藤本かずのりサポーターズ はじめました

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二井知事(当時)の「新たな団地造成はできない」との答弁を重く受け止める時

 4月7日、中国新聞は、広島県が造成した産業団地について次のように報じました。
 「産業団地を造って売る広島県の土地造成事業が資金不足に陥っている。バブル崩壊で地価が下がった影響で累積赤字が膨張。県は2022年度、借金にあたる企業債を返済するため、積み立ててきた基金から初めて22億7700万円を取り崩す。31年度までの10年間で最大179億7900万円を公金で穴埋めする見通しで、甘い計画のツケが県民に回ることになる。県の土地造成事業の累積赤字は20年度決算で456億円。事業の全資産を処分しても返せない債務超過額は107億8600万円に上る。バブル期を中心に積極的に造成した用地が売れ残り、投じた費用よりも分譲価格を値引きして販売してきたためだ。22年度は企業債の返済などで38億5千万円の支出を見込むが、土地の賃貸料や手持ち資金を充てても22億7700万円足らない。県は税金を原資に返済用の基金に19年から毎年30億円を積み立て、21年度末時点で90億円を蓄えていた。31年度まで毎年度56億2100万~6600万円が不足する可能性があり、基金を蓄えたり、取り崩したりして運用し、返済する。県は1958年度に産業団地の造成を始め、43団地計2029・5㌶が売れ残っている。19年度の販売実績は3団地計5・3㌶だったが、20年度は1団地0・5㌶、21年度は2団地1・3㌶と減った。新型コロナウイルス感染拡大の影響で企業の投資も冷え込んでいる。特に21年12月に完成した三原市の本郷産業団地は前27・5㌶が売れ残っている。自動車用ゴムシール部品製造の西川ゴム工業(広島市西区)は20年11月に進出を撤回。住宅向けシーリング材など製造のオート化学工業(東京)も取得時期を23年6月に延期した。県産業用地課は『資金不足が生じ申し訳ない。県民負担を最小限にするため、未分譲地の早期完売に向け取り組む』としている。一方、県が臨海部で産業用地を作って売る港湾特別会計の事業でも同様に資金不足となる見通し。20年度決算の債務超過は170億1500万円だった。31から34年度で計166億200万円を一般会計の基金から繰り入れる可能性がある。」
 山口県も同様の状況があったことを私の2011年2月11日のブログの引用から示したいと思います。
 「現在、3公社の負債は、土地開発公社が231億円、道路公社で48億円、住宅供給公社で311億円、合計590億円です。」「土地開発公社の231億円の負債の内、きらら浜が170億円です。きらら浜の面積は、286㌶で、平成21年度末の処分面積は145㌶で141㌶が売れ残っています。処分が決まった所もほとんどが県有施設という状況で、やはり見通しのない用地取得であったことは明白です。土地開発公社の負債の残りの82億円は、産業団地です。平成21年度末で、県関与団地97・2㌶の内、処分が出来たのは24・8㌶。未処分が72・4㌶あります。未処分の内、宇部市に関わる宇部テクノパーク・宇部新都市・小野田楠企業団地で61.6㌶。未処分の85%が宇部市関係です。作りすぎた産業団地のツケを県民の暮らし切り捨てに転化してはなりません。」「産業団地への県の支援は際限がありません。まず、土地価格が上がらないように利子補給をしています。その額は平成21年度末累計で約15億円です。次の、企業立地促進補助金です。県関与団地には、限度額30億円出ます。平成20年度末で25億円支出されています。更に、県関与団地には、産業団地取得補助金が出ます。補助率は80%です。平成22年度末までに約2億5千万円支出されています。この補助金は、補助率が80%ですが、限度額に上限はありません。赤旗の1面にも掲載されていましたが、限度額がないのは、岩手・兵庫・山口だけです。」
 2011年2月県議会で土地開発公社などは廃止されました。土地開発公社の負債は、231億円にのぼり、公社の負債を穴埋めするために、新たな県債200億円が当初予算に計上されました。公社廃止の影響額は334億円にのぼりました。
 2011年2月県議会で私は次のように指摘しました。
 「県が造成に関与した97・2ヘクターのうち、分譲は24・8㌶にすぎない。しかも、つくりすぎた産業団地に県は、累計15億円の利子補給をし、もし企業が進出すれば、最高30億円も補助するだけでなく、土地取得の企業に80%も補助。『企業呼び込み競争』を県民の血税で続けるのはやめるべきだ」
 当時、二井知事は、県関与団地の大半が未売却となっているのは「長期経済変動を読み切れなかった私の不徳の致すところ。今後、新たな団地造成はできない。」と答え、初めて自らの責任を認めました。
 作りすぎた産業団地などの負債を大規模な県債発行などで穴埋めし、土地開発公社は廃止されました。作りすぎた産業団地の土地が値上がりしないように、利子補給をし、土地代の8割を上限なく補助してきたのが山口県です。
 2011年2月県議会での私の質問に、二井知事は「今後、新たな団地造成はできない」と答えたにも関わらず、わずか11年後の6月県議会に、16億円の総事業費をかけ光市に県関与の産業団地を造成するための経費と特別会計の創設が提案されているのです。
 私は、これまでに産業団地の負債に対し県財政で何億円の穴埋めをしたのか、土地の値上がりを防ぐため利子補給と80%の補助金を県財政から何億円支出したのか、担当部局に調査を依頼しているところです。
 更に、新たな産業団地を整備する経緯と、特別会計創設の経緯についても、今後、担当部局から説明を受けたいと思います。
 今回、県が創設しようとする産業団地整備事業特別会計が、広島県のように、債務超過とならないような見通しについて山口県は、県民にしっかり説明すべきだと思います。

