月別アーカイブ:2007年10月

病院の入札

 昨日の読売新聞に、鹿児島市立病院の契約が随意契約になっているとの報道がありました。特定業者と30年間随意契約され続けているとありました。

 私は、過去の議会で、県立病院の契約の状況を調査したことがあります。総合医療センターの防災業務委託は、S58年度から中国警備保障に委託がされ続けています。実に26年間です。H18年度のデータで、年間1430万円の契約額となっています。医事業務委託では、ニチイ学館とH4年度から契約を継続しています。これも、15年間。H18年度のデータで、年間8656万円の契約額となっています。診療材料管理業務と滅菌消毒業務委託は、鴻池メディカルとH10年度から契約を続けています。これも8年間になります。H18年度の合計で、年間7692万円の契約額です。一定の業者に継続的に委託され続けるのは問題があるのではないでしょうか。

 来週からの企業会計決算特別委員会で質疑する問題の一つです。

今日は、企業会計決算特別委員会の視察でした

 今日は、朝から企業会計決算特別委員会の県内視察でした。

 最初に訪れたのは、東部発電所です。この事務所で8発電所を監視しています。この地域では、新たに平瀬ダムの建設が計画されています。同時に、平瀬発電所の建設も計画されています。平瀬発電所の計画発電量は最大出力1200KW。約9億円の事業費です。この規模の発電所は、水越発電所があります。水越発電所の年間目標発電量は、3509MWHです。徳山発電所や菅野発電所の10分の1程度です。平瀬ダムに発電所を設置をするためには、9億円の設備投資の外にも負担金やその他諸経費も予測されます。それらに見合う採算がこの規模の発電所で確保される見通しがあるのでしょうか。まさに、そのことを企業局で、現在、精査しているのですが、慎重な対応の必要性を現地に立って痛感しました。電力自由化という不安定さが増す中での判断ですから、なおさら慎重さが必要です。

 次に訪れたのは、総合医療センターです。総合周産期母子医療センターを中心に視察しました。新生児集中治療室9床は常に満床の状況です。その後方病室としてのGCUも現在6割が埋っています。開設当初からGCUに入院されたまま退院できない患者さんもおられるそうです。酸素が手放せない患者さんの転院はなかなか困難のようなようです。GCUの後方病室の確保が必要な時期を迎えていることを実感しました。

 最後は、こころの医療センターを視察しました。H18年度は、入院患者数が減り、入院収益が前年度より減額となりました。そして会計全体として、当年度収支が赤字になりました。入院患者数の減は、新病院への移行により、病床数が200床から180床と減ることに備えるため、入院患者数を減員せざるを得なかったことが理由との説明がありました。H18年度は、病床利用率も8割台に落ち込んでいましたが、H19年度に入り、9割台に回復しているとのことです。

 しかし、H18年度当年度収支の赤字の原因が、この新病院への移行による入院収益の減だけが理由なのか、詳しく検証する必要があると感じました。

 来週の月曜日に病院会計が、水曜日に企業局の会計がそれぞれ審議されます。しっかり準備して臨みたいと思います。

柏崎刈羽原発は今

 日本共産党県議団の視察二日目は、柏崎刈羽原発と、中越沖地震の被災地を見学しました。

 今年、7月16日、午前10時過ぎ、マグニチュード6.8の地震が柏崎市と刈羽村を襲ました。その直下には、原子炉7機を抱える日本最大規模の原子力発電所がありました。

 市街地では一切、地震による火災は発生しませんでしたが、唯一、原子力発電所の3号機内変圧器で火災が発生しました。消火栓は配管の破断により放水が出来ず、1時間たってようやく消防隊が駆けつけ消化活動が開始されました。その教訓から、ようやく24時間対応の化学消防車が配備されたそうです。

 私たちは、放射能漏れの実態はないのかなどの質問を東電の職員に行いましたが、問題はないとの答えでした。しかし、東電は重大な記者会見を私たちが視察をした当日行っていたのです。私たちは、翌日の新聞報道を見て驚きました。全国の新聞でも大きく取り上げられましたが、7号機で、核分裂の量を制御する棒(制御棒)205本の内、1本が抜けない事を東電が発表したのです。核分裂を制御できないおそれがあることは、原子力発電所で最もあってはならない事故です。それが、地震が原因なら徹底的な解明が必要です。

 また、被災地にも数箇所立ち寄りました。住家への被害は、柏崎市だけで27316棟に及びました。現行の被災者生活再建支援法では、住宅本体への支給は認められていないため、本格的な再建は、自己負担というのが現状です。今、この法律の改正に向けて与党案が出されました。与党案は、住宅本体への再建も含め支援金を支給しようという中身です。しかし、与党案は、法律が施行された後の災害しか適応しないというものです。これでは、今年の大きな震災である能登半島地震や中越沖地震には適応されません。日本共産党や民主党は、今年の1月1日まで、遡及すべきと主張しています。

