今朝の朝日新聞デジタル(3時11分)は、「海上保安庁によると、13日午後9時50分ごろ、米軍の垂直離着陸機オスプレイが不時着水した、と米軍嘉手納基地から第11管区海上保安本部(那覇市)に連絡があった。11管や防衛省によると、不時着水したのは午後9時半ごろで、場所は同県名護市の東海岸付近の浅瀬。乗員5人はライフボードで脱出し、うち2人はけがをしている。」と報じました。
朝日新聞は、オスプレイの主な事故として次の内容を紹介しています。
1991年6月 試作機が米デラウェア州で墜落
92年7月 試作機がワシントン近郊で墜落、7人死亡
2000年4月 米アリゾナ州で墜落、19人死亡
12月 米ノースカロライナ州で墜落、4人死亡
10年4月 アフガニスタンで不時着、4人死亡
12年4月 モロッコで墜落、2人死亡
6月 米フロリダ州で墜落
14年10月 ペルシャ湾で発艦時に出力を失う事故で1人死亡
15年5月 米ハワイ州オアフ島で着陸に失敗、2人死亡
毎日新聞(1時56分)は、「起こるべきして起きた事故。オスプレイに対し沖縄は、『配備すべきではない』と訴えていたのに、配備を受けれた日本政府の責任は大きい」との仲村善幸名護市議のコメントを掲載しています。
オスプレイは、国内では、普天間基地に24機が配備されています。
2012年7月に12機、2013年7月に12機、オスプレイは岩国基地に陸揚げされ、普天間基地に移動しました。
「環境レビュー」は、岩国基地に「1個分遣隊(2~6機)を月2~3日、給油を目的として派遣」するとしています。
山口県基地対策室のまとめでは、今年だけで18回、岩国基地に飛来しています。
岩国基地は、オスプレイの本土各地への展開および朝鮮半島への出動の拠点になっていると言えます。
沖縄県のオスプレイの不時着事故は、山口県にとって対岸の火事では済まされません。
自らの問題と考え、オスプレイの飛行停止を政府に求めるべきだと思います。
オスプレイは、横田基地への配備や自衛隊での導入が進められてようとしていますが、これらの計画は中止すべきです。
墜落が頻発しているオスプレイの普天間配備は、中止し、撤去し、アメリカ本土に返すべきだと私は思います。
12月9日の中国新聞の社説は、厚木基地の騒音をめぐる最高裁判決に関連して「厚木基地周辺住民が懸念するすのは騒音だけではない。77年には空母艦載機が横浜市の住宅地に墜落して母子3人が死亡した悲惨な事故があり、厚木からの部隊移転の一つの契機となったことを忘れてはならない。岩国への負担のたらい回しを図る国は騒音以外のリスクも直視し、少なくとも米軍機の運用には厳しい姿勢を取るべきだ。」と書いています。
今年9月に岩国基地から飛来したとみられるAV8Eハリアーが沖縄本土沖で墜落しました。
そして、今月7日には、岩国基地祖續木のFA18戦闘攻撃機が高知沖で墜落しました。
更に、昨日、岩国基地に毎月のように飛来するオスプレイが不時着水しました。
もし、岩国市街地にこれら戦闘機が墜落したらどうなるのかと考え、米軍機の運用を再検討すべきだと思います。
昨日、オスプレイが沖縄県沖で不時着水しました。皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
三浦綾子著「母」を久しぶりに読み返しています。
三浦綾子著「母」は、前進座の舞台になり、宇部市での上演を観たことを昨日のように思い出します。
いまむらいずみさんが小林セキを演じるの一人芝居だったと記憶していますが、いまむらさんの多喜二を思う母の想いが今も胸に残っています。
三浦綾子著「母」は、ついに映画となり来年1月から公開されることとなりました。
監督は、女性監督としては現役最高齢84歳の山田火砂子監督。
題名は「母-小林多喜二の母の物語」です。
母を演じるのは、寺島しのぶさん、多喜二は塩谷瞬さんが演じます。
現時点で、大阪以西での上映はないようですが、一日も早く映画化された「母」を観たいと思っています。
角川文庫の三浦綾子著「母」の解説で、久保田暁一さんが、三浦綾子著「石ころのうた」の「あとがき」を引用しています。
「いったい、時代とは何なのか。自然にでき上って行くものなのであろうか。私が育った時代、その時代の流れは、決して自然発生的なものではなかったと思う。時の権力者や、その背後にあって権力を動かす者たちが、強引に一つの流れをつくり、その流れの中に、国民を巻き込んでいったのだと思う。そして、そのために、どれほど多数の人命が奪われ、その運命を狂わされたことか」
