徳島市で行われた第64回日本PTA全国研究大会徳島うずしお大会に参加してきました。
20日土曜日は、地域防災を支える人づくりをテーマにした分科会に参加しました。
基調講演を行った箱山智美さんは、岩手県山田町教育委員会教育次長を務めておられる方です。
自宅は大槌町にあり、山田町教育委員会勤務中に東日本大震災を体験されました。
私は、2011年6月に、岩手県宮古市で災害ボランティアを経験しました。
宮古市の南が山田町で、その南が大槌町です。
災害ボランティアが終了した後、車で、山田町を経由して町長さんが亡くなられたという大槌町役場を訪ねました。
箱山さんの震災当時の話は、岩手県の震災当時の風景が思い出されて、真剣に聞き入っていました。
震災から5年半たった今も、大槌町で約3割、山田町で約2割の子どもたちは、仮設住宅から通っているそうです。
運動場に仮設住宅が設置されている学校も多数ある状況だということでした。
そのような中になっても郷土の自然と地形を理解し、災害を考え、命の大切さを見つめ、主体的な判断をすることができる子どもたちを育成していくために、山田町では「ふるさと科」のカリキュラムを構築し、小中学校の子どもたちの発達段階に合わせて学習を進めているということでした。
具体的には、防災週間を設け、集中的に、座学や体験学習を行い、災害にどう対応するかを子どもたちは学習しているということでした。
箱山さんは、最後に「災害は避けられないが、地域とともに学び、地域に生きる子どもたちを育て続けていきたい」と決意を語りました。
パネルディスカッションでは、大木聖子慶応義塾大学准教授から東南海南海トラフ周辺で、100年から150年の間に大地震が繰り返されていることが語られました。東南海南海トラフでは、直近では1946年に大地震が発生しており、東南海南海トラフでこれから30年以内に地震が発生する確率は約80%だと話しました。
NPO政策研究所の相川康子専務理事は、災害関連死を生まない避難生活の在り方を災害発生前に各地域で検討していくことの重要性を話しました。
徳島県防災人材センターの野々瀬由佳所長は、徳島県で取り組んでいる防災教育の現状を話しました。
徳島県では、座学と避難所運営訓練を行う「快適避難所運営訓練リーダー養成講座」が行われているということでした。
野々瀬所長の話を聞きながら、山口県でもこのように実際の災害を想定したきめ細かな防災教育に取り組む必要があるのではないかと思いました。
今日は、全体会が行われ、「輝く未来をひらくために大切なこと~子どもたち、そして私たちが自立するためい~」と題して、徳島市出身の京都精華大学学長の竹宮惠子さんの記念講演が行われました。
竹宮さんは、17歳の時に、集英社の「マーガレット」の新人賞に佳作入選し、漫画家としてデビューを果たします。
徳島大学教育学部に入学した竹宮さんですが、本格的に漫画家として活動していくために、大学を中退して東京に進出します。
他の若い漫画家の方との共同生活を送りますが、竹宮さんは自律神経失調症で苦しみます。
「自分らしい作品とは何か」を追求していくために、共同生活を解消して、一人で作品づくりに取り組みます。
自分を客観的に見ることが出来る力の大切さを竹宮さんは強調しました。
竹宮さんは、大学の学長として学生を見ていると「夢を持たないようにしている学生が多い。それは失望がいやだからだ。」と語ります。
その上で、竹宮さんは、「失敗か成功かではなく、努力した中で掴んだものが大切だ」と語りました。
そして、PTAの私たちに、「子どもさんに自分の価値観を押し付けるのではなく、一人の人間として対峙してほしい。」と語りました。
私の次男はデザインを高校で学んでいます。
次男の夢を見守っていける自分でありたいと思いながら竹宮先生の話を聞いていました。
進む道はそれぞれであっても、子どもたちの夢を見守っていける自分でありたいと思いました。
PTA全国大会ではいつも多くの事を学ぶ機会となっています。
今回も大切な事を学ぶことが出来ました。
会場の出口では、徳島県阿波踊り協会の皆さんの阿波踊りで会場を後にしました。
徳島県阿波踊り協会の踊りに送られ会場を後に
徳島の皆さん、たくさんの思い出をありがとうございました。
今朝の毎日新聞は「米軍が最新鋭ステルス戦闘機F35を岩国基地(岩国市)に配備する計画について、県と岩国市は19日、外務、防衛両政務官が22日に県庁などを訪れ、同基地での運用などを説明すると発表した。」と報道しました。