 ぜひ、遡及も実現し、多くの被災住宅に対して、住宅本体への適応も認められる被災者生活再建支援法の改正が早急に行われるよう9月県議会でこの問題を取り上げた議員として、私は強く望みます。

 上関原発を抱え、活断層を数多く抱える山口県として、柏崎の教訓を汲み尽くす時です。

視察から帰ってきました。

 今朝、10時新潟を出発し、午後4時に、宇部空港に到着しました。そのまま、学童保育に子どもを迎えに行き、たまった新聞をチェックし、午後7時から萩原集会所で行われた議会報告会に参加し、只今帰ってきました。今、わが家では、新日本婦人の会厚南班の会議が行われています。また、保育園で一緒のお宅の子どもさん一人も預かっています。その子の声も聞こえてきます。

 このような中、我が家の片隅で、二日ぶりのブログをこうして更新しています。明日も、朝からきらら物産フェスタへ行き、中部支部の方と選挙に向けての行動をし、午後から国民救援会宇部支部の総会に参加し、夕方は、党主催の後期高齢者医療制度を考える集いに参加します。明後日は、企業会計決算審査特別委員会の準備を始めようかと思っています。

 視察の一日目は、千葉県で制定された中小企業振興条例について学びました。千葉県は、条例制定を、県内の中小企業団体の勉強会に、県の職員が参加をすることから始めたそうです。県職員は、実に42回の勉強会に参加し、それを基に、県内の中小企業の課題を12項目に整理しました。それを「ちば中小企業元気戦略」としてまとめ、それを基に条例を制定したということです。千葉県の条例制定までの過程と山口県の計画や条例を作る過程を比べると、山口県の取組みが、本当に、県民の声にしっかり根ざしたものになっているのかどうかを問い直さなければならいと思いました。

 条例は、7条で、大企業の役割を謳っています。「大企業は、地域づくりに取り組むことにより、地域の活性化に資するように努めるとともに、県が行う中小企業の振興に関する施策の実施について努力するように努めるものとする。」とあります。

 18条には、「県は、施策の立案及び実施に当っては、当該施策が中小企業の経営に及ぼす影響について配慮するように努めるものとする。」とあります。これは、ヨーロッパの中小企業憲章の中にある一つの理念だそうです。

 山口県では全事業所に占める中小企業の割合は9割を超えています。中小企業が元気でなくては、山口県の元気は生まれてきません。山口県でも是非、魂のこもった中小企業振興条例を作る必要があると思います。

 二日目は、柏崎刈羽原発と被災地を視察しました。その様子は、明日のブログで報告することにします。

 

国はどこまで岩国市民を愚弄するのか

 岩国市長が、新庁舎建設への補助金の問題で、防衛庁と交渉を行った記事が、今朝、一斉に報道されています。「岩国市は反対という旗をいったん収め」と発言したとされる真意は、今後慎重に検証するとして、やはり、頭にくるのは、この問題での国の態度です。

 昨日も、常盤校区で、議会報告会を行いましたが、井原市長発言を夕方のテレビで見て来られた参加者が、「国の姿勢はけしからん。」と怒りを燃やしておられました。沖縄からの空中給油機を受け入れたことに対する補助金の交付を、なぜ、空母艦載機部隊を受け入れないから打ち切るのか。国は、この点、県民が理解できる説明を改めて行うべきです。国が、十分な説明が出来ないままあくまでも、交付金を一方的に打ち切るのであれば、札束で、米軍再編を強行する国の姿勢を県民は見て取ることになります。

 今こそ、井原市長を支え、国のデタラメなやり方を改めさせる世論を高めるときです。私もこの点で微力を尽くしたいと思います。

 さて、日本共産党県議団は、今日から、会派の視察に出発します。新潟県では、地震対策について学ぶと同時に地元の市会議員さんの案内で、柏崎刈羽原発の視察を行います。千葉県で新しく制定された中小企業振興条例についても学びます。その中身や結果については、後日のブログで報告していきます。

派遣の実態

 赤旗日刊紙に「ハケン集う駅―追跡グッドウィルの日雇い―」というシリーズが始まりました。このシリーズは、次のような派遣労働者の告白で始まります。

 「派遣先は西部運輸の倉庫内作業だとグッドウィルから聞かされていた。駅前から、トラックのアルミ金属の覆いのある荷台に乗せられた。外は真っ暗な道路。目隠しされて連れていかれるのと同じで、どこで働かされたのか、さっぱりわかりませんでした」

 「荷台の覆いの中は小さなライトがついていて、見える程度には明るい。運転席の後ろあたりに、弁当と作業服を入れた段ボール箱が積まれていた。それを取り巻くように労働者が座る。まるで、軍隊の行軍のようだった」

 日本は、どこに向かっているのでしょうか。労働者の働き方は、その国の土台です。土台が崩れれば、その国自体が崩れてしまうのではないでしょうか。

 党派を越えて、日本の労働者の働き方を人間らしく変える時です。NHKラジオホットタイムの今週の特集もそのことを教えてくれています。