今日、日本共産党豪雨対策本部は、萩市旧田万川町小川で被災者への聞き取りを行いました。
訪問した地域は、中小川。小川小学校の周辺です。
この地域は、田万川周辺で、堤防が大きく崩壊した高岩橋からほど近い地域です。小川小学校裏の堤防が決壊し、県道益田阿武線までが川となって、周辺の家屋に被害をもたらしました。
まずは、80代と70代の御夫婦のMさん。
家屋は、床下浸水の被害です。Mさんは、もう少し家の床下を消毒してほしいと要望されていました。
また、軽自動車が使えなくなったとのこと。萩市が軽自動車を減免することが急がれます。
今日は、小雨が降っており、裏山から滝のように水が落ちてくるところがあります。
今日も雨の中、山から水が滝のように湧きだしています
以前から、山からの水がどうにかならないか萩市に伝えているとのことでした。
次にお会いしたのは、60代後半のOさん。
5反の水田は全て収穫できず、農機具も全て使えなくなったそうです。
Oさんは、「これから4・5年は農業が出来ないだろう」と嘆いておられました。
また、人に貸していたが、5月から入居者が入院して不在だった家屋が水害で全壊しました。
借家に人が住んでいなかったので生活支援制度はゼロ
人が住んでいなかったので、生活再建支援制度は適用しないと市から説明されたとOさん。
「せめて、解体した時の廃材を市に引きとってほしい」との要望を受けました。
次にお会いしたのが60代前半のKさん。Kさんの家は、大規模半壊と認定されたそうです。
被災したKさんの自宅。大規模半壊と認定されました
Kさんは、近所の留守宅を購入することに決めたそうです。生活再建支援制度では、「購入」費用の一部が出るとのことです。
Kさんは、「学校裏の橋の袂が決壊した水が、家を直撃した。復旧工事を行う時は、現況復旧ではなく、再度災害を起こさないような工事をするように県の担当者に要望した」と話ました。
最後にお会いしたのは、60代前半のHさん御夫婦。
Hさんの家は、床上50センチ以上の浸水被害を受けました。
Hさん宅の玄関。この壁の写真の中央まで水が来ました
7月28日。水位が高くなって、裏山に逃げようと夫婦で話し合います。
すでに、玄関前が川のようになっていました。
Hさんの奥さんが水に足を取られます。ご主人は、必至で、奥さんの手を握ります。
ご主人は、奥さんを引き上げることが出来ず、一緒に流されます。
100メートル以上流されて、ご主人が民家の植木の枝を握り、九死に一生を得たHさん夫妻。
今回の災害で、被災者の方からこれほどリアルな話を聞くのは初めてでした。
Hさん宅では、床の張り替え工事の準備中でした。
「もう少し生きろと神様に言われたので、ここで頑張って暮らしていく。せめて、床の張り替え後に出た廃材は、市で処理してほしい」との要望を受けました。
日本共産党豪雨災害対策本部は、このような被災者への聞き取りを発災直後から続けています。
寄せられた声は、整理して、国会議員や私たち県議や萩市・山口市議などを通じて関係する行政機関に届けています。
来週、月曜日(9日)は、災害問題で国の省庁との交渉を行う予定です。
今日は、大変勉強になりました。引き続き機会を作って被災地に出向き被災者の声をお聞きしたいと思います。
何か要望がありましたら、お聞かせ下さい。
ここ数日、相場英雄さんの小説を読み続けています。
古い順で行くと、まず、「ナンバー」。
30代の西澤は、警視庁捜査二課に配属されます。
捜査二課は、知能犯などを扱う部署。
汚職を扱う五課との確執。協力者との駆け引き。などなど迫力満点です。
「へそ」という章は、特に面白く読みました。
「真実を言っていないとき、絶対にへそを取調官には向けない。」
これは、FBIの最新の取調べメソッドに書かれている内容だと紹介されていました。
次に、「鉄の轍」。この作品は、2013年、第26回山本周五郎賞の候補作になった作品です。
この作品は、警察内の公安部と刑事部との争いを扱った作品です。
兎沢刑事の人生を縦軸に、二人の元警察官が殺された事件を横軸に、警察内部の状況がディープかつリアルに描かれています。
テーマの面白さと同時に、物語そのものにグイグイ引きつけられ一気に読んでしまいました。
最後は、相場英雄さんの最新刊の「共震」。
みちのく麺食い記者でも有名な大和新聞の宮沢賢一郎記者が東日本大震災の被災地を訪ね、復興を支えた県職員殺害事件を追う物語です。
本書の解説は、「遺体」の著者である石井光太さん。私は、釜石の遺体安置所をルポした石井さんの作品に心打たれた一人です。
石井さんは、「本書は、現場と向き合ってきた相場なりの犠牲者への祈りであり、遺族への励ましであり、我々に対する指南だったといえるのだ。」と書いています。
