条約乗員15人が死亡、26人が重軽傷を負った長野県軽井沢町のスキーバス事故から15日で2年目です。
15日付しんぶん赤旗日刊紙の矢野記者の記事を紹介します。
「総務省行政評価局が昨年7月に公表した報告書。16都道府県の72の貸し切りバス事業者への調査をまとめ、国交省に改善を求めたものです。」「運転手147人の勤務実態を調べたところ、50人(34%)が『自動車運転者の労働時間等の改善の基準』に違反していました。」「この基準は、バス運転手の働くルールを厚生労働省が定めたものですが、過労死認定基準を超える長時間労働を容認する不十分なものです。この基準すら34%が違反していたのです。」
自交総連大阪地方連合会の松下末宏書記次長は「今の『基準』のもとでは、たとえ大手のバス会社の運転手であっても健康に起因する事故は起こりうる。根本的な問題が放置されている」と語ります。
昨年末にはJR西日本が東海道・山陽新幹線「のぞみ」の台車に亀裂が入ったまま走行させるという、一歩間違えば大事故につながりかねない危険な事態を引き起こしました。
儲けと効率を最優先させ、労働者の命と乗員の意に血を後回しにする交通機関の状況は早急な改善を計る必要があります。
軽井沢バス事故で亡くなった多くは、大学生でした。
私は、大学生の時に、犀川スキーバス事故での生存者です。
私が遭遇した事故の時も20名を超える大学生の命が奪われました。
後を絶たない交通機関の重大事故。
私は、交通機関の重大事故の生存者の一人として、二度と交通機関の事故が起きないことを願います。
私は、事故後、就職結婚などこの30年様々な経験を積むことができました。
私が遭遇した事故で、20歳前後で人生を閉じた多くの仲間がいることを決して忘れることは出来ません。
事業者及び国が交通機関の安全対策を強化することを望みます。
軽井沢バス事故から2年。皆さんは何を感じておられますか。
1月14日号のしんぶん赤旗日曜版に「スパコン疑惑」の記事が掲載されています。
風邪をひき今朝、病院を受診し、待合室で週刊誌を読んでいると、この話題が大きく取り上げられていました。
「森友・加計疑惑」と同じ構図で安倍政権を直撃している疑惑です。
「スパコン疑惑」は、今月から始まる国会で、リニア談合問題と併せて、安倍政権を直撃する一大疑惑であることは明らかです。
しんぶん赤旗には、この問題の概要をこう書いています。
「経済産業省所管の『新エネルギー・産業技術総合開発機構』(NEDO)の助成金約1億9千億円をだましとった-。東京地検特捜部は4日、スーパーコンピューター開発ベンチャー『ぺじーコンピューティング』社長(辞任届提出)の斎藤元章被告らを詐欺容疑で再逮捕しました。被告らは昨年12月、NEDOの別の助成金約4億3千万円を詐取したとして起訴されています。これらを含めNEDOから同社への助成金は2010~17年度で計約35億円にのぼります」「疑惑が指摘されているのは、文部科学省所管の科学技術振興機構(JST)の『産学共同実用化開発事業」(ベンチャータイプ)』。斎藤被告が代表取締役に就いた関連会社・エクサㇲケーラー(エクサㇲ社)が同事業の対象に選ばれ、60億円の無利子融資枠が認められました。すでに52億円が支払い済み。」
しんぶん赤旗は「エクサ社ありき」とも思われる「異例」な実態が相次いでいると報じています。
異例その1は、「公募期間が短すぎる」という点です。
「同事業の対象企業の公募は16年10月12日からの2週間です。応募のための説明会を開いたのは10月21日の金曜日。締め切りの25日正午のまずか4日前で、しかも土日をはさんでいました。」「応募したのはエクサㇲ社と他の1社で、その2社が対象企業に選ばれました。」
異例その2は、上限「原則50億円」に1社のみ60億円認可されたことです。
