して『抑止』を考えてみたい。この点で、元内閣官房副長官補(安全保障・危機管理担当)の柳沢協二氏が、安保三文書策定から間のない2023年3月1日付の『マガジン9』(ウェブマガジン)で非常にわかりやすい解説をしている。柳沢氏は、『抑止というのは、(うちの国に攻めてきたらばいがえしにするぞ、ひどい目に遭わせるぞ)といって相手に攻撃を想いとどまらせようとする、ある意味で非常に恐ろしい概念』としたうえでこう指摘している。『抑止力をミサイルの数だけで測れる定量的なものだと考えてしまうと、終わりなき軍拡競争になります。相手が3発持っているからこちらは6発、そうしたら向こうも6発備えてきたからこちらは12発・・・とエスカレートしていく』『これまで日本が掲げてきた(専守防衛)には、『攻撃を加えられたときは抵抗するけれど、こちらかは攻め込まない、他国の本土まではダメージを与えない』という意味合いがありました』『それをかなぐり捨てて、(攻めてきたらやり返すぞ)というメッセージを出すというのは、(やるならやってみろ)と煽っているのと何も変わらない。(反撃能力)の保有を決め、しかもそれを全面に押し出すというのは、安全を確保する政策としては誤りとしかいえないと思います』安保三文書改訂直後、2022年12月18日付『東京新聞』で東大教授の石田淳氏はこう語っていた。『敵基地攻撃能力(反撃能力)を保有しても、日本の安全は高まらないと考える。攻撃を受けたときに限って武力行使をするとした専守防衛という長年の宣言政策の信頼が低下し、他国の不安をかき立てる。周辺国との緊張が激化して、さらに軍議競争が加速する(安全保障のジレンマ)から抜け出せなくなるからだ』『敵基地攻撃能力を保有すれば、軍拡競争は加速し相互不信が高まり、誤認による偶発戦争も起きうる。それが怖い』と。その後の事態はまったくそのとおりに動いているのではないか。岸田元首相自身、22年5月26日の衆院予算委員会で、この『安全保障のジレンマ』についての質問に、『自分の国が軍事力を強化する。そうすると、相手は更に軍事力を強化する。結果として、自分の国の脅威が増すことになってしまう。これを安全保障のジレンマと言っていると承知している』と、一般論としてではあるが認めているのです。まさに、軍事の世界では常識中の常識である。このように、軍事による『抑止』は、必然的に『軍事対軍事』『恐怖対恐怖』の果てしないエスカレーションをもたらすことになる。仮に、軍事力でも経済力でも日本をはるかに凌駕する中国を『抑止』できたとして、そのために一体どれだけの軍拡と軍事費が必要となるのか。GDP比3・5%の軍事費でもまったく足りないということになる。さらに、核保有国である中国を『抑止』するには、日本も核保有するしかないということに理屈上はなってしまう。これを象徴的に示したのが、昨年12月18日、『政府高官』が記者団に対し、『日本は核(兵器)を保有すべき』と発言し、大問題になったことである。これには、高市首相自身が、『非核三原則』を敵視し、安保三文書の改定でこれを葬り去ることを狙っていることが関係していることは疑いない。『敵基地攻撃』能力保有など大軍拡が何をもたらすかについては、防衛相と外相を歴任した自民党の岩屋毅衆院議員も、安保三文書の策定以前の段階でこんな発言を行っていた『今は主に北朝鮮の脅威を考えて敵基地攻撃能力を保有すべき理由にしているが、軍事的にもっとも大きな脅威と言えば中国の海洋進出やロシアの軍備増強だ。だがそれらの国に向かって攻撃を可能にする装備を持つとなったら、それこそ際限のないものになる』『それに日本が相手国を攻撃することを大上段に目的に掲げることになれば、地域の安全保障環境は一層、緊張することになる。むしろ際限のない軍拡を招く事態になると懸念する』(『ダイヤモンド・オンライン』2020年8月20日付)『抑止力』論の破綻は明らかではないか。筆者は、昨年の本誌7月号で、安倍元首相が安保法制強行時に述べていた発言を紹介したが、今回の文脈であらためて指摘したい。安倍氏は、2015年5月26日の同法制審議入りの際、『日本が危険にさらされたときは日米同盟が完全に機能するということを世界に発信することによって、紛争を未然に阻止する力、すなわち抑止力はさらに高まり、日本が攻撃を受ける可能性は一層なくなっていく』(衆院本会議)などと主張。成立後の17年2月15日には、『平和安全法制は、新ガイドラインの策定と相まって同盟関係を一層強固にし、抑止力を向上しました』(参院本会議)と言い切っていたのである。では、その後、『日本が攻撃を受ける可能性』はなくなり、東アジアに平和は訪れたのだろうか。同じ自民党政府がいま、口を開けば『戦後最も厳しい複雑な安全保障環境』と叫んでいるのは一体どうゆうことなのか。高市首相が『もっともっと抑止力を』などと言って安保三文書の改定に躍起となっているのは、自己矛盾の極みではないか。それはまさに際限のない大軍拡競争を招き、偶発的な衝突の発生で戦端が開かれる危険を高めるだけである。もうこんな無責任極まる政治は根本から転換するしかない。」
 今日の毎日新聞に維新のこの総選挙の政策について「実際に維新の公約は、自民に比べても突出した内容が目立つ。集団的自衛権については憲法を改正して全面容認するとし、憲法への『国防軍』の明記も盛り込んだ。戦後日本は、戦争放棄と戦力不保持を定める憲法9条に基づき、自衛隊の武力行使を『自衛のための必要最小限度』にとどめる『専守防衛』を掲げてきた。だが、維新の公約は専守防衛を見直して『積極防衛』に転換するとし、『必要最小限に限るとの規定・解釈の見直しに取り組み、他国からの侵略に対する抑止力を強化する』と明記した。さらに米国の核兵器を日本で運用する『核共有』の議論開始にも言及。米国の原子力潜水艦を享有し、日米同盟の一層の深化を図るとも記した。」
 今回の総選挙で、自民維新の連立政権の信を問うと両党は言ってるのだから、自民党と維新の両方の政策を見て連立政権を是非を国民は判断することになります。つまり、維新の政策も連立政権の政策と見ることが出来ます。自民維新連立政権として、国民に、憲法を改正して『国防軍』の明記を盛り込む、専守防衛を見直し、積極防衛に転換する、米国との各共有を可能にするなどが公約だと説明していると解釈できます。
 同時に、中道改革連合も集団的自衛権行使容認を合憲と判断した以上、自民維新の政策の歯止めになることは難しい状況です。
 今度の選挙自民維新政権が「もっともっと抑止力を」と訴えていますが、そのことで、「戦後最も厳しく複雑な安全保障環境」は改善するどころか、悪化することは明確です。
 国民は、「安全保障のジレンマ」=自民維新政権が自己矛盾に陥り、際限のない大軍拡競争に陥っていることを知る必要があると思います。
 この方向は、日本に平和を近づけることではなく、偶発的な衝突の発生で戦端が開かれる危険を高めるものであることを知る必要があると思います。
 日本共産党は、21日に発表した総選挙政策(重点政策)の中でこう書いています。
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 「戦争国家」づくりの唯一最大の口実である『抑止力』論は、軍事的な恐怖を与えることで抑え込むというものです。そうすれば相手も恐怖で応えることは必至で、まさに果てしない大軍拡に陥ってしまうだけです。
 軍事費の突出は、大増税や他の予算の大削減、国際の大量発行など、国民生活も経済も破綻に導きます。
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この点での具体的な提案は以下の通りです。