毎日新聞は、「F35の配備については2012年12月に、当時のバネッタ国防長官が17年1月の岩国基地配備を講演で明らかにするなど米側の意向は示されてきたが、防衛省などは『通告を受けていない』などと言明を避けており、市民から反対や疑念の声も上がった。」と報じています。
私も、米首脳がF35の岩国配備を認めている事実を基に、県議会一般質問で事実関係を質問したことがあります。
しかし、米軍も防衛省もF35の岩国配備を認めてきませんでした。
米軍は、F35の岩国配備を、4年以上前に決めているのに、配備予定の約半年前のこの時期にならなければ地元に説明できないという事実に憤りを感じます。
米軍は、地元に十分説明しないまま、当初の計画通りに、F35の岩国配備を進める。
米軍と防衛省の地元軽視は甚だしいと言わなければなりません。
山口県は、「岩国基地の今以上の基地機能の強化は認められない」を基地問題の基本スタンスにしています。
F35の岩国配備は、日米ガイドラインになかったことです。
空母艦載機部隊の移駐については、いろいろな協議などが行われてきましたが、F35の岩国配備は、明確に、「岩国基地の今以上の基地機能の強化」に当たることは明らかであり、県は、22日に明確に拒否する姿勢を示すべきです。
岩国の沖縄化が強化されようとしています。
オール沖縄のような、岩国の実情を憂う共闘を県内で広げていこうではありませんか。
F35の岩国配備を皆さんはどのようにお考えですか。
・・・
さて、私は、今日から、第64回日本PTA全国研究大会徳島うずしお大会に参加のため徳島に出発します。
京都精華大学学長の竹宮惠子先生の記念講演が楽しみです。
明日には帰ってきますので、明日以降のブログで大会の様子は報告していきます。
8月21日付しんぶん赤旗「日曜版」に、厚生労働省の社会保障審議会で参議院選挙後、関係部会で、次々と制度改悪の具体化が行われている実態が掲載されています。
まず、医療です。参議院選挙開票からわずか4日後の7月14日、社会保障審議会・医療保険部会で、論議されたのは、75歳以上の窓口負担を、現在の1割から2割に倍増する負担増です。
また、70歳以上の患者負担の上限額の引き上げもテーマになっています。
次に生活保護です。
7月15日の社会保障審議会・生活保護基準部会では、厚生労働省が生活保護の母子加算も見直しの検討対象にする考えを示しました。
次に、介護保険です。
7月20日の社会保障審議会・介護保険部会で審議されたのは、要介護1、2と認定された人について、訪問介護の生活援助などのサービスを保険給付外にすることです。
安倍首相は、選挙中『社会保障の充実に全力を尽くす」(7月6日、青森県内の演説)、「成長の果実を子育て支援や介護の充実に使っていく」(6月19一の『ネット党首討論」)、「保育の充実、介護の充実おしっかりと行っていく」(山梨県内の演説)
ところが参議院選挙の投票が終わった7月10日夜。首相は「社会保障費の伸びを抑えていくことも大変大切だ」と発言しました。
安倍首相による国民を「だまし討ち」にする暴挙は許されません。
安倍首相は、憲法9条を壊そうとしていますが、憲法25条も同様だということが分かりました。
今こそ、「社会保障は国の責任で」という世論を強めていきましょう。
この盆前後は、妻と次男、長女が妻の実家へ帰省。
私は、受験を控える中三の三男と自宅で数日を過ごしました。
その中の一日、三男と映画に行きました。
その映画が「X-MEN-アポリカリプス-」です。
2000年にスタートした「X-MEN」シリーズ。8作目となる作品が本作です。
何の事前知識もなく、第8作から「X-MEN」を観た私には、十分理解できない点も多々あり、今、シリーズ1作から観始めているところです。
そのような中ではありますが、本作から、いくつか学ぶべき点がありました。
副題の「アポカリイプス」とは、紀元前3600年のエジプトで神=エン・サバ・ヌールとして君臨していた人類史上最初のミュータント(特殊な力を持った人)。
1983年。永い時を経て蘇ったアポカリプスは、核兵器まで製造して堕落した人類に「自分の世界を台無しにした」と怒りを募らせるのです。
アポカリプスが、強力なパワーで各国から核兵器を葬り去り、人間世界の全てを破壊するという『浄化』を始めます。
その浄化にX-MENたちが、立ち向かうというのが、本作のストーリーです。
