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映画「スノーデン」

 西京シネクラブ8月例会でオリバー・ストーン監督の映画「スノーデン」を見ました。

 一番ショッキングだったのは、スノーデンが横田基地で行っていた活動でした。

 米国国家安全保障局(NSA)は、日本のダムや発電所などのインフラを操ることが可能であるという場面が出てきます。

 仮に、原発への電源を米国が操作することが可能なら極めて重大な問題です。

 尚、NSAは、ターゲットを日本だけではなく、ブラジルなど他の諸国にも同様のことが可能なシステムを構築しているという下りがこの映画の中に出てきます。

 米国は、テロ防止の目的を逸脱し、世界中の人々の個人情報を収集し、主要国のインフラを操作しようとしているのなら、米国から個人の尊厳と国家の自立を奪い返さなければなりません。

 奪い返すかとが不可能なら、アメリカの策動の中止を世界は求めなければなりません。

 そのことの国際的な議論の必要性をスノーデンは、私たちに教えよとしたのではないかと思います。

 そして、オリバー・ストーン監督もそのことを私たちに考えさせようとこの映画を制作したのだと思います。

 小笠原みどり著「スノーデン監視社会の恐怖を語る」に、米政府が日本のあらゆる分野を盗聴していた「ターゲット・トーキョー」の実態が書かれてあります。

 「ターゲット・トーキョー」の事実を知った政府関係者が「お互いの信頼関係を崩すようなことはないと思っています。」と述べたとあります。

 安倍首相は国会で「事実であれば遺憾」とは述べたものの、その後、この問題を調査した様子はないと書かれてあります。

 私たち国民は、この事への恐怖を感じる必要があると思います。

 そして、日本政府が、秘密保護法や共謀罪法などを成立させて、私たちを監視する社会を強化している現状をこの映画を通して大いに議論する必要性を感じました。

 オリバー・ストーン監督は、映画のパンフレットで「正直に言うと、この映画にかくぁりたくなかった。」「アメリカに批判的な立場を取る作品をつくろうとすると、大きな犠牲を払うことがあるんだ。」と述べています。あらゆる困難’を乗り越えて、この映画を製作したオリバー・ストーン監督に感謝したいと思います。

 この映画は、スノーデンとリンゼイのラブストーリーとしても注目できる作品です。

 スノーデンを演じたジョセフ・ゴードン=レヴィットさんとリンゼイを演じたシャイリーン・ウッドリーの若い二人の俳優さんの演技も大いに堪能できる作品でした。

 スノーデンが明らかにした事実を引き続き学び、日米関係を従属から対等平等なものに構築し直す契機にしたいと思います。

 映画「スノーデン」多くの方に観ていただきたいと思います。

 「スノーデン」を観られた方は感想をお聞かせ下さい。

念仏者9条の会第24回全国集会IN福岡

 昨日、福岡市で行われた念仏者9条の会第24回全国集会IN福岡に参加しました。

 記念講演は、福岡大学名誉教授で9条の会福岡県連絡会代表の石村善治さん。テーマは「憲法9条の人類史的意義」でした。

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念仏者9条の会全国集会で講演する石村善治さん

 石村さんは、1927年生まれの90歳。終戦が18歳でした。

 旧制福岡高等学校に通う石村さん、学友が召集されていきます。

 ある学友は、終戦の前の年の10月に鹿屋飛行場に赴任。通常航空兵は2年の訓練期間が必要ですが、1年満たない終戦の年の5月に特攻隊に入隊し、帰らない人となりました。鹿屋には同窓の先輩が赴任しており、亡くなった本人と夜通し泣き合ったそうです。

