16日、NHKは、人事院総裁が、国会公務員の定数増も政府として検討する時期に来ていると発言したと次のように報じました。
「国家公務員のなり手不足が課題となる中、人事院の川本裕子総裁はNHKの『日曜討論』で、業務量に対して人員が不十分だという声もあるとして、定員を増やすことも政府として検討する時期にきているという認識を示しました。この中で川本総裁は、国家公務員の現状について『10年前、20年前に比べると志願者は減っていて、特に技術系は厳しい。若手は終身雇用を前提にしておらず、年功序列的な仕組みは敬遠されがちだ。人材確保上の競争相手が、急速にワークスタイルの改革を進める中で油断していた面もある』と指摘しました。そのうえで『業務のDX化をもっと進める必要もあると思うし、効率的な余地はあるが、人事院が各府省に行ったアンケートでは業務量に対しての定員が十分でないという声が常にある。人事院の所管ではないが、仕事の合理化も考えつつ、政府として国家公務員の定員問題をどうするか、考える時期にきているのかもしれない』と述べ、国家公務員の定員を増やすことも政府として検討する時期に来ているという認識を示しました。」
県職員(警察行政・小中学校事務を除く)の過去5年の受験者数が昨日までに分かりました。
令和2年の987人をピークに減少傾向にあり、令和5年は766と200人以上減少しています。地方公務員のなり手不足も重要な問題だと思います。県行財政改革推進室は、今年2月「行財政構造改革の今後の対応について」を発表し、これまで進めてきた歳出構造改革に関する①総人件費縮減②事務事業の見直し③公共投資等の適正化④公債費の平準化⑤公の施設の見直しなどの取組事項については、「令和6年度に行財政改革統括本部会議で決定」するとしました。今後のスケジュールでは、4月から新たな改革の取組項目を検討し、9月には、「新たな改革(素案)の公表」を行うとしています。
私は、昨年11月県議会において、行財政構造改革に関する質問を行い「総人件費の削減」の事項を外すべきだという趣旨の質問を行いました。
人事院総裁が、「定員を増やすことも政府として検討する時期にきている」との認識を示したことは重要です。
県職員の受験者数が減少傾向にある山口県においても、人材確保の観点から、「総人件費削減」方針を見直し、「定数を増やす」ことも検討すべきです。
私は、「新たな改革(素案)」が公表される目前の6月県議会において、行財政構造改革の取組項目から「総人件費削減」を除外するよう求めていきたいと考えています。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
15日、しんぶん赤旗日刊紙「主張」は、「住民票続き柄記載 同性カップルの生き方尊重へ」と題し次のように報じました。
「同性カップルの生き方を尊重し保障する動きがまた一つ広がりました。長崎県大村市が、同性カップルの住民票で、世帯主と同居するパートナーの続き柄欄に、事実婚カップルに使われる『夫(未届)』と記載したことが5月末に明らかになり、同様の対応を表明する自治体が相次いでいます。11日には東京都世田谷区の保坂展人区長が導入の意向を示しました。導入されれば都内初となります。国が同性婚を認めないもとで、自治体が公的書類で、男女のカップルと同様の記載を認めた意義は大きく、性的マイノリティーの権利保障の前進です。住民票の続き柄欄で使う『夫(未届)』『妻(未届)』は、同一世帯の事実婚カップルに適用される表記です。婚姻届を出していない事実婚カップルは、住民基本台帳事務処理要領で『法律上の夫婦ではないが準婚として各種の社会保障の面では法律上の夫婦と同じ取扱いを受けているので、『夫(未届)、妻(未届)』と記載する』と定められています。大村市は、昨年10月、性的マイノリティーのパートナー関係を公証する『パートナーシップ宣誓制度』を導入しました。今回、この同性カップルが宣誓制度の手続きを済ませていることを確認し、市の裁量として『夫(未届)』の記載を認めました。パートナーシップ制度は2015年、東京都渋谷区と世田谷区で始まりました。導入が5自治体にとどまっていた18年、政府は『戸籍制度では同性結婚は認められておらず、親族関係があると言えないため、(同性パートナーの)世帯主との続き柄は『同居人』と記載することとしている』と答弁しています(同年6月8日、衆院法務委員会)。一方、パートナーシップ制度が広がるなか、同一世帯の同性カップルについて、世帯主との続き柄に『縁故者』と記載できる行政サービスをする自治体が出てきました。『縁故者』は『親族で世帯主との続き柄を具体的に記載することが困難な者』(住民基本台帳事務処理要領)とされます。昨年10月、県としてパートナーシップ制度を導入した鳥取県では、県内19市町村のうち、鳥取市など12市町が『縁故者』を、倉吉市は『夫(未届)』『妻(未届)』の記載をすでに認めています。同性カップルに『親族関係』を示す『縁故者』や事実婚をあらわす『夫(未届)』『妻(未届)』記載を認める自治体の判断を、政府は黙認せざるをえませんでした。パートナーシップ制度は人口の85%を占める地域に広がっています。犯罪被害者遺族への国の給付金をめぐって、最高裁は3月、同性パートナーも遺族と認める判断をしています。事実婚に認めている公的保険や年金など各種の社会保障の権利を同性カップルに保障すべきです。パートナーシップ制度や今回のような住民票の記載は、長い間の要求で個別に少しずつ実現したものです。これらを一気に解決するのは異性婚と同様に法的に同性婚を認める『結婚の平等』です。同性カップルが真に求めているのはその実現です。」
