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かあちゃん

 文豪ナビという本がシリーズで出ています。この「山本周五郎」に、おすすめコースが紹介されています。「さぶ」→「かあちゃん」→「小説日本婦道記」→「樅の木は残った」→「よじょう」→「赤ひげ診療譚」→「青べか物語」→「ながい坂・虚空遍歴」とありました。

 そうです、「さぶ」を読んだので、「かあちゃん」を読むことにしました。「かあちゃん」は。「おごそかな渇き」という短編集の中の一遍で、数時間で読んでしまいました。

 この作品も、「さぶ」同様の感動を得ました。「かあちゃん」が何故お金をためているのか。それを知って入ってきた泥棒をどうするのか。この作品は、読んだら人に勧めたくなる作品です。

 私がこの作品ですばらしいと思ったのは、様々な場面で、家族全員が話し合うことです。様々な意見を「かあちゃん」がまとめ、みんなの合意で次に進むということです。決して、「かあちゃん」の独りよがりでことは進めません。民主主義の原点がここにあると思いました。子沢山で我が家と似たところも感じ、こうありたいと思いました。

 この夏は、山本周五郎に少し浸ってみることにします。今度は、「小説日本婦道記」です。これは、少し長い作品なので、読了に時間はかかると思いますが、読後の感想は、後日に、このコーナーに寄せます。

子どもらは夏休み

 夏休みに入りました。小学校の二人の子どもは、今日から来月の頭まで約2週間、妻の実家に行きます。彼等は、そこからキャンプのツアーに参加するのですが。

 今日から家族4人。子どもは、保育園児二人になります。少し余裕を持った暮らしになるでしょう。それはお互いにとっていいのかも知れません。

 山本周五郎の「さぶ」を読了しました。久しぶりに充実した読後感のある本に出合いました。最後の最後に、栄二を陥れた犯人がわかるところは、読み物としても大変面白いです。

 私は、栄二タイプかさぶタイプか。両方持っているような気もします。両方あった方がいいような気がします。これらも、栄二として、さぶとして、この世に貢献が出来たらと思います。

 しばらく、山本周五郎を読んでみようと思います。作品に散りばめられた人生訓が参考になります。とにかく人を観る眼がやさしいのがいいですね。今日からは、「樅の木は残った」に挑戦してみようかと思います。皆さん、山本周五郎の推薦作品があればお教えください。

 

蜘蛛の糸

 今日は、西宇部小PTA主催の青空読書会が行われ、子どもと一緒に参加しました。低学年の部に参加し、ある先生が芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を朗読されました。

 国ノ多(かんだた)という男が天国から伸びた蜘蛛の糸を昇ります。気がつくと何千という罪人が下から這い上がってきます。国ノ多は「こら、罪人ども。この蜘蛛の糸は己のものだぞ。お前たちは一体誰に尋いて、のぼって来た。下りろ。下りろ。」と喚きます。

 その途端に蜘蛛の糸は切れてしまいます。

 私は、この話しは、現在の格差社会そのものだと思いました。自民党は、立ち直れる社会を作るといって、「起業」などを進めます。一部の成功者は生まれるかもしれませんが、根本的な解決にはなりません。

 自分だけ勝組に入ろうではなくて、連帯して、勝組・負組のない社会を作る努力が重要だと思いました。

 あるお母さんは、蜘蛛の糸を読んで、「それにしても、お釈迦様も冷たいよね。」と感想を述べておられました。

 蜘蛛の糸は、極楽の様子をこう書いています。「しかし極楽の蓮池は、少しもそんな事には頓着いたしません。」。「極楽ももう午に近くなったのでございましょう。」という文章で「蜘蛛の糸」は、終わります。

 お釈迦様は、「国ノ多が血の池の底へ石のように沈んでしまいますと、悲しそうなお顔をなさりながら、又ぶらぶらお歩きになり始めました。」とあります。この辺りから、先ほどのお母さんの感想になったのかも知れません。

 極楽を勝組の世の中にすると、「負組の人の事には頓着しない」とも読むことができそうです。

 このように、様々思いを巡らせながら読めるのも名作たる所以でしょう。皆さんは、「蜘蛛の糸」をどのように読まれましたか。お聞かせください。

班長

 今年度は、自治会の班長です。月に2回広報を配って、月1回区費を集めます。昨日は、その班長会議と区費の集金日だったのです。私は、選挙の宣伝行動に行っていて、妻も、子どもを空手の道場に送っていっていました。そうです二人とも班長会を忘れていて欠席してしまったのです。夜9時頃に子どもの指摘で気づき、自治会長に取り急ぎ電話で謝罪しました。いまから、区費の集金を急いで行い、自治会長に届けます。