 石村さんは、「戦争によって、青春が叩き折られた」と強く語ります。

 石村さんは、「戦陣訓」の「生きて虜囚の恥ずかしめめを受けず」の言葉が呪縛のように戦中の自分の心に沈殿していたと語ります。

 石村さんは、日本国憲法の3つの性格について解説。

 第一は、世界の憲法・国際法を先駆・指導する「先駆性」=「平和的生存権」の確認(誓約)です。

 第二は、近代憲法の先進的要素を含む「先進性」=生存権・労働基本権・団結権です。

 第三は、近代憲法原理による「修正・補充性」=象徴天皇制・自由人権保障です。

 最後に石村さんは、日本国憲法にある「平和的生存権」の歴史的由来について説明しました。

 太平洋戦争開始前の1941年8月イギリス首相チャーチルとアメリカ大統領のルーズベルトが、大西洋上の艦船上で共同宣言を交わしました。これが「大西洋憲章」です。

 「大西洋憲章」の中に「ナチ暴政の最終的破壊の後、両者はすべての国民に対して、各自の国境内において安全に居住することを可能とし、かつすべての国のすべての人類が恐怖及び欠乏から解放されて、その生命を全うすることを保障するような平和が確立されることを希望する」とあります。

 「大西洋憲章」の文章では「・・・希望する」に止まっていますが日本国憲法前文は明確に「平和の内に生存する『権利』を確認」としています。

 2008年、名古屋高裁は、「自衛隊のイラク派兵は憲法に違反している」との判決を下しました。

 自由権が侵された場合、戦争の危害が生じる場合にも平和的生存権を認め、具体的な権利、阻止する権利を認めたのです。

 石村さんは、「多くの先輩・同僚の戦争によって『叩き折られた青春』の無念さを胸に抱き、安保法制違憲訴訟で、司法が、『平和的生存権』を確認する判決を出すことを希望する」と語りました。

 戦争を体験した石村さんならではの憲法論は私の心に響きました。

 また、「平和的生存権」の歴史的意義を理解することが出来ました。

 念仏者9条の会第25回全国大会は山口県で来年1月31日に行われる予定です。

 地元の会員として会の成功に寄与していきたいと思います。

  高村副総裁が8月29日に行った横浜市の講演で憲法「改正」の日程について「改憲原案を来年の通常国会に出し(衆参両院の憲法審査会で審査して)発議してもらえればいい」と述べました。

 安倍首相は、9条改憲を2020年の憲法施行を目指すと表明しましたが、このスケジュールに変更がないことを高村副総裁は講演で述べたことを意味する発言です。

 人類史的意義のある憲法9条を変えてはなりせん。

 皆さんは、憲法9条をどうお考えですかご意見をお聞かせ下さい。

 

大分のオスプレイ 沖縄でも緊急着陸

 昨日の中国新聞は、「大分県国東市の大分空港に緊急着陸した米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属の垂直離着陸輸送機オスプレイが、6月に沖縄県伊江村で緊急着陸した機体と同じだったことが30日、分かった。」「中国新聞が入手した写真で確認したところ、伊江村の米軍伊江島補助飛行場に6月6日に緊急着陸した機体尾翼の『8014』の番号が大分空港の機体のものと一致。撮影した伊江村職員は『大分での緊急着陸は報道で知った。同じ機体のトラブルかを国に確認したい』とする。米軍は伊江島への緊急着陸の際、大分空港と同様に操縦席の警告灯が点灯したとして『予防着陸』と説明していた。」と報じました。

 今朝のしんぶん赤旗日刊紙は「8月29日に大分空港に緊急着陸した米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)所属のオスプレイが、今年6月に沖縄県の米軍基地・伊江島補助飛行場に緊急着陸した機体と同一であることを、伊江村の名嘉實日本共産党村議が30日、確認しました。名嘉村議は、6月の伊江島でのオスプレイ緊急着陸を撮影しています。今回の緊急着陸について『報道で見た機体番号が伊江島に着陸したものと同じだ。まさに欠陥機だ。このまま日本国民、沖縄県民の頭上で飛ばし続けていいのか。オスプレイは撤退させるしかない』と語りました。沖縄県は30日、この問題で、原因が究明されるまでの飛行中止を在沖縄米海兵隊と沖縄防衛局に求めました。県基地対策課の金城典和課長が在沖海兵隊のダリン・クラーク政務外交部長と沖縄防衛局の本多宏光管理部長に口頭で要請。金城課長は、昨年12月に名護市安部(あぶ)で墜落し、今年6月に伊江島補助飛行場と奄美空港に緊急着陸、今年8月にオーストラリア沖で墜落したことを指摘し『飛行中止を求めても同様の事案を繰り返す米軍に怒りを禁じ得ない』と述べました。」と報じました。