山口県では9月に「パートナーシップ宣誓制度」がスタートします。
県内で、性的マイノリティーの権利保障が前進するよう力を尽くしたいと思います。
また、日本が「同性婚」を認める国になるよう求めていきたいと思います。
LGBT問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
7日、宇部日報は、宇部大空襲直後の写真に疑義があると次のように報じました。
「宇部市や小学校の副読本に掲載されている太平洋戦争中の市街地空襲直後の写真に、疑義が生じている。静岡県浜松市の写真とほぼ同じで、異なるのは写真左下の黒っぽい建物の有無だけ。元小学校教諭の岡本正和さん(71)=厚南中央6丁目=が、宇部大空襲の研究を進める過程で発見。『つかんでいる情報では、宇部の方に疑問点が多い。調査を継続していくが、子どもたちに教えていたことが違っていたとしたらショックだ』と語る。岡本さんは、兵庫県姫路市に事務局を置いていた太平洋戦全国空爆犠牲者慰霊協会が1995年に発行した『平和の祈り』という書籍を、同市の平和資料館で手を入れた。全260ページの15ページ目に宇部市、96ページ目に浜松市の焼け野原の写真が都市名入りで紹介されており、おかしいことに気付いた。建物の有無以外は、焼け残った木々の枝ぶりや廃墟の様子が全く同じだったのだ。調べを進めると、副読本『わたしたちの宇部』には3回目の改訂となった68年から現在まで56年間も使われ続け、72年刊の『歴史の宇部ー戦前戦後五十年』(市制50年記念誌編さん委員会)、79年刊の『ふるさとの想い出 写真集宇部』(国書刊行会)、93年刊の『宇部市史通史編下巻』(市)、2011年刊の『うべ歴史読本』(うべ未来プロジェクト)にも掲載されていた。郷土資料を保管する学びの森くすのきには、この写真の原本は無く、コピーが所蔵されている。古い話で定かではないものの、20年ほど前にも別の人から宇部の写真ではないと指摘があり、ここ最近の同館での戦争に関する企画展では、この写真を使用していないという。一方、浜松市の写真は1973年に浜松大空襲・戦災を記録する会が発行した『浜松の大空襲』の表紙カバーとなり、地元新聞社が発行した『大空襲 郷土燃ゆ』にも使用されている。しかも、浜松の方にだけある建物は『7階建ての松菱百貨店』と明確にし示され、撮影者の名前も記されている。ネット上でも、軍需産業が盛んで軍事施設飛行場もあり、米軍に集中的に狙われた浜松の戦災の象徴的な写真として扱われ、同市の市立中央図書館のデジタルアーカイブ(電子保存記録)でも確認できる。教諭時代、臨場感のある授業づくりに努めていた岡本さんは、宇部の写真が撮影された場所を知ろうと、何人もの先輩に尋ねたが、明確な答えは得られなかった。目を凝らすと、建物が白く塗りつぶされているようにも見えるが、真相は不明だ。『気が付いたからには真実を調べることが責務』と岡本さん。7月7日午後1時半からヒストリア宇部で開く第5回『宇部大空襲を知るつどい』で調査結果を発表したいと考えており、情報を求めている。問い合わせは岡本さん(電話41-9192)」
歴史は修正せず、真実を伝え、残すべきです。
岡本さんの調査に期待すると同時に、宇部市としても調査し、間違っていた場合、市民に説明と今後の方針を示すべきです。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
11日、宇部日報社は、来年度から宇部看護専門学校が学生募集を停止すると次のように報じました。
「宇部市医師会(西村滋生会長)は10日、運営する宇部看護専門学校(中村3丁目)について、来年度以降の学生募集を行わないと発表した。開設以来、70年間で看護科2019人、准看護科2692人を送り出し、県内医療機関を中心に人材を輩出してきた伝統校は、今春に入学した看護科26人が卒業する2027年3月で幕を下ろすことになる。少子化に加え、周南公立大、下関市立大など、近隣の大学でも看護学部・学科の開設が進む中、出願者は減り、過去3年の入学者充当率は准看護科が6割、看護科が5割程度。赤字は年々膨らみ、医師会本体の事業費も圧迫する厳しい状況となっていた。昨年度、会員にアンケート調査を行ったところ、市内の看護師育成に大きく貢献してきた意義には理解を示したものの、『閉校やむなし』『第三者に譲り渡して事業継続』という意見がともに4割を占めた。この結果を踏まえ、理事会の諮問を受けた同会の看護学校運営委員会は3月、准看護科の募集停止を答申。理事会で運営権移譲の検討も始めたが、譲渡先はすぐに見つかるものではないことから、これ以上の学校運営は困難と判断。5月の理事会で両科の募集停止を決めた。会員には9日に行われた総会で報告。担当の藤野隆理事は『何とか自力再建、第三者譲渡の道を探ってきたが。地域の看護師が不足する状況で募集停止となってしまい、本当に残念』と苦渋の決断であることを説明した。同校は1954年に市医師会付属准看護婦養成所として開設。69年に宇部准看護学校、75年に宇部高等看護学院に改称し、77年に現在の宇部看護学校となり、2019年に厚狭准看護学院と統合した。」
