ブログ

県内音響式信号機の約8割が稼働時間制限されていた

 30日の毎日新聞は、視覚障害者に青信号を知らせるために整備された音響式信号機について次のように報じました。
 「視覚障害者に青信号を知らせるために整備された約2万4000基の音響式信号機のうち、8割超が音の出る稼働時間を制限していることが、全都道府県警への毎日新聞のアンケート調査で判明した。近隣住民への配慮や苦情などを受けて稼働を日中のみに制限しているケースが多い。稼働停止中に視覚障害者の死亡事故も発生しており、視覚障害者団体は国に安全策の拡充を求めている。アンケートは12月までに都道府県警すべてから回答を得た。それによると、2019年度末時点で全国の信号機総数は20万8152基。うち音響機能付きは1割ほどの2万4367基にとどまり、稼働時間を制限しているのが84%(2万445基)を占めた。管内に設置している音響式信号機のすべてで稼働時間を制限していたのは、秋田、山形、栃木、兵庫、徳島、福岡、長崎、沖縄の8県・一方、岩手、宮城、香川の3県は制限している信号機の割合が3~4割台と低かった。日本視覚障害者団体連合(日視連)によると、午後7時~翌午前7、8時に音が鳴らないように設定しているケースが多いという。(中略)駅や官公庁、福祉・商業施設、病院などを結ぶ経路で自治体が「生活関連経路」と指定した道路は法律でバリアフリー化が求められているが、その経路でも全国で計6189基が音響機能の稼働時間を制限していたことも判明した。」
 毎日新聞の調査から山口県の状況を見てみます。
 県内に音響式信号機は438基あり、その内、稼働時間を制限している割合は83%でした。県内の音響式信号機も全国並みに稼働時間が制限されていることが分かりました。
 私は、年明けに、県警に対して音響式信号の稼働時間の制限状況を問いたいと思います。記事の中に指摘してあるような「生活関連経路」の音響式信号機の設置状況とその信号の稼働時間制限の状況についても問いたいと思います。
 更に、県内での聴覚障害者の交差点での事故の発生状況と音響信号機の稼働時間外での事故の発生状況についても問いたいと思います。
 2006年に国連総会で採択された「障害者の権利に関する条約」には、権利の実現にあたり「個人に必要とされる合理的な配慮が提供される」ことが明記されています。
 「障害者の権利に関する条約」の策定過程において、全ての障害者の共通の思いを示すものと使用されてきた言葉が「私たち抜きに私たちのことを決めるな」です。
 苦情に対応するために夜間の音響式信号を制限する場合、障害者の方々の意見が聞かれて決定されたのでしょうか。
 政府は、東京オリンピック・パラリンピックのレガシーとして公共空間のバリアフリー化を進めていますが、音響式信号の時間制限は改善すべき重大な問題と言わざるを得ません。
 山口県の状況を調査し、必要な発言を行って行きたいと思います。
 この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

トラックバック

コメントはまだありません

No comments yet.

コメント

コメント公開は承認制になっています。公開までに時間がかかることがあります。
内容によっては公開されないこともあります。

メールアドレスなどの個人情報は、お問い合せへの返信や、臨時のお知らせ・ご案内などにのみ使用いたします。また、ご意見・ご相談の内容は、HPや宣伝物において匿名でご紹介することがあります。あらかじめご了承ください。