久保田さんは、作中の次の対話に注目しています。
「『母さん、おれはね、みんなが公平に、仲よく暮らせる世の中を夢みて働いているんだ。小説ば書いているんだ。ストライキの手伝いしてるんだ。恥ずかしいことは何一つしていないからね。結婚するまでは、タミちゃんにだって決して手ば出さんし・・・だから、おれのすることを信じてくれ』
そう言ってね、わだしが、
『多喜二のすること信用しないで、誰のすることを信用するべ』
って言ったら、うれしそうに笑っていた。」
久保田さんは、「この対話に母子の血の通った信頼関係と愛情および多喜二の純情さが、端的に示されている。」と書いています。
「わたしはねぇ、なんぼしてもわからんことがあった。多喜二がどれほど極悪人だからと言って、捕らえていきなり竹刀で殴ったり、千枚通しで、ももたばめったやたらに刺し通して、殺していいんだべか。警察は裁判にかけないで、いきなり殺していいんもんなんだべか。これがどうにもわかんない」
久保田さんは「セキが吐いたこの言葉は、重く胸に迫ってくる。これは民主主義を完全に指定し、人権を無視した者への重い告発の言葉である。」と書いています。
三浦綾子さんは、日本共産党しんぶん赤旗1993年3月23日付けのインタビューで「私は小林多喜二という人は、かけ値なしに命を懸けて小説を書きつづけた人であると思う。日本にはどれだけの作家が生まれたかは知らないが、多喜二ほど真剣に、自分の思想に生きた作家いないと思う。」と書いています。
自衛隊に「駆け付け警護」などの新たな任務が付与され、実行可能になった今日、改めて小林多喜二の作品をこれからも読み続けていこうと決意を新たにしました。
素晴らしい作品を遺した三浦綾子さんの作品も読み続けていこうと思いました。
小林多喜二に対する皆さんの想いをお教え下さい。
昨日(11日・日曜日)のしんぶん赤旗日刊紙は、「全国の高校の約4割で自衛隊の勧誘の説明会が開かれ、自衛隊の体験入隊に参加した中学生・高校生は過去4年間で毎年5000人超にのぼっていたことが分かりました。」「安保法制=戦争法の具体化により任務と危険が拡大する自衛隊。志願者数が減る中、教育現場では自衛隊による中高生への勧誘の動きが強まっています。」と報じました。
防衛省の内部文書「国防を担う優秀な人材を確保するための検討委員会」(13年6月)は、学校と自衛隊地方協力本部各部隊の「連携強化」や「総合的な学習時間の活用」を示しています。
全教中央執行委員・女性部事務局長の山本乃里子さんは、次のように述べています。
「『総合的な学習の時間』を使った体験入隊では、生徒が自衛隊ヘリの操縦席に座り、近距離ミサイルの照準を合わせるなど、教育とは決して言えない行為が平然と行われている実態があります。日本政府が批准した、18歳未満の子どもを自国の軍隊に強制的に徴収しないことを義務とする『武力紛争における児童の関与に関する児童の権利に関する条約の選択議定書』に違反するものです。全教は防衛省に対して『文科省・厚労省の通知で禁止されている中学生・高校生への文書募集を行わない』『本人の求めのない家庭訪問の禁止』『実弾射撃をともなう演習場の見学や兵器との接触の禁止』などを強く要請しています。」
防衛省が学校介入を強めています。この問題を皆さんはどうお考えでしょうか。お教え下さい。
日本共産党中央委員会理論政治誌「前衛」1月号に、「『野党連合政権』を展望する」と題する党国対委員長の穀田恵二さんのインタビューが掲載されています。
穀田さんは、「今後、たたかいの前進、政策の前進を勝ち取るうえでも、私たちが、国民の立場にたった対案を示し、実現のために力をつくすこと、日本共産党綱領の確信を広げることが必要です。」と述べた上で、「参議院選挙の野党共闘の取り組みのなかでの香川県での民進党との確認文書が大事だったと思います。」と述べています。
以下、民進党との確認文書を紹介します。
・・・
基本的事項の確認書
本参議院選挙を通して、安保法制の廃止及び憲法違反の閣議決定の撤回を目指す。同時にアベノミクスの失敗と弊害を追及し、安倍政権の打倒を目指す。そのために野党4党の共闘路線を重視し、有権者の正しい理解を求めるために、以下の両者は04年共産党新綱領の趣旨に従い、改めて以下を確認する。
