今日は、娘と映画に行きました。
観た映画は。又吉直樹原作、板尾創路監督の「火花」です。
又吉直樹著「火花」は芥川賞を受賞し、発売直後に読了しました。
私はお笑い番組が大好きなので、共感は出来ましたが、理解できない部分もありました。
NHKでドラマ化され、この程、お笑い芸人である板尾創路さんがメガホンを握りました。
正直、映画を観て、又吉直樹さんが伝えたかった世界を理解することができました。
この作品のメインは、神谷の存在だと思います。
映画のパンフレットで神谷を演じた桐谷健太さんが、神谷についてこう語っています。
「認められようが、認められまいが、面白い生き方を全うしていただけなんじゃないですかね。」
神谷は社会的には、成功に至らず、大きな失敗もしてしまう存在です。
しかし、神谷の存在を認めようとする行為にこの作品の大きなメッセージがあると思うんです。
社会が閉塞していく状況を神谷の姿を通して顕在化させているように感じます。
映画のパンフレットで桐谷さんはこのようにも述べています。
「『火花』って『火の花』と書くけど、バーンと咲いているイメージじゃない。チカッとなっているだけですよね。それを考えるとものすごく切ない。花が咲く前に消えてしまった光。でも、それがなかったら、でっかい花火にもならない。大きな花を咲かせられるのか。チカッと光って終わってしまうのか。それはわからないけど、火花がなければ何も始まらない。だから神谷『誰一人無駄じゃない』と言ったんでしょうね。すごくいい言葉だと思います。」
桐谷さんのこの言葉に、この作品の太いテーマが全て表現されているように感じました。
失敗、成功という二者択一の選択に私たちは右往左往する毎日ですが、その一日一日は無駄じゃない。
みんな必要な配役なんだということをこの作品は伝えたいんだと思いました。
又吉直樹著「火花」を今だからこそじっくり読み直したいと思いました。
最後に流れる主題歌が良かったです。
主役の桐谷さんと菅田さんが歌う「浅草キッド」です。
映画の世界と歌の世界がぴったり一致していました。
作詞作曲はビートたけしさんですね。
私たちが20代の頃たけしさん本人が歌っていましたね。
菅田さんの演技も、そして、桐谷さんの演技も最高でした。
何よりもこの作品を観たいと言った娘に感謝しなければいけません。
娘と一緒に映画に行かなければ、この映画は観なかったかも知れません。
素晴らしい作品を板尾監督ありがとうございました。
作家・又吉直樹さんにも注目していきたいと思います。
映画はやっぱり映画館で観るべきですね。
皆さんが最近ご覧になった映画をお教え下さい。
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