 伊江村の名嘉村議の発言の通りです。オスプレイは欠陥機であることは明らかです。

 このまま日本国民の頭上を飛ばせ続けていいのでしょうか。

 オスプレイは普天間から撤退させるしかありません。

 大分に緊急着陸したオスプレイは、岩国でも白煙を上げていましたが、6月には、伊江島に緊急着陸していました。

 皆さんはこの問題をどうお考えですか。ご意見をお聞かせください。

オスプレイ岩国基地でも白煙

 29日に、大分空港に緊急着陸した米海兵隊のMV22オスプレイは、ぞの前日28日にも米海兵隊岩国基地で白煙を上げていたことが、分かりました。米軍の消防車両が出動する時代だったにもかかわらず、地元の岩国市や消防本部に連絡がなかったことも分かりました。今朝のしんぶん赤旗日刊紙の報道を元に、オスプレイを巡る問題をみてみたいと思います。
 岩国基地でオスプレイから白煙があがったのは、28日午後0時48分ころです。その後、米軍の消防車両が出動してオスプレイ付近に駐車しました。岩国基地は、岩国錦帯橋空港として軍民共用になっています。同基地の関係自治体や行政機関、消防などでつくる米海兵隊岩国基地周辺地域航空事故連絡協議会は、米軍や自衛隊の航空機の航空事故などが発生した場合は関係機関への緊急連絡通報を要綱で定めています。
 岩国市基地政策課の担当者は「国から連絡はきていない」と言います。岩国地区消防組合消防本部も「通報はありません」と答えています。
 軍民共用空港で、情報の共有が行われなかったことは重大です。
 昨日行われた衆議院安全保障委員会の閉会中審査で、日本共産党の赤嶺議員は、オーストラリア沖での墜落事故後、同機の飛行「停止」ではなく「自粛」を求めるにとどめ、事故原因の調査中にもかかわらず飛行を容認した政府の姿勢を批判しました。小野寺防衛大臣は、事故がオーストラリアで発生したことをあげ、「米国に安全性の確保を要請している」と弁明しました。
 赤嶺議員は、12日に、行われたオスプレイ配備撤回などを求めた沖縄県民集会には4万5000人が集まり、日米軍事演習が行われた北海道や自衛隊のオスプレイ配備が計画されている佐賀、米空軍のオスプレイ配備が予定されている横田など全国でオスプレイ反対の声が上がっていることを指摘し、「政府はこうした声を受け止めるべきだ」と求めました。
 オスプレイは、昨年12月の沖縄県名護市に続き、今月5日にオーストラリア沖で墜落事故を起こしました。そして、28日、岩国市で白煙を上げ、29日には大分空港へ緊急着陸オスプレイも米海兵隊普天間基地所属機です。安倍政権は、オスプレイの普天間基地配備を撤回するようアメリリに求めるべきです。オスプレイの日本上空での飛行を中止すべきです。

 オスプレイのトラブルがまた発生しました。皆さんは、この問題をどうお考えですか。

 ご意見をお聞かせ下さい。

北朝鮮が弾道ミサイル発射

 北朝鮮が29日朝、弾道ミサイルを発射したことについて、日本共産党の志位和夫委員長は同日、「北朝鮮の弾道ミサイル発射に厳しく抗議する-対話による解決に逆行する行為を中止せよ」の談話を発表しました。

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北朝鮮の弾道ミサイル発射に厳しく抗議する――対話による解決に逆行する行為を中止せよ

