しんぶん赤旗日刊紙に、「ポルトガル新時代-反緊縮のたたかい」が掲載されています。
アベノミクスで行き詰った日本の経済をどうすればいいのか。
市民と野党の共闘をすすめて、日本をよりよい方向に向けるにはどうしたらいいのか。
とても参考になる連載です。
ポルトガルでは2011年、欧州債務危機を受けて、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)に金融支援を要請しました。
同時に発足した社会民主党政権は、金融支援の条件として課せられた緊縮政策を国民に押し付け、労働時間の延長、公務員のリストラ、賃金引下げ、教育や社会保障予算の削減、掴価値税の引き上げ、一部の休日の廃止などを行いました。
その結果、失業率は17%程度まで上昇し、実質GDP成長率は、12年にマイナス4%、13年にマイナス1.1%と低迷し続けました。財政収支は悪化の一途をたどり、債務危機の解決にはなりませんでした。
国民の怒りが爆発し、15年の総選挙で、社会民主党は過半数割れになり、緊縮財政反対を訴える左翼政党が躍進しました。
その後、野党の社会党と、共産党、緑の党の左翼3党が「反緊縮」の一致点で新政権を発足させました。
緊縮政策をやめて国民の購買力を引き上げる政策をとってきた結果、実質GDP成長率は、15、16年ともに1%台に回復し、17年は2、5%になる見通しです。
新政権は、①最低賃金の引き上げ、②手当可算で公務員賃金の実質増額③労働時間の短縮④失業手当の拡充⑤レストランの付加価値税の引き下げ④特別所得税の廃止⑤子どもの扶養控除引き上げ⑥低年金者の年金上積み措置の拡大⑦小学校の教科書の無料至急⑧効率大学の学費値上げ凍結⑨緊縮策で廃止された公休の再実施などの「反緊縮政策」を実施しました。
通常国会が昨日開会しました。
志位委員長は議員団総会で、アベノミクスについて「安倍政権の5年間で、大企業は空前の利益を上げ、内部留保を400兆円を超えて積み増し、超裕福層の資産は3倍になりました。しかし、働く人の実質賃金は年間で15万円も減り、実質家計消費は20万円も減りました。年収200万円以下の『働く貧困層』といわれる人々は、1100万円を超えて広がっています。『アベノミクス』がもたらしたのは格差拡大と貧困悪化だけだったではありませんか。」と訴えました。
国民の暮らしを粗末にする安倍政権は、「生活保護を利用していない低所得者の生活水準が下がったから、それに合わせる」などの理由で、氏江克保護削減を新年度予算で強行しようとしています。
ポルトガルに学び、国民本位の経済を、市民と野党の共闘で、取り戻すたたかいが今重要になっていると実感しました。
国民の暮らしを粗末にする政権を、長続きさせてはなりません。
山口県では当面する県知事選挙で市民と野党の共闘を前進させ、県民の暮らしを守る政治を進めていきましょう。
「アベノミクス」を皆さんはどうお考えですか。ご意見をお聞かせください。
昨日、宇部市内で「安倍9条改憲No!全国市民アクションうべ」スタート集会&学習会が行われ120名の市民が参加しました。
集会では、渡辺治一橋大学名誉教授が「かつてない市民の共同で、安倍改憲を阻もう!」と題して記念講演を行いました。
市民アクションうべスタート集会での渡辺さん
渡辺さんは、昨年の5月3日に安倍首相が行った改憲提言には、3つの特徴があると述べました。
一つは、2020年末なでに改憲施行を行うという期限をきったこと。
二つは、9条1項2項は残し3項を書き込むという加憲型であること。
三つは、教育の無償化という飴を国民に提起したこと。
渡辺さんは、「加憲論は、公明党を取り込むためであり、教育の無償化については、維新の会を取り込み改憲発議を有利に運びたい狙いがある」と語りました。
渡辺さんは、「先の総選挙は、改憲が初めて争点となった選挙だった」と振り返ります。
自民党は結党以来、総選挙の重点で改憲を掲げたました。
渡辺さんは、「立憲民主党の結党で、安倍首相のねらいは半分失敗した」「安倍首相の市民と野党の共同分断の狙いは、失敗に終わった」と語りました。