 ――平和も暮らしも壊し、“亡国の道”につきすすむ、軍事費の大増額に反対します。

――集団的自衛権行使容認の閣議決定と安保法制を廃止します。

――「安保3文書」の改定を許さず、同文書の撤回を求めます。

――憲法に反し、「専守防衛」も投げ捨て、戦火の恐怖をもたらす長射程ミサイルの配備やそのための弾薬庫増設に反対します。

――「防衛特別所得税」などの軍拡増税をやめさせます。米軍への思いやり予算をなくします。

――高市政権は、「安保3文書」改定で、「国是」としてきた「非核三原則」を放棄しようとしています。政府高官からは「核保有」発言まで飛び出しました。絶対に許すことはできません。非核三原則を守り抜き、法制化をすすめます。

――核兵器の使用を前提とするアメリカの「核抑止力」依存をやめ、唯一の戦争被爆国の政府として、核兵器禁止条約への参加を決断することを求めます。

――高市政権は、殺傷武器の無制限輸出を可能にしようとしています。武器輸出の全面解禁を許さず、かつて「平和国家」として堅持するとしてきた武器輸出禁止の道に戻します。“軍需産業のもうけ”のために、「平和国家」としての国際的地位も名誉も投げ捨てる、「死の商人国家」は許せません。

――国民を監視し、基本的人権を侵害する「スパイ防止法」に反対します。

――憲法9条を守り抜き、改憲策動に断固反対します。

――日米安保条約を廃棄し、日米友好条約を締結します。

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 抑止力論に対する皆さんの意見をお聞かせください。