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県は、中電に原発建設計画についての意向を問うべきだと質しました

 私は、3月7日に一般質問で登壇しました。
 今日も原発関連施設について報告します。
 中間貯蔵施設の建設が可能かどうかの調査を中国電力は実際に行っています。
 そして、引き続き、中国電力は、原子力発電所の建設計画を保持し続けています。
 私は、「中国電力に意向を問いただすことはできると思うがいかがか」と質しました。
 鈴森産業労働部理事は「上関町における中間貯蔵施設に係る調査については、上関町の新たな地域振興策の検討要請に対し、中国電力から回答が行われ、町において、施設設置の是非を判断するため等として、立地可能性調査の実施を了承されました。このようにして、現在は、あくまでも中間貯蔵施設が立地可能なのかどうか、その調査が行われているところであり、当該調査の結果や、施設に関する具体的な計画もなく、県として、お示しのような確認など、当該施設に関し、対応について申し上げる状況にはないものと考えている」と答えました。
 青森県六ケ所村の再処理工場は1993年に着工し、97年に完成予定でしたが、今度の延長が決まれば、27回目の完工目標の延長となります。
 原発に反対する上関町民の会など4団体が中国電力に提出した中間貯蔵施設に反対する署名は27万5000筆です。
 私は、「イージスアショア建設計画の時には、県は、国に詳細な照会を何度も行った。核燃料サイクルシステムが本当に稼働するのかなど、県は、国に照会すべきだ」と質しました。
 また、使用済み核燃料の最終処分場の立地が想定されていた対馬市長選は、立地反対の現職市長が圧勝しました。
 私は、「対馬市長選挙の結果をどう受けとめているのか」質しました。
 鈴森理事は、「エネルギー政策は国家運営の基本であることから、核燃料サイクルをどうするかについては、国の責任において判断されるべきものと考えており、国は、エネルギー基本計画において核燃料サイクルの推進を基本方針として、再処理やプルサーマルを推進することとしているものと承知している。現在は、県としての対応を申し上げる状況にはなく、国に対して確認することは考えていない。対馬市長選挙については、他県における市長選挙について、県として見解を述べる立場にはない」と答えました。

関西電力が使用済核燃料の乾式貯蔵施設を福井県内で計画 山口県はコメントしない

 私は、3月7日、一般質問で登壇しました。
 昨日に引き続いて、原発関連施設に関する問題について報告します。
 一つは、公有水面埋立免許に関する問題です。
 村岡知事は、昨年12月26日の記者会見で、上関原発がありながら、別に中間貯蔵施設のように他の使用済核燃料を受け入れる施設は全国にない。負担としては非常に過大との認識を示しました。
 福島原発事故後、当時の二井知事は埋立免許の延長を現状では認めないことを表明しました。
 私は、「村岡知事は、国の概念にもない上関原発について、二井知事同様、公有水面埋立免許の延長は認めないことを表明すべき」と質しました。
 片山土木建築部長は「お示しの二井元知事の発言は、中国電力からの延長申請がなされる前の時点で、原発を取り巻く情勢及び国のエネルギー政策の見直しといった当時の状況を踏まえ示されたものだ。その後なされた、これまでの延長申請については、上関原発の重要電源開発地点の指定は引き続き有効であるとの国の見解が明確に示され、これは、実際に土地需要があることを示す具体的な根拠となるものであることなどから、期間延長に正当な事由があると認められ、延長を許可したものだ。許可の期間延長については、申請がなされれば、その時点において、法に従って正当な事由の有無を厳正に審査し、適正に対処する」と答えました。
 二つは、関西電力による乾式貯蔵施設設置計画についてです。
 関西電力は、2030年頃を目途に、美浜、高浜、大飯の3つの原発に計700トンの使用済核燃料の乾式貯蔵施設を設置する計画について、2月8日、福井県に事前了解願を提出しました。
 私は、「同計画は、上関町への中間貯蔵施設の必要性に疑問符を生じさせるものだ」と質しました。
 鈴森産業労働部理事は「上関町における中間貯蔵施設については、現在はあくまでも、施設が立地可能なのかどうか、その調査が実施されているところであり、現時点、当該調査の結果や施設に関する具体的な計画もなく、お示しのような指摘に対する県の認識について申し上げるものはないものと考えている」と答えました。