「JSTの事業概要は『上限を超える申請も可能』としています。しかし対象をベンチャーに限定しないで実施された過去の実績を含めても『過去5年間に上限を超えて融資した例はほかになく、それ以前は確認できない』(JTS)といいます。」「ベンチャー企業に特化したこの融資制度は、16年8月に安倍政権が閣議決定した『未来への投資を実現する経済対策』に基づいて実施されました。この事業についた予算は120億円。うち半分をエクサ社が獲得したことになります。残りの予算についてJTSは『引き続き、支援対象を随時募集しているといいますが、採択された企業はありません。」
しんぶん赤旗にある専門家は「公募前から事実上、斎藤被告の企業が融資対象に決まっているとしか考えられない」と語っています。
昨年暮れの「週刊文春」は、麻生財務大臣が、早くから斎藤被告の会社を高く評価する発言をしていたことなどを報じています。
「女性自身」は、東京新聞の望月記者のインタビュー記事を掲載しています。
望月記者は「官邸の官僚の対立が激化し、『スパコン疑惑』への関心が官僚の中で高まっている」ことを語っています。
NHK(Eテレ)の100分de名著は西郷隆盛の言葉を後の人が遺した「南洲翁遺訓」を日本大学の先崎彰容教授が解説しています。
「南洲遺訓」の四に、「万民の上に位する者、己れを慎み、品行を正しく驕奢を戒め、節倹を勉め、職事に勤労して人民の標準となり、下民其の勤労を気の毒に思ふ様ならでは、政令は行われ難し。」とあります。
安倍政権は、維新150年をことさら強調するなら、「南洲遺訓」に学び、疑惑に対する国民の声に真摯に答えるときです。
加計と同構図のスパコン疑惑について皆さんはどうお考えですか。
昨日、山口市内で「市民連合@やまぐち発足集会」が行われ、約250名の市民が県内各地から集まりました。
第一部の総会では、「本会は、立憲主義・民主主義・平和主義の確立を目標にします。市民主体の政治=市民政治を実現するため、市民ひとりひとりを主体とする個人の集合体です。そのために目標・理念を共有する政党と市民との接着剤としての役割を果たしていきます。」などとする規約と役員案が纐纈厚共同代表から提案され承認されました。
第二部では、中野晃一上智大学教授が「これからの市民運動はどうあるべきか-野党共闘+市民共闘で平和市民社会の創造を!」と題する記念講演を行いました。
市民連合@やまぐち発足集会で訴える中野教授
中野教授は、「安倍政治は、極右化しているといえる。立憲主義・民主主義・平和主義を求める日本の市民社会の変化は、止まるきざしは見えない。」と参加者を大いに励ましました。
第三部のパネルデスカッションでは、知事予定候補のくまのゆずるさんもパネラーとして参加し「中学校教師として36年の経験を生かして、子育て先進県の山口を実現し、子どもの貧困と過疎化を打開したい」などと決意を語りました。
市民連合@やまぐち発足集会で発言するくまのさん
私は中野教授のお話しや多くの参加者の熱気に大いに励まされました。
山口をアベ県にしないために、くまの予定候補勝利のために力を尽くしたいと思います。
山口新聞に新年から「私たちの平成 能力至上社会を生きる」という特集が組まれています。
平成という時代の30年で社会がどう変わったのかを問う興味深い特集です。
次のような文章でこの特集は幕を開けます。
「バブル末期に始まった平成は、残り1年あまりで幕を閉じる。『1億総中流』を支えた終身雇用が崩壊し、急速な人口減少で国の未来は見通せない。時代は『自立した強い個人』を求めるようになり、効率性や生産性の高さが個人の評価を決めていく。能力を至上とする価値観は、人々の生き方に一体何をもたらしたのか。平成を生きる『私たちの物語』をたどる。」
東京都の大塚さん41歳は、2001年に大学を卒業。消費者金融に就職後退社。その後は派遣社員になります。
「大学では友人より就職活動に熱心ではなかった。過酷な仕事に耐えきれなかった。派遣先では社員に反抗し、首を切られた。『結局、自分の力がなかったということか。』大きくため息をついた。」
