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秒速5センチメートル

 新海誠監督の劇場公開作品の3作目「秒速5センチメートル」を観ました。

 高校でデザインを学んでいる次男は、繰り返し観ていました。

 惹かれあっていた男女の時間と距離による変化を「桜花抄」、「コスモナウト」「秒速5センチメートル」という短編3話の短編で編成された「連作短編アニメーション」です。

 「桜花抄」の舞台は、東京、主人公の高樹は小学生。惹かれあっていた明里は小学校卒業と同時に栃木に転校。今度は高樹が鹿児島へ転校することが決まる。高樹は明里に会いに行く。

 「コスモナウト」の舞台は、種子島。主人公の高樹は、高校3年生。同級生の花苗は、高樹に想いを寄せる。高樹は東京の大学への進学を決める。花苗は、高樹に想いを告げようと決心する。

 「秒速5センチメートル」の舞台は、東京。主人公の高樹は、サラリーマンになっている。高樹は、今も中学生の時、明里に合った雪の夜を引きずっている。

 私自身、生きてきた半世紀を振り返り、高樹の切ない想いに共感しながら映像の世界に深く入っていきました。

 「君の名は。」を大ヒットさせた新海誠監督は、10月20日、毎日新聞のインタビューにこう答えています。

 「先日、テレビ番組に出演したときも、女子高生から『なんで40代のオジサンが私たちの気持ちが分かるの?』という若干失礼な質問を受けました(笑い)。若者を取材したわけではもなく、『本当のリアル』が描けてはいないと思います。しかし、僕は10代の頃苦しかったことは、濃度は薄れても今も苦しいし、強烈にあこがれたものは、手に入らずとも今もまぶしいものだと思います。『なんで?』と尋ねた彼女たちも、突然大人に切り替わるのではなく、グラデーションで私たちに続いている。世代や性別差より、一人一人の人間の違いが大きい。差を考えても仕方ないと思います。」

 「君の名は。」「秒速5センチメートル」など新海誠監督の映画をいくつか観てきましたが、「相手は何を考えているのだろう」「相手に気持ちが伝わらないのは何故だろう」などの「若き悩み」にストレートに向き合うことがテーマになっているのではないかとうことに気付きました。

 誰も経験し悩んできたことなので、新海作品を観た私たちは、深く共感できるのだと思いました。

 「若き悩み」への向き合い方は半端なものではない真摯さがあるのでの、新海作品は、多くの観客に支持されるのではないかと思います。

 そして、「秒速5センチメートル」を観ても痛感したのは、背景の美しさです。

 背景の美しさが、新海作品が「君の名は。」に至るまで、でどんどん進化、深化していると思います。

 「秒速5センチメートル」では、「コスモナウト」での種子島の風景描写が圧巻でした。

 海とロケットと空と風。今でも私の脳裏に広がります。「秒速5センチメートル」を観られた方は共感していただけると思います。

 DVDの特典映像に、「秒速5センチメートル」を作成した新海監督へのインタビューがありました。

 インタビューの中で新海監督は、「桜花抄」に出てくる両毛線や「コスモナウト」に出てくる種子島には、監督とスタッフが足を運び丁寧な取材をしている事を語っています。

 新海監督は、実際とは、違う色合いや距離感で背景を描いていることをインタビューで切々と語っています。

 毎日新聞のインタビューで、新海監督は、「君の名は。」の中で、満足がいかないところがあったと語っています。

 「技術的な部分、色彩設計などの作り込みです。できなかった理由は時間的制約だったり、先輩アニメーターを前にしての経験不足だったり。」

 私は、この部分を読んで、新海監督への信頼が深まりました。

 新海作品は、更に、進化、深化することでしょう。

 これまで、宮崎駿作品の多くは劇場で観てきました。

 これからは、新海誠作品を劇場で観続けていきたいと思います。

 新海誠監督の次回作に大いに期待しています。

 新海誠作品に対する皆さんの想いをお教え下さい。

TPP自公維が強行採決

 共産、民心、自由、社民の4野党が抗議するなか、自民、公明と維新の3党は、昨日、衆院環太平洋連携協定(TPP)特別委員会で、TPP承認案・関連法案を強行採決しました。