渡辺さんは、立憲民主党躍進の背景には「市民と野党の共同に共感する市民の立ち上がりと、安倍政権の悪政に対する期待の広がりがあった」と話しました。
渡辺さんは、「山口県は、自民党の比例得票率が全国トップであり、昨年12月の日経新聞の調査では、9条改憲賛成が全国トップだった。しかし、昨年10月の朝日新聞の調査では、総選挙で希望の党に投票した人の6割強が、公明党に投票した人の3割強が、自民党に投票した人の1割強が、憲法改正に反対である。保守層が全国的にも厚い山口県で安倍9条改憲NO!の世論を広げる意義は大きい。」と訴えました。
最後に、渡辺さんは、「安倍9条改憲NO!全国統一署名は、これから開かれる通常国会中に改憲発議ができない状況をつくる意義があるもの。宇部市で全国市民アクションの地域組織が出来た意義は大きい。必ず3000万署名を成功させよう。」と訴えました。
私は、市民アクションうべの母体の一つである総がかり行動うべの事務局長として集会の準備にあたってきました。渡辺さんの話しには勇気をいただきました。
市民と野党の共闘を広げに広げ、安倍9条改憲No13000万署名を宇部市で大きく成功させたいと思っています。
皆さんのご協力をお願いいたします。
昨日、長生炭鉱追悼ひろばで、長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会主催の「長生炭鉱水没事故76周年犠牲者追悼集会」が行われました。
1942年2月3日早朝、宇部市西岐波の浜辺にあった長生炭鉱で、水没事故が起き、183名の人々が生きながら、坑道に封じ込められてしまいました。犠牲者のうち137名は、強制的労働で日本に連れてこられた朝鮮人の方々でした。
水没事故の犠牲者を追悼する78周年の集会には、韓国の遺族20名、日本の遺族1名が参加しました。
また、韓国で、長生炭鉱の歴史を書いた本「角がでた海」の作家・パク・イェブンさんも集会に参加しました。
長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会の井上共同代表は「長生炭鉱の遺骨発掘は『人権の課題』として何人といえでも否定できるものではありません。幅広い政党や市民の皆さまを結集して、遺骨発掘を実現しなければなりません。」と挨拶しました。
長生炭鉱犠牲者遺族会会長のキム・ヒョンスさんは「日本政府には、このように放置しておくのではなく、あの冷たい泥の中に埋まっている遺体を発掘し韓国の地へ安らかに葬ってくださるよう要求します。」と追悼の辞を述べました。
犠牲者追悼集会で追悼の辞を述べるキム会長
金駐広島大韓民国領事は、「ご遺族が切に願う遺骨発掘まで、さらに長い時間が要されるかも知れません。しかし、1942年のあの日を忘れずに、ご遺族の心の痛みが消えるまでともに進むという覚悟を、本日の場で新たにします。」と追慕の辞を飲めました。
追悼集会で追慕の辞を述べる金駐広島総領事
参加者が慰霊碑に献花をした後、韓国の小中学生による琴の演奏と歌が披露されました。
韓国から来た小中学生が琴の演奏と歌を披露
追悼式終了後、遺族は、事故が起った海岸で、献花を行いました。
76年間に水没事故が起きた長生炭鉱跡地
私は、長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会の運営委員の一人として、集会の準備と運営にあたりました。
これ歴史を後世に伝えるとともに、遺族の願いである遺骨が早急に収集されるように力を尽くしたいと思います。
長生炭鉱水没事故76周年にあたり、犠牲者に哀悼の意を表します。
今日は、都道府県の子どもの医療費助成制度について考えてみたいと思います。
山口県の子どもの医療費助成制度の対象年齢は、小学校就学前までです。
今年度当初の水準でみると、対象年齢の最高は、福島県と鳥取県の18歳年度末です。
全国で25自治体が、入院の場合、小学生以上を対象にした医療費助成となっています。
今年度の当初予算(一般会計)に占める子どもの医療費助成の割合を中国地方の5県で比較すると最低は山口県の0.11%です。
最大は、18歳年度末まで医療費助成を行っている鳥取県で、0.27%です。
更に、県内の市町における単独での制度拡充状況をみてみます。