アポカリプスが、『浄化』という手段を取ったことは間違っています。
その上で、アポカリプスが核兵器を持つ人類に、怒る気持ちについて、映画のパンフレットでアメキャラ系ライターの杉山すぴ豊さんが、「単なる悪役とは違う『深み』がある」と書いています。
5作目の「X-MEN ファースト・ジェネレーション」においては、元ナチスの科学者が、ミュータント集団を結成し、世界を核戦争に陥れる計画を実行に移そうとした際に、X-MENがそれらと立ち向かうという物語です。
「X-MEN」シリーズは、アメリカや世界の政治や社会問題をテーマにしています。その姿勢は学ぶべきだと思います。
さて、オバマ米大統領が核兵器の先制不使用宣言を行うことを検討していることが世界で注目されています。
同時に、安倍首相が、オバマ米大統領が検討している核兵器の先制不使用宣言について、「抑止力を弱める」と反対の意向を伝えていたと米紙ワシントン・ポスト15日付が報道しました。
しんぶん赤旗日刊紙18日付に広島県被原爆被害者団体協議会の佐久間理事長はオバマ大統領の核先制不使用宣言について、「朝鮮半島などの緊張緩和に役立つ。東北アジアに比較地帯をつくる方向で、核兵器禁止条約をつくろうとの国際的な流れを広げるうえでも役に立つ」と指摘。安倍首相の姿勢について「今回、日本政府がいかに核抑止力、核の傘に頼っているかが暴露された。被爆国の首相にあるまじき姿勢を、被爆者として許すことはできない」と話しました。
「X-MEN」でも描かれている核兵器のある世界の異常を安倍首相は理解しようとしているのでしょうか。
唯一の被爆国の首相として、核兵器廃絶のための外交を日本は進める時です。
オバマ大統領が核兵器の先制不使用宣言を行うことを検討しています。皆さんはどうお考えですか。
安倍首相が、オバマ大統領の宣言の検討について、「抑止力を弱める」と反対しています。皆さんはどうお考えですか。
福岡県の学校法人西南学院が創立100周年に当たり「平和宣言-西南学院の戦争責任・戦後責任の告白を踏まえて-」を発表したことが15日付しんぶん赤旗に特集されていました。
西南学院「平和宣言」は、戦前の歴史をこう悔いています。
「西南学院はイエス・キリストの福音に基づいて平和と人権を大切にする学校であるにもかかわらず、先のアジア・太平洋戦争ではこれに加担し、韓国(朝鮮)、中国などの諸外国の人々をはじめ多くの人々に多大な苦しみを与えてしまいました。また、その責任については、戦後の歩みの中においても公に表明してきませんでした。今、私たちは建学の精神を守ることができなかったことを神と隣人の前に告白し、キリストに忠実に歩んでこなかったことを心から謝罪し、悔い改めます。」
「先の戦時下を振り返ると、当時の軍国主義体制下、天皇皇后の『御真影』の『下賜』(下げ渡し)を願い出、その後、募金活動を行って、『御真影』を教育勅語を納めた『奉安殿』を建設し、式典においては、宮城遥拝(皇居に向かって最敬礼すること)、君が代斉唱、教育勅語の『奉読』などを導入しました。また、配属将校の圧力の下で、体育教育を『軍事教練』の場とし、学院の名で学生を出陣させ、彼らのいのちを死に至らしめ、他国の人々を殺すことを是認したのです。」
「戦後の歩みの中にあってもこのような罪責を告白し、これを公に問うことをしませんでした。戦争による自国の被害者の苦しみに共感できなかっただけでなく、天皇の名による侵略戦争によって傷つき、殺された人々への『加害責任』を心に刻み、民族や国境を越えて、戦争による負傷者や遺族たちの怒り、苦しみ、悲しみを受け止めることも十分にできていませんでした。」
宣言を取りまとめた西南学院大学神学部教授の松見俊さんはしんぶん赤旗のインタビューに「日本の戦争加害性人を明確にすることはとても大切ですし、どのような加害を行ったのかを知らなければだめだと思います。国家の枠を超えた被害者同士の連帯は戦争を阻止する力になると思います。」と語っています。
西南学院「平和宣言」は現在と未来についてこう語っています。
「自国本位の価値観を絶対視し、武力・暴力の行使によって人々の尊厳を抑圧するという過ちを二度と繰り返すことのないよう、セ何学院に学ぶ者たちや教職員が目をさまして行動し、国際社会の真の一員となり、「平和を実現する人々」の祝福の中に生きる者となるよう、今その志への決意をここに表明します。」
西南学院では、安保関連法廃止を求める「西南学院有志の会」が発足しました。松見教授は語ります。
