ブログ

県議会文教警察委員会で奈良県立大学附属高校を視察しました。

 文教警察委員会県外調査視察で、21日午後、奈良県立大学附属高校を視察しました。


 県議会文教警察委員会の視察で、奈良県立大学附属高校を視察しました。

 石井校長から詳細な説明を受けました。
 まず、附属高校の開校までの経緯についてです。
 2018年、奈良県教委が「県立高校適正化指針方針」「県立高校適正化実施計画」を策定し、県立高校3校を2校に再編する中で、その内1校を付属高校にする計画が示されました。
 その後、県立大学の理事会で、附属高校を2021年4月開校めざし、設置することが決定されました。
 その後、コロナ禍の影響を受け、2022年4月附属高校が開校しました。
 次に、入学者選抜の状況です。
 昨年度は、出願者数514人、受検者数495人、合格者数326人、入学手続者数207人でした。今年度は、出願者数616人、受検者数595人、合格者数315人、入学手続者数188人でした。
 合格者と入学手続者に乖離があるのは、一般選抜試験の併願を認めているからです。
 200人の募集定員に対して、今年度は188人の入学手続者であったことについて、西田校長は、「入学者が減少したのは、併願者からの入学が少なかったため」と説明しました。
 新年度で、1年から3年まで在籍する学校となります。
 新年度の教員数は38人の見込みです。この内プロパー教員は5人で、残りの33人は、奈良県教委の教員という身分で、法人に採用された方です。
 同じく、事務職員は5人、この内プロパー職員は2人で、残りの3人は、奈良県の職員という身分で、法人に採用された方です。
 法人が支出する高校の人件費を含む予算額は、今年度4億3200万円、新年度が5億6000万円となる見込みです。
 法人の教員は、給特法の適用から外れます。教員に残業手当を支払っているとのことでした。
 附属高校は奈良県で初めての探求科の単科高校です。
 3年生では、県立大学の講義を受講でき、県立大学に入学した場合、高校時代に取得した単位は免除されることになります。
 大学の推薦枠は50名ということです。1学年生徒の4分の1の数です。
 また、校則はなく、制服は式典用に指定されているが、普段は自由です。
 視察をして、併願を認めているので、最終的な入学者数が推測できないというのは、県立高校と大きく異なる点だと感じました。
 また、附属高校を維持していくことの困難さも感じました。
 山口県立大学附属高校においても、生徒が集まるような明確なビジョンを持つ必要性を感じます。
 また、大学の授業を受講するにしても、やはり80キロの距離はネックになると感じました。
 兵庫県立大付属高校と奈良県立大学附属高校をこれで両方視察したことになります。
 附属高校になれば、自動的に生徒が集まるということではない厳しさを痛感しました。
 引き続き、県立大学附属高校に関する皆さんのご意見をお聞かせください。

奈良県教委から「学校における働き方改革推進プラン」改訂の説明受ける

 文教警察委員会県外調査視察二日目の昨日の午前中は、奈良県教育委員会の職員から①求む!奈良県の「次世代の教員」の取組と②「学校における働き方改革推進プラン」改訂について説明を受けました。

 奈良県教委から学校の働き方改革プラン改訂の内容などの説明を受けました(写真奥上が私です)