東日本大震災から2年半経過しましたが、「共震」とは、被災者の気持ちに寄り添い、一緒に歩んでいこうという作家のメッセージだということがよく分かりました。
「震える牛」で相場英雄さんに出会いまだ1年半ですが、多くの刺激を受けます。
相場さんの真骨頂は、事実に向き合う真摯な眼でしょう。
ノンフィクションのようなリアリティーが作品全体を貫いています。
私は、相場さんの全作品を今年中に読破しようと思っています。
今日から「みちのく麺食い記者・宮沢賢一郎シリーズ」を読もうと思っています。
今、待っているのは、WOWOWでドラマ化された「震える牛」のレンタルDVDです。
そして、次回作。相場さん筆致で、今度は、どんな真実が明らかになるのかとても楽しみです。
相場英雄ファンの皆さん。感想をお聞かせ下さい。
7月28日の豪雨災害から1ヶ月以上が経過しましたが、被災者の方々のご苦労が続いています。
災害が農業地域を襲ったこともあり、被災された農家の方々から多くの声が寄せられています。
一つは、農業共済金の早期支払いについてです。
この問題では、山口県で豪雨災害が発生した翌日の7月29日に、農林水産省経営局保険監理官から山口県農林水産部長に「大雨等による農作物等の被害に係る迅速かつ適切な損害評価の実施、共済金の早期支払等について」という文書が届きました。
具体的には、「貴職におかれては、被災農業者に適切に共済金を支払うことにより農業経営の安定を図る農業災害補償制度の機能が遺憾なく発揮されるよう、これまでも、農業共済組合等に対し、災害発生時における遅滞なき被害申告、迅速かつ適切な損害評価の実施、今日最近の早期支払い体制の確立及び被害拡大防止措置の周知徹底についてご指導いただいているところですが、期間内の農業共済組合等の取組が更に徹底して行われるよう御指導願います」というものです。
国からの要請を受けて、山口県農林水産部長は、7月31日付けで、各農業共済組合長に対して共済金の早期支払い等を求める文書を発出しました。
各農業共済組合では、県の指導文書を受けて、被災農家に早期に共済金が支給されることを望みます。
次に、被災農業者向け経営体育成支援事業についてです。
日本共産党参議院議員の仁比聡平事務所から国において「平成25年6月8日から8月9日までの間の豪雨及び暴風雨による農業被害により被災した農業者に対し、農産物の生産に必要な施設の復旧等を緊急的に支援する」「被災農業者向け経営体育成支援事業」が創設されたとの情報が日本共産党山口県議団に寄せられました。
助成対象者は、「気象災害による農業被害により農業用施設等が被災し、地方単独事業による支援、又は融資を受けて、被災施設の復旧等を行うことにより農業経営の継続を志向する農業者(市町村から被災証明を受けていること)」です。
事業実施主体は市町村で、10分の3以内を国が補助します。
「この事業が県内でどのように実施されようとしているのか?」、県農林水産部に調査を依頼しました。
事業の実施状況が分かれば、報告します。
被災農家の皆さんも各市町に問い合わせてみて下さい。
日本共産党山口県委員会は、9月9日に、豪雨災害があった島根県委員会などと合同で、国に対策を要望する省庁交渉を行う予定です。
被災者の皆さん、関係者の皆さん、引き続き、皆さんのお声をお聞かせ下さい。
昨日、防府市内で故中島正行山口県人権連議長のお別れ会が行われました。
開会のあいさつを行う山本山口県人権連委員長
私は、以下のあいさつを行いました。
改めて、中島議長のご冥福をお祈りいたします。
・・・
故中島正行人権連議長の「お別れ会」にご参会の皆さんこんにちは。只今ご紹介いただきました、県議会議員の藤本です。
私は、26才から宇部市議会議員を2期務めました。市議会議員時代は、県解連の執行委員として。中島議長から様々なご指導をいただきました。
そして、県議の4期目に当選した3年前、中島議長から「人権連の相談役になってほしい」と電話をいただきました。中島議長への信頼関係がありましたので、二つ返事で、相談役を引き受けさせていただきました。
中島議長は、動物に例えると、牛のような方だったと思います。猛牛のような力強さがある一方、牛歩の如く、粘り強い方だったと思います。
中島議長は、山口県人権施策推進審議会委員として、長く活躍されました。私は、中島議長の大きな役割が、改定された「山口県人権推進指針」と「山口県における同和行政・教育のまとめ」に残されていると思います。それは、どちらの文書にも「同和問題は人権に関わる課題の一つ」と明記されていることです。この言葉が明記された背景には、中島議長の力強く、粘り強い働きかけがあったからだと思います。