阿武風力発電所計画地内でアブサンショウウオの生息が確認される

 昨日、阿武風力発電所建設を考える会など4団体が、村岡知事に、「山口県阿武町に生息する『アブサンショウウオ』の保護・保全に関する要望書」を提出しました。

 懇談の中で、阿武風力発電所計画地内で、今年1月にアブサンショウウオの生息が確認されたことが報告されました。

 県職員に、アブサンショウウオの保護を訴える浅野容子阿武風力発電所建設を考える会会長(左手前)

 対応した、県自然保護課は、「要望書には、今月中に文書で回答する」と答えました。

 要請書は以下の通りです。

・・・

 

山口県知事 村岡 嗣政様

2022 年 6月2 日

阿武風力発電所建設を考える会代表             浅野容子
阿武・萩の未来を良くする会代表                 中村光則
阿武風力発電所ちゃあなんか考える会代表 宮内欣二
                   山里フォーラム のんたの会(あったか村)    白松博之

山口県阿武町に生息する「アブサンショウウオ」の保護・保全に関する要望書

 日頃の県民のためのお働きに感謝いたします。
 私たちは、現在、HSE社が阿武町内で計画している(仮称)阿武風力発電事業が、阿武町や萩
市の豊かな自然環境と生態系に大きな影響を及ぼすのではないかと危惧しています。今回は、事業
予定地内に生息する絶滅危惧種アブサンショウウオの保護並びに生息地の保全について要望いたし
ます。

                   記

 アブサンショウウオが絶滅危惧種として保護され、生息に不可欠な湿原が保全されるよう必要な
施策を早急に実施してください。生息地で事業が計画されている(仮称)阿武風力発電事業に対し
て、知事意見においても触れておられているところですが、より一層慎重な対応をお願いいたします。