①今日の日本社会に必要なのは社会主義的変革ではなく、資本主義の枠内での民主的改革であり、私有財産の保障が基本となる。
②平和外交を重視するが、日米安保条約の廃棄や自衛隊の解消という共産党の政策は野党共闘に持ち込まない。
③天皇制を含めた現行憲法の全条項を守る。天皇制の在り方は、国民の総意によって決められるものである。
④一党独裁制を否定し、議会制民主主義及び選挙による政権交代制を堅持する。
⑤地方自治の確立、労働基本権の擁護、男女平等、信教の自由及び政教分離原則の徹底を図る。
2016年6月3日
日本共産党香川県委員長 委員長松原昭夫
民進党香川県支部連合会 代表小川淳也
穀田さんは、「日本共産党の綱領が、現実政治の熱い焦点となっており、まさに『旬』となっている」と語っています。
日本共産党は、第27回党大会決議案の中で、「野党と市民の共闘をさらに大きく発展させ、安倍政権を打倒し、自民党政治を終わらせ、野党連合政権をつくろう。」と呼びかけています。
私は、小選挙区山口3区の予定候補者として、山口3区内で、大いに党綱領を語り、野党と市民の共闘を発展させ、「野党連合政権」の実現のために力を尽くす決意です。
共闘を広げる上で、香川県での確認書は大いに力となります。
香川県の確認書に対するご意見をお聞かせ下さい。
布施祐仁著「経済的徴兵制」を読んでいます。
昨日紹介したアレン・ネルソン著「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」に、「わたしが海兵隊に入ったわけ」という章があります。
「人種差別がはげしかった当時のアメリカ社会では、私たちは「ニガー」とさげすまれ、差別される黒人のチンピラでしかありませんでした。しかし、海兵隊員になれば、わたしは「ニガー」ではなく、国家のために奉仕する、人々から『ありがとう』と感謝される、立派なアメリカ人になることができるのです。入隊すれば母を楽にしてにしてあげられるという気持ちも強くありました。四人のこどもを女手ひとつで育ててきた母は、精神的にも肉体的にもつかれきっていました。でも入隊すれば、母に送金して、母を楽にしてあげられる。」
「経済的徴兵制」の著者、布施さんは、「経済的な利点を餌にして軍隊に誘導する」システムを「経済的徴兵制」だと定義しています。
ネルソンさんもまさに「経済的徴兵制」も元で、海兵隊に入ったことがよく分かります。
「経済的徴兵制」では、今日のアメリカでどのように「経済的徴兵制」が運用されているかが赤裸々に描かれています。
布施さんは、「歴代自民党政権の新自由主義的な政策によって憲法や教育基本法の定める『教育の機会均等』は骨抜きにされ、大学に進学することは学生にとって『リスク』になってしまった。」と若者を取り巻く状況を分析しています。
布施さんは、陸上自衛隊東部方面総監部「将来施策検討グループ・募集分科会」の論文に、「中・長期的に取り組むべき施策」として「自衛隊をキャリアアップのステップとして活用できる枠組みの創設」があることを指摘しています。
具体的には、①自衛隊内部の特技(資格)を公的資格にする、②大学修学環境の整備、③自衛隊勤務経験を評価した公的機関での採用、などが書かれてあると布施さんは指摘しています。
更に、この論文に、こうした施策が制度化されれば、「『人生の明確な目標が未だ決まっていないので、大学や専門学校に行くより自衛隊でキャリアアップをした方が良い』と考える若者も増えると思われる」「じえたいにとっては、多くの志願者を集められ、企業にとっても、任期満了者をキャリアアップして付加価値の高い人材として獲得できるため、両者にとって大いに価値ある枠組みとなる」と書かれてあると布施さんは指摘しています。
今、自衛隊の退職者と志願者が減少しています。布施さんは、自衛隊内部の自衛官を募集する会議でも「集団的自衛権行使容認の動きが影響している」ことを認めていると指摘しています。
安保法制=戦争法の具体化が進む一方で、政府の施策によって大学進学の選択肢を奪われた若者を経済的な利点を餌にして軍隊に誘導する「経済的徴兵制」を本格的に導入させてはなりません。
政府が来年度から導入しようとしている給付型奨学金の対象はわずかです。