看護の現場では人手不足が続いています。国の責任で、診療報酬を改定するなどして、看護師の賃金を抜本的に引き上げる対策を講じ、働きやすい看護現場を構築することを最優先させ、必要な養成校を確保していくこと大切だと思います。
周南公立大学、下関市立大学などでの看護学部・学科の開設は、学費が安いという状況もあるのだと思います。国の責任で看護師養成学校の学費を下げる取組も重要だと思います。
いずれにしても、宇部市の老舗である看護師養成学校が募集停止となることはとても残念です。
宇部看護専門学校が、来年度から学生募集を停止します。この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
24年度「山口ならではの特別な体験創出支援事業補助金」(以下、体験創出補助金)の受付が、6月28日を期限に行われています。事業実施主体は、山口県観光連盟です。補助率は4分の3以内、補助上限額は1億円。補助率が異例に高い補助事業です。本補助金の在り方への検証が必要です。
体験創出補助金は、23年度にスタートしました。23年度は、次の3件の事業が採択されました。①山口市秋穂二島でのグランピング事業②光市・平生町でのサウナとクルージングなどの事業③長門湯本温泉周辺での事業。
その内①秋穂二島での事業②光市・平生町での事業の進捗状況に疑問の声があがっています。
まず、秋穂二島での事業です。情報公開で開示された資料では、この事業は、1年間の事業となっています。補助金公募要領には「令和5年度内(23年度)で事業完了する場合、令和6年(24年)3月末までに完了する」とあります。しかしながら、事業者が地元住民に示した資料に「(25年)3月オープンを予定している」とあります。私は、県観光スポーツ文化部に「23年度に事業を完了させるとの要領で交付金が支給された事業であるのに24年度末に事業をオープンさせるというのは、要領違反ではないのか」などの照会を行っています。
山口市秋穂二島でのグランピング事業が計画されている場所(6月7日時点)
次に、光市・平生町での事業です。主なものは、サウナとクルージングです。情報公開で開示された資料には、事業者は、クルーズ船購入を計画に盛り込んでいます。地元漁協は、本事業者による平生漁港での桟橋設置を許可しない方針です。補助金の半分以上を占めると思われるクルーズ船運航の見通しが立たない事業に補助を行ったのであれば問題です。公募要領に「補助の決定の後生じた事業の変更等により、補助対象事業等の全部または一部を継続する必要がなくなった場合」既に交付している補助金の全部もしくは一部の返還を命じることがある」とあります。要領に基づく精査が必要です。
私は、6月県議会で、体験創出補助金の問題点について質疑する準備を進めています。
体験創出補助金に対する情報やご意見を至急、藤本までお寄せください。
今朝のしんぶん赤旗日刊紙は、文部科学省の調査で、自治体の4割で何らかの給食無償化を実施していることが分かったと次のように報じました。
「文部科学省は12日、小中学校などの学校給食に関する全国調査の結果を公表しました。2023年度の時点で調べたところ、予定を含め同年度中に全国775自治体(全体の43%)が何らかの形で給食費を無償化。経済的負担の軽減を目的とするケースが目立ちました。公立学校の給食費の全国平均を国立や私立にも当てはめた場合、費用は全体で年間約5100億円になるとの試算も示しました。調査は、政府の少子化対策『こども未来戦略』に基づき、無償化する上で児童生徒間の公平性の課題などを洗い出すため実施。自治体による無償化の対象や要件を含め調べました。調査結果によると23年9月時点で無償化を実施していると回答したのは722自治体。うち547自治体は小中学校全員を対象にし、17年度調査の76自治体から大幅に増えました。145自治体は多子世帯に限定するなど一定の要件を課していました。複数回答で目的を尋ねたところ、『経済的負担の軽減』が最多の652自治体で、『少子化対策』は66自治体。財源は自己財源が最も多く、国の地方創生臨時交付金などが続きました。23年5月時点の給食実施率(学校数ベース)は、小学校全体で98.8%、中学校は89.8%。公立が小学校99.5%、中学校97.1%だったのに対し、私立は小学校43.4%、中学校8.2%でした。給食費の無償化は日本共産党が各地で市民とともに要求し、運動をすすめています。」
県内でも多くの自治体で小中学校の学校給食の無償化が進み、宇部市などで無償化を求める署名活動が取り組まれています。
都道府県でも無償化を行う自治体を支援するところが増えています。
県内の市町で学校給食の無償化を進めるために、山口県が自治体を支援する制度を創設するよう、引き続き、県議会で要望を行っていきたいと思います。