今年度当初でみると、全ての自治体で県制度よりも市町独自で制度を拡充しています。
阿武町は、福島県、鳥取県並の高校卒業までを対象にしています。
所得制限を13自治体で市町独自に撤廃しています。
阿武町は、高校卒業するまで、所得制限を全て撤廃する独自制度を持っています。
調べてみると、山口県の子どもの医療費助成制度は13年間変更されていないようです。
私は、19年前から16年間県議を務めていました。
私の県議1期目の後半から子どもの医療費助成制度は全く変わっていないことになります。
私が県議になった頃は、150万県民と言っていました。現在130万人台の人口となりました。
中国山地の中山間地域で人口が増加に転じている自治体の特徴は、やはり子どもの医療費拡充など子育て支援策を充実させていることです。
山口県は、保育料の軽減措置を拡充するなどの対策は教化していますが、頑なに拡充しない子どもの医療費助成制度を新年度予算で拡充すべきです。
新年度、長男次男が大学生、三男が高校2年生、長女が中学校2年生と、我が家の子育ては後半に入っていますが、私は、4人の子育て中の保護者の一人として強く訴えます。
市町は、厳しい財政の中、人口減を解消するために子どもの医療費制度を拡充しています。
人口減に対し、子育て支援を拡充する。その要の一つは、子どもの医療費助成の拡充です。
これでは、山口県の人口の社会減・自然減はくい止められません。
皆さんは、山口県の子どもの医療費助成制度をどう感じていますか。
山口県知事選挙が昨日告示され、市民と野党の共同候補、くまのゆずる候補の出発式が県庁前で行われました。
くまの候補は「立候補を表明し、さまざまな人と出会うなかで『今の知事ではだめ、山口を変えたい』という県民の強い思いを感じてきた。米軍岩国基地の拡大強化、上関町への原発建設計画、萩市が配備候補地とされる地上配備型迎撃ミサイルシステム『イージス・アショア』は、安倍政権からもたらされる危険な3点セットをなくさなければ住み続けられる県にならない。」と力強く訴えました。
出発式で訴えるくまのゆずる候補
選挙母体の「99%の民意をいかす山口の会」の纐纈厚代表は「私たちの力で保守の厚い壁を押し倒し、希望ある未来へと進む橋にしよう」と呼びかけました。
日本共産党の仁比そうへい参議院議員、社民党の佐々木あけみ県議、新社会党の田中健次防府市議らが挨拶を行いました。
仁比議員は「山口でも市民と野党の共闘が前進するなか、くまのさんを先頭に知事選をたたかえる、こんなうれしいことはない。平和を脅かし、暮しを痛めつける安倍政権の方ばかり見る知事ではなく、しっかりと立ちはだかって国にもの言う知事をともに勝ち取ろう」と熱く訴えました。
21日に一橋大学名誉教授の渡辺治さんを招いての学習会を企画しています。
詳しくは、本ブログのインフォーメーションにありますので参照下さい。
当日、会場で、渡辺先生の編著を2冊販売します。
その一冊が「日米安保と戦争法に代わる選択肢」です。
先日、我が家に届き、いち早く読んでいます。
冷戦後のアメリカ帝国主義の3つのねらいが書かれています。
「一つは、拡大した自由主義秩序の維持と陶治」「二つ目のねらいは、グローバル企業総体の擁護者としてふるまうだけでなく、自国のグローバル企業の権益の擁護者となること」「三つ目のねらいは、グローバル経済によって影響を受ける自国国民の利益を擁護するという課題」
その上で、渡辺先生は、「冷戦後の戦争の主なものは、こうしたアメリカ帝国主義の三つのねらいのうち前二者の利害の実現をめざして遂行されたものであった。」と書いています。
党旗びらきで志位委員長は、①大国中心の世界が過去のものとなるとともに②トランプ大統領が「米国主導の国際秩序」への「責任」を投げ捨て、米国の国際的地位の孤立が著しくなるという-世界は「二重の大変動」が起っていると訴えました。
「アメリカファースト」で孤立を深めるアメリカの暴走を許さず、平和・対等・互恵の国際社会をつくっていけるチャンスが広がっている今日と言えます。
取り分け、東アジアの平和と安定を願います。北朝鮮問題が平和的に解決される年にしたいと思います。