給付型奨学金の本格的導入や学費の引き下げなど、日本の高等教育に国の予算を抜本的に増やすことが大切です。
日本でも「経済的徴兵制」を本格化する動きが始まっています。皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
先日、念仏者9条の会主催の映画会で、元海兵隊員のアレン・ネルソンさんを取り上げたドキュメンタリー映画「9条を抱きしめて」を観ました。
その感動が冷めやらず、ネルソンさんの著作「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」を読みました。
私はこれまで、大岡昇平著「野火」などの戦争体験記を読んではきました。
これほどまでに、リアルな戦争体験記を読んだことはありません。
「倒れた兵士のもとにやっと到達すると、わたしはライフル銃を地面において、片ひざをつけました。そして、うつぶせにたおれている兵士をころがして、あおむけにしたそのときでした。わたしは恐怖にこおりつきました。わたしが見たのは顔がない顔でした。目も鼻もない、ただ真っ赤につぶれた顔でした。銃弾によって顔が吹き飛ばされていたのです。」
「考えたり、感じたりしてはいけなかったのです。戦場ではどんなことがおころうとも、恐怖をコントロールできなければならないのだと、わたしは強く思いました。タフにならなければならなのです。タフでなければ、私はあの兵士のように、顔を吹き飛ばされ、みじめに死んでいくのです。」
ネルソンさんの物語は、ただただ戦争体験を記録するだけのものではありません。
ネルソンさんが、平和活動家になるまでの過程も丁寧に描かれています。
ネルソンさんは、ベトナム人の人々との交流を通じて人間性を取り戻してきました。
ネルソンさんが戦場で殺した最後の人物についてこう書かれています。
「自分が殺したベトコンについては、報告するためにその死体を調べることになっていました。私は彼の持ち物を調べました。彼のズボンのポケットに財布があり、一枚の写真が入っていました。その写真の中では一人の男性と二人の女性がほほえんでいました。年齢からすると、真だ若者の父親と母親、もう一人は姉か妹のように思われました。写真を持つ指がふるえ、突然、涙があふれ出てきました。わたしはこんな思いにとらわれたのでした。この父親と母親は、自分の愛する息子がたった今、撃たれ、死んだことをしらないのだ、と。ベトナムに来て初めて流した涙でした。そして、そのほっそりした自分と同じような若者こそが、わたしが最後に殺した人間でした。わたしは19歳になったばかりでした。」
ネルソンさんは、平和活動家として活動を開始した後に、沖縄で12歳の少女がアメリカ兵にレイプされる事件が起こりました。
この時以来、ネルソンさんは、沖縄を拠点に、全国で、ベトナム戦争の話しを始めました。
そんな中で、ネルソンさん日本国憲法9条のことを知ります。
「わたしはそれ以後、世界中の国々がこの第9条を共有すべきだと確信するようになりました。第九条こそが戦争をなくす唯一の道だと思うのです。第二次世界大戦以降、日本は世界中のどこにも爆弾を一個も落とさず、世界中の人々の命をだれひとりもうばっていません。これが第9条の力であり、この力を日本人みずからがもっと理解すべきだと思うのです。」
ネルソンさんが指摘した「第二次世界大戦以降、日本は世界中のどこにも爆弾を一個も落とさず、世界中の人々の命をだれひとりもうばっていません。」という世界に誇れる日本の歴史が、戦後72年目の今年の冬で終わるかもしれない事態に日本が直面しています。
戦争法にもとづく初めての任務として、11月20日から南スーダンでのPKOに派遣されている自衛隊に新任務「駆けつけ警護」が加えられました。これまでとは違い、警護の名のもとに、自衛隊が武器を使用でき、人を殺すこともできるという、憲法違反の任務です。
ネルソンさん没後7年。憲法9条がここまで蹂躙されてきたことを痛感する今日です。
南スーダンに派遣されている自衛隊を即時に撤退させるために、戦争法を廃止させるために力を尽くす時です。
私は、ネルソンさんの映画を観て、本を読んで、日本国憲法第9条を守り広げるというネルソンさんの遺志を受け継ごうと決意を新たにしました。
日本国憲法第9に対する皆さんの想いをお聞かせ下さい。