「上関原発の重要電源開発地点指定は有効」との国の見解に固執する県の姿勢が顕著になった回答

 私は、3月7日に一般質問で登壇しました。
 今日は、原発関連施設について報告します。
 一つは、地震への対応です。
 能登半島地震について、政府の地震調査委員会は、動いた活断層の長さを約150キロとしています。
 北陸電力が志賀原発で想定していたのは、96キロです。
 上関原発予定地には、40.1キロのF-4断層群、33.4キロのF-3断層群、14.6キロのFH-5断層群があります。地質研究者の越智秀二さんは、「これら3つの活断層群が連動して動く可能性がある。延長は90キロを超え、震度6強を記録した阪神淡路大震災より長い断層と言える」と指摘しています。
 私は、「能登半島地震の教訓から上関周辺の原発も中間貯蔵施設も作るべきではないと考えるが、県の見解を尋ねる」と質しました。
 鈴森商工労働部理事は「上関原発建設計画は、事業者である中国電力が、国のエネルギー政策に沿って進めてきたものであり、上関原発の建設をどうするかは、事業者自らが判断すべきものである。こうした中、原子力規制委員会は、同委員会に設置している技術情報検討会の枠組のなかで、能登半島地震に関する知見を収集していくとともに、志賀原発の新規制基準適合性審査において、当該地震の知見の反映内容について確認していくこととしている。県としては、原発については、安全性の確保が大前提であることから、国及び事業者の責任において安全性を不断に追及することが重要であると考えている。また、上関町における中間貯蔵施設については、現在はあくまでも、施設が立地可能なのかどうか、その結果が実施されているところであり、現時点、当該調査の結果や施設に関する具体的な計画もなく、県としての見解を申し上げる状況にはないものと考えている」と答えました。
 二つは、国の上関原発の位置づけについてです。
 日本共産党県議団は、1月31日、参議院会館で資源エネルギー庁戦略企画室の担当者からレクチャーを受けました。「脱炭素成長型経済構造移行推進戦略」における上関原発計画の位置づけについて尋ねたところ「「廃炉を決定した原発の敷地内での次世代炉の建替えを戦略に位置づけた、上関原発は、この概念に含まれない」と答えました。
 私は、この見解の受け止めを尋ねました。
 「お示しの国の戦略においては、次世代革新炉の開発・建設に取り組み、地域の理解確保を大前提に、廃炉を決定した原子炉の敷地内での次世代革新炉への建て替えを対象として、具体化を進めていくとされている。また、その他の開発・建設は、各地域における再稼働の状況や理解確保等の進展等、今後の状況を踏まえて検討していくとされているところだ。一方、上関原発の重要電源開発地点指定という個別具体的な事柄に関しては、国から、地点指定は引き続き有効であり、事情の変化がない限り解除する考えはないとの見解が示されており、県としてはそのように受け止めている」と答えました。
 原発関連施設の質問の続きは明日以降報告します。