私は、中島議長の眼が好きでした。中島議長は、全てを優しく包み込むやさしい眼をされていました。中島議長が亡くなられた今、中島議長の優しい眼に私自身が見守られていたことを、実感します。
これまで私を支えてくださった中島議長に重ね重ね感謝を申し上げ、私のあいさつといたします。ありがとうございました。
先日、市民の方から、厚南地域に関する要望を二つお聞きし、関係機関に届けました。
一つは、東割郵便局横の市道岩鼻東割線の停止線が消えかかっているという指摘です。
東割郵便局横の停止線が消えかかっています。
宇部警察署交通課に改善を求めたところ「10月末までには、停止線の引き直し工事を行う」との回答でした。
二つは、際波台団地横の市道宇部駅小野田線の歩道がデコボコして歩きにくいというものです。
歩道の舗装面がデコボコになって歩きにくい。
宇部市道路河川管理課に改善を求めたところ「現場を調査し、改善を進めたい」との回答でした。
引き続き、地域の要望を関係機関に伝えて住みよい地域づくりを進めていきたいと思います。
皆さんの要望をお寄せ下さい。
藤本県議が、災害対策の臨時議会で早期の住宅建設を要望
萩市に40戸の仮設住宅建設
仮設住宅は今月21日に完成予定
山口県は、八月二十二日、災害救助法に基づき、萩市の三地区に、応急仮設住宅を建設することを決めました。
建設箇所及び建設戸数は、萩市須佐地区(旧奈古高校須佐分校)十一戸。江崎地区(田万川コミュニティーセンター)十七戸。小川地区(下小川ふれあいセンター)十二戸。合計四〇戸です。
二億六千万円の費用で、八月二十四日に着工され、今月二十一日に完成する予定です。
入居対象は、原則、住家が全壊又は流出し、自らの資力では住宅を得ることが出来ない世帯で、供与期間は、建設完了から二年以内となっています。
応急仮設住宅が県内で建設されるのは、一九八三年の豪雨災害以来、三〇年ぶりのことです。
藤本県議は、八月十二日に行われた臨時議会で、応急仮設住宅の早期建設を求め、渡辺健康福祉部長は「今、被災者の入居に対するニーズ、そして適地の選定など行っている。萩市の意向を踏まえて対応して対応していく」と前向きな答弁を行っていました。
県道宇部船木線の下田橋・有帆で要望が実現
県道宇部船木線に関して、二つの要望が私に届けられました。一つ目は、宇部市船木、下田橋バス停付近の歩道に草が覆っているので刈ってほしいという要望です。要望を宇部県土木建築事務所に伝えたところ、早速、草刈りが始まりました。
二つ目は、山陽小野田市有帆、有帆バス停付近の車道に窪みがあるので埋めてほしという要望です。要望を宇部県土木建築事務所に伝えたところ、早速、埋め戻し工事が行われました。
草刈りが行われた県道宇部船木線(下田橋付近)
県内の総合支援学校で医療的ケアを受ける
子どもが校外学習を受けられない場合あり
県内の総合支援学校で学ぶ児童・生徒で医療的ケアが必要な子どもたちのために、看護師が配置されています。しかし、修学旅行などの校外活動を行う場合、山口県は、看護師の同伴を認めていません。
保護者が同伴すれば、子どもたちは、郊外活動に参加できますが、保護者が同伴できず、校外活動に参加できない子どもたちが多数生まれています。
全国的には、半数以上の都道府県では、看護師が子どもたちの校外活動に同伴している実態にあるようです。
藤本県議に、県教育庁特別支援教育推進室は「子どもの安全を第一に考えて、校外活動に看護師を同伴させていない」と説明しました。
藤本県議は、「子どもの学ぶ機会を保障していくため、半数以上の自治体で看護師の同伴が認められている。山口県でも看護師の同伴が認めららるべきだ」と指摘しました。
一気
藻谷浩介・NHK広島取材班著「里山資本主義―日本経済は『安心の原理』で動く」を読みました。藻谷さんの章にある「地域振興三種の神器でも経済はまったく発展しなかった」は教訓的です▼高度成長期以降の地域振興の三種の神器は、「高速交通インフラの整備・工場団地の造成・観光振興」と藻谷さん。藻谷さんは「地域振興の三種の神器をもってしても、中国山地の経済はまったく発展しなかった」と評価します▼藻谷さんは「マネー資本主義の恩恵を地域に呼び込む二〇世紀型の装置である、高速道路だの誘致工場だのが機能しないことを、全国に先んじて思い知らされずにはすまなかったからこそ、里山資本主義が二一世紀に活路であることに気付く人々が最初に登場し始めたのだ。」と述べています。中山間地域の再生にこそ、山口県の未来があることを実感しました。