2017年8月29日  日本共産党幹部会委員長  志位和夫

一、北朝鮮は、本日、国際社会が強く自制を求めているもとで、弾道ミサイルの発射を強行した。これは、世界と地域の平和と安定にとっての重大な脅威であり、累次の国連安保理決議などに違反する暴挙である。通告なしに日本列島の上空を飛び越える発射は、きわめて危険な行為である。日本共産党は、厳しく糾弾し、抗議する。
 とりわけ、今回の発射は、米国を含めて国際社会が対話による解決を模索しているもとで、それに逆行する性格をもつ行為であることを、強調しなければならない。
一、世界と地域の平和と安定を破壊し、おびただしい犠牲をもたらす軍事衝突は絶対に回避しなければならないことを、重ねて強調する。
 北朝鮮に対して、これ以上の軍事的な挑発を中止することを厳重に求める。国際社会および関係国に対して、経済制裁の厳格な実施・強化と一体に、対話による解決の道を粘り強く追求することを、強く要請する。

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 北朝鮮による弾道ミサイルの発射について皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

祭りが終わってから

 いまから150年前の1867年9月、マルクスが、その生涯をかけた労作「資本論」第一巻を刊行しました。

 今年は、「資本論」刊行150年の年です。しんぶん赤旗日刊紙に、社会科学研究所所長の不破哲三さんが、「『資本論』刊行150年寄せて」という論文が掲載されています。

 不破さんは、「現在、世界の資本主義は、マルクスが命名して以来の150年の歴史のなかでも、最も深刻だといえる危機と矛盾のなかにあります。」と指摘しています。

 資本論の中に「資本主義社会では、『社会的理性』はいつも『祭りが終わってから』はたらく」という文章があります。

 この言葉は、利潤第一主義を行動の原理とする理性的な力をもたないことを、痛烈に批判したものです。

 不破さんこの言葉を、「この批判は、市場の制限など無視して競争で生産拡大の道を進み、いつまでも恐慌という周期的災害から逃れられないと資本主義の体質に向けられた言葉」だと指摘し「21世紀を迎えた今日、マルクスの告発は、いちだんと深刻な意味を持っています。」として、不破さんは、21世紀の資本主義の体質を如実に示した例として、「原発問題」と「地球温暖化」問題を取り上げています。

 原発問題で不破さんは、「そもそも原発とは、原子力潜水艦という軍事上の要求から開発された原子炉を、安全性の保障もなしに民間向けに転用したものでした。この危険なエネルギー源を大規模に平時に国民生活に取り入れたこと自体、『社会的理性』の存在を疑わせる」と指摘しています。

 原発は、災害の危険だけではなく、危険な放射性廃棄物を大量に生みだします。

 不破さんは、「おそらく処理経費を入れると、原発は経済的どころか、最もコスト高のエネルギーだという結論が出るのではないでしょうか。ここには、『社会的理性』を失った資本主義の無責任さの、最悪のあらわれがあります。」と指摘しています。

 地球温暖化の問題で、不破さんは「『社会的理性』を問われている最大の人類的危機は、地球温暖化問題」と指摘しています。

 人類のエネルギー消費郎は、「資本論」刊行の時代には、年間4億8000万トンあまり(原油換算)でしたが、最近では、320億トン以上にまで急増して(2014年)、地球大気の変質を起こしています。

 不破さんは、「問題は『生産のための生産』を旗印にした資本の活動にありました。人間社会がこの危機との闘争に立ちあがる転機となったのは1997年の『京都会議』でした。まさに『祭りは終わった』のです。」と指摘しています。

 トランプ政権は、「地球温暖化」はウソだといって、このたたかいからの離脱を公然と宣言しました。

 日本の地球温暖化対策も遅れています。

 不破さんは「(日本とアメリカ)この二つの国の資本主義は、人類社会の目から見ても、経済を管理する『社会的理性』を放棄した社会とみなされざるをえないでしょう。」と指摘しています。

 今こそ、資本主義的危機と矛盾から抜け出すために「社会的理性」を発揮する時です。

 祭りは終わったのです。

 「資本論」が刊行されて150年から経過しました。

 資本主義社会についてみなさんはどうお考えですか。ご意見をお聞かせ下さい。