この特集では、社会活動家で法政大学教授の湯浅誠さんのコメントが掲載されています。
「自己責任論は『努力したか、しないか』を問うが、努力をしても報われなかった人への想像力、そしてどうすれば努力できる意欲が持てるのかという議論が欠けている」
「ワーキングプアや貧困高齢者ら格差社会の下層に落ち込んだ人たちは、事情も顧みられることもなく『努力してこなかったのが悪い』と突き放される。
特集は、このようにも書いています。
志位委員長が、石川康宏神戸女学院大学教授との新春対談で「世界的な規模で格差と貧困が拡大している」と次の例を挙げています。
「OECD(経済協力開発機構)が、『大半のOECD諸国では、過去30年で富裕層と貧困層の格差が最大になった』という報告書を出しました。」
日本の「平成」の時代の過去30年で、世界の格差と貧困は最大になったのです。
「自己責任論」や「自立した強い個性」は、格差と貧困に対する政府の責任を国民が問わないしくみづくりに私は思えてしかたがありません。
今、一人一人の国民が、「ルールある経済社会を」求めて連帯して立ち上がるときだと思います。
同時に憲法を生かす社会の実現を望みます。
国民は健康で文化的な生活を営む権利がある。
社会保障・社会福祉の増進は国の責任で行う。
大企業は史上空前の利益を上げています。それが内部留保に貯め込まれています。
国公労連が行った試算では、主要96社の「内部留保」のわずか3%未満で、正規従業員に月額2万円の賃上げが可能です。
大企業の内部留保を社会保障の財源や賃上げに回せば、国内の格差と貧困が大きく改善するでしょう。
99%の民意が生きる社会の実現は急務です。
そういえば、県知事選挙に立候補予定のくまのゆずるさんの確認団体は「99%の民意を生かす山口の会」ですね。
県政を99%の民意が生きるものにすることも急務です。
県政を変え、国政を変えるために、市民の連帯を進めましょう。
11日木曜日の毎日新聞文化欄にフェンシング元日本代表・杉山文野さんのインタビュー記事が掲載されていました。
杉山さんは、2006年にLGBTとして自身を描いた「ダブルハッピネス」を出版。09年に乳房切除手術を受けました。
杉山さんは、現在、NPO法人東京レインボープライド共同代表を務めています。
杉山さんは、「心と体の性の不一致に苦悩してきた経験から言うと、どんなに社会に否定されようが自分だけは自分の理解者でありたい。自分を受け入れられないことほど苦しいことはないからです。友達にやさしい言葉をかけてあげるように、『お前も頑張っている』『そんな日もある』と自分に声をかえるぐらいの余裕。自分に対する愛情を持てるといいですね。隣の人を幸せにするには自分が幸せでないといけない。だから、自分のハッピーが社会のハッピーと比例していくようなことをしながら生活できたらいいなと思います。」と語っています。
「自分だけは自分の理解者でありたい。」「隣の人を幸せにするには自分が幸せでないといけない。」
どちらも素晴らしい言葉です。
最後に杉山さんは、「理想を言うと、こうしたLGBTなんて言葉が必要のない社会。だけどそれをなくすためにはまだまだ活動していく必要があると感じています。今はすごく過渡期です。多様化する社会いおいて、多様なものを受け入れられない人たちは、逆にその多様性のある社会に受け入れられない存在になっていくと思います。多様性というと障害者、外国人、高齢者、LGBT・・・と挙げられますが、みんなの話しだよって思う。僕はLGBTの当事者として語っているけれど、いろいろな人がいる社会で、誰もが暮らしやすい社会を考えるきっかけになってくれればうれしいです。」と語っています。
「多様化する社会において、多様なものを受け入れられない人たちは、逆にその多様性のある社会に受け入れられない存在になっていく」「多様化はみんなの話だよ」
どちらも素晴らしい言葉です。
