議員日誌

学校や高齢者施設1/3超 浸水・土砂警戒域

 19日付読売新聞は、「災害時に避難の手助けが必要な高齢者や子どもが利用する『要配慮者利用施設』について、九州北部の豪雨で被災した福岡県朝倉市と大分県日田市の計154施設のうち、3分の1以上にわたる55施設が浸水想定区域や土砂災害警戒区域に立地していることが分かった。6月施行の改正水防法では、両区域内の施設に利用者の安全確保のための計画策定などを義務付けており、国は今後の台風シーズンに向け、計画策定を急ぐように求めている。」「国土交通省によると、昨年3月時点で両区域内にある全国3万1208施設のうち、計画を設けたり、避難訓練を実施したりした施設は2%にとどまった。朝倉市、東峰村、日田市ではゼロだった。水防法の改正はは、昨年8月の台風10号に伴う豪雨被害で、岩手県岩泉町の認知症グループホームの入所者9人が犠牲となったのがきっかけとなった。国交省は、2021年までの全施設での計画策定を目標としており、『今後も豪雨災害が相次ぐ恐れがある。高齢者や子どもたちが逃げ遅れることがないよう、計画策定を進めてほしい』としている。」と報道しました。

 私は、平成25年8月の臨時議会で、7月28日の萩市・山口市を中心にした豪雨災害について質問しました。

 この中で私は、「甚大な被害を受けた特別養護老人ホーム阿北苑の現場に立ち、人的被害がなかったことはまさに奇跡だと私痛感いたしました。阿北苑での災害は、2009年の特別養護老人ホーム、ライフケア高砂の災害に続く大規模なものでありました。今回の災害を受けて、改めて洪水・土砂災害ハザードマップの危険区域内にある施設を始め、全ての施設の福祉・医療施設での県「福祉・医療施設防災マニュアル作成指針」に基づくマニュアルの点検を行うべきでありますが、お尋ねします。」と質問しました。

 当時の渡邉健康福祉部長は、「このたびの災害は、『これまで経験のない記録的な大雨』であり、県といたしましては、福祉・医療施設に対し、こうした災害にも適切に対応できるよう、早急に現在のマニュアルの再検討を指示するとともに、指導監査や医療監視等を通じて確認の上、必要に応じて指導してまいります。」と答えました。

 今日的には、読売新聞にあるように、水防法の改正によって、浸水想定区域や土砂災害警戒区域にある「要配慮者利用施設」は、避難先の確保や避難できない場合は必要な物資を備蓄することなどを盛り込んだ計画を2021年までに作成し、防災訓練を実施しなければなりません。

 全国で計画策定や訓練実施施設が2%ですから、山口県内での対応はこれからだと思います。

 今回の九州北部豪雨災害を受けて、過去2度も特別養護老人ホームが甚大な被害を受けた山口県として、両区域内にある「要配慮者利用施設」で計画策定や訓練実施が早急に実行されることを強く望みます。

 そのためには、国土交通省と山口県の福祉・教育部局が連携して「要配慮者利用施設」を支援する体制を急いで構築していくことが求められています。

 九州北部豪雨災害の教訓を山口県で最大限に生かしていくことが必要です。

 皆さんは、九州北部豪雨災害を受けて生かすべき教訓は何だとお考えですか。お教え下さい。

トラックバック

コメントはまだありません

No comments yet.

コメント

コメント公開は承認制になっています。公開までに時間がかかることがあります。
内容によっては公開されないこともあります。

メールアドレスなどの個人情報は、お問い合せへの返信や、臨時のお知らせ・ご案内などにのみ使用いたします。また、ご意見・ご相談の内容は、HPや宣伝物において匿名でご紹介することがあります。あらかじめご了承ください。