総務部長が、来月「地震・津波防災対策検討委員会」を設置すると回答

 私は、3月7日、一般質問で登壇しました。
 今日は、能登半島地震を受けた対応について報告します。
 第一は、地震・津波の被害想定の見直しについてです。
 政府の地震調査委員会は、1月2日、臨時会を開き、平田委員長は能登半島地震で評価していない断層で大きな地震が起きたことについて『非常に残念だ。もっと早く評価しておくべきだった』と語ったと報じられています。県内で、全ての断層について、被害想定を行うときです。
 新年度予算案に『防災・減殺対策の基礎資料となる県内の地震・津波被害想定の見直しを実施』とあります。
 私は、「日本海、内陸、瀬戸内の各断層を対象とするものだと考えるが、どのような見直しを行うのか」質しました。
 松岡総務部長は「県では、南海トラフ大地震をはじめ、日本海や内陸の活断層による地震・津波について、想定される人的被害や建物被害等を推計の上、公表している。こうした中、国においては、現在、平成25年に公表した南海トラフ巨大地震の被害想定について、その後の社会情勢の変化や防災対策の進捗状況等を踏まえた見直しを行っているところだ。県としては、国の見直しの手法や新たな被害想定を参考にしながら、来月設置する『地震・津波防災対策検討委員会』において、本県の被害想定を見直すこととしている。なお、被害想定の対象となる断層については、見込まれる地震や津波の規模等を踏まえながら、検討委員会において決定されることとなる」と答えました。
 二つ目は、被災者生活再建支援制度等の拡充です。
 能登半島地震での住宅被害は7万7千棟余。前回が7737棟、半壊が1万2681棟、一部損壊は5漫260棟です。
 国の被災者生活再建支援制度を抜本的に改善することが急がれます。
 同時に、県が制度の拡充を行い、被害に備える時です。
 私は、「17都府県が、半壊にも支給している被災者生活再建支援制度を拡充するとともに、現在10万円の災害見舞金についても引き上げるべきだ」と質しました。
 國吉健康福祉部長は「君の被災者生活再建支援制度は、被害世帯数等が一定の基準に達した市町において、全壊、大規模半壊、中規模半壊及び住宅を解体した世帯等に適用することとされている。県制度では、同一の被害にもかかわらず、居住する市町によって被害者間に不均衡が生じないよう、単独事業としちぇ、国制度が適用にならない市町まで範囲を拡大し、国と同様の基準で支援金を支給しているところであり、制度を拡充することは考えていない。また、本県の災害見舞金は、特に甚大な被害を受けられた方に、お見舞いの気持ちを込めてお渡しするものであり、見直すことは考えていない」と答えました。
 三つ目は、体育館の空調についてです。
 22年9月1日現在の体育館の空調(冷房)の県内での設置率は、小中学校が1.1%、高等学校が3.0%、特別支援学校が13.3%です。
 学校施設環境改善交付金は、学校体育館の空調設置経費の3分の1を補助する国庫補助事業ですが、体育館の空調は25年度まで2分の1に引き上げられています。
 私は、この制度を活用して特に避難所となっている体育館は、空調設置を進めるべきだ」と質しました。
 木村副教育長は「市町立学校については、その多くが避難所に指定されていることから、各市町での体育館の空調設置を支援するため、『学校施設環境改善交付金』の活用に関する助言や情報提供などを引き続き、実施していくこととしている。なお、県立高校については、体育館の空調設置が交付金の対象となっていないが、避難所としての指定状況や各学校のニーズなどを踏まえながら、スポットクーラー等、持ち運びが可能な空調機器を準備するなど、体育館の空調設置を進めているところだ」と答えました。