 明日付のしんぶん赤旗日曜版に、同志社大学教授の浜矩子さんは、TPPについて次のようなコメントを寄せています。

 「安倍首相は『何が何でも今国会で成立を』と前のめり『丸出し』です。慎重審議を求める世論に耳を傾けようとか、真摯に納得を得ようとする姿勢は皆無です。安倍首相は『TPPは成長戦略の核となる』といいますが、国民生活は、安倍政権の成長戦略なるものの中で基本的に無視されています。世界一強い日本経済と世界一強い日本国の『総帥』たらんとする視点からしか物を考えないから、『成長戦略の核』とか『大きなチャンス』という言い方になる。TPPで被害を受ける国民生活はそもそも眼中にありません。安倍首相はTPPの『戦略的価値は驚異的』と発言しています。『21世紀型大東亜共栄圏づくり』を目指しているといえば言い過ぎかもしれませんが、どうしてもそういうイメージがチラつきます。」

 昨日の朝日新聞は、「アベノミクス 誇大広告はもうやめよ」と題する社説を掲載しました。

 「政権は、改善点ばかりを強調して『アベノミクスの加速を』と繰り返す。次は名目GDP600兆円といった目標ともスローガンともつかない数字が躍る。たんなる努力目標なら達成しなくても害は少ないが、そうしたシナリオを前提に、財政再建や社会保障政策の見直しが立てられている以上、将来大きなツケが回ることになりかねない。」

 浜教授が指摘するように、安倍首相が言う「TPPは成長戦略の核となる」「戦略的価値は驚異的」との発言も「誇大広告」であることは明らかだと思います。

 TPP批准が強行されれば、これも浜教授が指摘する安倍首相が進める「21世紀型大東亜共栄圏づくり」ばかりが優先され、「将来大きなツケが(国民に)回る」事態になることは必至ではないかと危惧します。

 安倍首相は、「アベノミクスの加速」や「TPPの強行」は見直し、国民生活の現状に眼を向けた政策に転換すべきだと思います。

 TPP「強行採決」という歴史的暴走を満身で糾弾するものです。

 皆さんはTPP「強行採決」をどうお考えですか、ご意見をお聞かせ下さい。

柳ジョージ

 私が柳ジョージを好きになったのは、高校時代に友人からの紹介です。

 文化祭にサッカー部の仲間でバンドを組んで出演。私はボーカル。

 「青い瞳のステラ 1962年夏・・・」「さらばミシシッピー」を唄いました。

 それ以来、私のカラオケの18番は「青い瞳のステラ 1962年夏・・・」になりました。

 30年以上、私にとってのNO1ソングです。

 時々、無性に柳ジョージが聴きたくなり、ここ最近聴いています。

 年を重ねるごとに、歌詞が心に響いてきます。

 最近聴いていて、涙があふれてきたのが「コイン・ランドリー・ブルース」。

 「俺たちは ただの魚さ 河の流れまでは 変えられない 流れてゆく 海もまたひとつだけ だから その日だけが俺たちの すべて」

 人生の虚しさが心に響き、涙が込み上げてきました。でも、明日を信じて生きるのが人間なんですね。そして、また涙。

 柳ジョージが亡くなって、10月10日に5回目の命日を迎えます。

 この秋、2003年に東京で行われたライブがCDとして発売されました。

 13年前の柳ジョージの唄を今聴いています。

 「人間賛歌」ともいうべき柳ジョージの唄を噛みしめています。

 出来れば、生のライブを聴きたかったと思いますが、叶いません。それも人生ですね。

 柳ジョージに出遭えた人生に感謝します。柳ジョージを紹介してくれた高校時代の友人に感謝します。

 

 

岩国市長F35配備を承認

 米海兵隊の最新鋭ステルス戦闘機F35Bの米軍岩国基地への配備計画について、岩国市の福田市長は、昨日、市議会全員協議会で「承認したい」と述べ受け入れを表明しました。今後、県や和木町、周防大島町と協議し、国に配備の可否について回答する方針です。

