23日、しんぶん赤旗日刊紙は、全日本教職員組合などでつくる実行委員回が主催した「みんなで21世紀の未来をひらく教育のつどいー教育研究全国集会2023」の分科会の様子を次のように報じました。
「分科会『こども・青年たちの生きたい社会づくりー平和・環境・ジェンダー平等と性を手がかりとしてー」では、京都府内の中学校の養護教諭が、学校全体で、性の多様性について、正しい知識を子どもたちに伝える授業づくりに取り組んでいることを報告しました。実勢’の中で教員側も学びを深めています。養護教諭の中西美紀さん(45)が務めている中学校では、2年生を中心に性の多様性に関する研究授業を実施しました。中学校の養護教諭の研究会が作成した指導案をもとに、各クラスの担任が授業を行いました。研究授業は、まず総合的な学習の時間に取り組んだ障害者理解の内容を取り上げ、マイノリティーについて身近に感じられるように工夫しました。『養護教諭の視点で作成した指導案を、子どもの実態を理解している担任が読み込むことで、子どもたちにより伝えたいことが伝わる授業づくりになる』と中西さんはいいます。『授業する側の担任が何をどう伝えたいかを考えながら授業に向かってもらえたのが成果だった。』生徒にはLGBTについての基本的説明や当事者の経験談を収めた動画を見てもらいました。生徒からは、『トランスジェンダー(出生時に割り当てられた性と性自認が異なる人)にとっては男女で分けられている学校の制服やトイレなどで生きづらさを感じていると思った』といった感想が寄せられました。事前のアンケート調査では7割の生徒が性的マイノリティーについて『知らない』『具体的には知らない』と回答していました。動画を通して当事者の思いを見聞きする中で、性的マイノリティーに『抵抗があり』と答えた生徒はゼロになったといいます。2年生への研究授業と合わせて、1、3年生にも授業を実施しました。全校生徒を対象にしたトランスジェンダー当事者が講演。『性の多様性を知ることは自分や相手を知ることにつながる』との当事者の話に対して、生徒からは『周りのに当事者がいても一人の人間として受け入れたい』『自分の言動が差別になっていないか考えたい』などの感想がありました。中西さんは『授業を通じて知識を得たり、当事者の体験を聴くことで、生徒の受け止めにも前向きな変化が起き、柔軟な意見も多くあった』と強調しました。制服を見直そうということになり、来年度からは男女の区別のない制服に変わるといいます。中西さんは、『まだまだ生かしきれていない面もあるが、授業実践を重ねる中で教職員間の性の多様性に対する認識は高まっている。生徒も教員もお互いに意識を高めていけたら』と話しました。」
6月23日、文科省は、都道府県教委などに、「『性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律』の公布について」を通知しました。
文科省が示した文書の中に「生徒指導提要(改訂版)※性的マイノリティー関係の記載抜粋」があります。
この中に、「性同一性障害に係る児童生徒に対する学校における支援の事例」があり、その一番に、「制服=自認する性別の制服・衣服や、体操着の着用を認める」とあります。
山口県教委は、7月10日、文科省の通知を各県立学校長に通知しました。
私は、本日の質問で、県立高校の校則の問題を取り上げます。
この夏、県立高校全ての校則を入手して読みました。
この結果は、以前のブログにも掲載した通りです。
制服という点でいうと、男女の区別のない制服に対する配慮がなされている校則が49校中14校ありましたが、多くの校則は、そのことを明記していませんでした。
県立高校で、男女の区別のない制服に対する配慮が行えるような校則の見直しは求められています。この点についても今日の質問でしっかり指摘していきたいと思います。
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