 アブサンショウウオは2019年に京都大学研究チームにより発表された論文(注1)により、山
口県域において生息していたカスミサンショウウオの新種として確認されました。発見した松井正
文京都大学名誉教授は「2種とも山口固有と言ってもいいぐらい貴重な両生類。早急に(条例などで)保護するための対応をして欲しい」と指摘されています(朝日新聞2019年4月24日:添付資料1)。
 その後、2020年3月に発表された環境省のレッドリスト2020補遺資料では、近い将来におけ
る野生での絶滅の危険性が高い絶滅危惧種ⅠB類(EN)に分類されました。さらに、2022年1月
には「絶滅のおそれのある野生動物の種の保存に関する法律」に関する法律施行令の一部が改正さ
れ、アブサンショウウオも特定第二種国内希少野生動植物種として追加されました(注2)。選定の要件は「分布域が限定されており、かつ、生息地等の生息、生育環境の悪化により、その存続に支障をきたす事情がある種」です。
 山口県立博物館の公式サイトには中学生による論文「アブサンショウウオHynobius abuensisの地衣状斑紋」(『山口県の自然』第80号)が掲載されています。論文は「小グループに分化したHynobius属は限られた環境で生まれた適応種と考えられる。その環境が失われれば、その種が失われることにつながる高い危険性をはらんでいることが分かった。この貴重な地域の宝を、これからも大切に見守っていかなくてはならないと思った」と締めくくられています。2021年10月の山口県のプレス発表では、高校生によるアブサンショウウオの研究を、第65回日本学生科学賞に山口県代表として推薦したことが書かれています。
 この論文を書いた中学生たちや次に続く世代に貴重な地域の宝を残すためにも、最新の知見や希少野生動植物の保護に関する国の方針に則り、アブサンショウウオの生息に不可欠な湿原が保全されるよう必要な施策を実施していただくようお願いいたします。
 前述の京都大学研究チームの論文によれば(仮称)阿武風力発電事業が計画されている地域はア
ブサンショウウオの生息地内に含まれています(注3)。本年1月に事業予定地内2カ所で住民が
アブサンショウウオと思われるサンショウウオを見つけています(注4)。京都大学研究チームの研
究者に写真による同定を依頼したところ、「見た目はアブサンショウウオに見え、かつ阿武町で採集
されているのなら、ほぼアブサンショウウオで間違いないと思う」という回答を得ています。
 現在、(仮称)阿武風力発電事業は環境影響評価方法書を終え、環境影響調査が行われています。
方法書には具体的な工事計画が書かれていませんでした。同事業により森林伐採、湿地開発、林道
などの建設による森の乾燥化、工事により発生する濁水や土砂の流出、工事用道路による分断が予
測され、事業予定地内に生息するアブサンショウウオはじめ他の希少野生動植物にも悪影響が出る
ことを私たちは懸念しています。また、県自然記念物のミヤマウメモドキは指定地以外にも分布しており、影響が懸念されます。
 県知事におかれましては、生物多様性基本法第3条の基本原則(添付資料4)に則り、同事業による希少野生動植物への影響が回避されるよう、今後とも慎重な判断に基づき適切な指導を下されますようお願いいたします。 

(注1)
Systematics of the Widely Distributed Japanese Clouded Salamander, Hynobius
nebulosus (Amphibia: Caudata: Hynobiidae), and Its Closest Relatives
Masafumi Matsui, Hiroshi Okawa, Kanto Nishikawa, Gen Aoki, Koshiro Eto, Natsuhiko Yoshikawa, Shingo Tanabe, Yasuchika Misawa, Atsushi Tominaga. Current Herpetology 38(1):32-90,February 2019
(注2)
国内希少野生動植物種一覧 https://www.env.go.jp/nature/kisho/domestic/list.html
(注3)
同上京都大学研究チームによる論文:figure15
(注4)
アブサンショウウオ写真:撮影日2022年1月7日

【添付資料】
1)朝日新聞2019年4月24日記事「サンショウウオ、新種だった 遺伝子解析」
2)アブサンショウウオ写真:撮影日2022年1月7日
3)「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律施行令の一部を改正する 政令の概要」
令和3年度希少野生動植物種専門家科学委員会 (資料1-3)令和3年度国内希少野生動植物
種新規指定候補種の概要:両生類アブサンショウウオ
4)生物多様性基本法第3条基本原則