 今朝の朝日新聞は、「福田市長はF35Bの安全性について『初納以降、重大な事故の発生はない』と説明。市民団体から指摘を受けていた同型機F35Aの事故については『改善措置がされており、安全性に問題は生じない』と述べた。騒音については『国の騒音地域の予測図(コンター)では、陸上部分では配備直後の騒音状況にほとんど変化がない』とし、米アリゾナ州のユマ海兵隊航空機で実機を視察した際、岩国基地の現行機と比べて『体幹的な差はほとんどなかった』と説明した。また、F35Bが現行機とほぼ同じ運用が見込まれることなどを挙げ、『住民生活への影響は、現状より悪化することはないことが確認できた』と総括した。」と報じています。

 「もう我慢できない際限のない基地強化!F35B配備反対市民集会実行委員会」のビラには、F35B配備の問題点が3点書かれてあります。

 第一は、騒音の増加が予想されるという問題です。

 F35は従来の戦闘機と比べ、レーダーに映りにくい高度なステルス性を持つ垂直離着陸型の最新鋭戦闘機で、B61型の核弾頭を搭載できます。F35は、米国内で配備計画がされている基地周辺住民から騒音への懸念が強まっており、特にアメリカ・バーモンド州のバーリントンでは市議会が撤回を決議し裁判も行われるなど激しい反対運動が展開されています。

 アメリカで騒音問題で裁判が起こるような戦闘機を岩国基地に配備して大丈夫でしょうか。

 第二は、沖縄の負担が増大するという問題です。

 岩国のF35Bは沖縄での訓練が予定されています。その拠点として米軍嘉手納基地に格納庫を建設し、伊江島補助飛行場の着艦訓練場(LHDデッキ)を大幅に拡張・強化。さらに沖縄本島北部の空域を拡大します。これまで、政府も岩国市当局も、口を開けば「沖縄の負担軽減」と言ってきましたが、実態は全く逆です。沖縄も岩国も、負担を押し付けられるばかりです。

 第三は、中国四国地方で低空飛行訓練が増大するという問題です。

 「窓ガラスが割れた」「土蔵が壊れた」「保育園をめがけて飛行している」・・・岩国基地を飛び立った戦闘機が、中・四国地方で低空飛行訓練を行っています。訓練中に高知県の早明浦ダム湖で墜落事故を起こしたこともありました。低空飛行訓練は、戦闘機や砲撃による攻撃を避けながら、敵基地などを攻撃するための技量を磨くものです。民間機も自衛隊機も居住地域での低空飛行訓練は行ってはならないことになっています。米軍だけが全国どこでも自由勝手にしている異常さを許すことはできません。

 昨日の全員協議会の場で「市長の体感ではなく、科学的、物理的な資料を示すべき」などとの意見が出されたようです。

 1日、前述した実行委員会は配備計画などについて住民説明会を開催するよう要望しました。これについて市は「新たな配備ではなく機種変更であり、開催は考えていない」と答えました。

 今朝の朝日新聞は、「なし崩しの基地機能強化でリスクを負うのは市民だ。」と書きましたが、岩国市は、全員協議会で市民への説明を終わりとせず、市民から出されている疑問に真正面から答える住民説明会を開催すべきです。

 村岡知事は、岩国市の対応について「特に違和感はない。判断は判断として受け止めたい。」などと述べたと報じられています。

 県は「これ以上の基地機能強化は認められない」との基本スタンツから、真摯に、岩国市とともに、住民への影響を再検証し、国の回答を行うべきです。

 来年1月、ホーネットに代わって、F35Bステルス戦闘機が10機、同年8月ハリアーに代わって、6機が配備されようとしています。

 F35配備に伴い新たに130名の軍人・家族が岩国に移動する計画もあります。

 岩国市長の配備容認の姿勢は、際限のない基地増強への道であり、認められません。

 先述した実行委員会では、20日(日)午後2時~、岩国市庁舎前芝生広場で、「F35B配備反対市民集会」を行います。

 宇部市からバスを運行します。(詳細は、本ブログ、インフォーメーションを参照ください。)集会への多くの皆さんのご参加をお願いいたします。

罪の声

 第7回山田風太郎賞を受賞した塩田武士さんの「罪の声」を読んでいます。

 本作は、刊行2カ月半で5万500部と売り上げを伸ばしています。

 戦後史に残る未解決事件「グリコ・森永事件」(1984年発生)が物語の舞台です。

 毎日新聞で塩田さんを紹介したコーナーに「食品会社への脅迫テープには子供の声も使われていた。大学時代、事件の関連本を読み『子供と同世代だし、同じ関西だからどこかですれ違っているかもしれない。小説になる』と着想した。」とあります。