私は現在、西宇部校区人権教育推進協議会の会長と務めています。
今日も、校区内の自治会で行われる地区別学習会に参加する予定です。
全ての人々を認める社会、全ての人々が認められる社会、少しづつ近づけていけたらと思います。
さて、今年に入って、2016年に公開されたアメリカ映画「ムーンライト」を観ました。
LGBTを描いた作品で、初めてアカデミー賞を受賞した作品です。
アメリカにおける黒人への差別に加え、LGBTに対する差別に苦しみながら、成長していく主人公のシャロンの姿を描いた作品です。
アメリカにおいてもまだまだ、黒人への差別やLGBTへの差別は深刻だということが分かりました。
しかし、この作品がアカデミー賞に輝いたことは素晴らしいことです。
「多様化する社会」をこれからも少しづつ学んでいきたいと思います・
LGBTの問題を皆さんはどうお考えですか。
今朝の毎日新聞朝刊は「政府は陸上配備型迎撃システム『イージス・アショア』の導入に当たり、北朝鮮からの弾道ミサイルを迎撃対象とする検討に入った。弾道ミサイルと巡航ミサイルのどちらにも対応可能な次期迎撃ミサイル『SM6』の導入を念頭に置く。」と報じました。
海上自衛隊のイージス艦に搭載されている迎撃ミサイルは、大気圏外の弾道ミサイルを迎撃するものです。
萩市と秋田市に配備が計画されている陸上型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」について、政府は、大気圏外の弾道ミサイルを迎撃することと併せてレーダーが捕捉しにくい低空を飛ぶ、巡航ミサイルを迎撃するという二つの力を持った施設にしようとしています。
政府は、「イージス・アショア」には、イージス艦に搭載されている「SM3」ではなく、巡航ミサイルにも迎撃可能な「SM6」の導入を検討しようとしています。
「イージス・アショア」に関する報道は、報道の度に機能が強化され、金額も増している状況です。
政府は、マスコミにリークするばかりで、地元自治体や住民には何も知らせていません。
萩市や阿武町、そして県民の命をどう考えているのか憤りを覚えます。
毎日新聞は、小野寺防衛大臣の視察に合わせて、日本メディアに初めて公開された米ハワイ州カウアイ島にある米軍の試験施設「米太平洋ミサイル試射施設」の様子を次のように報じています。
「試験施設の壁や周辺の高さ約2メートルのフェンスには『放射線危険区域』と警告する看板があった。記者が周辺で撮影した動画には、ジジジという雑音が頻繁に記録されており、電磁波が影響した可能性がある。政府は秋田市と山口県萩市の陸上自衛隊演習場に1基ずつ配備する方針だが、運用の実績が少ない施設だけに慎重な影響評価が求められそうだ。」
私が、先日、「イージス・アショア」の配備が計画されている陸上自衛隊むつみ演習場周辺を見学した際にも住民の方や参加者から「電磁波の事が心配」との声が数多く出されていました。
導入しようとしているイージスシステムは、人体や周辺にどのような影響を与えるものなのか、科学的な影響評価を行い、地元自治体や住民に示すべきだと思います。
「原発」の二の舞になってはいけません。
「安全神話」に国民が騙されることがないように、政府や行政は、導入しようとしているシステムの人体などへの影響を真摯に住民や地元自治体に説明すべきです。
カウワイ島の「米太平洋ミサイル実験施設」について毎日新聞は、「カウワイ島の最大の街リフェから車で約50分。林や畑に囲まれた東沿いの一体」に立地していると報じています。
「イージス・アショア」の設置が計画されている自衛隊むつみ演習場の数キロ圏内には、数十戸の民家や学校などの公共施設があります。私は、このような地域でのミサイル基地建設は撤回すべきだと今朝の毎日新聞の記事を読んで痛感しました。
「イージス・アショア」建設に関する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。