・・・

 自然を壊してまで、巨大な風力発電所を作る必要があるのかどうかが問われています。

 この問題を6月県議会で取り上げようと思っています。

 メガ風力発電所に関する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

補正予算に、学校給食費高騰助成や飼料高騰助成などが盛り込まれる

 昨日、6月県議会に向けての議会運営委員会が行われ、提出予定の議案の概要が報告されました。
 その中で、6月補正予算(案)が示されました。
 総額は、83.5億円で、その内、76.4億円が原油価格・物価高騰対策です。
 日本共産党県議団は、5月30日、「深刻な物価高騰とコロナ禍から県民の命と暮らしを守るための要望書」を県知事に提出しました。
 その項目に従って、補正予算の内、原油価格・物価高騰対策の中身について報告していきます。
 要望項目の第一は、学校給食等の保護者負担の軽減策についてです。
 補正予算(案)には、県立学校給食費等に係る物価高騰差額補助事業として1356万余円の予算が計上されています。
 この事業は、学校給食費の価格上昇分に対する補助を行うもので、学校給食を行っている県立の総合支援学校、中学校、定時制高校などを
対象に行うものです。
 補正予算(案)には、私立学校給食費等に係る物価高騰差額補助事業として、2億5716万余円が計上され、保育所副食費等物価高騰対策支援事業として、2億2320万円が計上されています。
 要望項目の第二は、飼料高騰で経営に苦しむ畜産家及び農家への支援です。
 補正予算(案)には、配合飼料価格高騰対策緊急支援事業として5100万円が計上されています。
 この事業は、配合飼料価格安定制度における生産者積立金を補助するもので、生産者積立金の2分の1を補助するものです。
 その他、補正予算(案)に、農業・漁業者を支援する事業として、「農業・漁業経営継続緊急支援事業(4億1300万円)」「農業省エネ対策緊急支援事業(1億811万余円)」、「漁業省エネ対策緊急支援事業(6千600万円)」が計上されています。
 要望項目の第三は、中小企業への支援です。
 補正予算(案)には、中小企業対策として、「中小企業原油価格・物価高騰等対策支援事業(15億4999万余円)」「中小企業制度融資(原油価格・物価高騰対応資金(10億8960万円)」「信用保証料率低減事業(405万円)」「小規模事業者応援キャンペーン事業(2億1400万円)」「新型コロナ対策EC送料支援事業(5400万円)」が計上されています。

 その他、補正予算(案)には、生活困窮者への支援として特例貸付の申請期限を8月末までに延長すること、低所得のひとり親世帯に対し、児童一人当たり一律5万円を支給することや、観光事業者支援として、宿泊事業者が取り組む省エネ対策や高付加価値化等を支援する制度の創設、公共交通事業者の事業継続を支援する制度の創設が盛り込まれています。

 日本共産党の要望項目に対して、予算対応された点は評価したいと思います。

 一方、補正予算(案)には、新たな産業団地整備のために、特別会計が新たに設置され、8千万余円が計上されました。光市小周防地区に分譲面積8ヘクタールの新たな工業団地を造成するものです。