 まず、求む!「次世代の教員」の取組についてです。
 奈良県教委では、高校生2年生・3年生を対象に、小学校教員養成コースをもつ県内大学が実施するワークショップ等に参加するプログラムを作成し、毎年1学年80名の募集をしています。
 今年度は6期生を募集しました。今年度から中学教員になりたい希望者も対象にしています。
 今年度、1期生約40名の内、29名が、奈良県教員の採用試験を受験し、11名が合格しました。
 次に、「学校における働き方改革推進プラン」改定についてです。
 今年3月、奈良県教委は、「学校における働き方改革推進プラン」を改定しました。
 新しいプランの目標は「子どもたちと向き合う時間を十分に確保し、教育の質の向上を図る」としています。
 プランが改定される中で、教職員のメンタルヘルスを担当する推進室を設置しました。
 教員業務支援員は、小学校に163人、中学校に67人、県立学校に16人配置しているということでした。
 中学校の部活の地域移行については、2025年度を目途に進めていくということでした。
 山口県教委は、2021年7月に、「山口県学校における働き方改革加速化プラン(改訂版
)」を発表し、今年度末までのプランに取り組んでいます。
 改定前のプランの目標は、「2017年度からの3年間で、教員の時間外業務時間を30%減」にするというものでした。
 しかし、2016年度から、2019年度までの小学校教員の時間外業務時間は、46.1%削減、中学校は、11.0%削減、県立学校は、16.5%と目標を達成することができませんでした。
 本プランの目標は、「時間外在校時間の上限方針の遵守(月45時間、年360時間を超える職員の割合を0%に近づける」というものです。
 2020年度、小学校で月45時間超は34.5%、年360時間超は66.6%です。
 中学校で月45時間超は46.4%、年360時間超は、77.3%です。
 県立学校で月45時間超は22.1%、年360時間超は、40.2%です。
 この数が、今年度末でどの程度縮減しているのか、県教委に照会したいと思います。
 現在、県教委では、来年度以降を期間とする「山口県学校における働き方改革加速化プラン」の見直しを行っているところだと思います。
 これまでの取組をしっかり検証して、来年度以降、学校における働き方改革がまさに加速化するよう、内容を注視していきたいと思います。
 山口県では、全国に先駆けて小中学校の35人学級化が取り組まれてきましたが、今年度、中学校2年3年が38人学級に後退しました。
 その理由は、教員が確保できなかったからです。
 奈良県の高校生から系統的な教員確保対策にも学びながら学校での十分な教員を確保していくことが、35学級化を維持することにつながり、また、学校における働き方を改革することにもつながると思います。

京都府警サイバーセンター職員から説明を受けました

 山口県議会文教警察委員会の視察で、本日、京都府警察本部サイバーセンターについて視察しました。

  京都府警サイバーセンターの職員から説明を受ける県議会文教警察委員会委員(写真奥上が私)

 今年、3月13日、京都府警内に、サイバーセンターが設置されました。サイバーセンターには、人材育成や対策を担当するサイバー企画課と捜査・取締りを行うサイバー捜査課があります。
 現在、全国にサイバーに関するセンターを設置しているのは、群馬、埼玉、兵庫、大阪、京都の5府県警だということでした。
 京都府警が独自に作成した「SNSトラブル等5つのコンテンツによる疑似体験できるタブレットを50台運用し、地域で府民向けの体験型ネットトラブル対策講座を開催しているとのことでした。
 専門人材育成の取組としては、レベル4の情報処理安全確保支援士を12名、警視庁上級資格者13人、みなし資格者22人、合計47人の専門人材を確保しているとのことでした。
 京都府警は、新年度採用予定として、今年秋に、民間企業からの中途採用を行うため、募集を行いました。2名の応募がありましたが、採用には至りませんでした。
 26年度採用予定で、情報系の特別採用を導入する計画です。尚、山口県警は、新年度採用開始で、情報系の特別採用試験を実施したとのことです。
 京都府警では、今年度、高度な解析資材を3セット導入し、情報機器の解析を行っているとのことでした。
 山口県警においても、専門人材の確保や、県民向け啓発の促進、高度な解析機材の導入など、京都府サイバーセンターから学ぶことは大いにあると感じました。
 山口県警に対して、サーバー対策の取組について調査し提言していきたいと思います。
 サイバー犯罪防止に対する皆さんのご意見をお聞かせください。

県立大学から約80キロ離れた周防大島高校がなぜ附属高校に?

 私は、12月8日に、一般質問で登壇しました。
 今日は、県立大学附属高校について報告します。
 県立大学は9月21日、県教委に附属高校化の対象校として周防大島高校の設置者変更を求める要望書を提出しました。11月24日に行われた教育委員会会議で、県立大学の要望を了承する県教委の回答書が示され、了承され、大学側に文書で回答がされました。
 私は10月12日、兵庫県立大学附属高校を視察しました。同校は兵庫県立大学理学部に隣接しています。
 私は「県教委はなぜ、県立大学から約80キロも離れた周防大島高校を同大学の附属高校化の対象とすることを了承したのか」と質しました。
 木村副教育長は「県立大学からの要望を受け、県教委で検討した結果、県立大学が周防大島高校を附属高校化の対象校に選定した理由は妥当である、また、附属高校化により、教育内容等が充実する可能性があると判断して、設置者変更を了承したところだ」と答えました。
 兵庫県立大学附属高校の教職員は全員が兵庫県の教職員でした。教育委員会会議の資料に「教員配置や施設・設備、教育課程、入学者選抜、専攻科等については、引き続き、県立大学と協議を行い、考え方を整理する必要がある」とあります。
 私は、「教員配置などについて、県立大学と、今後、どのように協議していくのか」質しました。
 木村副教育長は「附属高校の教員配置等については、まずは、設置者となる県立大学において、教育課程の編成などを進める中で、検討されるものと考えていますが、県教委といたしましても、県立大学からの求めに応じて、協力してまいる」と答えました。