「私たちは国益のためなら集団的自衛権を行使して、外国に戦争を仕掛けると公言する安倍政権の下で生きています。『有志の会』には教職員や学生、卒業生など132人が参加しました。(中略)安倍政権による国立大学への君が代・日の丸の強要は、戦前・戦中の『御真影』(天皇皇后の写真)や『宮城遥拝』(皇居に向かって最敬礼)を思い起こさせます。時代に迎合していては戦前と同じ過ちを繰り返すことになります。学院として『宣言』をまとめることは、大変な苦労でしたが、しっかりとしたものになったと考えています。」
私が門徒として参加している浄土真宗本願寺派など真宗10教団で結成された真宗教団連合は、8月2日、安倍晋三総理に「首相・閣僚による靖国神社公式参拝中止要請」を行いました。
要請文では「釈迦は、仏法に教え導かれるところ「国(こく)豊(ぶ)民安(みんあん)、兵戈(ひょうが)無用(むよう)」(国は豊かになり人びとは平穏に暮し、武器をとって争うこともなくなる)と説かれ、浄土真宗の宗祖親鸞聖人は『世のなか安穏なれ 仏法ひろまれ」と願われました。しかし、私たちは、その教えに背き、計り知れない惨禍を与えた戦争を『聖戦』と呼び、積極的に加担してきました。今、あらためて過去の過ちを深く懺悔するとともに、仏教者として、敵味方の区別なく、すべての戦争犠牲者の声を仏の願いとして聞き、それに報いるために有縁の方々ととも追悼法要などを通して、非核平和に向けた取り組みを進めております。」と述べています。
戦前は、それぞれの宗教団体が戦争へと加担されていきました。
宗教団体がこれらの歴史を真摯に悔い改めることは極めて重要だと思います。
その意味で、西南学院「平和宣言」は二度と惨禍を繰り返さないとの決意に裏打ちされた秀逸なものだと思います。
西南学院「平和宣言」の最後の文章「『平和を実現する人々』の祝福の中に生きる者となる」に心を打たれました。
「平和の中で生きる」権利は、全ての国民に与えられたものです。
だからこそ、日本国憲法を守り、憲法が生きる社会を実現していきたいと思います。
終戦から71年目の夏に、未来を感じるすばらしい「平和宣言」を読むことができた喜びを感じています。
西南学院「平和宣言」を皆さんはどう感じておられますか。お教え下さい。
大学の同窓会に参加するために下関駅を久々に散策しました。
大きな本屋で、周木律さんの「不死症」を手に取り、昨日読み終えました。
西本願寺・前門・大谷光真さんの「人生は価値ある一瞬」の「老いも尊い」を引用しましょう。
「お釈迦さまがまだ出家する前で、インドのある小国の王子さまだったころの話です。城の門を出たときに出会った老人が、老衰するほかの老人を見て、自分もああなるのかと考え込んでは悩み、恥じ、嫌悪している姿を目にします。お釈迦さまは、自分もまた老いゆく身であり、老いるのを免れないのに、他人の老衰を見て同じように悩み、恥じ、嫌悪するであろうと考え、『老い』を人間なら誰もが持つ根本的な四つの苦しみ(四苦/生苦・老苦・病苦・死苦)の一つに挙げられました。」
人間は何千年前から、老衰に悩み、不死を求めて科学を進歩させてきたのでしょう。
小説の主人公の泉夏樹は、平成製薬で、不死を研究してきました。
実験は成功したかのように思えたが、菌を植えられた人々は食人鬼と化します。
最後の一ページまで目が離せないバイオミステリーでした。
社会的テーマが盛り込まれた秀作でした。
もう一度、大谷光真前門の本から「科学技術は万能か」の項の一文を引用します。
「多くの人は科学の進歩を是とし、生命科学の発達にも賛辞を贈るでしょうが、生命科学といえども、決して万能ではなく、利用する人間の煩悩まみれであるということを冷静に見極めるだけの知識と態度を持ち合わせたうえで、生命科学と向き合う必要があるように思います。」
小説のラストで、首相が泉が成功した不死の技術を渡せと説得するシーンがあります。
この下りは、まさに、大谷前門の言葉に真実があるように思えてなりません。
科学がどんなに進歩しても人間から4つの苦しみを無くすことは出来ないでしょう。
その事を、まず知る人間でありたいものです。
そんなことを考えさせてくれる周木律さんの「不死症」でした。
昨夜から周木律さんの「災厄」を読んでいます。この小説もバイオサスペンスに分類できるものだと思います。
最初からハラハラドキドキです。
今年の夏の終わりは、周木律さんの小説で締めたいと思います。
全国の周木律ファンの皆さん。皆さんのお勧め作品をお教え下さい。