 県内では、公共関与の産業団地が売れ残り、県の補助により、分譲価格を大幅値下げして売却している実態があります。

 民間の産業団地も散在する中、新たな公共関与の産業団地がなぜ必要なのか、この点は、補正予算を十分検証しなければならないと思います。

 県民の目線で、しっかり補正予算をチェックしていきたいと思います。

 県のホームページや昨日からのマスコミ各社の報道で、補正予算(案)の概要が示されています。

 補正予算(案)に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。 

県地球温暖化対策実行計画改定計画に「2050年の目指す将来像」を示すことを表明

 NHK山口放送局は30日、同日に行われた「山口県環境政策推進本部第1回本部員会費」について次のように報じました。
 「2050年に温室効果ガスの排出を実質ゼロにする『カーボンニュートラル』の実現に向けて、山口県は、幹部による会議を開き、産業部門の削減目標を盛り込むなど、2030年度の温室効果ガスの排出削減に向けた県の目標を改定し、来年3月に公表することを明らかにしました。山口県庁では、30日、環境政策の推進に向けた初めての会合が開かれ、県の幹部18人が出席しました。会議では、国が2030年度の温室効果ガスの排出削減目標について、去年10月、2013年度比で46%と目標を引き上げたことを受け、県も今の17.8%の削減目標を見直したうえで、地球温暖化対策の計画を改訂する方針を決めました。新たな計画では、県内の産業部門の削減目標を具体的に定めたうえで、達成に向けた計画も盛り込むことにしています。会議では、県内の温室効果ガスの排出削減に向けて、各部署の担当者からは、▼水素など二酸化炭素を出さない燃料について、県内の中小企業などが研究開発を行う際には補助金を出していることや、▼技術開発を後押ししようと、企業や大学などのマッチングを支援していることが報告されました。会議のあと、村岡知事は、『カーボンニュートラルの実現にあたっては、企業だけではなく、大学などとの連携が必要だ。県がリーダーシップをとって取り組みを進めたい』と述べました。」
 この記事にある、5月30日に行われた環境政策推進本部会議の資料は、県のホームページに掲載されていますので、皆さん、ご覧ください。
 資料に目を通し、いくつかの特徴について述べます。
 第一は、本部に改組された点です。
 これまでは、副知事を本部長とする環境政策推進会議でしたが、今回から、知事を本部長にする環境政策推進本部に改組されました。
 同時に、本部内に副知事を部会長とする「産業脱炭素化推進部会」が新設されました。
 第二は、山口県温暖化対策実行計画について「2050年の目指す将来像」を示すとしたことです。
 記事にある17.8%の2030年目標を今年度末までに見直すことは、過去の議会で、県が示した方向性です。是非とも積極的な目標を設定していただきたいと思います。
 私が注目したのは、今回の資料の中に、「2050年の目指す将来像」を示すとしたことです。
 県は、2050年カーボンニュートラル宣言については①県議会脱炭素特別委員会の提言②コンビナート低炭素化構想ーを踏まえ検討するとの姿勢を議会で示してきました。
 県議会脱炭素特別委員会は、「カーボンニュートラル宣言の推進」を言及しました。
 先日示された、「やまぐちコンビナート低炭素化構想(仮称)中間案」は基本目標を「コンビナートの国際競争力の維持・強化を図りつつ、2050年カーボンニュートラルを実現」としました。
 県が、カーボンニュートラル宣言を行うにあたり、踏まえて検討するとした二つの文書が、どちらも「2050年カーボンニュートラル」に言及しています。
 私は、山口県地球温暖化実行計画の改定作業の中で、2030年目標を再設定することに留まらず、2050年の目指す将来像を示す方針を是とします。
 その上で、県地球温暖化実行計画に新たに示される2050年の目指す将来像は、「カーボンニュートラル」にすべきだと指摘したいと思います。

 今年の11月には、2050年の目指す将来像が明記された県地球温暖化実行計画改定計画の素案が示されます。その素案を大いに期待したいと思います。
 環境省の資料によると、5月31日現在、47都道府県中42都道府県が2050年カーボンニュートラル宣言を行っています。
 山口県は、一日も早く、「カーボンニュートラル宣言」を行うべきであることを今日も、本ブログで指摘したいと思います。
 山口県の脱炭素化の取組について、皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

深刻な物価高騰とコロナ禍から県民の暮らしまもる緊急要望書を提出

 昨日、日本共産党県委員会と同県議団は、村岡県知事に対し「深刻な物価高騰とコロナ禍から県民の命と暮らしを守るための要望書」を提出しました。

 吉田貞好県委員長から要望書が、梶山商政課副課長に手渡されました。

 その後、申し入れ内容について協議・懇談しました。

 「深刻な物価高騰とコロナ禍から県民の命と暮らしを守るための要望書」に関する協議を行う

  (写真奥の右端が私)