熊毛北高校エリアから柳井地域に登校するためのバスがないことが判明

 私は、12月8日、一般質問で登壇しました。
 今日は、高校再編問題を報告します。
 まず、地域説明会やパブリックコメントです。
 県立高校再編整備計画前期実施計画一部改定(素案)に対して、5か所の会場で、地域説明会が開催され、11月9日を期限として、パブリックコメントが行われました。
 私は「地域説明会やパブリックコメントではどのような意見が出されたのか、意見を受けて素案をどのように見直そうとしているのか」質しました。
 木村副教育長は「地域説明会やパブリックコメントでは、『大規模校ばかりではなく、小規模校を残すことも考えてほしい』など、学校の存続を求める
 次に、周防大島高校についてです。
 繁吉教育長は記者会見で、柳井地域にある周防大島高校が高校再編の対象なのか問われ「同校は元々再編対象ではない。県内で唯一、全国に生徒を踏まえた」と答えたと報じられています。
 私は「なぜ、周防大島高校だけ『地域バランス』を考慮されたのか、教育長の説明を求める」と質しました。
 木村副教育長は「再編整備については、中学校卒業見込者数の推移や中学生の志願状況、高校生の通学実態などに加え、地域バランスも踏まえ、検討している」と答えました。
 次に、熊毛北高校についてです。
 今議会に、素案から熊毛北高校の除外を求める請願が、地元4団体から提出されました。請願書には、熊毛北高校をはじめ、地域の小中学校がともに「熊毛学園」という連携教育を行っていることが書かれています。また、熊毛中PTAや地域関連団体の連名で、「熊毛学園」の取り組みを評価し、熊毛北高校の再編計画に賛同できないとする要望書が教育長に提出しました。
 熊毛北高校から柳井地域に行く交通手段は限られ、素案が強行されたらJR岩徳線の存続も危ぶまれるとの声が上がっています。
 私は、「地域バランスをふまえれば、熊毛北高校を再編統合から除外すべきと考える」と質しました。
 木村副教育長は「再編整備については、中学校卒業見込み者数や中学生の志願状況、高校生の通学実態などを踏まえ、地域バランスも踏まえ、検討している」と答えました。
 私は、「今議会の文教警察委員会で再編案の説明は行うべきではない」と質しました。
 木村副教育長は「『再編整備計画』の案については、適切な時期に文教警察委員会でお示ししたい」と答えました。
 私は、「熊毛北高校があっての熊毛学園だ。熊毛高校がなくなろうとしているのに、熊毛地域在住の高校生を集めて、小中学校の生徒と連携教育をしようというのか。再編整備に関わらず、なぜ熊毛北で熊毛学園が継続できるという認識なのか」尋ねました。
 木村副教育長は「本県の地域連携教育は、地域における県立高校の有無に関わらず推進してきたところだ、たとえ地元の高校が再編整備の対象になっても、市町教委と連携して、小中学校や地域の実情に応じて、今後も地域協育ネットの仕組みを生かしながら推進してまいりたいと考えている」と答えました。
 私は、「熊毛北高校付近から柳井地域に移動しようとする。JR柳井駅に8時に到着しようとしたら、JR島田駅で7時43分の電車に乗車する必要がある。熊毛北高校周辺からJR島田駅に向かうバスの始発は、7時半ころなので、JR島田駅まで移動する公共交通機関がないことが分かった。県教委は、JR島田駅まで移動できるバスを確保する見通しを立ったと地域に説明すべきだ」と質しました。
 木村副教育長は「県教委では、高校の通学区域を、県内全域としており、中学生の学校選択にあたっては、本人の進路希望や適性のほか、通学の利便性なども考慮されているものと考えている。生徒の通学の利便性の維持向上を図る必要もあると考えており、毎年、公共交通事業者に対して、運賃や運行ダイヤ、その路線等に関する働きかけを行っている。しかし、今後、中学校卒業者数の減少がさらに見込まれる中、より質の高い高校教育を提供するためには、一定の学校規模の確保をめざした再編整備を着実に進める必要があると考えている。」と答えました。

