今朝のしんぶん赤旗日刊紙は、育鵬社の教科書に占有状況について、次のように報じました。
「今年度から全国の中学校で使用されている歴史教科書のうち、侵略戦争を美化する育鵬社の教科書が占める割合が、4年前から半減したことがわかりました。今年度から中学校で使用されている教科書は昨年夏に採択されました。文部科学省によると育鵬社の歴史教科書が占める割合は国公私立併せて0.5%です。前回の教科書採択があった2021年度使用教科書では占有率1.1%でしたが、半分以下になりました。同社の公民教科書も前回の0.4%から0.3%に下がりました。育鵬社の歴史教科書は日本の侵略戦争を美化・正当化するもので、採択に反対する運動が続いています。本紙の調べでは、市区町村立学校で同教科書を採択したのは前回の6地区から栃木県大田原市など4地区に減りました。都道府県立学校では、前回4県が採択していましたが、今回は宮城・埼玉・山口の3県になりました。同社の公民教科書の採択も市区町村学校では4地区から3地区に、県立では4県から埼玉・山口の2県に減っています。一方、同じく侵略戦争を美化するとして批判され、昨年度まで公立学校での使用がなかった自由社の歴史教科書は今回、茨城県常陸大宮市で採択されました。同社の公民教科書も同市と静岡県立学校で採択されています。令和書籍の歴史教科書は、公立学校での採択はありませんでした。改憲勢力が採択を狙っていた日本教科書社の道徳教科書は栃木県大田原市、石川県加賀市、大阪府東大阪市などで採択され、占有率は0.4%(前回0.7%)です。」
私は、3月4日行った一般質問で、山口県立中学校が今年度から歴史及び公民の教科書に育鵬社の教科書を採択したことを取り上げました。
この中で、繁吉教育長が、県立中学校の教科書を採択した昨年8月27日の教育委員会議で、歴史の審議において、育鵬社を名指しして「平易でわかりやすい文章表現で、歴史の流れを大きくつかみやすい」と発言し、公民の審議においても、育鵬社を名指しして「国際社会の諸課題について学習するページが充実している」と発言したことを私は、指摘しました。
文科省は、教育長に政治的中立性や請負の禁止などを求めています。また、文科省は、教科書採択においては「静ひつな採択環境を確保」するよう求めています。私は、「特定の教科書会社名を教育長が述べる行為は、採択環境の静ひつさを自らが覆すものであり、改めて採択をやり直すべきだ」と質しました。
根ヶ山副教育長は「教科書の採択に係る教育委員会議においては、静ひつな環境となるよう非公開とした上で、本県の教育目標の実現に資するという観点から率直な意見交換を行い、県教委として最もふさわしいと判断した教科書を採択したものであり、改めて採択をやり直すことは考えていない」と答えました。
記事にあるように、育鵬社の歴史教科書を都道府県立学校で採択したのは、山口県を含む3県のみです。
育鵬社の公民教科書を都道府県立学校で採択したのは、山口県を含む2県のみです。
この状況を、山口県教委は、十分に勘案し、次回の教科書採択にあたっていただきたいと思います。
侵略戦争を美化する育鵬社の教科書を採択する割合が4年前より減っています。皆さんはこの状況をどのようにお考えですか、山口県立中学校で、育鵬社の教科書が使われていることをどうお考えですが、ご意見をお聞かせください。
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