 要望項目1の補正予算に関する点について、梶山副課長は、「6月1日に補正予算の概要が明らかになるので、その内容を回答としたい」と説明しました。

 要望項目2のコロナ対策に関する点について、新型コロナ対策室の担当者は、「6月8日の開会日までに文書で回答したい。」と答えました。

 要望書の内容は以下の通りです。

・・・

2022年5月30日

山口県知事 村岡嗣政様

深刻な物価高騰とコロナ禍から県民の命と暮らしを守るための要望書

日本共産党山口県委員会
委員長  吉田 貞好
副委員長 吉田 達彦
副委員長 河合 喜代
日本共産党山口県議団
団長   木佐木大助
幹事長  藤本 一規

 「ウクライナ侵略」だけではなく「異次元の金融緩和」による異常円安が物価高騰に拍車をかけるなど、まさに、アベノミクスの失政が県民の暮らしを直撃しています。
 また、新型コロナウイルスの収束が見通せない中、コロナ禍が県民の暮らしを苦しめています。
 このような中、政府が4月26日に策定した「原油価格・物価高騰等総合緊急対策」のなかには、地方創生臨時交付金「コロナ禍における原油価格・物価高騰対応分」1兆円の創設が含まれています。
 山口県には、21年度補正の地方単独事業分の22年度繰越分として約14億円、22年度一般会計新型コロナ感染症対策予備費分として約42億1千万円、計56億円余の財源が原油価格・物価高騰対応分として確保される見通しです。
 県におかれては、これらの財源を活用し、県民の命と暮らしを守るために積極的に活用されることを以下、強く要望します。

1、 深刻な物価高騰から県民の暮らしと営業を守る諸問題
① 文科省は、コロナ禍における「原油価格・物価高騰等総合緊急対策」として、「コロナ禍における原油価格・物価高騰対応分」を活用し、学校給食等の保護者負担の軽減を自治体に求めています。
県は、総合支援学校・県立中学校の給食費負担軽減の対策を講じること。
② 飼料費が高騰し、経営に苦しむ畜産家を支援するための県独自の対策を講じること。また、交付金等を活用して広く農家への支援を行うこと。
③ 県の安心飲食店認証制度の応援金20万円を復活し、認証店を増やすこと。また、交付金等を活用して中小企業への支援を拡充すること。

2、 長期化するコロナ禍から県民の命を守る諸問題
① 感染者の追跡を発症日2日前から3日前まで拡大すること。
② 濃厚接触者になっていなくても、感染に不安がある県民が早期に無料検査を受けられるよう、検査体制を強化すること。
③ 自宅療養者が死亡した事案に対する検証結果を県民に公表すること。
→軽症者は原則、宿泊療養に戻すこと。
→基礎疾患のある患者は軽症であっても、入院を原則とすること。
→自宅療養者が2000人を超え、死亡した患者さんは、3日間連絡が取れなかった。連日、患者さんの容態をチェックできる保健所の体制を強化すること。

