昨日、NHK山口放送局は、米軍岩国基地に展開しているミサイルシステム「タイフォン」について次のように報じました。
「アメリカ軍の地上発射型の中距離ミサイルシステムが事前に説明された期間を超えて岩国基地に残り続けていることがわかり、岩国市の福田市長は『説明が食い違っていることの繰り返しが、いずれは信頼関係を損なうことにならないか、懸念している』と述べました。アメリカ軍が新たに開発した地上発射型の中距離ミサイルシステム『タイフォン』は、巡航ミサイル『トマホーク』などを発射できるもので、アメリカ軍は先月11日から25日の間、自衛隊との共同訓練の一環で日本で初めて岩国基地に展開させました。岩国市によりますと、国の事前の説明では『タイフォン』は、訓練終了後1週間程度で撤収する予定でしたが、27日、国に確認したところ、訓練終了からおよそ1ヶ月たった今も撤収していないということです。国は具体的な撤収の時期や遅れている理由を明らかにしていないということです。岩国市の福田市長は、27日の定例記者会見で『アメリカの政府機関が閉鎖されていることも多少影響しているのかと推測されるが、いずれにせよ当初の話からかなり違ってきている』と指摘しました。その上で、『この案件以外でも、食い違っていることの繰り返しが、いずれは信頼関係を損なうことにならないか懸念している』と述べました。岩国基地では、先月行われたアメリカ軍のFCLPと呼ばれる訓練で、実施しないとしていた祝日や通告した時間を超えて訓練が行われました。」
私は、10月14日付で、県総務部に次の3点の照会を行い、24日付で次の回答が届きました。
Q10月20日から実施される「自衛隊統合演習」に米軍岩国基地と部隊は、どのように関与すると承知しているのか。
A岩国基地においては、統合広報補給(潜水艦補給訓練)と統合電磁波作戦訓練が実施されるとの説明を受けている。
Qタイフォンの撤退の見通しをどのように承知しているのか。
A国からは次の説明を受けた
①米陸軍ミサイルシステム「タイフォン」の岩国地基地への展開は、あくまでも訓練のために一時的に行われたものであり、恒常的な配備を念頭に置いたものではない。
②そのうえで、米軍は、岩国飛行場から「タイフォン」を搬出するため、航空機の手配等の必要な準備を進めており、その作業には一定の時間を要するものと認識している。
③なお、具体的な撤収の日程については、米軍の運用の詳細に関することであるため、お示しすることは困難。
Qタイフォンが「自衛隊統合演習」に参加することはないのか。
A国からは、令和7年度自衛隊統合演習での展開はないとの説明を受けている。
自衛隊統合演習において、米軍岩国基地を舞台に、統合後方補給(潜水艦補給訓練)が行われた様子は、28日付の中国新聞16面に大きく取り上げられています。訓練は、27日に実施されたようで、海自潜水艦が岩国基地に入港したのは初めてのことだと報じられています。
なし崩し的にタイフォンが岩国基地に展開し続けることに対し、岩国市と山口県は、国と米側に、文書などできちんと抗議すべきだと思います。
約束を破っても問題ないとアメリカに思われている状況が悪循環を生んでいると思います。
タイフォンが撤収されていない事態に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
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