知事が自転車条例施行に向け「自転車通行環境の整備に取り組む」と答える

 私は、12月8日に、一般質問で登壇しました。
 今日は、山口県自転車の安全で適正な利用促進条例について報告します。
 来年10月の条例全面施行に向け、山口県自転車の安全で適正な利用の促進に関する検討委員会が開催され、条例素案が示されました。
 第一は、ヘルメットの着用の推進についてです。
 検討委員会で示された条例素案の第14条には、「県は、市町、学校、関係団体及び事業者と連携し、自転車利用者の乗車用ヘルメットの着用を推進するため、情報の提供、啓発、その他の必要な施策を行うものとする」とあります。
 私は、「県が、条例施行に向けて、自転車用ヘルメットの着用の推進を図るため、どのような施策を進めようとしているのか」質しました。
 藤田環境生活部長は「県では、本年4月1日から、全年齢で自転車乗車時のヘルメット着用が努力義務化されたことを受け、各季の交通安全運動の重点項目に『自転車等のヘルメット着用』を盛り込み、県警察をはじめ、交通安全山口県対策協議会の構成機関と連携しながら、県内各地での広報啓発活動に取り組んでいるところだ。条例施行に向けては、こうした取組を一層強化していきたいと考えており、具体的には、学校や地域等で交通安全教育を行う『セーフティライフセミナー』や、ヘルメット着用の有効性を啓発する動画の活用など、様々な機会を通じて、情報提供や意識啓発に努めてまいる」と答えました。
 全国6都県で、自転車用ヘルメット購入費補助を行っています。
 条例素案の第16条には、「県は、自転車の安全で適正な利用に関する施策を推進するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする」とあります。
 今年度県内では、防府市と和木町が自転車用ヘルメットの購入費補助制度を実施しています。
 私は、「条例施行を受け、県は、新年度から自転車用ヘルメット購入費補助制度を創設すべき」と質しました。
 藤田部長は「自転車用ヘルメットは、万が一の交通事故の際に、自身の身を守るための必需品であり、『自分の安全は自分で守る』という意識の下で、自転車利用者がその必要性を理解し、着用に努めていただくことが重要と考えている。このため、県では、市町や学校、事業者等と連携し、ヘルメットの着用促進に向けた普及啓発活動を積極的に展開することとしており、現時点では、県が補助制度を創設することは考えていない」と答えました。
 二つ目は、道路環境の整備についてです。
 条例素案の第15条には「県は、国及び市町と連携し、自転車利用者が自転車を安全に通行させることができる道路交通環境の整備に努めるものとする」とあります。
 私は、「自転車道、車道混在(矢羽根型路面表示)、大規模自転車道、自転車歩行者道整備にどう取り組んだのか。条例施行に向け、大規模自転車道の維持管理費の総額を含め、新年度以降、これら事業にどのように取り組もうとしているのか」質しました。
 村岡知事は、「自転車は、あらゆる世代の人々が気軽に利用でき、環境にやさしく、サイクリングを通じた健康づくりや余暇の充実、観光振興等にも資する便利な乗り物だ。その一方で、一旦事故が発生した場合には、重大な結果を招く恐れがあることから、安全で適正に利用できる道路交通環境の整備が重要と考えている。このため、これまでも、自転車道等について、公安委員会や市町等と連携しながら、地域の課題やニーズを把握した上で、利用状況等を勘案し、計画的に整備を進めてきたところだ。また、こうして整備してきた大規模自転車道などの道路施設を良好な状態に保つため、日々のパトロールにより道路状況を把握した上で、支障のある箇所の舗装補修や草刈りを行うなど、適切な維持管理にも努めてきたところだ。県としては、引き続き、限られた予算の中で、自転車道等の整備や適切な維持管理に努め、全ての人が安心・安全に利用できるよう、自転車通行環境の整備に取り組んでまいる」と答えました。