以上

・・・

 明日、6月1日に議会運営委員会が開かれます。

 その際に、補正予算の概要が報告され、知事が記者会見で補正予算の概要を説明する見通しです。

 約56億円余の補正予算の財源が、苦境に苦しむ県民の命と暮らしを支える分野で使われることを大いに期待したいと思います。

 6月補正予算の内容については、明日以降のブログで報告したと思います。

 物価高騰対策やコロナ対策に関する皆さんのご意見を藤本にお寄せ下さい。

 いよいよ、6月県議会に入ります。今議会もしっかり発言していきたいと思います。

 県政全般に対する皆さんのご意見も、藤本までお寄せください。

強まる米中「力と力の悪循環」 岩国基地の役割も強まる

 29日のしんぶん赤旗日刊紙は、「強まる米中『力と力の悪循環』」と題して次の記事を掲載しました。
 「『台湾有事』を念頭に、日本周辺で米中双方の軍事的挑発が強まっています。エスカレートすれば、偶発的衝突も否定できない危険な状況です。日本がやるべきは『力には力』の動きを加速することではなく、双方に自制を促すことです。バイデン米大統領が来日し、『中国包囲』を狙いとした日米豪印首脳会談(クアッド)が開かれた24日、中国とロシアの爆撃機6機が日本周辺を共同飛行。日本政府は外交ルートを通じて両国に抗議しましたが、25日には空自F15戦闘機4機と、米空軍三沢基地(青森県三沢市)所属のF16戦闘機4機の計8機が編隊を組み、日本海で共同飛行しました。防衛省は写真も公開し、日米同盟を誇示。事実上、中ロへの対抗措置と言えます。また、26日、米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)に寄港していた原子力空母エイブラハム・リンカーンが出港。25日には、横須賀を母港とするロナルド・レーガン艦載機の着艦資格取得訓練(CQ)が終了し、作戦任務の準備が整いました。レーガンは硫黄島(東京都)近海を航行しているとみられ、事実上、日本周辺で米原子力空母2隻態勢がとられています。さらに20日、米軍海兵隊岩国基地(山口県岩国市)に、最新鋭の強襲揚陸艦トリポリが寄港。佐世保基地(長崎県佐世保市)のアメリカと並んで、強襲揚陸艦も『2隻態勢』です。25日には、『遠征洋上基地』と言われるミゲルキースが寄港しました。昨年10月以来4回目の寄港で、事実上、常駐体制になっています。これに対して、中国海軍も沖縄近海で活動を活発化。5月に入り、空母『遼寧』が艦載機の発着艦訓練を繰り返し、過去最多となる300回に達しました。中国海軍のミサイル駆逐艦など戦闘艦も沖縄近海を頻繁に往来しています。一方、米海軍も『航行の自由』作戦と称して、台湾海峡を頻繁に通過するなど、双方が挑発をエスカレートさせています。『火に油を注いだ』のが、23日の日米首脳共同記者会見でのバイデン氏の発言です。『台湾防衛に関与するのか』との質問に『イエス』と明言。台湾への軍事介入に関して『あいまい戦略』をとっている米政府の立場と異なっており、バイデン氏もただちに軌道修正しました。ところが自民党内から、『最高の失言』(佐藤正久・党外交部会長)、『大統領が意思を示した』(安倍晋三元首相)など、歓迎の声が相次ぎました。仮に米国が『台湾有事』で軍事介入すれば、在日米軍基地が出撃拠点になるのは必至です。米側は日米安保条約に基づく『事前協議』なしで出撃する意向を日本側に伝えていることが、外交文書に示されています。米国が軍事介入すれば、日本も自動的に中国への参戦国となるのです。しかも、安保法制に基づいて自衛隊の参戦も不可避となります。その結果、日本の国土が『反撃』対象=戦場になり、逃げ場のない沖縄では多数の民間人が犠牲になります。それほどの重大事態につながる台湾への軍事介入発言を軽々しく『歓迎』するのは、不見識そのものです。日本がやるべきは、米国に付き従って『力対力』の悪循環を招くことではありません。今年で50年となる日中国交回復の原点である日中共同声明は、『すべての紛争を平和的手段により解決し、武力又は武力による威嚇に訴えない』と明記しています。この立場に立ち返り、米中双方に自制を促すことです。」
 岩国基地に大型艦船ミゲルキースが4度目の寄港をしたことをしんぶん赤旗日刊紙は「事実上、常駐体制になっています。」と指摘している点は極めて重大です。
 私の2005年9月県議会の質問に対し、当時の総務部理事は、沖合移設後の基地港湾施設について(国の見解を確認したところ)「「従来どおり燃料及び補給物資等の積み下ろしを行うためのもので、大型艦船停泊のために建設したものではない」(との説明を受けた)と回答しました。
 相次ぐ、大型艦船の寄港を受けて、最近の総務部理事の答弁は、「母港になっていない」ので、問題はないなどの認識を示しています。
 しかし、ミゲルキースが、岩国基地を母港とし、常駐体制になっている事実に対し、山口県は、米側や国にはっきりものを言うべき時です。
 しんぶん赤旗日刊紙が「その結果、日本の国土が『反撃』対象=戦場になり、逃げ場のない沖縄では多数の民間人が犠牲になります。」と指摘している点も極めて重大です。
 沖縄だけでなく、空母艦載機部隊が常駐し、ミゲルキースが常駐する米軍岩国基地が「反撃」対象=戦場となり多数の民間人の犠牲がうまれる危険性があることを私たちは考えなくてはなりません。
 国連憲章にも、日本国憲法にも、日中共同声明にも「武力又は武力の威嚇」を行わない紛争の平和的な解決が明記されています。
 私は、この記事を読み、日本は、「台湾有事」を平和的に解決する努力を行うべきだと感じました。