長生炭鉱犠牲者の遺骨を遺族に戻すために県の最大限の役割の発揮を求める

 私は、3月7日、一般質問で登壇しました。
 今日は、長生炭鉱水没事故犠牲者の遺骨返還について報告します。
 昨年12月8日、長生炭鉱犠牲者大韓民国遺族会が発足して初めて、日本政府へ直接想いを伝える機会が設けられました。楊玄(ヤン・ヒョン)遺族会会長は「良心と人権と人道主義という言葉が通じない政府でしょうか」と遺骨の返還を政府に求めました。中村厚生労働相人道調査室長は「期限は設けず、話し合いは続ける」と答えました。
 韓国政府は、長生炭鉱犠牲者遺族のDNA取得と日本政府へ遺骨の返還を求め動き出しています。
 2月3日、長生炭鉱水没事故82周年犠牲者追悼集会が開かれ、長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会の井上洋子共同代表は「今年中に坑口を開ける決意」と述べました。
 私は、22年9月県議会で、長生炭鉱犠牲者の遺骨が遺族に返還されるよう、県の対応を尋ねました。
 私は、①県は、その後、国にどのように働きかけを行ったのか②遺骨取集のため、今年中に坑口が開かれるよう、今後、県は国にどのように働きかけようとしているのか質しました。
 京牟礼観光スポーツ文化部長は、①について「長生炭鉱の水没事故において、多くの方々が亡くなられたことは大変痛ましく、改めて犠牲者の方々に哀悼の意を表する。遺骨の収集、返還については、国の責任において対応されるべきものであることから、県では、これまで、日韓親善と人道上の立場から、国による遺骨収集等が進むよう、『刻む会』の皆様などからの御要望やご意見を国に伝えてきたところだ」答えました。
 京牟礼部長は、②については「県としては、引き続き、『刻む会』の皆様などからのご要望を国に伝え、国による遺骨収集等が進むよう努めてまいる」と答えました。
 コロナ禍が明け、82周年追悼式には、多くの遺族の方が参加されました。
 このお一人が、85歳のシン・ジェボンさんです。
 シンさんは、3歳でお父さんを落盤事故で失いました。
 シンさんは、KRYのインタビューに次のように応えておられました。
 「寒い海の中から父を早く出してあげたい。故郷に帰ってゆっくり休めるようにしてあげたい。最初は日本を恨んでいたが、全く関係のない日本人が遺骨返還を手伝ってくれている。日本人に抱いていた悪い考えは全て消えた。ありがたい気持ちでいっぱいだ。いつか恩返しを日本にしたい」
 私は、刻む会の役員の一人として、シンさんの言葉に胸が一杯になりました。
 私は、「新年度、県は、厚生労働省人道調査室に直接出向いて、この待ったなしの遺族の思いを直接伝えていただきたい。早く冷たい海から遺族の方に遺骨が返還されるように、県として最大限の努力をお願いする」と質しました。
 京牟礼部長は「現時点で国への訪問予定はないが、刻む会の皆様などからの御要望やご意見については、引き続き、適切な形で伝えていきたいと考えている」と答えました。

自治体業務システムのガバメントクラウド移行について質す

 私は、3月7日、一般質問で登壇しました。
 今日は、行政のデジタル化について報告します。
 政府は、25年度末までに自治体の業務システムを「標準準拠システム」に移行することを義務付けています。
 全国知事会は、昨年10月5日、総務大臣に「地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化の着実な推進に向けた緊急提言」を行い、その中で「システム移行が本格化する中で、既存システムの契約解除に伴う違約金も含め、多額の経費負担への懸念が未だ解決されていない」と指摘しています。
 緊急提言の提出者は、会長の村井宮城県知事とデジタル社会推進本部長の村岡知事です。
 私は、①今も「多額の経費負担への懸念が未だ解消」されていないとの認識か②国に移行経費の全額負担と③25年度末までのシステムの移行期間の延長を求めるべきだと質しました。
 永富総合企画部長は、①について「国においては、全国知事会の要望を踏まえ、令和5年度補正予算で、移行経費の支援財源を追加され、今般、それを踏まえた支援内容等が示された。既存システムの契約解除に伴う違約金も対象とするなど、支援の充実が図られており、地方の懸念解消に向けて、国において適切に対応されていると認識している」と答えました。
 永富部長は、②について「移行経費については、国から示された支援内容等の確認などが必要であることから、それを踏まえ、今後、対応について判断していく」と答えました。
 永富部長は、③について「期間内の意向の難易度が極めて高いシステムについて、所要の移行完了期間を設定するとされていることから、こうしたシステムについては、適切な移行期限を設定するように既に求めているところだ」と答えました。