 今年は、保育園の運営委員長、PTAの副会長、自治体の班長と役回りの多い年になりました。夏休みに入り、子ども会のプール当番なども回ってきます。基本的に私が、これらのスケジュールを管理します。どうしても無理な場合は、妻に投げますが、妻も働いているので、なかなか大変です。

 人生で一番忙しい時なのかも知れませんが、昨日のような事がないように、一つ一つ誠実に対応していこうと思います。一つ一つ楽しみながら役割を発揮していけたらとも思っています。

 それにしても、昨日は失敗、失敗。失意泰然でいきましょう。

さぶ

 一昨日、親子劇場の行事に兄弟で参加して、子どもたちが帰ってきました。三男には、一等の大きなおもちゃがあたりました。長男も次男も小振りのおもちゃ。次男はくやしくてたまりません。「ぼくはじゃんけんに弱い。いつも負ける。」としょげています。妻は、「そんなことはないよ。それじゃ、母さんとじゃんけんしよう。」と、次男とじゃんけんを始めます。勝負は、五分五分。しかし、次男は、くやしさが癒えぬまま、床につきました。

 昨日、空手の道場に寄ったら、「オリジナルTシャツが出来ました。」と言われ、道場に通っている次男と私の分を買いました。

 昨日も、親子劇場の地域の行事があって、帰ってきた次男に、「空手のTシャツが出来たよ。」と渡すと、満面の笑み。「人生、悪いときもあれば、いいときもあるんよ。」と、私は、次男に言いました。

 私は、04年から、7ミリ、12行という小さなノートを持ち歩いています。忘備録のようなものです。咄嗟に、面接や電話などで、生活相談を持ち込まれたときのメモとして使ったり、議会での質問テーマを整理したり、ラジオなどで、いい本や話を聞いたときにメモしたり、うかんだ川柳を書きとめたり。今使っているノートで20冊になります。表紙には、「道険笑歩」と書いています。最近は、「笑歩」とだけ書いています。これは、プロボクサーの徳山選手が、しんぶん「赤旗」のインタビューの中で使った言葉です。分かり易くていい言葉だと思い、いまだに使っています。なかなか「笑歩」といかない時もありますが、いつも「笑歩」を心がけてこれからも歩んでいきたいと思います。

 今、山本周五郎の「さぶ」を読んでいます。山本会心の青春小説でしょう。藤沢周平でいえば、「蝉しぐれ」というところでしょうか。山本作品では、主人公が、町人。藤沢作品では、主人公が武士。その違いは、各々の作品の呼吸に現れています。しかし、各々の作品は、作者の気質が出ており、各々が秀作です。

 今日は、今から山口まで行って夜まで街頭宣伝です。行き帰りの電車で、「さぶ」の続きを読みます。「さぶと栄二」の成長とともに電車に揺られます。「これでもう少し生きていけるという作品に時々出合う。」とある書評家が言っていましたが、私にとって「さぶ」は、そのような作品になる予感がします。

地震を考える

 政府の調査では、耐震性が不十分な住宅は、全国で、150万戸あるといわれています。この数は、全戸数の25%にあたります。つまり、耐震化率は、75%になります。政府は、2015年までに住宅の耐震化率を90%にするとしています。しかし、国による年間の耐震改修戸数は、200戸程度にとどまっています。1年200戸なら、1000年たっても、20万戸しか改修できません。

 この政府の不十分な対応を補う形で、山口県も新年度から、住宅の耐震診断・住宅耐震改修・建築物耐震診断の補助制度を創設しました。しかし、22市町村の内、9市町しか補助をスタートさせていません。この内、募集戸数の合計は、住宅耐震診断で、362戸、住宅耐震改修で、42戸、建築物耐震診断が、2棟程度です。制度創設は評価しますが、対策はこれからという状況です。

 やはり、政府が住宅耐震化率の目標を達成するためしっかり財政支出を行うことが強く求められるます。

 また、地震列島での原発の安全性の見直しも急務です。今回、柏崎刈羽原発で、地震直後の観測記録が明らかにされました。全ての記録で、設計時の想定を大幅に上回っています。このようなデータが明らかになることは初めてで、さすがに政府も「原発の耐震設計基準の見直し」を表明せざるを得なくなりました。

 この作業を急ぎ、この基準に基づいて、上関原発計画を再検討する必要があります。