 京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品の中からカセットテープを見つけます。

 テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてきます。

 内容は、「ギンガ・萬堂事件」(ギン萬事件)で恐喝に使われていた音声とまったく同じものでした。

 大日新聞大阪本社文化部記者の阿久津英士は、昭和の未解決事件の特集で「ギン萬事件」を追います。

 阿久津が追う糸は、恐喝テープの子どもたちの「現在」につながってきます。

 私が今、読んでいるのは、主人公の曽根と阿久津の糸が繋がる前で,「ギン萬」事件の闇の深さを知らされます。

 この事件の4カ月前に、世界的ビールメーカーの「ハイネケン」の会長誘拐事件が発生しています。

 この事件と「ギン萬」事件の関連も気になるところです。

 1984年から1885年。私は大学生でした。サークル活動に明け暮れていた時期です。

 「グリコ・森永事件」は当然知ってはいましたが、これほどまでに大規模で周到な事件だったことを、今回改めて知ることが出来ました。

 事実を克明に追う点は、さすがに、10年の新聞記者の経験がある塩田さんならではだと思いました。

 作家の佐藤優さんは、この小説を「ノンフィクションのような推理小説」と評しています。

 私は、この小説を読みながら、ノンフィクション小説である増田俊也さんの「木村正彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」を読んでいた時のような興奮を抱いています。

 今年も様々なジャンルの小説をあれこれ読んできましたが、私が今年、読んだ本の中でも屈指の作品だとの胸騒ぎがします。

 とにかく、後半を読み進めることにします。

 面白い小説に出遭えた喜びを感じています。

 塩田武士さんのこれまでにの作品とこれからの作品に注目していきたいと思います。

 塩田さんの真摯な筆致に魅了されています。

 皆さんのおすすめの小説をお教え下さい。

 

県内のいじめ件数最多

 2015年度に全国の小中高校などが認知したいじめが前年度比3万6468件増の22万4540件で、1985年度の調査以来最多となったことが、10月27日、文部科学省の「問題行動調査」で分かりました。増加は2年連続で、20万件を超えたのは初めてです。

 山口県の2015年度のいじめ認知件数は2480件で、14年度より310件増え、過去最多となりました。

 不登校は、全国で小学校が2万7581人、中学校が9万8428人、高校が4万9591人です。小学校と中学校は前年度より増加しています。

 山口県の2015年度の不登校の児童生徒は、小学校が259人、中学校が925人、高校が225人となっています。

 山口県の不登校の小中児童生徒の内、90日以上欠席している子どもが694人、出席日数がゼロの子どもが37人となっています。

 学校が報告した小中高生の自殺は、2015年度、214人です。都道府県別の人数は明らかにされていません。

 このような状況を改善するために、まず、子どもや親の相談体制などを拡充する必要があると思います。

 文部科学省は、全国の教育相談機関数も相談機関数も調査しています。

 山口県の教育相談機関数は、1か所となっています。

 中国地方で1か所なのは、鳥取県と山口県だけです。

 岡山県は10か所、広島県は3か所、島根県は2か所となっています。

 相談機関が5か所以上ある自治体は。岩手(8)、茨城(7)、栃木(8)、埼玉(10)、神奈川(8)、新潟(8)、山梨(9)、長野(7)、岐阜(7)、愛知(8)、兵庫(10)、岡山(10)、福岡(9)、熊本(11)となっています。山口県でも、5か所程度の相談機関が設置されるべきだと思います。

 子どもに接する教職員を増やし、専門家や相談機関を増やし、いじめを始め、こどもの問題行動に対処できる体制を全国でも山口県でも拡充させるべきだと思います。

 いじめが全国でも県内でも最多となっています。皆さんのご意見をお聞かせ下さい。